採用成功ガイドRECRUIT GUIDE


目次


    AIがいくら進化しても、それを活用して事業を発展させるのは人です。そのため、どの企業でも優秀な即戦力人材を採用したいというニーズは、常にあるのではないでしょうか。しかし、昨今の人手不足、求職者優位の売り手市場においては、求める要件を100%満たす人材を中途採用することは容易ではありません。 実際に新卒や第二新卒のような若手の採用、キャリアチェンジを希望する未経験者の採用を積極的に行っている企業も多いようです。この状況下で、重要になるのは人材育成です。この記事では、人事責任者向けの情報として、王道の人材育成手法3つについてまとめました。人材育成を成功させるポイントも合わせてご紹介するので、ご参考にしていただければ幸いです。

    1.人材育成の手法①OJTとは


    人材育成の基本となる手法が「OJT(On-The-Job Training)」です。一般的には、現場で実際に仕事に触れながら、職務上必要なことを教える「教育訓練」のことを指します。どこの企業でもやっている育成方法ですが、具体的に手法を理解して実施できていないケースもあるようなので、ポイントをご紹介しておきます。

    ルーツとなっているのは米軍の「4段階職業指導法」で、第一次世界大戦の折、造船所の人材不足に伴い急速な人材育成が求められたことにより構築されました。やがて戦後の日本に輸入され、現在では「PDCAサイクル」に進化しています。

    OJTの4つの段階は、以下のパーツに分けられます。
    ・Show(指導者が手本を見せる)
    ・Tell(手本を見せ、必要事項を教える)
    ・Do(実際に取り組ませる)
    ・Check(仕事内容を評価し、必要に応じて追加指導を行う)

    また、指導にあたって守るべき3つの原則があります。
    ・意図的であること(業務の目的を示すこと)
    ・計画的であること(ゴール・期間を定めたること)
    ・継続的であること(繰り返し行えること)

    このような特徴を持つトレーニングであることから、OJTに向いている業務は「ルールが明確に確立されてイレギュラーが少ない仕事」と言えます。具体的には、ファーストフード店での調理作業・工場での組み立て作業・経理での仕訳作業などが挙げられます。逆に、OJTに向いていない業務としては、高い創造性を求められる企画職・顧客によって求められる対応が変わる営業職・自分に決断の裁量が求められているプロジェクトリーダーなどが挙げられます。基本的な尺度となるものは教えられても、実際の業務で応用力が試される場合、OJTが十分な効果を発揮しない可能性があります。

    2.人材育成の手法②Off-JTとは


    OJTの比較対象になることが多いトレーニング方法としては、Off-JT(Off-The-Job Training)が有名です。実務から離れ、教室などで座学・集合研修・グループワークなどを活用し、職務に必要な知識を学びます。厳密にルールを守らなければならない業務と違い、個々の応用が必要となるジャンルで基礎知識を学ぶために用いられます。基礎知識は多くの職務で必要とされる反面、現場で教えられる時間が取りにくいことから、職務上必要な基礎知識を叩き込む目的で研修などを行う形が主流です。

    また、Off-JTの特徴として、必ずしも新入社員だけに用いられる手法とは限らない点が挙げられます。 会社の成長・人材の成長に合わせて、必要な知識を別途学習できるカリキュラムが多数存在し、会社の事業規模によってはそれを自前で用意している場合もあります。

    警察学校での法学・実務・術科授業や、入社したての総合職のビジネスマナー習得など、基礎知識の欠如が職務上大きな問題を引き起こす可能性がある場合は、習熟度のノルマ・学習期間などが事細かに組み立てられています。中間管理職向け・幹部職向けといったように、人材のレベルに応じてカリキュラムが組み立てられているケースもあり、役職に特化したものも珍しくありません。特定の資格・成績を取得しなければ、採用を取り消すというスタンスの会社もあり、人材の適性を把握する意味でも重要な手法となっています。

    具体的な研修内容としては、以下のようなものが挙げられます。
    ・マナー研修
    ・情報セキュリティに関する研修
    ・コミュニケーションスキル研修
    ・ロジカルシンキング研修
    ・マネジメントスキル研修

    これ以外にも、人事職であれば人事評価制度について学ぶ研修もあり、部署・部門に応じた研修内容を会社側で選ぶ必要があります。また、外部講師に依頼する場合、費用対効果を事前に把握することが難しいというデメリットもあります。企画段階で、求める目的・効果をどれだけハッキリさせられるかが、Off-JTの成功には重要です。

    3.人材育成の手法③SDとは


    OJTとOff-JTは、どちらかというと会社主体で行われる手法でした。これに対して、いわゆる自己啓発によるものは、SD(Self Development)と区別されています。

