採用成功ガイドRECRUIT GUIDE


目次


    内定者が抱える不安を解消する意味で、内定者研修は重要な研修です。 内定者研修は主に新卒採用で重視されますが、新卒も中途も「新入社員」という意味で違いはありませんから、中途採用者向けの内定者研修カリキュラムを充実させることが、離職率の低下や将来のエース育成につながります。

    中途採用者に「即戦力」としての期待をかけるのは当然ですが、スタートの段階から突き放すことは避けなければなりません。 この記事では、内定者研修のポイントと企業事例について、中途採用向けの情報をご紹介します。

    中途採用での内定者研修の目的


    中途採用者に対して内定者研修を行う目的は、大きく分けて2つあります。 内定者研修を行う際は、目的を正しく理解した上でカリキュラムを構成することが大切です。

    内定者の不安解消

    面接・内定通知といったやり取りの中で、内定者は自分が採用された理由を採用担当者などから聞き、新しい環境への期待感を膨らませます。 同時に、内定者が知っている知識は、事前の企業研究で得たものも含めてごくわずかなため、実際にどのような仕事を任されることになるのか・必要なスキルはどのようなものか、実質的にはほとんど知らされていないのと同様です。

    こういった点で、内定者は少なからず不安を感じているものですから、できる限り早く自社の情報を提供し、入社した後のイメージ構築を助ける必要があります。

    会社や業務への理解

    中途採用者向けの内定者研修は、新卒採用者向けのものとは違った観点から掘り下げてカリキュラムを構成します。 すでに社会人として前職以前の経験があるわけですから、より実践的な内容を盛り込んで、会社・業務への理解を早めてもらうことが大切です。

    自社の企業理念・事業内容を正確に把握してもらう、部署単位の業務・役割を理解してもらう、従業員同士の交流の場を設けるなど、できるだけ現場に近い教育体制を整えることが求められます。 特に、中途採用においても「同期」という最も身近な仲間意識を作ることは重要で、同じ条件下に置かれた者同士が交流しやすい場を設けることにより、会社への帰属意識が生まれやすくなります。

    内定者の抱える不安や悩み

    仕事内容に関する直接的な不安だけでなく、会社の人間関係や社風と馴染めるかどうかについても内定者は気にしています。 続いては、内定者の抱えている不安・悩みについて、もう少し掘り下げてご紹介します。

    会社に上手く馴染めるか

    中途採用の担当者側は、内定者をリストアップした段階で、その人物の基本的なコミュニケーション能力は担保されていると考えがちです。 しかし、内定者側の努力だけでは十分なコミュニケーションは成立せず、配属先の社員との「かみ合いが上手くはまる」ことで初めて有機的なコミュニケーションが生まれます。

    厚生労働省の「平成30年雇用動向調査」の結果によると、職場の人間関係が好ましくなかったことを理由に前職を離れたケースは比較的多く、女性だけで比較すると全体のおよそ12%を占めます。 採用担当者は、内定者の気持ちを汲み取り、できるだけ事前に人間関係の不安を払しょくする努力が求められます。

    業務内容がそこまでイメージできていない

    いくら面接の段階で業務内容を詳細に説明したとしても、実際に働いてみないことには、中途採用者の誰もが十分に業務内容を理解することはできません。 仮に、スキルを高く評価されて内定が決まったとしても、本当にマッチしているかどうか、客観的に評価するのは難しいものです。

    採用担当者・企業側でできることは、そんな内定者の不安な気持ちを理解して、こまめに連絡を取り合える関係を構築することです。 オフィスツアーのような企画を取り入れるなど、少しでも職場の全容・職務内容の把握をサポートできる準備を整えましょう。

    内定者研修の基本的なプログラム

    内定者をフォローするにあたっては、新しい仕事へのモチベーションアップにつながるプログラムを用意する必要があります。 以下に、内定者研修に含めなければならない、基本的なプログラムについてご紹介します。

    内定者懇親会

    同期同士の信頼関係は、時に利害関係を超えた仲間意識につながる場合があります。 特に、中途採用時における同期は年代も経歴も様々ですから、何かと刺激を受ける機会も多くなります。

