採用成功ガイドRECRUIT GUIDE


目次


    先行きの不透明感が高まるほど、多くの人々が安定を求めるようになります。転職市場では人材不足が深刻化するばかりですが、転職希望者がより安定を求めるようになると、どうしても大企業を志望するようになってしまい、中小企業の中途採用はより厳しい環境に囲まれたものとなってしまいます。以下では、採用にかけられる予算にも限りのある中小企業が大企業に中途採用で負けないようにするための10の方法をご紹介していきますので、参考にしてみてください。

    1.【中小企業の悩み①】知名度が低く応募が来ない!

    1-1.魅力的な求人票を作る

    中小企業が求人を出してもなかなか応募が集まらない一因は、知名度が低く、転職希望者にその存在を知られていないためです。そこでまず取り組むべきは、魅力的な求人票を作成し、いくつもの求人票を見比べる転職希望者の興味をしっかりと引き付けることです。魅力的な求人票を書くコツとしては、できるだけ情報を多く盛り込み、それを見る人が入社後のイメージをできるだけ鮮明に描けるようにするのがポイントとなります。給与について数字だけを記載するよりも、給与モデルを別途記載し、会社の強みや働きやすさ、社内の様子なども記載します。記載可能スペースに限りがあるので、あまり細々としないようにしましょう。文字数の目安としては、1500字程度のものが読みやすい求人票とされています。

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    1-2.ホームページやSNSを活用する

    自社のホームページを充実させることやSNSを活用して自社をアピールするなど、ネットを駆使するのも費用をかけずに求人への中途採用希望者を増やすために有効な手段です。求人票には基本的に文字しか書けない反面、ホームページには画像を多くレイアウトできますし、SNSでは手軽にタイムリーな情報を発信できるため、自分の会社をより身近に感じてもらえるようになります。

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    2. 【中小企業の悩み②】優秀な人材が採用できない!

    2-1.リファラル採用も行う

    優秀な人材を採用しようと、ペルソナを描きながらピンポイントでの採用を図ろうとも、なかなかそれに該当する人物からの応募を得られない場合もありますので、リファラルでの採用も並行するといいでしょう。リファラル採用とは、従業員の知人や友人のうち自社で活躍できるだろう人物を紹介してもらう手法であり、採用コストを削減しつつ、設定したペルソナに近い人物の採用を実現しやすい採用方法です。従業員を通じて自社の魅力をしっかりと伝えられるため、選考や採用後のミスマッチも避けやすくなるほか、自社の業務を熟知している従業員からの紹介だからこそ即戦力として活躍できる優秀な人材の確保がしやすいのもメリットです。全社員で協力することで、リファラル採用はより強力なものとなります。

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    2-2.優秀な人材は採るのでなく「育成」する

    ただし、優秀な人材を採用するというのは、ブランド力や資金力のある大企業であっても、簡単なことではありません。また、仮に優秀な人材を採用したとしても、その人材を社内で活躍させなければ意味がありません。大切なことは、優秀な人材を採用することではなく、自社に合った人材を採用し、その人材が活躍できるように「育成」することです。

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    3. 【中小企業の悩み③】採用の専任者がいない!

    3-1.人材会社に頼る

    中小企業の場合には従業員数も限られており、バックオフィスに十分な人員を回せるわけでもありません。中には、社長自らが中心となって採用活動を行っている企業も少なくありません。そんな場合は、人材会社をうまく利用することも手です。MS-Japanのような人材紹介会社であれば、採用ターゲットから一緒に考え、求人票を作成し、マッチする人材をご紹介しますので、全て自分で行うよりも手間が省けます。また、MS-Japanはバックオフィスに特化しているので、最適な人事・採用担当者をご紹介することも可能です。

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    4. 【中小企業の悩み④】どんな人材を採用すればよいか分からない!

    4-1. 競合他社が取り逃がしている人材を狙う

    企業競争力を高められる採用を実現するためには、競合他社が取り逃がしている人材を狙うのが近道です。転職を希望している人の多くは、それまでのキャリアを活かして活躍できる先を探しているため、必然的に競合他社との取り合いとなります。採用戦略を打ち立てるにあたって描くペルソナについて、それらの競合他社が取り逃がしてしまっている人材をモデルとすれば、より採用の精度が高まると期待できます。ペルソナを設定することで、その人物像に該当しない人々からの応募がなくなることも考えられますが、これについては精度の高い採用を成功させるためのトレードオフであると割り切ったほうがいいでしょう。構造的な人材不足を招いている以上、応募数はどうしても伸び悩みを見せるものであり、数にこだわっていても仕方がありません。中途採用という性質上、獲得したい人材をピンポイントで採用できてこそ成功といえます。

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    5. 【中小企業の悩み⑤】採用したいけど他社より年収が出せない!

