2024年02月20日

経理は「資格なし」で転職できる?転職活動の注意点や求人例など

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経理職は、バックオフィス部門の中でもプロフェッショナル的要素が強い職種のため、有資格者が優遇されるイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
簿記などの資格を取得していなければ転職は厳しいという意見も、転職市場においてはよく聞かれます。

実際のところ、経理職に転職する上で資格は必須ではありませんが、採用を勝ち取るには入念な準備が必要です。
この記事では、主に簿記などの資格を持っていない人が経理職に転職する際の注意点・求人例をご紹介します。

経理は「資格なし」でも転職可能

経理職への転職において資格が求められるかどうかは、その求人の内容によって変わります。
求人の内容次第では、実務に役立つ資格を持っていなくても、経理職に転職することは可能です。

経理職への転職にあたり、資格取得が必須だと考えている人の多くは、認知度が高い「簿記」に関連する資格を取得しようと考えます。
企業活動に伴うお金の流れを管理する経理は、事業の運営・経営において重要な役割を担っていることから、その実務を任せるに値する人材だとアピールする上で簿記の資格は確かに有効です。

しかし、業種・企業規模・経理部門の人員体制など諸々の理由から、従業員個人に求められる経理レベルは様々です。
例えば、現金出納・伝票起票・システムへの入力・経費精算などの作業は、経理未経験者・無資格者でも比較的対応しやすいため、そのような求人内容であればチャレンジできるでしょう。

実際に、弊社MS-Japanが提供する管理部門・士業特化型転職エージェント「MS Agent」でも、必須資格のない経理求人は数多く取り扱いがある状況です。
Excel等の表計算ソフトを扱うスキルや、部署内外におけるコミュニケーションを円滑にとれるスキルなどをアピールできれば、応募可能な求人が見つかるチャンスは十分あります。


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資格なしで転職活動を始める際の注意点

資格がない状況から経理職への転職活動を始める際は、やみくもに求人を探して応募しても、なかなか採用にたどり着けません。
以下のポイントを押さえた上で転職活動を進めることにより、より転職の可能性を広げられるでしょう。

経理業務を正しく理解する

無資格で経理職への転職を成功させるには、そもそも経理業務にはどのようなものがあり、何を・いつまでにやらなければならないのか、正しく理解しておく必要があります。
新卒採用でもない限り、まったくの経理未経験者がポテンシャルだけで採用されるのは難しいため、意欲をアピールするためには「自分は未経験だが情報収集はしっかり行っている」と先方に納得してもらうことが重要になるからです。

大まかにまとめると、経理業務は日次・月次・年次の3単位で業務が構成されており、それぞれ次のような業務があります。

日次業務

日次業務は、基本的に毎日行わなければならない業務にあたり、現金出納や振込入金確認、伝票処理、日々の経費精算などがこれにあたります。
その他、必要に応じてメールの確認をしたり、書類等をファイリングしたりするのも日次業務に含まれます。

月次業務

月次業務は、月単位で行わなければならない業務を指し、売掛金・買掛金の管理、取引先への領収書・請求書の発行、給与計算、在庫管理などがあげられます。
労務担当者が対応しない職場の場合、経理部で源泉徴収税、住民税、社会保険料の手続きなどを行うこともあります。

年次業務

年次業務は、日次・月次業務で作成したデータをもとに、財務諸表や決算書の作成にあたります。
減価償却の申告、各種税金の納付も行うため、決算の時期はどの企業の経理部も忙しくなります。

なお、年末調整に関しては、扶養控除申告書の準備や社員の所得税申告書類作成などを行いますが、こちらも企業規模によっては労務担当者が手続きに携わる場合があります。
その他、経理業務について詳しく知りたい方は、次の記事もご覧ください。

自身の経歴と経理業務・応募先企業との関連性を探す

経理職は、どちらかというと資格よりも実務経験を重視する職場が多く見られます。
会計ルール自体は各業種・企業で基本的な部分が共通していますが、社内ルールなど独自の対応が必要になるケースもあることから、実務経験者の方が柔軟に対応できると判断する企業は少なくありません。

