銀行員からキャリアチェンジ!おすすめの転職先5選と気を付けるべき落とし穴とは?
金融業界での経験は、多様なキャリアパスで活かすことができます。
特に、20代後半から30代前半の銀行員の方は、専門知識とスキルを活かし、新たな分野への挑戦を考えるには良い時期であると言えるでしょう。
しかし、転職はチャンスであると同時に、適切な準備と情報がなければ、予期せぬ落とし穴に陥るリスクもあります。
本記事では、銀行員からのキャリアチェンジにおすすめの転職先5選と、転職時の注意点を解説します。
銀行員の転職先5選
まず、銀行員におすすめの転職先として、以下の5つが挙げられます。
企業の経理財務部門
銀行の中でも「法人営業部」では、企業財務に関する分析力や知識が求められるため、培った知識と経験を企業の経理財務部門で活かすことが可能です。
スムーズに実務へと結びつけやすいため、メジャーな選択肢と言えるでしょう。
企業の経営企画部門
銀行の法人営業部での経験は、企業の経営企画部門においても活かすことができます。
法人営業担当として、企業の経営課題に対応してきた経験は、経営企画の業務である企業戦略立案や自社の経営課題解決に役に立つでしょう。
IPO準備企業やスタートアップ企業
IPO準備やスタートアップ企業では、財務知識をもった人材が不足しているケースが多く、銀行員経験者は重宝されるでしょう。
特に資金調達や財務戦略に関わることで、企業成長の加速に直接貢献し、自身の市場価値も高めることができます。
証券・保険会社
銀行での勤務経験は、証券会社や保険会社においても大きな強みとなります。
銀行員として培った金融商品の知識や顧客管理スキルは、証券・保険業界で即戦力として活躍するための土台となります。
元銀行員としてのブランド力が顧客信頼の獲得にもつながることもあるでしょう。
投資ファンド
銀行での経験は、投資ファンドの資産運用や分析業務でも役に立ちます。
年収アップを目指し、よりダイナミックな金融市場で活躍したい方におすすめの転職先です。
金融市場の深い理解と分析能力が高く評価されるでしょう。
なぜ銀行員は異業種に転職するのか?
銀行員は安定性や信頼性の高さから就職・転職市場において人気のある職種ですが、異業種への転職を考える銀行員が増えています。
その理由としてまず挙げられるのは、厳しい営業ノルマが課せられる環境です。
金融商品の販売や融資の促進などのノルマに追われる中で、自分の価値観や目指すキャリアパスとのギャップを感じることも少なくありません。
また、銀行は年功序列の文化が根強く、実力や成果が直接的に評価されにくい傾向にあります。
若手社員や高い能力を持つ社員が、自身のスキルや実績を正当に評価されず、キャリアアップしにくい環境だと言えるでしょう。
さらに、転勤が多いことも異業種への転職が増えている理由のひとつです。
特に大手銀行の総合職では、全国各地、場合によっては海外への異動も少なくありません。
家族との時間や地域コミュニティでの生活を重視する人にとって、度重なる転勤は大きなストレスとなり得ます。
このような状況を避けたいと考える銀行員は、異業種への転職を通じて、定住性の高い職場やライフスタイルに合わせた働き方を求めていると考えられるでしょう。
銀行員が転職で評価されるポイント
銀行員が異業種へ転職する際、銀行で培ってきた知識やスキルは多くの企業から高く評価されます。
銀行業務では、法人顧客の財務分析や経営計画の評価を日常的に行うため、経理財務に関する知識が身に付きます。
このスキルは、企業が求める財務健全性の維持や利益の最大化に直接貢献できるため、特に高く評価されやすいでしょう。
また、ビジネスの基礎能力が高い点も銀行員の強みです。
銀行員としての経験は、市場分析や戦略立案、リスク管理など、ビジネスを運営する上での基本的な能力も身につきます。
これらの能力は、どの業界でも即戦力として活躍できる土台となるでしょう。
論理的思考能力も、銀行員が異業種で評価される重要なポイントです。
金融商品の分析、顧客への提案、内部での意思決定プロセスなど、銀行業務は論理的なアプローチを必要とします。
この能力は、ビジネスで生じる複雑な問題を解決し、効率的な意思決定を行うために欠かせません。
銀行員は、顧客との信頼関係構築、チーム内外との協力により、高いレベルでのコミュニケーション能力・商談スキルを養います。
これらは、顧客サービス、プロジェクトマネジメント、チームリーダーシップなど、異業種転職においても重宝されるでしょう。
銀行員の転職に落とし穴はある?
