職種毎に異なるアピールポイントを意識して書いた職務経歴書と、意識せずに書いた職務経歴書では、たとえ同じ経歴であったとしても評価に大きな差が出ます。各職種特有のポイントを押さえ、魅力的な職務経歴書を作成しましょう。
法務 職務経歴書サンプル
法務 向け職務経歴書のポイント
会社毎、職責毎に関わる業務や根拠法令は変わってきますので、契約やクレーム・訴訟対応などについては、その種別・テーマまで詳細に記入します。
特に契約業務についてはドラフト作成○件というように具体的な数字や契約類型なども、経験内容を的確に伝える指標の一つになります。
経験と並んで知識が問われる職種でもあるので、取得資格や勉強してきたテーマ、研修の受講履歴なども積極的に記載しましょう。
- ■どれだけの法的業務を積んできているか(どれだけ場数を踏んでいるか)
- ■どの法的分野に精通しているか
- ■TOEICの点数ではなく法務業務上での英語力はどのくらいか(契約書チェックができるか、ビジネス英会話ができるか、海外弁護士と英語で折衝ができるか)
法務 向け職務経歴書サンプル
職務経歴書
201●年 ●月●日
氏名を記載してください ●● ●●
要約
職務経歴書の導入部であり、下記の職務経歴を見て頂けるかを判断される重要な部分です。
- □3行~5行程度でご経歴のあらすじをまとめてください。
- □業務上での対応や応募職種に必要なスキルを中心に、ご記載ください。
- □選考する方の興味を惹くように、①簡単かつ明解に②強みをアピールして、記載ください。
法律事務所でのパラリーガル業務を経て、現職にて●年間、企業内法務全般を経験して参りました。具体的には、契約書作成・交渉・審査、M&Aに関わる法務デューディリジェンス、株主総会運営、子会社法務支援など、幅広い法務業務を経験しております。特に、海外法務、戦略法務全般に携わりました。現在はマネージャーとして、部下●名のマネジメントにも従事しております。
今後は経験を活かし、企業内法務として予防法務・戦略法務の力をつけ、より専門性を高めたいと考えています。
職務経歴
- □直近の経験から経歴を記載いただくとよろしいかと思います。西暦表記が一般的です。
- □会社説明を詳細かつデータで示すことで調査能力や興味度合い、プレゼン能力を測ることができます。
- □箇条書きで業務内容の詳細を記載ください。
- □ご経験された業務は、出来る限り詳細・網羅するようにご記載ください。
- □選考する方の中には、法務業務を知らない方がいらっしゃるという前提で書くことがポイントです。
- ●●株式会社(在籍期間:●●年 ~ 現在)
-
- 資本金:●●百万円/売上高:●●百万円/従業員数:●●人
- 上場区分:東証一部
- 事業内容:●●業
- ●●年●月:法務部契約課 配属
- ●●年●月:法務部契約課 主任昇格(契約課●名 部下●名)
- ●●年●月:法務部契約課 マネージャー昇格(契約課●名 部下●名)
■契約法務
- ・売買契約、秘密保持契約、業務委託契約等の契約書作成・審査・交渉(月●●件)
※ドラフティング:レビュー=7:3/英文:和文=5:5
※契約課の中で、●●事業部に関する一切の契約業務を主担当として遂行しました。
■商事法務
- ・株主総会、取締役会の準備/運営
- ・海外子会社設立(中国/米国)、国内グループ子会社の再編
※法務課長の補佐役として、上記業務に携わりました。
■戦略法務
- ・M&A(国内子会社買収)時におけるデューディリジェンス
- ・業務提携、事業譲渡に関する契約交渉・締結
※社外の弁護士との窓口として共同作業を行いました。
■コンプライアンス
- ・法令順守マニュアルの作成
- ・社内コンプライアンス教育講師(●●法、●●法 等)
※社内研修講師は年に一度、15の拠点及び事業部を回って主担当として実施しました。
■社内法律相談窓口
- ・新規事業企画段階における法的問題の精査とリサーチ、アドバイス
- ・子会社法務担当からの相談対応
■訴訟法務
- ・企業もしくは消費者とのクレーム対応、調停、訴訟対応
■知財
- ・技術のライセンス契約における契約書の作成、交渉
※特許の権利化業務は、法務部ではなく別途知財部が扱っていました。
- ●●法律事務所(在籍期間:●●年 ~ 現在)
-
- 従業員数:●●人
- 取扱案件:破産や相続を中心とする一般民事の案件多数
- ●●年●月:パラリーガル業務(メンバー●名)
■破産事件
- ・債権者交渉(不動産に設定されている担保権抹消の交渉)
- ・競売状況調査(執行部で競売事件の進捗状況確認)
- ・不動産決済立会(金融機関での決済立会、債権者への弁済金交付、担保抹消書類回収)
■相続事件
- ・財産目録作成(被相続人の資産内容を調査し、相続財産を確定)
- ・相続税/相続登記申告準備(税理士・司法書士の指示の下、必要資料の収集)
■資産管理
- ・借地権管理(借地契約に基づく地代支払、地権者からの問い合わせ対応)
- ・賃貸借契約管理(貸借人からの賃料改修、賃貸借契約の更新)
資格・免許・PCスキル
- □Office中心のPCスキルとは別に、利用経験のあるツールやシステムがあれば記載します。
- ・ビジネス法務●級(20●●年●月)
- ・Word、Excel(マクロ関数使用経験あり)、Power point
語学力
- □英語力のアピールは、業務上の使用経験や使用頻度を記載した方が、
業務イメージを持ちやすく好印象です。
- ・TOEIC ●●点(●●年●月)
- ・イギリスへの留学経験(●●年●月~●●年●月)
報告時に口頭ならびに文書にて英語使用の経験があります。実際に英語にてプレゼンテーションを行った経験はないものの、英語での会議の出席経験はあることから、業務上で使用する英語のヒアリングは問題ございません。
自己PR
- □これまでのお仕事を通じて
「経験されたこと」「仕事を行う上で意識されてきたこと」「仕事のスタイル」をご記載下さい。 - □今後チャレンジしたいこと、より強化を図りたい分野など、入社後の目的、目標をご記載下さい。
- □アピールポイントは1行程度、エピソードや具体例は3~5行以内だと、
端的で読みやすい印象を与えます。
少し長くなる場合は、冗長にならないよう1段落3~5行程度にされると、
要点がまとまって読みやすくなります。 - □今後の方向性や目標が明確な方は、ご記載頂いても宜しいかと思います。
- □コミュニケーション能力・調整力・社内を巻き込む力・信頼関係構築力といったスキルは、
エピソード、実績とともにアピールしてください。
特記事項
- □離職期間等、選考上マイナスになりそうな点、懸念に感じられそうな点があれば
事情説明に使用してください。
(転職回数が4回以上の方や、在籍期間1年以内での転職、半年以上の離職期間 等)
そういった事情が無ければ、この項目は消して頂いて問題ございません。 - □退職理由を記載する場合は、あくまで簡潔に1~2行程度で記載して下さい。
- □退職理由は長文になるほどネガティブな内容になる傾向があります。
具体的かつ簡潔に記載することをお勧めします。
また、「キャリアアップのため」「一身上の都合」は、内容が不明確のため避けた方が良い表現です。
(例:採用時との労働条件相違のため、家族の介護のため、等)
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