採用成功ガイドRECRUIT GUIDE


目次


    中途採用を行う場合、求人広告を出すための広告費、面接対応を行う担当者の人件費をはじめ、採用活動には多額のコストがかかります。しかし、採用コストは意識的に工夫を凝らすことによって引き下げていくことができます。この記事では中途採用にかかるコストを下げるために、見直すべき5つのポイントについてご紹介していきますので、今後の採用活動の参考にしてみてください。

    採用コストとは

    採用コストとは人材の採用にかかるコストのことであり、求人広告の掲載費のみならず、面接会場を抑えるための費用、面接に携わる担当者の人件費や移動費、採用後の研修を行うためにかかる費用などが含められます。

    採用コストを計算するには外部コストと内部コストに分けて考えます。外部コストとは、文字通り外部へと支払った費用のことです。例えば、求人広告を出稿するために広告媒体運営者に掲載料として支払った費用、面接や研修を行うために借りた貸し会議室の賃料、人材紹介サービスを利用して採用した場合に生じる紹介手数料、会社案内など採用活動に用いるためのツール作成費などが挙げられます。外部コストは利用した先からの請求が発生しますので、目に見えやすいコストともいえます。

    反面、目に見えづらいのが内部コストです。内部コストは採用活動に携わる担当者の人件費、遠方に面接会場を設ける場合の移動費や宿泊費、遠方から面接に訪れる応募者へ支払う交通費などが内部コストに該当します。このなかでも採用担当者の人件費が大きなウェイトを占めているため、数値として管理しづらいのが内部コストの特徴といえます。人が動く以上、そこにコストは発生するのですから、コスト軽減を図る際にはシビアな視線が要求されます。担当者ごとに採用プロセスにどれほどの時間をかけていたのか管理しつつ、時給換算できるようにするなどしてコスト管理を行っていくと可視化しやすくなります。

    中途採用の平均採用コスト


    リクルート社が2019年に発表した、中途採用にかかる一人当たりのコストの統計データを簡単にご紹介したいと思います。同データは企業規模別に分かれており、従業員数が300人未満の場合には63.6万円、300人~999人までの場合には83.0万円、1000~4999人までの場合には108.5万円、5000人以上の場合には78.5万円が中途採用にかかる一人当たりのコストとされています。

    中途採用にかかる主なコストは求人広告の掲載費と、人材紹介サービス利用時に支払う紹介手数料です。マイナビが公表した調査結果によると、2018年度に中途採用を実施した企業が支払った求人広告費は平均284.7万円となっており、人材紹介サービスへ支払った紹介手数料は489.3万円となっています。このデータは年度に支払ったコストの合計なので、中途採用一人あたりのコストではありません。企業規模によって中途採用にかけるコストが異なっているため、求人広告費と紹介手数料については、企業規模も加味しながら解釈する必要があります。

    また、職種によっても中途採用の平均採用コストは上下します。専門性の高い職種や、建設業をはじめとする慢性的な人材不足に陥っている業界の場合、そうでない職種や業界に比べて獲得できる応募数も少なくなってしまうため、求人広告の出稿回数が増加したり、紹介手数料を支払う際に基準となる年収も高くなるなど、結果としてコスト増へと結びついてしまいます。

    無料の求人方法

    ハローワーク

    中途採用にかかる採用コストを引き下げるためには、まず無料の求人方法を網羅して上手く使いこなすようにします。無料の求人方法としてもっとも有名なのが、ハローワークです。簡単な登録を済ませて必要事項を記入するだけで求人をかけられますので、企業規模を問わず利用しやすい求人方法です。応募者全員との面接が原則とされており、求人票作成時にも年齢や男女での絞り込みがしづらいなどのデメリットもありますが、採用コストを引き下げるためには利用必須の求人方法といえます。