    会社の枠を離れるため、方法は社員個々人が自由に決めることができ、以下のような形で自分自身のスキルを磨くことになります。
    ・セミナー参加
    ・社内における業務関連資格取得
    ・民間資格/国家資格取得

    会社側が人材育成手法として関与できる範囲としては、セミナーや通信教育の費用負担・あっせんなどが挙げられます。いずれの場合も、会社の働きかけはあくまでも間接的に行われ、社員自身の自発的な行動に成果は委ねられます。

    人事責任者として重要なことは、各部署で求められているスキルの違いを把握し、適切に資格などの難易度を割り振った上で、費用負担・費用補助の基準を決めることです。取得したとしても応用の範囲が狭い資格であれば、社員の評価が不当に上がってしまう可能性がありますし、逆に国家資格を取得した場合は別途待遇を検討する必要もあるでしょう。

    注意したいのは、資格によっては企業内で有資格者として企業内で働くことに制限があるケースがあります。例えば、国家資格である行政書士・司法書士の資格は、制限があることを理解した上で適切な対応が必要です。

    会社でそういった社員を活かす道を模索する場合、合格したというキャリアを評価して法務職に異動させたり、社員が独立する形をとってから、事務所を経由して業務を請け負わせたりするなどの対策を講じなければなりません。単純な難易度だけでなく、「会社に貢献する資格・スキル」という目線で分けて考えなければ、費用負担が裏目に出てしまうこともある点に気を付けたいところです。

    また、民間資格でも「日商簿記検定1級」などは、合格者に税理士試験の受験資格が与えられます。実際の職務でも知識が重宝しますし、なおかつその中から税理士試験合格者が出れば、以後は社内税理士として活躍できる貴重な人的資産となってくれるでしょう。

    SDに力を入れるなら、職種・部門・部署単位での違いを理解し、適切な待遇の設定が求められます。

    4.人材育成を成功させるポイント


    ここまで、人材育成に用いられる主な手法についてご紹介してきました。しかし、方法論だけをいくら学んでも、なかなか思い通りに応用することは難しいものです。ここからは、どのような手法を選ぶにせよ、人材育成を成功させるために必要なポイントについてご紹介します。

    4-1.人材育成の目的を明確にしよう

    会社として、それぞれの持ち場につく社員にどうなって欲しいのかは、しっかりイメージしておかなければなりません。どのような業種・職種にも共通して言えることですが、人材育成の目的は「企業の業績を向上させる人材をつくること」です。もちろん、それ相応の深い知識・技術・経験を社員に養ってもらうには、ある程度の時間がかかるでしょう。しかし、時間はかかったとしても、経営戦略・社風にフィットできる人材を一人でも多く増やすことが、人材育成に求められている要素であることに間違いはありません。

    4-2.取り組みが形骸化しないようにしよう

    経営者の目線で考えると、人材育成の手法自体を取り入れ、実践すること自体に熱くなってしまう傾向があります。しかし、いくら施策を徹底しても、最終的に成長するのは社員本人です。より見込みのある・将来性のある社員に対して投資するのが、人事に携わる者の任務です。セミナーに年中参加している社員でも、結果が出せなければ「お荷物」だというシビアな目線を持って、人材育成のプランを立てましょう。

    4-3.実践的な内容にしよう

    社員の早期成長を考えるなら、どのような手法を取り入れるにせよ、より実践的な内容で組み立てた方がよいでしょう。古くから「習うより慣れよ」・「百聞は一見に如かず」などと言われるように、見るとやるのとでは大違いです。できるだけ現場・実戦に近い環境で学ぶことが、何よりも社員を成長させます。

    4-4.中長期的に継続して学ぶ風土を作ろう

    学びは、継続してこそ効果を発揮します。セミナーなどで一度勉強したくらいでは、誰しもなかなかその知識を自分の血肉にすることは難しいものです。社員全員がそれぞれのフィールドで、中長期的に継続して学ぶ風土ができれば、それに伴い会社も持続的に成長できます。そして、そのような風土を作れるかどうかは、人事責任者の腕にかかっているのです。

    5.まとめ


    人材育成の手法は、ただ用いれば結果が出るということはありません。自社に合った手法を選び、社員の能力を「自社向け」にカスタマイズするプランを練る必要があります。自社で働くことが、そのまま社員の喜び・達成感につながれば、定着率も向上します。今ある人的資源をどう活かせるのかという視点から、必要な人材について徹底的に考え抜き、会社・社員双方の発展につながる教育を意識して取り組みましょう。

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