公認会計士の資格を取得後に転職する先とは?

更新日:2023/04/01
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公認会計士の資格を取得後に転職する先とは?

管理部門・士業の転職

公認会計士は、弁護士・不動産鑑定士と並び、日本では三大文系国家資格のひとつと称されます。難関の資格だけに、取得後のキャリアの可能性は広がっていくことでしょう。
では、公認会計士の転職先の候補として、どのような職場がありうるでしょうか。

公認会計士の資格取得

公認会計士の資格は、公認会計士試験に合格しただけでは取得できません。
試験に合格するのに加えて、3年以上にわたる実務経験と実務補修(必要単位取得と修了考査合格)をパスし、登録手続きを行わなければ取得できないのです。そのため長期的な視野に立った資格取得計画を立てておかなければなりません。

そして、それだけの長丁場を経て資格を取得するわけですから、実務経験と実務補修の過程で前もって転職先の候補を獲得しようとする姿勢が重要となります。

もちろん、転職エージェントや求人媒体などから求人情報をもとに転職先を探すのも有効な方法です。
また研修や実務の場で、継続的に顔を合わせて対話を重ねている相手から転職先を紹介されることもあります。紹介する側も今後の信頼関係にかかわりますので、いい加減な職場を紹介することは考えにくいです。

転職先の候補とは

公認会計士試験合格後、大半の方は監査法人へ就職、監査実務に携わり、資格登録後の転職を模索されます。
その際に大きく2つの選択肢が想定されます。

①監査法人・コンサルティング領域においてスキルアップの転職

中長期的なキャリアパスとして独立志向をお持ちの方が多い傾向にあり、会計士資格を存分に活かして対顧客のCS観点を強くお持ちの方が多いように思います。
FAS分野へ挑戦される方や、会計士があまり関わる機会のない税務分野に興味を持たれる方もおられ、会計系コンサルティングファームや税理士法人、会計事務所などが対象となります。

②一般事業会社の管理部門(主に経理財務、経営企画など)へキャリアチェンジの転職

一企業内部で当事者・実務者として企業の成長発展に数値・計数面で貢献したい志向性をお持ちの方にマッチします。
大きな組織体の中で自身のキャリアを試したい・伸ばしたいという意向で上場企業志向の方、IPO企業で管理部門のビルドアップに関与したいという志向性をお持ちの方など、志向性に応じてターゲットとなる企業が分かれてきます。

取得後、転職する前の注意点とは

たとえ、試験合格から資格取得まで、ある程度の時間的余裕があるとしても、資格取得時点で転職先にありつけない場合があるかもしれません。しかし、転職先がすぐに見つからないとしても、焦って手頃な職場に入ったり、あわてて独立開業をしたりしないことが重要です。準備が不足して、目先の悩みを解決しようとして中途半端な決断をしても、後悔することも少なくないでしょう。

新人の公認会計士の就職難易度は、求人を出している事務所や監査法人の需要と、公認会計士資格の取得者数のバランスで決まるため、景気や合格者数など時代の状況によっても大きく変わります。就職がうまくいかないのを時代のせいにして、自分の責任だと認識しないのはもってのほかですが、あまり自責の念に押し潰されてそれ以上の就職活動のアクションを起こせなくなるのも問題です。

今の職場に「公認会計士の資格を取得した」と報告すると?

資格取得の勉強をしていることをオープンにしていて、公認会計士の資格を取得したことを報告していれば歓迎されるでしょう。
問題は、公認会計士試験や業務経験・研修のことを職場に秘密にしていた場合です。

その職場が「3年間の職務経験」という公認会計士取得条件のひとつを満たすための場であれば、公認会計士のスキルを活かせる職種である可能性が高いです。実際、公認会計士の資格を活かして、利益追求や業務効率化に貢献できるのでしょう。それでも、事前に資格取得の準備をしていることは明かしておいたほうが、理解をスムーズに得られるでしょう。

公認会計士のキャリア事例

公認会計士のキャリア事例公認会計士ホルダーのキャリアパターン事例を紹介します。ご参考いただければ幸いです。

大手監査法人から事業会社の会計部門担当への転職

・30代後半男性
・年収850万円→950万円
・大手監査法人→ベンチャー企業 建築・不動産業界

大学卒業後公認会計士資格を取得後、監査法人へは就職せずに上場企業(売上高1,000億弱)へ入社。
経理職を約1年間経験した後、内部監査を約1年間経て再び経理部門で実績を重ねました。

その後、改めて大手監査法人へ転職。入社後約3年間は大手メーカーや不動産部門を担当。
現在は大手上場企業や子会社のインチャージなどに従事され、監査以外にIFRS導入支援などアドバイザリー業務も兼務。

企業・監査法人双方を経験し、再度事業会社で組織の成長に貢献したいという思いから転職活動を開始。

Big4系グループファームでM&Aなどを経験、東証一部上場子会社の財務会計担当へ

・30代後半女性
・年収1,100万円→1,200万円
・監査法人で日系大手企業の金商法監査、会社法監査を経験→Big4グループファームへ

大学卒業後公認会計士資格を取得。
大手監査法人で大手日系企業の金商法・会社法監査の経験を経て、グループの米国ファームへ出向して引き続き監査業務に従事。
ビジネスレベルの英語力を有する点が強みです。

続いて大手監査法人系のコンサルファームへ入社、M&Aのデューデリジェンスに従事しながら、投融資の検討や企業価値評価なども経験。

その後上場企業へ転職され、経理財務部門で管理部門キャリアへ挑戦されています。

まとめ

公認会計士資格合格後、実務経験を積みつつ資格登録後の転職を視野に入れられている方は、ご自身の志向性をしっかり見極めつつ早めの準備をいただくのが賢明です。

方向性や志向性はもちろんのこと、それ以外に派生する雇用条件などもお一人ではなかなか判断出来ない点が多くあるものと思います。

転職エージェントは上記に関する情報を豊富に有しますので、有効にご利用いただければ幸いです。

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この記事を監修した人

大学卒業後、食品メーカー営業を経て2005年MS-Japan入社。企業側営業担当を1年半経験し、以降はカウンセラー業務を担当。若手中堅スタッフの方から、40~50代のマネージャー・シニア層の方まで、年齢層問わず年間500名以上をカウンセリングさせていただいています。
企業管理部門全般~会計事務所など士業界、会計士・税理士・弁護士資格者まで弊社の特化領域全般を担当しています。
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