    同じ空間で過ごした体験というものは忘れがたく、部署が異なったとしても同じ社内で働いていることは否応なしに意識するものです。 困ったことがあった時に相談する・辛い時に励まし合う・場合によっては愚痴を言い合うなど、同期が離職を間接的に防ぐ役割を担ってくれるメリットもあります。 そのような強い関係性を築くためには、出会った段階から信頼関係の醸成につながるイベントを設けることが大切です。

    社内研修

    内定者が入社して部署に配属された後は、人事の立場から職務のフォローを行うのは難しくなります。 即戦力扱いで採用されてしまうと、勤務前に知っておきたい前提知識がないまま現場に投入されるため、ギャップを感じてしまうケースは少なくありません。

    内定者のスキルを最大限に活かすためには、社内研修の席で「企業の側が求めているスタンス」を理解してもらう必要があります。 組織の価値観・部署の存在意義を自覚してもらい、社内ルールに沿う形で仕事を進められる能力を養うためにも、社内研修は必ず行いましょう。

    中途採用者への研修の注意点

    中途採用者に対する研修を行う際は、いくつか注意すべき点があります。 特に、前職との兼ね合いがある場合、内定者の採用に向けた動きを邪魔しないよう気を付けましょう。

    極力入社後に実施する

    中途採用者への研修を入社前の段階で研修を行うと、場合によっては内定者に対して何らかの損害を与えてしまうおそれがあります。 例えば、業務命令として内定者研修を要請する場合、正式な勤務日を迎える前に研修を実施してしまうと、二重就労として扱われるリスクがあります。

    また、内定とは「入社予定日を就労開始日とする解約権留保付の労働契約」にあたりますから、研修を行う以上は給与を支払わなければなりません。 このように、入社前の研修実施は、企業・内定者それぞれにとってリスクや損失をはらんだものとなりますから、正式な入社日から研修を行うスケジュールを立てましょう。

    入社前の場合は、今勤めている企業に影響がないか確認する

    もし、日程の都合がつかないなど、どうしても入社前に研修を実施したい場合、大前提として「内定者が現在勤めている企業に影響を及ぼさない」ことを確認してから行うのが、絶対に守るべきマナーです。 基本的に、研修は「内定者が仕事に関係する知識・技能を習得する」ために行われるものであり、ほとんどの場合は労働にカウントされます。

    自社で行った研修を理由に、内定者が二重就労禁止の就業規則に該当したと判断された場合、何らかの処分が下されてもおかしくありません。 それを理由に、自社の側が損害賠償を請求されるおそれもありますから、十分注意しましょう。

    ユニークさを取り入れることを忘れない

    内定者研修のプログラムを考える際は、可能な限りユニークな視点を取り入れたいところです。 一例をあげると、家具の製造販売の分野で全国的に存在感を増しているニトリホールディングスでは、人材教育の面でマーケティングの視点を取り入れた「エンプロイー・ジャーニーマップ」という仕組みを導入しています。

    考え方の根幹に据えられているのは、【商品・サービスの認知→購入→他人に勧める】一連の流れを示す「カスタマー・ジャーニーマップ」です。 入社前の段階から、定年退職する段階までの筋道をデザインし、キャリアの設計図を作る狙いがあります。

    ニトリホールディングスでは、新人の退職をゼロにする偉業を成し遂げましたが、自社と関わる時間が新入社員よりも相対的に少なくなる中途採用者にこそ、エンプロイー・ジャーニーマップは必要なものです。 他にも、自社だからこそできる会社紹介・サポートプランがあれば、積極的に導入を検討しましょう。

    まとめ


    中途採用者に対する内定者研修は、新入社員に将来活躍してもらうことを見据えた場合、必ず行わなければなりません。 研修を行ったからといって、自社のすべてを理解してもらえるわけではありませんが、少なくともスタートダッシュの段階でつまずくことは避けられるはずです。

    研修が行われないまま部署に配属されてしまうと、会社全般の知識・概観を知るための時間が取りにくくなってしまい、内定者側も「サポートの体制が不十分なまま現場に放り込まれてしまった」という印象を受けるでしょう。 企業理念や価値観の共有は、その後の社内ルールを理解する上でも根幹となりますから、時間をかける価値は十分にあります。 基本的なプログラムを踏まえた上で、自社のリソースを活かしたプランの構築を進めましょう。

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