採用成功ガイドRECRUIT GUIDE


目次


    AI技術の進歩によって、本来「人間でなければ処理は難しいだろう」と考えられていたジャンルにも、AIが進出する傾向にあります。 その代表的な分野が採用で、選考段階でAIを活用することに加え、面接にまでAIを用いる動きも目立ってきました。

    対人間ではない面接は、果たして採用の現場でどのような効果を発揮し、人事にどれだけのメリットをもたらしてくれるのでしょうか。 この記事では、広がりを見せるAI面接と、導入するメリットや活用方法についてご紹介します。

    1.AI面接とは


    AI面接とは、新しく生まれた採用手法の一つで、面接官としてAIがやり取りを行います。 人間がその横や画面越しに相手の話を聞くことはなく、あくまでもAIとのコミュニケーションで面接が完結します。 スマホアプリの例で言うと、専用アプリをダウンロード後、自動で出てくる質問に答えるだけという手軽さです。

    ただし、質問内容は本格的で、決して片手間に答えられるようなものではありません。 質問に対する回答が浅いとAIは掘り下げた質問をするため、面接官の顔から感情を読み取ったり、ヒントを受け取ったりすることなく、ただただ自分と向き合いながら考えをまとめて回答することが求められます。

    時間にして1時間程度を必要とし、時には人間同士の面接以上の時間がかかることも。 面接が終了すると、AIがその回答を一定の指標で評価し、サービスによっては回答内容が文字起こしされるなどの機能も付属しています。

    ゲーム感覚で適性・認知機能などを把握できるツールや、求職者自身で質問事項に回答した内容を録画して企業に送るタイプのサービスもあります。 どのような人材を欲しているのかによって、ツールの選び方も変わってくるでしょう。

    また、AIとの面接がゴールとなるわけではなく、そのデータをもとに二次面接を行うのは人間です。 よって、全てがAIで完結するようなイメージではありません。

    このように、AI面接とはいえ最終的な決断は人間の力によって行われるため、比較的気軽にAI面接を取り入れている会社も増えてきています。 AIを取り入れるのは先進的な企業ばかりとは限らず、中小企業や地方自治体など、業種・業界を問わず活用されています。

    実際に導入した企業・団体からは、面接のクオリティは落とさず手間を減らしたかったため、AIがよい働きをしてくれたという声が聞かれます。 AIの評価と人間の評価にほぼ大差がなかったという意見も多く、今後シェアを伸ばしていくことは間違いないでしょう。

    2.AI面接を導入するメリット・デメリット


    人の手間を省くAI面接は、導入によって多くのメリットが得られる反面、採用担当者・求職者の双方にとってデメリットにつながるケースもあります。 AI面接という手法自体が登場して間もないこともあり、導入したばかりの状況でどこまでをAIに頼るか、探りながらのやり取りになりそうです。 続いては、AI面接を実際に活用している企業の声をもとに、AI面接を導入するメリット・デメリットをご紹介します。

    メリット1:業務効率化と数値化の恩恵を受けられる

    AI面接を導入して、人事担当者が最もメリットを感じられる部分は、採用にかかる時間や労力を減らせることです。 書類選考からの段階では、数多いる求職者の中から面接候補を絞り切らなければならず、分母が多ければ多いほど限られたリソースの中で負担を強いられます。

    また、選考基準やペルソナの設定を行っていても、自力で採用にあたった場合はどうしてもバイアスが生まれることは避けられません。 こういった、人だからこそ生まれる負担や葛藤を、AIは良い意味で容赦なく省いていくため、面接の自動化によるリソースの再分配・人間にゆだねていた判断の数値化など、客観的な評価と時間の効率化を両立できます。

    メリット2:物理的な距離を気にすることなく、コストも削減できる

    地方都市で特に顕著な傾向ですが、東京の学生や求職者と面接をしたいと考えた場合、採用担当者は地方在住者に時間や交通費の負担を強いることになります。 担当者が足を運ぶ方法もありますが、求職者と採用担当者の人数を比べた時、人が足りないのは自ずと採用担当者になりますから、あまり現実的な方法ではありません。

    しかし、AI面接を使えば、求職者に足を運んでもらう手間が省け、なおかつ担当者が直接会って話を聞く状況を後回しにできます。 二次面接の段階まで、じっくり採用準備に力を注ぐことができるため、質の高い採用が見込めます。

    デメリット1:基準の明確化によるジレンマ

    AI面接は、良くも悪くも合理的・効率的なデータを提供します。 そのため、求職者の情報を多面的に切り取って活用する使い方には適しているものの、あくまでも現時点での情報だけで判断するため、将来の可能性や人間の「勘」に近い判断ができません。 ビッグプロジェクトを進める場合、時に「異分子・イレギュラー」の採用に踏み切ることが、会社の将来につながることもありますし、実は優秀なはずの求職者を切り捨てているリスクは否めません。

    デメリット2:社風を把握してもらう機会を設けられない

    多くの求職者を自社に招き、会社の雰囲気を把握してもらえれば、内定辞退などの状況は未然に防げるでしょう。 しかし、地方の企業などであれば、AI面接の後はオンラインで面接を行い、完全にネット上で採用活動が完了してしまうケースも想定しなければなりません。 その結果、内定→採用の流れに至ったとしても、最終的に会社の雰囲気に合わず退職につながる可能性があります。