    無料求人検索エンジン

    最近、よく活用されているIndeedなどの無料求人検索エンジンも見逃せません。無料求人検索エンジンとは、インターネット上に掲載されている求人情報を専門に検索できる検索エンジンのことであり、求職者は1つのサイトでいくつもの求人情報を見比べることができます。ネット上の情報を自動で集めてくるシステムなので、基本的に掲載料金は無料であり、何もしなくても求人情報の露出度が高まります。ネット上に求人情報を掲載すれば良いので、その情報を拾われやすくするためにも、自社の採用サイトを構えるなどの対応が必要となります。

    リファラル採用

    リファラル採用も無料の求人方法のひとつとして知られています。従業員の友人や知人を紹介してもらうため、基本的にコストは生じません。従業員を介しているため、自社の求める人材像に近い人物を採用しやすく、社風も伝わりやすいことから採用後のミスマッチも生じにくいという利点があります。

    採用コストを下げる5つのポイント

    ①早期離職の防止

    採用コストを引き下げるためには、採用しなければならない状況を避けるのが近道であり、早期離職を防止することが有効です。早期離職は採用コストを重ねて発生させてしまうだけでなく、現場のモチベーションを下げてしまう原因ともなりかねません。

    ②ミスマッチを防ぐ

    早期離職の主な原因となるのは採用後のミスマッチなので、いかにそれを避けるかがポイントとなります。採用後のミスマッチを避ける方法としては、求める人物像を明確にするためにペルソナを設定したり、採用要件の定義を行うなど、選考時に社内の複数の担当者で共有できる基準を設けておくと有効です。選考をスムーズに行うだけでなく、内定を出してから入社するまで、入社してから配属先で教育研修を行う場合にも、細かくフォローしていくことも大切です。

    ③求人媒体を見直す

    求人媒体を見直すのも採用コストの引き下げに直結します。基本的に掲載回数が多くなれば多くなるほど採用コストが上乗せされていくため、自社の求める人材像に近い人物が多く閲覧している媒体に掲載するようにすれば、自ずと掲載回数が少なくなり、求人広告出稿費の抑制につながっていくからです。求人媒体はそれぞれ強みを持っているため、それらをチェックして自社にマッチするものを選ぶほか、登録者数を確認します。求人媒体の担当者に登録者数だけでなく、30日以内に何人がログインしているのか質問してみるのもおススメです。現在、転職活動している人数をチェックできるので、早期の採用実現を図りやすくなるためです。

    また、採用管理システムを活用したり、ダイレクトリクルーティングを導入するなど、新たな採用手法を取り入れるのも採用コストの軽減につながりやすくなります。

    ④採用管理システム

    採用管理システムとは求人ページ作成から求人掲載・応募者管理まで一括管理でき、関連する情報を担当者間で共有しやすくなるため、目に見えづらい内部コストの軽減につながります。

    ⑤ダイレクトリクルーティングを導入する

    ダイレクトリクルーティングは社内のリソースを活用しながら採用を図る手法であるため、外部コストを抑えられる点にコストメリットが生まれます。どのようなリソースを活かして採用活動を行えるのか、この機会に自社の保有スキルの棚卸を行ってみてはいかがでしょうか。

    弊社でも管理部門・士業に特化したダイレクトリクルーティングサービスをご用意しております。弊社が保有するデータベースから直接スカウトが可能で、スカウト費用も無制限・無料かつ採用費が決まっているためあらかじめ採用費用がわかるため、計画通り進めることができます。 ご興味ある方は、下記よりご確認ください。

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    まとめ


    採用コストを引き下げるには、まずこれまでの採用活動を見直しながら、外部コストと内部コストそれぞれを算出して数値を把握することから始めます。そして、それぞれの項目を見比べつつ、無料の求人方法をしっかり活用できているか、利用している求人媒体や人材紹介サービスへ支払っている金額は平均値と比べて適切であるかどうか、などをチェックしていきます。

    コストそのものだけでなく、採用コストを増大させる原因となり得る早期離職の防止、ミスマッチの回避についても目を向けましょう。これらは採用の精度を高めていくことで解消されていくテーマでもあるので、より効率的な採用の実現について更に踏み込んで考えていくのがおススメです。

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