2024年03月26日

公認会計士が経理へ転職!就業先別の特徴とは?【転職成功事例・求人あり】

管理部門・士業の転職

公認会計士として監査法人や会計事務所に勤める方の中には、「企業経理」に興味をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は「公認会計士から経理への転職」をテーマに、両者の仕事内容・平均年収の違いや、就業先別にみる経理業務の特徴、転職時の注意点をまとめました。
また、公認会計士から経理への転職事例や公認会計士を対象とした経理求人の一例などもあわせてご紹介します。

公認会計士のキャリアパスは豊富!

公認会計士は、弁護士や不動産鑑定士と並んで「文科系の日本三大国家資格」であり、経済系の国家試験として最難関と言われています。 企業の監査業務は公認会計士の独占業務であり、試験を受けずに税理士登録することも可能です。

公認会計士は、一般的に監査法人や会計事務所で勤務する方が多いですが、経営コンサルティングファームにて会計や税務の専門家として知見を提供することも可能です。
また、一般企業でインハウス会計士として活躍するキャリアパスもあります。
経理・財務経営企画、内部監査、CFO(最高財務責任者)など、公認会計士の活躍の場は多岐にわたります。

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公認会計士と経理の「仕事内容」における違いは?

公認会計士の間で「経理」への転職は人気のキャリアパスですが、監査法人と企業経理では仕事内容が大きく変わる点に注意が必要です。

まず、監査法人における公認会計士の主な仕事内容は、企業や組織の会計監査です。
クライアントが作成した決算書類や会計処理の内容を精査し、不正や間違いがないことを証明する業務を担っています。

一方で、企業経理の仕事内容は、日々の売上や仕入れ管理、税金の計算、決算書作成など、企業活動に用いるお金の計算や管理が主体です。
また、企業によっては、給与や保険の管理・計算など、従業員に関するお金の計算・管理も担当します。

上記のように仕事内容は大きく異なりますが、どちらも簿記会計に関する専門知識が必要です。
さらに、作業にスピードと正確さが求められる点も共通しており、監査法人における公認会計士と企業経理は「親和性の高い職種」だと考えられるでしょう。

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監査法人と一般企業で公認会計士の「年収」に違いはある?

Big4と呼ばれる大手監査法人・税理士法人の公認会計士から企業経理への転職を目指す場合は、「年収が下がってしまうのでは」と不安に感じる方も多いでしょう。
ここでは、弊社MS-Japanが提供する士業・管理部門特化型転職エージェント「MS Agent」の2023年における公認会計士の登録データをもとに、監査法人と一般企業における公認会計士の平均年収を比較しました。

就業先 平均年収
監査法人・会計事務所・コンサル系 985万円
一般企業(インハウス) 1,100万円

上記の表を見ると、監査法人に勤める公認会計士よりも、一般企業でインハウス会計士として働く公認会計士の方が、100万円ほど年収が高い結果となりました。ただし、このデータにおける「一般企業(インハウス)」は経理に限らず、内部監査や経営企画、IPO準備室等の他職種も含みます。

監査法人では、法人規模や役職によって給与水準が異なるため、状況によって異なることもありますが、監査法人から一般企業への転職で必ずしも年収が下がるとは言えないでしょう。

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公認会計士が経理へ転職するときの就業先は?

公認会計士が経理へ転職する場合、大きく分けて「上場企業」「ベンチャー企業」「外資系企業」の3つの選択肢があります。

上場企業

上場企業においては単体決算・連結決算・税務業務・管理会計といった業務ごとにチーム分けされているケースが一般的で、配属されたチームの特定業務を担当することが多いです。担当業務のスペシャリストになることが求められますが、基本的に3~5年程度でローテーションが行われるため、長く在籍すれば幅広い経理業務に携わることができます。

ベンチャー企業

公認会計士がIPO準備中のベンチャー企業に転職した場合、経理部長などのポジションで経理業務・マネジメントの他に、IPO準備を担うこともあります。 監査業務で得た知識・スキルは、ベンチャー企業のIPO準備における申請書類作成や監査法人対応などの業務で活かすことができるでしょう。
また、最高財務責任者(CFO)候補として採用されるケースもあります。