もし、経理経験がない人が経理職への転職を志すのであれば、応募先企業と前職の関連性を洗い出すことが重要です。
具体的には、次のような点に注目して関連性をまとめるとよいでしょう。

  • ・これまで勤務した経験のある業種
  • ・現職以前で勤務経験のある企業の規模
  • ・現職以前で勤務経験のある企業の企業フェーズ(IPOなど)

別の観点からアピールポイントを考えるのであれば、現職以前の業務の中で経理に関連する業務の経験をアピールするのも有効です。
例えば、営業・販売部門で勤務し日々の売上を集計・報告・分析する業務に従事しているなど、具体的に企業の数字をまとめる仕事に携わった経験があれば、業種を問わず一定の評価を得られるでしょう。

他には、バックオフィスで普遍的にニーズの高い業務に従事した経験があると、大きなアピールポイントになるでしょう。
具体的には、マネジメントスキル・英語スキル・高度なPCスキルなどを活かした業務に従事した経験が評価されやすい傾向にあります。

経理経験があるものの資格がない場合は、実務スキルを採用担当者が把握できるよう、言語化することが重要です。
募集要項をよく読んで、自分が貢献できる経験を中心に職務経歴書をまとめると、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。


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経理の転職市場における資格以外の評価ポイント

簿記などの有資格者であることは、それだけで実務を任せられることの証拠にはなりません。
以下、経理の転職市場における、資格以外の人材評価ポイントについて解説します。

経理実務経験

経理職への転職において、転職市場で最も重視されるのは「実務経験」です。
それを補完する意味合いで簿記などの資格を要求する求人もありますが、基本的には実務経験が豊富な人材の方が評価されます。

コミュニケーションスキル

バックオフィス部門の一つである経理は、お金の流れを記録する業務に従事していることから、労務など他部署と連携する機会も多い傾向にあります。
業務を円滑に進める上では、説明・報告が分かりやすいことが最低限求められます。
社外の人とやり取りする際は、会社の印象を悪くしないようなコミュニケーションを心がけつつ、限られた時間で要点を説明する必要があるでしょう。

パソコンスキル

現代の経理業務は、担当者に一定のパソコンスキルがあることを前提に組み立てられています。
例えば、企業によって使用している会計ソフトの種類は異なりますが、各種入力はパソコンを介して行わなければなりません。
会計ソフトへのCSVデータの読み込み・請求書作成など、Excel・Wordにつき一定レベルの操作能力が求められることも増えてきています。
現職以前でパソコンに触れる機会が少ない人は、セミナーや書籍などの情報も参考にしつつ、独自にスキルを磨いておきたいところです。

業務の正確性

経理は経営・納税という2つの重大なミッションに携わっており、作成するデータや分析の内容には正確さが求められます。
法改正などの情報を逐一チェックし、細部までミスを疑い確認作業を続けられる性格をしている人は、経理部でも重宝されるでしょう。


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資格なしで転職できる求人の探し方

資格なしで転職できる求人の探し方様々な求人情報の中から、経理に役立つ資格を持っていなくても働ける求人を探すためには、求人票の中身をよく見る必要があります。
以下、無資格者が求人を探す方法について解説します。

応募条件を確認する

求人票に記載されている応募条件・求める人物像の欄を見ると、応募者の資格の有無について触れられていることがあります。
資格を必須としている場合は応募できませんが、特に触れられていない場合は応募のチャンスがあります。
もし「歓迎条件」として簿記等の資格取得が記載されている場合は、他のスキルで補える可能性があるかどうか検討してみましょう。

経理事務や兼務ポジションを探す

経理業務の中でも、経費精算などの処理作業をメインで担う経理事務や、一般事務や労務などと経理を兼務するポジションであれば、資格がなくても応募できる求人が見つけやすい傾向にあります。
ただし、兼務が必要な求人の場合、企業規模は小さい可能性があるため、自分が本当に働きたい職場かどうか調査した上で判断しましょう。

