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    中途採用 給料

    中途採用の給料の決め方は複数の方法があることをご存知でしょうか。給料は働く上で重要な要素です。人事は、どのように給料を決めるかなどをしっかりと取り決めておく必要があります。そこで今回は、中途採用と新卒採用の給与の決定方法の違いを含めて、中途採用の給与決定方法、内定受諾してもらうためのポイントなどについてご紹介します。

    中途採用と新卒採用の給与決定方法の違い

    中途採用者の場合は、すでに就業経験があるので、前職との兼ね合いなども鑑みて給与が決定されます。詳しくは第2章で解説します。対して、新卒採用者は、その会社の就業規則に則って給与が決定します。

    間違いやすいポイントとして、初任給と基本給があります。初任給とは、各種手当を含んだ給与のことを指します。基本給+各種手当ての合計が初任給です。基本給は、最低限もらえる給与を指します。

    給与は働く上で重要な指標になりますので、どのような決定方法で決まるのか、求職者は応募先の企業の方法をしっかりとチェックしています。中途採用と新卒採用の給与決定方法に違いがあることを理解した上で、中途採用の給与金額の決め方などを、自社で取り決めておくことが大切です。

    中途採用の給与決定方法

    中途採用の給与決定方法は主に3つあります。

    ①自社の給与テーブルに合わせて決める

    日本の企業において一般的な方法です。年齢や勤務年数に応じて給与テーブルをもとに給与を決定します。年功序列が一般的であった日本企業において、広く浸透したやり方です。しかし近年、年功序列制度が崩れてきており、年齢や勤務日数よりも、スキルや成果などを重点的に評価する企業が増えつつあります。

    ②求職者の前職の給与・希望給与から決める

    中途採用者にとって、前職よりも給与が下がることは避けたいです。その為、転職しても給与が下がらないことの保証として、求職者の前職の給与・希望給与から決める方法もあります。給与額の決定は慎重に行う必要がある事項です。前職の給与を参考にすれば、高すぎず低すぎない金額を割り出すことができるので、企業とても安心して取り入れることができるやり方と言えます。

    ③競合企業のオファー給与額を参考に決める(カウンターオファー)

    給与額の決定に際して成果が重視される傾向がある現代において、自身の能力を正当に評価してくれる企業に魅力を感じる人は多いです。求職者は、競合他社が自身を正しく評価し、望み通りの給与額を提示している場合、その企業に魅力を感じる可能性があります。その為、競合他社のオファー給与額を参考に、給与額を決めるケースもあります。なお、人事におけるカウンターオファーとは、社員が転職などの申し出をした時に、企業側が本人の希望を確認し引き止めをすることを指します。

    給与決定までの理想的な流れ

    理想的な流れを順番に解説します。

    ①募集を開始する前に、予定給与額・給与決定方法を確認する

    中途採用者にとって、給与額は大切な項目です。企業側は、募集を開始する前に、予定給与額や、採用した場合の給与決定方法を確認しておきましょう。確認しておくことで、面接時などに質問があっても、すぐに回答することができます。入社してからのミスマッチを防ぐ為にも事前に確認しておくことが大事です。

    ②求人票の雇用条件欄に、正確&詳細な給与イメージを記載する

    求人票の雇用条件欄には、はっきりと正確な条件を記載しましょう。応募者と企業側の立場は対等です。入社後に、活躍してもらう為にも誤解のないように情報を記載することがポイントです。その際、相手に伝わりやすい表現で正確かつ詳細な情報を記載しましょう。読んだ人に、給与イメージが湧きやすいように配慮することが大切です。

    ③書類選考時に、現職(前職)給与・希望給与を確認する

    人材紹介を利用した場合は、書類選考の段階で、現職(前職)の、給与や希望給与を確認しておきましょう。ミスマッチを防ぐ上で有効な手法です。希望給与の場合は、その給与の根拠となる数字を提示してもらうことも忘れないようにしましょう。

