監査法人で一貫して経験を積んでいる35歳公認会計士です。転職か独立か悩んでいます。独立する人が多い年代と、転職ニーズのあるギリギリのラインの年齢を教えてください。

公認会計士の基礎知識 転職FAQ

年代別

監査法人で一貫して経験を積んでいる35歳公認会計士です。転職か独立か悩んでいます。独立する人が多い年代と、転職ニーズのあるギリギリのラインの年齢を教えてください。

独立については、特にこの年代が独立しやすいといった年齢的な特徴はございません。20代で独立する方、30代~40代で独立する方、50代で独立する方、其々にご事情がありますので、一概に何歳までに独立を、とお勧めすることはなかなか難しいかと存じます。

特徴的な点で申し上げれば、公認会計士が独立する場合は、大きく分けて以下3パターンほどございます。

(1)監査法人の業務委託で非常勤の監査スタッフをメインにする場合
 こちらは20代~30代前半で、主に監査を主体として独立するパターンです。
 監査をメインに自由な働き方がしたい、業務の広がりはそこまで求めていない、時間を優先する、という志向が強い方が多いようです。
 子育て世代の公認会計士が、お子様が小さい間は育児を優先したいとの希望で開業登録され、業務委託で監査法人にて非常勤監査スタッフとして監査の時期のみ働くケースなどもこちらに該当します。

(2)税務会計メインの会計事務所として独立する場合
 こちらは30代~40代の方に多く、公認会計士と共に税理士登録も行い、税務顧問をメインにしていくパターンです。
 例えば地元に帰って「町の会計士さん」として開業する場合、長期契約を前提とする税務顧問として、毎月の記帳代行~月次巡回~年次決算と税務申告を担うことが多いため、しばしば税務メインの会計事務所として開業する方がいらっしゃいます。
 税務未経験では税務顧問を担うことが難しいため、一旦は監査法人から税理士法人(税務メインの会計事務所)に転職をされて、クライアントに提供できる会計支援や税務申告などの実務経験を積んだ後、独立されるケースが多く見受けられます。

(3)アドバイザリーがメインのコンサル会社として独立する場合
 こちらも30代~40代の方に多いのですが、何のアドバイザリーとして強みを発揮したいか、明確になっている方が多いことが特徴的です。
 上記のような税務顧問はあまりせずに、M&A・再生・IPO・スタートアップなど、短期~中期で付加価値の高いアドバイザリーをメインに行っていくパターンです。
 アドバイザリー業務を経験するために、一旦は監査法人からFASや税理士法人に併設されたコンサル会社でアドバイザリーの実務経験を積んだ後、独立されるケースが多く見受けられます。特徴は、独立を視野に入れた場合、どのようなクライアントを対象に何を提供していくのかが明確であることです。業務委託などでも大手クライアントに関わりたいならBIG4監査法人系列のFASを選び、中小企業の意思決定に関わりたいなら税理士法人に併設されたコンサル会社を選ぶ等、より将来の業務に直結する経験を求める傾向が強いようです。

大手監査法人の非常勤スタッフになる以外の独立は、税務やコンサルなどの方向性によって、一度監査法人から離れて監査以外の専門性を身に着けてから独立することが多いです。専門性が身につくまで、少なくとも3年~5年ほどを要しますので、何歳にどこでどのような独立をしたいのかを視野に入れつつ、逆算して今後の方向性を決めていただくのが宜しいかと存じます。

ちなみに、公認会計士の転職ニーズに関しては、選択肢の多さや求人数を問わなければ、年齢問わず発生しております。
ただ、最も選択肢や求人数が多いのは、30代中盤の公認会計士です。
監査法人・税理士法人・FASなどのプロフェッショナルファーム志向なのか、事業会社志向なのか等、ご希望によって選択肢の多さは変わります。

もし、転職の可能性や市場価値にご興味がおありでしたら、どのような求人が該当するのか、一度エージェントにご相談していただくと、現実的な選択肢や今後の方向性を決める期限などが具体的に分かるかと存じます。すぐに転職活動をしない方など、「とりあえず話を聞いてみよう」というご相談のみでも大歓迎ですので、宜しければお気軽にご利用くださいませ。

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