外資系企業

外資系企業の経理では、本国の会計基準に従って会計報告書類を作成する必要があります。また、本国とのやり取りも電話やメール等で頻繁に発生することから、英語力を活かしたい場合におすすめの就業先です。

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公認会計士が経理に転職する際の注意点

経理の転職市場では、公認会計士資格保有者は高く評価されますが、選ぶ転職先によっては「自分には合わない」と失敗に終わる恐れもあります。
以下の3つの注意点を踏まえ、ご自身に合った転職先を見極めましょう。

「働き方」が合っている企業を選ぶ

気になる経理求人があったら、仕事内容や年収だけでなく「勤務スタイル」にも注目しましょう。一般的に監査法人と比較すると一般企業は残業が少ない傾向ですが、企業によっては残業が日常的に多く発生する場合もあります。
特に転職でワークライフバランスの改善を目指している場合は、応募前にしっかりと確認することが重要です。
ただし、残業時間については求人情報に掲載されていないケースが多いため、経理業界に詳しい転職エージェントなどを活用して情報を収集しましょう。

求められている「役割」を確認する

一口に「経理」といっても、企業規模や業界によって仕事内容や業務方針はさまざまです。求人情報だけでなく、面接で質問するなど、求められている役割をしっかりと確認し、自身がやりたい業務やキャリアプランにマッチする企業を選びましょう。

公認会計士の「採用実績」があるかどうかチェックする

公認会計士の採用実績があるかどうかも、経理への転職を目指すうえで重要なポイントです。 採用実績があれば担当業務や今後のキャリアパスについて理解を深めることができます。
反対に、採用実績がない場合は、「その企業における会計のスペシャリスト」として活躍の場は大いにあると捉えられます。

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実際に監査法人から企業経理になった会計士の満足度は?

もちろん、監査法人から企業経理に転職すれば、希望する働き方が必ず手に入るとは限りません自身のキャラクターや能力、適性によって、監査法人の方が活躍できる人と、企業の経理部の方が合っている人で分かれます。

監査法人は、数人の会計士でチームを組んで仕事を進めることもありますが、基本的には膨大な監査業務を、素早く正確にこなす職人気質の人が向いています。 よって、たとえ仕事が忙しくてプライベート時間がほとんどなくても、そのこと自体が苦痛でなく、夢中で没頭できる時間も多ければ、監査法人の中で勤務し続けて、評価された方がいいでしょう。監査法人のパートナーなど幹部に出世して、経済的自由と時間的自由を手に入れる生き方の方が向いているかもしれません。

企業経理も職人気質な業務は多いですが、他の部署や経営陣に対して、必要な提案をして動いてもらったり、情報を受け取ったりするコミュニケーション能力も求められます。
組織の中でチームワークを維持しながら働くことに幸せを感じる人は、企業経理に方が適性があると言えるでしょう。

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公認会計士が企業経理への転職を成功させた事例

公認会計士が企業経理職への転職を成功させた事例

ここでは、公認会計士資格保有者が企業経理への転職を成功させた事例を3つご紹介します。

残業と休日出勤が多い環境を改善したい!40代・会計士の成功事例!

Hさん

Hさん(41歳・男性)

【転職前】
Big4監査法人
残業多め
休日出勤あり
年収650万円

矢印 矢印

【転職後】
中堅上場メーカー
ワークライフバランス〇
年収570万円


ワークライフバランスの改善を目的として、企業経理への転職を決意したHさんですが、経理実務の経験が乏しいことと、年収を維持できるポジションの求人が少ないことが課題でした。そのため、「MS Agent」では組織構成上、専門知識や東証や監査法人への対応に課題がある上場企業の求人がマッチするのではと考えました。
結果的に、経理部に公認会計士がいないプライム市場上場企業の内定を見事に獲得され、年収をキープしたまま事業会社へのキャリアチェンジを達成されました。

継続的に企業に貢献する為に、事業会社への転職を希望した女性公認会計士の転職!