ベンチャー企業・中小企業を狙う

大手企業では分業化が進んでいるため、経理職への転職にあたっては、各業務のスペシャリストが求められる傾向にあります。
これに対してベンチャー・中小企業では、1人で幅広い業務を担うことも珍しくありません。
自分だけで様々な業務を担当する苦労はありますが、一連の経理業務を横断的に身につけるチャンスが得られるメリットもあります。
成長スピードが速い企業は人手不足になりやすく、無資格でも応募できるケースが多いため、候補に入れて損はありません。

なお、大手企業であっても、担当業務によっては資格なし・未経験で応募できる求人もあります。
求人をチェックする際は、チャンスはわずかしかないと自分を追い込むことなく、できるだけ多くの求人情報に目を通した上で決断しましょう。

転職エージェントを利用する

資格がなくても応募できる求人を見つけたものの、いずれも希望に合わないと感じた場合は、転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントを利用することで、一般的には公開されていない「非公開求人」に応募できるチャンスが生まれるからです。
非公開求人とは、企業側・応募者側の求める条件がマッチした場合に紹介される求人です。
応募者に高レベルな条件を求める求人も少なくありませんが、応募殺到が予想される人気ポジションの求人が出ることもあるため、自力で求人を探し回るよりも効率的に転職活動を進められます。


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格資格なしでも応募できる求人例

ここでは、弊社「MS Agent」で取り扱っている経理求人の内、必須条件に資格がない求人の一部をご紹介します。ご興味がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

22期業績アップしている企業の経理(請求管理)求人【未経験歓迎】

仕事内容
・請求書発行、送付
※決算業務は外部に委託しております。
必要な経験・能力
<必須>
・ITリテラシーのある方(Excel、Word)
・意欲がある方
<歓迎>
・簿記などの資格をお持ちの方
想定年収
300万円 ~ 350万円

【上場企業】ECソリューションサービス事業で経理求人

仕事内容
・日常経理業務(伝票処理記帳、買掛売掛管理)
・決算業務
※入社当初は上記業務(補助)を行って頂きます。
必要な経験・能力
・上場経理にチャレンジしたい方
・未経験業務に対し意欲的に取り組んでいただける方
想定年収
400万円 ~ 500万円

業界トップシェアを誇る企業から経理財務事務求人【未経験可】

仕事内容
・売買物件の決済等の情報入力や支払業務
・銀行提出書類準備
・銀行窓口への支払い等
必要な経験・能力
・事務経験(業界不問)
・Excelの一般的な数式(SUMIF関数、ピボット、VLOOKUP)の理解がある方
<歓迎>
・経理、財務の知識がある方
・銀行、不動産業界のご出身の方
想定年収
350万円 ~ 400万円

この他の求人は下記ボタンから閲覧できます。また、無料会員登録により、条件にマッチした人だけに公開する非公開求人のご紹介も可能です。

まとめ

経理職は実務経験を重視する職種ですが、転職にあたり必ずしも特定の資格取得を要求するわけではないため、選ぶ求人次第では資格取得に関係なく採用される可能性があります。
しかし、実務経験者であったとしても、経理業務を正しく理解した上で自分の能力をアピールできなければ、応募先に能力を評価してもらうのは難しいでしょう。

現職以前で経理として経験を積んでいたとしても、自社で戦力になるのは厳しいと判断された場合、未経験の人材に椅子を譲ることになるかもしれません。
納得のいく転職を実現するためには、転職エージェントなどを活用して、様々な求人の可能性を模索することが大切です。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

小島 亜里紗

大学卒業後、ウェディングプランナー、業界大手で求人広告の企画提案営業を経て、MS-Japanへ入社。
企業担当のリクルーティングアドバイザーを経験した後、現在は転職を考えられている方のキャリアアドバイザーとして、若手ポテンシャル層~シニアベテラン層まで多くの方の転職活動のサポートをしています。
人材業界での経験も長くなり、いつまでも誰かの記憶に残る仕事をしていたいと思っています。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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