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弁護士なら知っておきたい性犯罪の意外な事実【コラム】

2017/09/21

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性犯罪の厳罰化を伴う改正刑法が平成29年7月13日に施行されることになった。性犯罪の扱いは難しく、弁護士にとっても苦慮する事案である。今回の法改正は弁護士の対応にも影響を与えそうだが、弁護人としての性犯罪の取り組みについて考えてみたい。

改正刑法のポイント

性犯罪とは、とても卑劣な行為である。しかしながらその処遇についてはきわめて軽いとの指摘が以前からあった。それを是正するために改正刑法が成立する運びとなった。改正される内容は大きく分けて4つある。名称の変更と法定刑の引き上げ、さらには非親告罪の導入。そして家庭内の性暴力を規定したことだ。
従来、強姦罪とされていた名称を強制性交等罪に変更し、これに伴い法定刑を3年から5年に引き上げた。最大の焦点だった親告罪の文言は削除されることになった。

被害者の告訴がなくても捜査が開始されるのは、大きな前進といえるだろう。しかし、これはもろ刃の剣でもある。性犯罪は被害者の心の傷とのバランスが歪められてしまうことから、取り扱いがとても難しい。公にされたくない被害者も少なくないため、非親告罪の導入により捜査が行われることへの懸念がないわけではない。

重視すべき被告人の迫害体験

改正刑法によって性犯罪に対する罰則が強化されることになったが、被害者の立場や心情を考えれば厳罰化に賛成する者は多いであろう。一方で、事後処理を強化するとともに、性犯罪を生まない社会の実現にも労力を注ぎたい。

性犯罪の再犯率はとても高いのが現状である。これを受けて、刑務所での更生プログラムの強化を求める声がよく聞かれる。再び罪を犯さない教育はとても大事なことだが、一部の性犯罪者には一種、特有の事情が隠されているケースがあるようだ。

それは、性犯罪を起こす犯人には、歪んだ幼児体験を経験している者が多いという点だ。親を含む親族からの性的虐待や、第三者からのわいせつ行為など、幼児期に性的行為にまつわる迫害体験を受けていたことが、後々、性犯罪を引き起こす大きな要因になっている可能性がある。

著名な事件の加害者に幼い頃の迫害体験や喪失体験があったケースも聞かれる。そういった出来事が、悪循環にならないように社会的に取組む必要がある。

加害者の更生に必要なこと

性犯罪被害者の立場に立てば法律の厳罰化は必要である。ただし再犯や犯罪を生みださない土壌づくりなど、より核心的な部分から変えていくことも大切だ。過去の性被害が性犯罪を生みだすという負の連鎖を断ち切る更生をいかに実現するかを同時に検討していくべきではないだろうか。

弁護士にとって性犯罪事件を担当することは、加害者、被害者どちらの代理人になっても困難を要することだ。加害者には反省してもらい、二度と罪を起こさないよう促すのも弁護人の務めだ。
そして、性犯罪事件に関わった弁護士には、加害者の生い立ちに向き合い、心理を理解し、率先して更生や再犯防止の実現にも貢献して欲しい。
今回の性犯罪の厳罰化を伴う改正刑法の施行を機に、加害者に目を向けた対策が進展することに期待したい。

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(記事提供/株式会社エスタイル)

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