    3.AI面接のサービス比較


    AI面接は、現段階では決して万能ではありません。 しかし、自社の目的に合ったサービスを選べば、手間を省いて内定承諾率を高める結果につながるはずです。

    ここからは、主なAI面接のサービスについて、それぞれの特徴・料金等をご紹介します。 なお、価格は全て税抜表示です。

    SHaiN

    株式会社タレントアンドアセスメントが運営しているサービスです。 おそらく、AI面接の存在を知った人事担当者は、最初にSHaiNのことを知ったのではないでしょうか。 2020年2月現在、120社が導入しているサービスで、スマホアプリを使い24時間面接ができます。 「戦略採用メソッド」という理論を用いて、その求職者の資質を見抜くことに特化していますが、自社で簡単な質問を作ることもできます。 新卒・中途採用向けのプランは、1件あたり10,000円のスタンダードプランが該当します。 その他、アルバイト向けのライトプランは1件3,000円・初期選考向けのスタートプランは1件0円(初月5件まで。翌月以降は月2件までで、その後は1件980円)となっています。

    GROW360

    Institution for a Global Society株式会社の運営サービスで、こちらも多くの法人に利用されています。 採用だけでなく、人事育成・インターン・組織診断などのサービスもラインナップに含まれており、スマホを使って気質診断・自己評価・他者評価を行います。

    特徴的なのは自己評価と他者評価で、コンピテンシー(ある組織で成功している人の特徴を総合的に分析し導かれた共通の特性)を測ることが目的です。 価格は、AIデータ管理料として100,000円、受検者1人あたりの料金は4,000円となっています。

    HireVue

    アメリカ・HireVue社発のデジタル面接プラットフォームで、あらかじめ設定された設問に対し、候補者の回答を録画するタイプの面接手法が特徴的です。 また、録画内容をAIで予測し、将来活躍してくれると思われる人材をスクリーニングしたり、認知心理学における認知能力をゲーム感覚でチェックしたりできます。 こちらを利用する場合、採用予定人数や採用計画に伴うプランの年単位で契約する必要があり、月額費用については15万円~となっています。

    4.AI面接を導入している企業例


    実際にAI面接を導入している企業は増え続けており、全国的に知られている大企業だけでなく、地方で活躍する会社でも採用されています。 以下に、主な企業の導入例についてご紹介します。

    ANA(全日本空輸株式会社)

    言わずと知れた、国内線、国際線ともに最大規模の航空会社です。 「求職者のパーソナリティーをいかに多面的に見るか」という点に課題を抱いており、その解決策としてAI面接を導入したと採用チームマネージャーの植野氏は話しています。 植野氏は、特に「自社にマッチする」人材を集めることにAI面接は向いていると評価しており、取り入れた結果、二次面接以降の人材の精度が上がったという声も社内からあがっているそうです。

    日本たばこ産業株式会社

    日本国内でたばこを専売特許としている会社として有名ですが、実際には飲料・ファストフード・ガムなど手広く商品を展開している会社です。 面接の結果を定量化できるツールを探している中でAI面接に出会い、導入が決まりました。 AIによるモデル集約・客観性が取れる仕組みになっていたことも、導入を決めたポイントとのこと。

    導入し、運用を始めたことで、過去には似たような人材ばかりを採用していたことが分かり、人事部の大野氏はその点が分かっただけでも一歩前進だと評価しています。 他のAIサービスとの活用によって、AIが導き出した正解が自社で求めるものと異なっていた場合のリスクヘッジも考えられており、一つのシステムに多くを依存しない点は活用のヒントになるかもしれません。

    株式会社田子重

    静岡県を中心にスーパーマーケットの店舗展開を行う会社で、同業種の導入のニュースを見たことが、自社導入を決めるきっかけになりました。 人事の小長井氏は、正社員・アルバイトの採用にAI面接を活用し、応募者数は期待に届かなかったものの、評価は十分満足できる結果だったと話しています。 将来的には、遠隔地での採用を想定して、Uターン・Iターン希望者にも積極的にアプローチする構えです。

    5.まとめ


    AIが採用の現場に導入されてから、作業効率が向上したという声が増えてきているものの、やはり導入に懐疑的な企業も少なくありません。 AIに最終判断を行う力がなく、判断に明確な理由がないからです。 この点は、技術の進化に伴う機能向上に期待するしかありませんが、使い方を間違えば無駄なデータの蓄積・望まぬ採用で終わってしまうリスクもあります。

    また、AIの判断を過信してしまうと、最終的に「どんな人材を欲しているのか」というペルソナ構築について、社員の頭で考えること・判断することがなくなってしまうかもしれません。 経営者の立場で考えれば、仮に費用削減がうまくいったとしても、採用の全てをAI任せにするのはリスキーだと考えるでしょう。

    とはいえ、どんなツールも使い続けなければ活用法は見えてこないものです。 多くのデータを集め、採用後の結果をチェックする中で、AIもまた学習量を増やし精度を高めてくれます。 業種単位でデータが集まれば、将来的にはAIの恩恵無しで会社を運営することは難しくなるかもしれません。

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