経理・財務の転職活動基礎知識

転職を始める前に知っておきたい6つのこと

1. 転職活動の開始時期

   期末決算など繁忙期は転職活動に時間を割くことが難しくなるため、繁忙期に入る前に転職市場の状況や応募できる求人の種類などを把握するようにしましょう。
   また、繁忙期後、スムーズに転職活動を開始できるように、具体的な応募案件の選定も行っておくことをお勧めします。
   目安としては、繁忙期明け1ヶ月前には求人情報の収集、2週間前には応募案件の検討をされておくと良いと思います。

2. 選考の方法と期間

   転職活動は、書類選考と面接の二段階が基本です。
   因みに、面接回数や選考期間は以下の通りです。
   
   【一般事業会社の場合】面接2～3回。応募から20～30日で内定。
   【コンサル全般・会計事務所の場合】面接1～2回。応募から10～20日で内定。
   
   上記はあくまで傾向ですので、案件ごとに別途確認が必要です。

3. 履歴書・職務経歴書

   経理財務職に関しては、決算業務に関わる経験どれくらいあるかを記載する必要があります。仕訳・伝票処理などの日常業務や勘定科目ごとのとりまとめ経験のみなのか、または貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書作成に至るまでのご経験があるのか、出来る限り詳細に記載しましょう。
   また経理実務のみならず会計システム導入や実務上での英語使用などの実績もあれば、しっかりと記載すると良いでしょう。
   これから会計事務所を目指す方に関しては、現在取得されている会計系資格の記載に加え、税理士などの資格取得への意欲や士業を希望される理由などを志望動機にまとめて頂ければと思います。※詳しくは「経理の職務経歴書」にてご確認下さい。

4. 書類選考通過率

   応募対象と経歴のマッチ度、他候補者数によって異なるため、あまり気にしても仕方ないものですが、20～30％程度通過していればまずまず良い方です。
   50％以上通過している場合は、応募対象の選別が上手くできていると言って良いでしょう。
   逆に20％未満の場合は高望みし過ぎかもしれませんので、必要に応じて応募対象を見直す必要があるかもしれません。

5. 内定に対する返答期限

   内定への回答期限は1週間前後となっているケースが多いです。
   また大手企業は書類選考に要する期間が長い傾向にありますので、コンサル全般・会計事務所等、選考スピードの異なる業界を並行して受験する場合は、それぞれの応募タイミングもずらすなど別途調整が必要です。

6. 引継・入社準備期間

   一般的には内定受諾から入社するまでの期間を1～2ヶ月としているケースが多いです。
   入社時期に関しては、書類選考や1次面接等、早い段階で企業側から確認されますので、現職の就業規則をあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
   また入社までの期間は最長で3ヶ月程、それ以上になってしまう場合は、ご応募をされる前段階でご相談を頂ければと思います。