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    予定していた採用人数を期日までに確保しただけでは、本当の意味での採用成功とはいえません。採用した人材が配属先にフィットし、自社の一員として活躍しているのを見届けてこそ、採用成功といえます。採用した人材がうまくフィットできるかどうかを左右するのがコミュニケーション能力です。
    この記事では、選考時に求職者のコミュニケーション能力を見極めるための方法をいくつか取り上げていきますので、今後の参考にしてみてください。

    「コミュニケーション能力」が16年連続トップ


    経団連が「企業が社員採用時に求める資質」について調査した結果をまとめたところ、コミュニケーション能力が16年間ずっとトップとなっています。2位の主体性を大きく引き離してトップを独走しているため、いかに採用時に重視されているかがわかります。仕事におけるコミュニケーション能力の高い人物の特徴は大きく3つあります。

    まずは、しっかりと話を聞いて、質問できる人物。
    次に、わかりやすく説明したり、思っていることを的確に表現できる人物。
    最後に、説得しながら交渉できる人物です。

    これらはそれぞれ、情報収集、意思の伝達、目的の達成へとつながっていくため、いずれも欠かせない能力ですが、すべてを十分なレベルで備えている人材は希少です。このため、採用担当者は選考を通じて、応募者がどの能力をどれほど備えているのか見極めなくてはなりません。

    なぜ採用でコミュニケーション能力が重視されるのか?

    コミュニケーション能力が求められる理由は、組織の一員として他の従業員と連携しながら、業務を円滑に進めていかなければならないためです。いくら能力が優れていても、他の従業員と関わることなく業務を進めていけるものではありません。仕事を覚えたり、その会社ならではのやり方に馴染んだり、といった過程で必ず他の従業員とのコミュニケーションが生まれます。それをスムーズにこなすことができなければ、入社してからの活躍を期待できるはずがありません。

    円滑なコミュニケーションは同じチームに属するメンバーの生産性の向上にもつながっていきます。このため、コミュニケーション能力に欠けているのであれば、本人だけでなくチームとしての生産性も失われがちとなってしまいます。その結果、職場の雰囲気も悪くなってしまうなど負の連鎖を招いてしまいかねません。裁量を持つ管理職の場合も同様です。裁量で淡々と業務をこなしていける場面も多くなるでしょうが、部下とのコミュニケーションが不十分であれば摩擦が生じ、チームとしての機能を失ってしまいます。

    加えて、しっかりとコミュニケーションを取れる人物は社内だけでなく、社外の利害関係者からも評価されやすく、会社の窓口として機能することも期待できます。例えば、お客さまの場合には、コミュニケーション能力を備えた担当者に親しみを持ちやすく、信頼も寄せやすいのをイメージしてみれば、わかりやすいでしょう。

    採用におけるコミュニケーション能力の見極め方

    面接を通じて応募者のコミュニケーション能力を見極める際、まずは聞く力を持っているかどうかを注意深く観察します。昔から“話上手は聞き上手”という言葉があるように、コミュニケーションにおいて相手の話をしっかりと聞けるかどうかはとても大切なポイントとなるので、面接時、こちらの話を最後まで聞いているかどうかをチェックします。会話をリードする口数の多い人物のほうがコミュニケーション能力に秀でていると思いがちですが、決してそうではありません。相手の言葉を最後まで聞くことのできる人物は、会話が双方向でのやり取りであることを十分に理解しており、その後の展開力の幅広さを持っています。このため、聞き上手な人物は質問するのも上手である場合が多いといわれています。

    構造的に話せるかどうかも重要です。ビジネスで必要となるコミュニケーション能力とは、ある目的を達成するためのやり取りを遂行する能力であり、自分の意思を相手に正確に伝えられるものでなくてはなりません。この点をチェックするための方法として、応募者が結論から先に話そうとしているかどうかを観察するのがおススメです。コミュニケーションでは相手と前提を共有したうえで話したほうが意思疎通がスムーズです。また、ビジネスの現場では必ずしも十分なコミュニケーションを交わすだけの時間を確保できない場合も少なくありません。そういったときでも、結論から先に話しているのであれば、限られた時間内で意思の伝達という目標を達成できるからです。

    また、非言語コミュニケーションをどれほど活用できているかもコミュニケーション能力の見極めに役立ちます。言葉だけで伝えようとするのではなく、身振り手振りも交えながら会話する人物ほどコミュニケーション能力に秀でている可能性が高いためです。自然なジェスチャーや表情を取り入れながら会話できるのは、それだけコミュニケーションを交わすことに慣れている表れであり、相手から自分がどのように見られているのか意識しつつコミュニケーションできていると考えられます。

    採用におけるコミュニケーション能力を見極める質問


    コミュニケーション能力を見極めるための質問としてよく取り入れられているのが、「簡単な自己紹介をお願いします。」という質問です。自己紹介にはフォーマットのようなものはなく、自分について自分の言葉で相手に伝えるという特性上、プレゼン能力も同時にチェックすることができます。短時間で自分のことをわかりやすく伝えられているようであれば、コミュニケーション能力を備えた人物であると評価できます。「好きなこと、好きなものについて教えてください。」という質問も自己紹介と同様に、応募者が自由に表現できるため、コミュニケーション能力を測るのに有用な質問です。これら2つの質問に共通しているのは、誰にでも答えられる、回答範囲の広い漠然とした質問という点です。

    「同僚や上司と円滑なコミュニケーションを図るために重要なのはどのようなことだと思いますか。」という質問からは、応募者の持っているコミュニケーション能力を自社で活かしていくことができるかどうかを測ることができます。人それぞれ価値観を持っているので、環境次第ではせっかくのコミュニケーション能力が発揮されないケースも懸念されます。この質問をすることによって、応募者が自社の社風に合う人物であるかどうかを判断できるため、入社後も円滑なコミュニケーションを図れるかどうかが見えてきます。

    また、「一人で仕事をするのと、チームで仕事をするのと、どちらが好きですか。」という質問も効果的です。自ずと結論から話すように誘導できるため、応募者の展開力を観察しながら、コミュニケーションについての価値観を掘り下げていきやすくなります。

    面接では、応募書類からはわかりづらい応募者の情報を得るために、いかに応募者の内側へ切り込んでいけるかが大きなポイントとなります。これまでご紹介してきたような質問を行い、それに対する応募者からの回答について、その理由を聞くなど、さらに掘り下げていけば、応募者の能力について多角的に評価しやすくなります。ただコミュニケーション能力の有無をチェックするのではなく、その能力が自社で発揮され得るものであるかどうか、就業後のビジョンをイメージしながら判断することが大切です。

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    まとめ

    どれだけITツールが発達しても、仕事が人と人の間に生まれるものである以上、コミュニケーションを交わすことは不可欠です。コミュニケーション能力の欠如は本人だけでなく、チーム全体の生産性にも悪影響を与えてしまいかねません。採用した人材が自社で期待通りの活躍をできるかどうかを左右するコミュニケーション能力は、その有無だけでなく、自社にフィットするものであるかどうかという点もチェックしなければなりません。採用担当者は応募書類からは見抜けないコミュニケーション能力について面接時に見極めなくてはなりませんが、応募者にできるだけリラックスした状態で回答してもらえるよう、面接の雰囲気作りにも留意する必要があります。

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    <参考>
    2018 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果