    ④面接時に、改めて現職(前職)給与・希望給与を確認する

    人材紹介会社を使っていなかった場合は、面接時に、現職(前職)の、給与や希望給与を確認することがポイントです。ヒアリングする際は、ボーナスの有無や、残業代について、また昇給の有無なども確認することがコツと言えます。給与は高すぎても低すぎても不適当です。適切な金額にする為にも、必要な情報をしっかりとヒアリングする必要があります。双方が納得できる金額を模索しましょう。

    ⑤内定時は、内定通知書or労働条件通知書に給与を明記する

    内定したら、内定通知書、もしくは労働条件通知書で給与金額について伝えます。もちろん、給与金額の他にも、決定方法、計算方法、支払い方法や支払時期、昇給についてなど、正確な情報をキッチリと明記することが必要です。法律上明記することが義務付けられていますので、誤解がないように書類形式で内定者に伝えましょう。もし、内定者から不満が出た場合は、給与金額の交渉を行います。話し合い、双方が納得できる金額を決めることが大切です。

    ⑥オファー面談で、給与の決め方や今後の見込みについて説明する

    オファー面談は、内定後に、企業が内定者に対して最終確認をする場のことです。近年、実施する企業が増加傾向にあります。オファー面談は選考フローではなく、入社に向けた最終のすり合わせの場です。ここで疑問を解消しておくことで、内定者はよりスムーズに入社したあと、働くことができるようになります。給与の決め方や今後の見込みについて、しっかりと話し合っておきましょう。給与の交渉に入る際は、その金額を提示する根拠となる数字を確認することが大事です。

    内定受諾に導く給与決定のポイント

    ポイントは主に3つあります。

    ①現職給与、希望給与はそれぞれ詳細に確認する

    給与はデリケートな事項です。内定者と双方納得できる金額を決定するためにも、現職の給与や希望給与に関しては、詳細に確認することが大事です。月額・年収・賞与・手当など、細かくヒアリングして、正確な情報を把握しましょう。その情報を踏まえた上で、給与金額を決めます。

    ②職種別の給与相場を知っておく

    職種別の給与相場を知っておくこともポイントになります。内定者側も、相場を知っている可能性が高いですので、相場とかけ離れている場合は不信に思います。相場を踏まえた上で、なぜその給与金額なのか説明できるということが大事です。近年は、調べればすぐにその職種の相場を把握できます。なお、情報は最新のデータを参考にしましょう。情報が古いと相場が変わっている可能性があります。

    転職相場は人材サービス産業協議会が算出している「転職賃金相場」で確認するのがおすすめです。

    【関連記事】
    「転職賃金相場2019」(人材サービス産業協議会)

    ③給与交渉の際の対応方法を社内で決めておく

    給与に関して、内定者側から申し出があった場合、交渉に進みます。交渉の対応次第で、内定承諾率が変わってきますので、先に対応方法を社内で決めておくことがオススメです。わだかまりを残していると、せっかく採用してもすぐに離職してしまうリスクがありますから、事前にしっかりとお互いの意見のすり合わせを行い、お互いに納得できる金額を決めましょう。

    まとめ

    中途採用者の場合、他社での経験がありますので、どうしても現職(前職)と給与を比較する傾向があります。給与金額は、働く上でのモチベーションに大きく関わってくる事項です。企業側と求職者側でしっかりと話し合いをし、双方が納得できる金額で決定するようにしましょう。

    中途採用の場合、選考は短期間で決まるケースが多いです。給与金額についてヒアリングしたり、確認をする機会は、選考フローの各段階にありますので、しっかりと活用しましょう。もし、給与金額に不満があった場合、早期離職などのリスクが高くなります。求職者と企業の立場は対等です。また、近年、中途採用の枠を増やす企業の割合は増えてきています。もし、まだ自社に明確な決まりがないなら、この機会に中途採用者の給与金額の決め方などについて、やり方を決めておくことがオススメです。

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