弁護士秘書のキャリアプラン! 年収や仕事内容など
弁護士秘書は、法律事務所で弁護士のサポート業務を行います。
特別な資格などは必要とされませんが、秘書検定などを取得しておけば採用の可能性は高まるでしょう。
ここでは、弁護士秘書の年収や仕事内容、および弁護士秘書のキャリアプランについて見ていきましょう。
弁護士秘書の仕事内容
弁護士秘書の仕事内容は、一般的な秘書と同様に弁護士のサポートを行うことです。通常は、1~4名の弁護士に対して1名の秘書がつきます。
弁護士をサポートする役職として、秘書のほかに「パラリーガル」があげられます。
パラリーガルは、謄本の取り寄せや判例・法令などの検索、法律文書の作成・確認など専門性の高い業務を行いますが、秘書については法律の専門知識などは特に必要とされません。
弁護士秘書の具体的な業務内容は、
・スケジュール管理
・会議のアレンジ(会議室予約・お茶出しなど)
・電話や来客の応対
・資料の作成・修正(専門知識が必要とされないもの)
・コピー・ファイリング
・契約書の製本
・その他の弁護士補助業務
となります。
大手法律事務所では弁護士と同様に秘書もチーム制を採用していることがあり、弁護士のチームと協力して業務を行う場合もあります。
弁護士秘書に必要とされるのは、正確な事務能力です。
裁判所への提出書類を作成する際などは、裁判所の独特な表記方法やルールなどにきちんと従わなければなりません。
また、多くの案件は結果次第でクライアントの人生を大きく左右するため、間違いは許されません。
また、サポーターとしての業務に徹することも必要です。
弁護士が業務をスムーズに行えるよう配慮することが仕事ですので、それを喜びとできる人に適性があるといえるでしょう。
弁護士やクライアントから理不尽な対応をされたときでも、腐らずに前向きに業務を行うことができる精神的なタフさも要求されます。
弁護士秘書になるには
弁護士秘書になるためには、弁護士の場合とは異なり、特別な資格などは必要とされません。学歴もあまり問われない場合が多いでしょう。女性が圧倒的に多いですが、男性でも問題ありません。
特別な資格は必要とされないものの、事務処理能力やビジネスマナーなど、秘書としてのスキルが採用においては重要となります。弁護士秘書を目指す人は、弁護士秘書の養成講座を提供するスクールに通ったり秘書検定を受けたりするケースは多いです。
秘書検定は、公益財団法人 実務技能検定協会が行うもので、次のような内容となります。
期待される技能の程度 | 合格率(2018年) | |
---|---|---|
3級 | 基本的な職場常識を問われる。 高校生が受験することも多い。 |
55.6% |
2級 | 業務の優先順位や効率も問われる。 大学生や社会人の受験も目立つ。 |
55.6% |
準1級 | 対応力や判断力も問われる中堅秘書の能力。 準1級と1級は筆記試験のほかに面接試験も行われる。 |
40.0% |
1級 | 先を読んで対応することができる上級の秘書能力。 現役秘書が受験することも多い。 |
22.1% |
実務経験がない場合には、2級までの合格を目指すことが一般的です。
外資系企業などの案件を取り扱うことも多い大手の法律事務所の場合は、英語力も採用のポイントとなります。
TOEIC600点~650点程度を取得していると採用の可能性は高まります。
また、秘書検定についても、英語と日本語のバイリンガルで業務を行う秘書能力を証明する国際秘書検定(CBS)を取得していれば有利になるでしょう。
弁護士秘書の年収
弁護士秘書の年収は、一般的な秘書の場合と同様に、320万円~470万円が相場となります。
ただし、大手法律事務所の場合は、それよりも高い年収である可能性もあります。
また、より専門性が高い業務を行うパラリーガルは、弁護士秘書よりも年収が高いことが一般的です。
弁護士秘書の雇用形態は、正社員や契約社員、派遣社員などさまざまなケースがあります。
採用にあたっては経験者が優遇されることが多いですが、全くの未経験者でも採用されることもあります。
福利厚生については、大手法律事務所は整っていることが多いですが、中小の法律事務所は十分でないことが多いでしょう。
よほど案件が重なっていない限り、残業はほとんどありません。
弁護士秘書のキャリアプラン
弁護士秘書のキャリアプランとしてまず考えられるのは、より専門性を高め、パラリーガルを目指すことです。
パラリーガルも、秘書と同様に特別な資格は必要とされないので、秘書としての実務経験を積みながら目指していくことが可能です。
大手法律事務所では、パラリーガルは秘書とは別に採用され、年収も高いことが一般的です。中小の法律事務所の場合、パラリーガルを兼ねた専門性の高い秘書を目指せば、年収アップが期待できるでしょう。
また、外資系の法律事務所は年収も高めです。英語力を磨き外資系法律事務所に転職することも、弁護士秘書のキャリアプランの1つといえます。
まとめ
弁護士秘書は、特別な資格が必要とされないため、比較的目指しやすい職業の1つです。
高度な秘書能力や専門性、英語力を身に付けることにより、キャリアアップをしていくことも可能です。
一般の企業で秘書として働いている方でも、法律に関わる世界で仕事をしてみたいなら、転職も十分考えることができるでしょう。
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