銀行員から異業種への転職を考える際、いくつかの注意点があります。
まず、銀行員としての経験やスキルが高く評価される一方で、転職先によっては年収が下がる可能性があることを認識しておく必要があります。
銀行業界は比較的高水準の給与が支払われているため、特に転職直後は転職前よりも年収が下がる可能性が高いでしょう。転職前に入社後の昇給フローを確認することが重要です。
また、銀行特有の業務経験は、転職先が求めるスキルとマッチしない場合もあります。
このミスマッチを避けるためには、入念な自己分析を行い、自分が携わってきた業務経験が、応募先企業でどのように活かせるかを慎重に考える必要があります。
面接や書類選考で、具体的なスキルや経験を明確に伝えられるよう言語化しましょう。
さらに、銀行員から異業種への転職は、キャリアパスが多様であるため、転職の方向性を絞り込みにくい傾向があります。
転職活動に一貫性がない場合、選考でマイナス評価になる可能性もあるでしょう。
まずは、自身のキャリアプランを明確に定義し、それに基づいて転職活動を進めることが重要です。
銀行員の転職成功の秘訣とは
銀行員が異業種への転職を成功させる秘訣は、入念な自己分析です。銀行で培った自身の経験と能力を活用しながら、新たな職場での活躍を見据えた準備を行いましょう。
これを実践するためには、転職エージェントの利用をおすすめします。
転職エージェントは、業界のトレンドや最新転職市場に詳しいだけでなく、転職希望者の経験やスキルに合わせたキャリアプランの提案も行っています。
キャリアプランに迷いがある場合も、専任のキャリアカウンセラーのカウンセリングを通して、転職の方向性を明確にすることができるでしょう。
また、自己分析と合わせて企業研究も重要です。
自分が興味を持てる業界、共感できる企業理念を持つ企業を見つけることが、長期的なキャリアの充実につながります。
企業のホームページや業界に関連するニュース、口コミサイトなどを利用して、企業の現状や業界内での位置付け、実際に働いている社員の声などを収集しましょう。
転職エージェントでは、求人を掲載する前に企業側へヒアリングを行っているため、企業の雰囲気や文化、上司の人柄なども詳しく把握しています。
転職エージェントを利用することで、自己分析の効率化だけでなく、求人情報では得られない内部情報を得ることが可能です。
銀行員の経験が活かせる求人事例
弊社MS-Japanが提供する「MS Agent」は、管理部門・士業特化型転職エージェントとして30年以上の実績があります。
ここでは、「MS Agent」で取り扱っている求人の内、銀行員としての経験が活かせる求人例をご紹介します。
東証プライム上場の総合リース会社より、審査部ポジション募集
仕事内容 |
・分類債権の回収・債権管理、営業店やグループ各社に対する支援 ・訴訟等の法的手続への対応 ・債権回収に係るマニュアル・手続の整備等 |
必要な経験・能力 |
金融機関等にて回収・債権管理業務経験者 |
想定年収 |
540万円 ~ 1,100万円 |
【金融機関出身者】東証プライムメーカーの経営企画募集
仕事内容 |
・経営戦略の立案、中長期経営計画の策定、取りまとめとフォローアップ ・経営会議の運営 ・新規事業開発、M&A実務 |
必要な経験・能力 |
・経営戦略全般、財務会計等の知識を保有、もしくは学習意欲のある方 (金融機関や経理経験をお持ちの方で経営企画にご興味のある方も応募可能です。) ・Excel、Word、PowerPointでの資料作成、およびプレゼンテーション能力 |
想定年収 |
400万円 ~ 550万円 |
まとめ
銀行員からのキャリアチェンジは、様々な選択肢があります。
中でも、企業の経理財務、経営企画、IPO準備企業やスタートアップ、証券/保険会社、投資ファンドは、銀行で磨かれたスキルを活かせる転職先なので、転職後もスムーズに活躍しやすいといえます。
しかし、転職の落とし穴も忘れてはいけません。
年収ダウンのリスクや業務内容の違い、新しい職場文化への適応など、さまざまな課題があることを考慮しましょう。
転職成功の鍵は、自己分析を深め、自身の価値を明確に伝えられること、そして入念な企業研究を通じて自分に合った職場を見極めることにあります。
理想的な転職を実現するためにも、自分自身のキャリアに対する理解を深め、戦略的に行動するよう意識しましょう。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、新卒でMS-Japanに入社。
法律事務所・会計事務所・監査法人・FAS系コンサルティングファーム等の士業領域において事務所側担当として採用支援に従事。その後、事務所側担当兼キャリアアドバイザーとして一気通貫で担当。
会計事務所・監査法人 ・ 法律・特許事務所 ・ コンサルティング ・ 金融 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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