Dさん

Dさん(27歳・女性)

【転職前】
Big4監査法人
人数:5000名程度
年収1,100万円

矢印 矢印

【転職後】
上場企業
人数:2000名程度
年収1,100万円


Dさんは大学在籍中に公認会計士試験に合格し、Big4監査法人にて大手製造業などの監査案件を多数経験していましたが、「企業に対して一時的にではなく継続的に貢献したい」と考えるようになり、企業経理職への転職を決意しました。
希望条件は、「経理実務にしっかりと携われるポジションであること」と「継続的に働き続けられる職場環境であること」であり、「MS Agent」からDさんの希望に合う大手企業や老舗企業からいくつかご紹介しました。「MS Agent」のキャリアアドバイザーによる応募書類の添削やSPIなどの適性試験対策を受け、2社から内定を獲得されました。

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公認会計士が応募できる経理の求人例

最後に、「MS Agent」で取り扱っている経理求人の内、「公認会計士歓迎」としている求人例をご紹介します。

東証プライム上場グローバルメーカーでの経理求人/英語を活かせる/給与~850万円/税理士、会計士歓迎

仕事内容
・連結決算/単体決算
・資金運用/資金調達/財務戦略
・税務申告/移転価格/税務調査対応
・原価管理
・管理会計
必要な経験・能力
<必須>
・上場企業または大企業での実務経験(5年以上)
・理士法人・監査法人・税務当局での実務経験(3年以上)
・大手金融機関での実務経験(5年以上)
・語学力(英語TOEIC600点以上)
<歓迎>
・税理士、公認会計士、USCPAなどの有資格者
想定年収
500万円 ~ 850万円

東証プライム上場/売上1兆超の独立系商社より経理担当者の募集です。

仕事内容
・連結決算業務(制度会計)、決算に関わる分析業務
・決算単身、会社法書類、金融商品取引法書類の作成業務
・確定申告業務(法人税、消費税、地方税)、海外子会社の監査対応
・その他各種プロジェクト案件への対応(新収益基準整備など)
・グループ、子会社の単体決算対応
必要な経験・能力
<必須>
・単体もしくは連結決算のご経験を含む経理経験(3年以上目安)
<歓迎>
・会計士、税理士資格(USCPA等関連する資格を含む)お持ちの方
・上場企業での経理経験
想定年収
500万円 ~ 1,200万円

化学業界を革新中のベンチャー上場企業で経理責任者(候補)の求人です!

仕事内容
・財務会計、および会計/財務の戦略立案、監査法人や証券会社との折衝
・有報、短信、計算書類等、法定開示書類の作成またはディレクション
・事業計画、予算策定、予算管理
・管理会計
・東証対応
必要な経験・能力
<必須>
・上場企業、上場準備企業での経理財務業務経験※規模は問わない
・財務会計、監査法人や証券会社との折衝、有報、短信、計算書類等、法定開示書類の作成の経験
<歓迎>
・監査法人勤務の公認会計士で、「組織内会計士」として事業会社での経験を積みたいと考えている方
・未上場会社で上場準備責任者として上記業務を経験したことのある方
想定年収
800万円 ~ 1,200万円

まとめ

公認会計士には幅広いキャリアプランがあり、企業経理への転職も選択肢のひとつです。
一般企業は監査法人や会計事務所と比較して残業が少ない傾向があるため、ワークライフバランス改善を実現しやすいでしょう。

ただし、企業によっては仕事内容や勤務状況などが大きく異なるため、しっかりと企業研究を行ったうえで「本当に経理への転職が適しているのか」「自分に合う企業はどこか」を見極めることが大切です。
希望に合う求人が見つからない場合や、転職活動に不安がある場合は、ぜひ弊社MS-Japanの転職エージェント「MS Agent」にご相談ください。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

窪塚 勝則

大学卒業後、大手出版系企業を経て現職へ入社。
主に大手・新興上場企業を対象とする法人営業職を4年、キャリアアドバイザーとして10年以上に及ぶ。

経理・財務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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