    5-1.年収以外の魅力を求職者へアピールしよう

    中小企業の場合には大手に比べて年収面で見劣りする条件となりがちです。しかし、働くことへの価値観が多様化する今日、決して金銭面だけが入社の決定要因となるわけではありませんので、年収以外の魅力をいかに打ち出すかがポイントとなってきます。例えば、働き方や、業務のやりがいなどです。また、入社初年度の年収が高く出せないとしても、入社後の年収の上がり方やキャリアパスを見せることで、初年度の年収以上のアピールとなることもあります。

    6. 【中小企業の悩み⑥】採用にお金をかけられない!

    6-1.低コストでできる採用方法は沢山ある

    低コストで採用を成功させるにはネット媒体の利用が欠かせません。SNSは無料で利用できますし、ホームページの作成・運営も社内で行えば、かなりコストを削ることができます。採用を目的とするこれらの活用を継続していけば、自社や取り扱っている商品やサービスの知名度が向上するなど、付帯的なメリットも期待できるため、ホームページやSNSの更新にかける時間やコストは相乗効果も狙うことができます。これらを通じて魅力的な会社であると思ってもらえれば、求人への応募者の増加を期待できます。いくらでも情報量を増やすことができるので、どのようなコンテンツを掲載すれば転職を考えている人々に向けて訴求できるのか企画・検討してみるといいでしょう。通常のホームページ以外に、採用に特化した採用ページを別で設けている企業もあれば、代表者自らが企業の顔となってSNSでこまめな情報発信を行っている企業もあるなど、多くの企業が採用を叶えるためのネット戦略に積極的に取り組んでいます。

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    7. 【中小企業の悩み⑦】内定を出しても辞退される!

    7-1.クロージングを工夫する

    たとえ内定を出したとしても、イコール入社となるわけではありません。狙った人材が入社へと興味を持っているようであれば、オファー面談・食事会でクロージングするなど、スピード感のある対応を心がけるのも大切です。貴重な人材を競合他社と奪い合っている状況下、まごまごしていると他社からどのようなオファーがあるかわかりません。振り出しへ戻ることとなれば、時間も大きくロスしてしまいますので、採用を決めたのであれば、早々に入社を決定づけられるよう物事を進めていきましょう。

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    8. 【中小企業の悩み⑧】自社の魅力が分からない!

    8-1.人材紹介会社にアドバイスをもらう

    求職者へ自社のアピールをしようとしても、なかなか自社の魅力を見つけられないということはよくあります。特に、他社のことをよく知らないことにより、自社の魅力に気付けていないということや、一生懸命アピールしているつもりが、求職者にとってはそれほど刺さらない内容だったということも多いです。そのような場合には、競合他社についても良く知っている人材紹介会社に聞きましょう。客観的に自社について評価してもらうことで、自社の魅力が分かり、求職者へアピールすることができるでしょう。

    9. 【中小企業の悩み⑨】勤務地が都心から離れていて応募が来ない!

    9-1.多くの応募はいらない。ピンポイントマッチングで勝負

    勤務地が都心にある企業と比較すると、どうしても都心から離れるにつれ多くの応募を集めることは難しくなります。その場合、都心の企業と同じ戦い方をしていても仕方ありません。都心から離れている企業のメリットは、採用のライバル企業が少ないこと、そのため応募からの入社の確立が高くなるということです。応募者の母数は少なくても、「この地域で働きたい」といった気持ちの方を一人ひとりに丁寧に選考することで、採用成功させることは十分可能でしょう。

    10. 【中小企業の悩み⑩】面接が上手くできない!

    面接が上手くできない場合には、人材紹介会社の担当者に面接に同席してもらうといいでしょう。面接官は会社の顔としての役割を担っています。面接に不慣れであるかどうかは、求人への応募者からもわかりやすく、面接官の対応に不安や不信を覚えれば、入社しようとする意欲も削がれてしまうものです。人材紹介会社の面接官は職業柄、数多くの面接の場を経験してきているため、面接時の心強いサポート役となってくれるほか、諸々のアドバイスも受けられるので、その後の採用に活かしていくための情報を多く得られます。人材紹介会社は人材の紹介を受ける目的だけでなく、日頃から付き合っておくことで、より多くのメリットを享受できます。

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    11.まとめ


    売り手市場であるほど採用は難しくなり、かかるコストも大きくなりがちです。安定を求めた際、大企業に人材が偏るのは仕方ないことかもしれませんが、働き方についての価値観が多様化している昨今、中小企業にも採用競争に勝つためのチャンスは十分にあるといえるでしょう。まずは自社のこれまでの採用活動を見直し、どのような工夫を加えられるのか、いかに採用の窓口を増やしていくか、どのように魅力をアピールしていくか、などを追及し、必要に応じて人材紹介会社の協力も仰ぐように進めてみるといいでしょう。大企業よりも小回りの利きやすい中小企業だからこそ、人材一人ひとりにしっかり向き合いやすいのも採用活動における武器のひとつといえます。

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