人事の転職は難しい?経験者・未経験別に転職を成功させる秘訣を徹底解説!

「人事」は管理部門の中でも特に人気のある職種です。
しかし、その人気の高さゆえに「人事への転職は難しい」と感じている方も多く、未経験から挑戦しようとする場合は、さらに高い壁を感じることもあるでしょう。
この記事では、人事への転職が難しいと言われる理由や、転職を成功させるための具体的なポイントについて解説します。
人事×高年収の求人・転職情報
人事部長候補/老舗インフラ機器メーカー/年休128日
仕事内容 |
・経営方針に基づく人事戦略の策定と実行 ・新卒・中途採用計画の立案・実行および採用プロセスの最適化 ・中長期事業戦略の実現に向けた組織文化の構築 ・評価制度の設計と運用 |
必要な経験・能力 |
・事業会社で人事組織におけるマネジメントのご経験 ・採用・組織開発領域のご経験 ・経営層や部門責任者との折衝経験 |
想定年収 |
1,000万円 ~ 1,300万円 |
東証プライム上場/会計システムコンサル会社/労務管理責任者
仕事内容 |
・新システム移管の完了、給与計算が確実に行われる状態の構築 ・事業会社のコンサルティング ※まずは労務対応を通して、事業会社の課題を収集いただきます ・グループ横断での取り組みテーマについて企画(育成・制度設計など) ・メンバーの業務マネジメント |
必要な経験・能力 |
・業務マネジメント、メンバーマネジメントの経験がある方 ・給与労務業務経験が2年以上ある方 |
想定年収 |
950万円 ~ 1,200万円 |
年収800万円以上の人事求人を探す
人事×大手の求人・転職情報
東証プライム上場の日本を代表するゲームメーカーの採用スペシャリスト
仕事内容 |
・採用計画数達成に向けて施策の企画~状況分析 ・面接対応 ・内定者フォロー など |
必要な経験・能力 |
・ゲーム業界でのキャリア採用業務経験:3年以上 ※エンタメ業界やIT業界にて開発系や研究職などのキャリア採用経験でも相談可 又は、人材紹介会社での企業窓口担当経験:5年以上 ・ゲームに強い興味や関心を持つ方や実際にゲームプレイ時間が長い方 |
想定年収 |
650万円 ~ 800万円 |
東証プライム上場コンサルティング会社の労務担当
仕事内容 |
・労務管理全般:給与計算、社会保険手続き、勤怠管理など ・労働法令遵守 ・改善提案 ・人事関連に関する法改正対応及び各種関連官庁との窓口 ・その他:労務に関する社内教育、監査対応、労働条件の見直しなど |
必要な経験・能力 |
・事業会社での労務管理実務経験(2年以上) ・Excel、Word、PowerPointの業務スキル |
想定年収 |
450万円 ~ 550万円 |
人事×リモートの求人・転職情報
IPO準備中企業の人事責任者候補※フルリモート・フレックスタイム
仕事内容 |
・人事戦略の立案・実行 ・カルチャーやバリューに沿った評価制度の設計 ・人材育成施策の企画・推進 ・パフォーマンス評価制度の設計・運用 ・従業員エンゲージメント向上施策の立案・実行 など |
必要な経験・能力 |
以下の2つの条件を満たす方 ・事業会社での人事責任者またはマネージャー経験(3年以上) ・人事制度設計において、戦略策定から実行まで携わったご経験 |
想定年収 |
700万円 ~ 1,000万円 |
グロース上場企業の組織開発(研修・企画)※リモート・フルフレックス
仕事内容 |
・人材育成プログラムの立案〜運用〜改善 (管理職研修、次期リーダー候補の育成プログラムなど) ・組織活性化、エンゲージメント向上施策の運用〜改善 ・タレントマネジメントの本格運用に向けたデータ管理や分析業務 など |
必要な経験・能力 |
・個人/法人問わず営業経験がある方(※業界問わず) ・マネジメント経験 |
想定年収 |
500万円 ~ 800万円 |
リモート可の人事求人を探す
人事への転職が難しいと言われる理由
人事への転職が難しいといわれる背景には、「多様なスキルが求められること」「自社内異動が優先されること」「企業への深い理解が必要なこと」の3つが挙げられます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
多様なスキルが求められる
人事の業務範囲は非常に幅広く、採用や人事評価、教育研修、労務管理、福利厚生の企画・運営など多岐にわたります。
これらを円滑に進めるためには、各業務に対応できる専門知識やスキルが求められます。
さらに、人事は従業員との関わりが多い部署であるため、高いコミュニケーション能力も必要です。
単なる事務処理だけでなく、現場と経営陣をつなぐ役割を果たすため、調整力や対人関係のスキルが欠かせません。
このように、幅広いスキルと知識を求められる点が、人事への転職を難しくしている要因の1つです。
社内異動で補充されることが多い
人事は、社員の評価や異動、福利厚生の運用など、社員一人ひとりの状況を把握したうえで適切に対応することが求められます。
また、企業文化を理解したうえでの判断が必要となるため、多くの企業では社内異動によって人事ポジションを補充するケースが多く見られます。
特に、人事は企業の中核的な役割を担うため、「自社の社員を育成して配置する」という方針を持つ企業が少なくありません。
このため、外部からの転職者がポジションを得るのが難しい場合があります。
企業への深い理解が求められる
人事は、企業のビジョンや戦略、文化を理解したうえでマネジメントを行う重要なポジションです。
そのため、企業への理解が不足していると、的確な判断や対応が難しくなります。
外部から人事に転職する場合、入社後に企業文化や事業内容を深く学び直す必要があります。
この「学び直し」の負担が転職の難易度を高める要因となっています。
人事への転職活動を行う際には、「応募先企業の事業や理念を十分に理解していること」をアピールすることが重要です。
人事経験者の転職は難しい?市場価値の高い人事の特徴
人事経験者の転職は必ずしも難しいわけではありません。現在は「売り手市場」であり、人事経験者はこれまでの経験や条件次第で比較的スムーズに転職できるケースも多いでしょう。
ここでは、どのような人事経験が評価されるのかを解説します。
年齢に応じた実務経験を積んでいる
人事経験者の場合、年齢に応じた実務経験が重視されます。
30代以降であれば、採用や労務などの実務に加え、マネジメントやチームリーダー経験があると強みになります。
一方、20代の若手であれば、経験が少なくても「採用」や「労務」など特定分野の実績をアピールすることで、ポテンシャルを評価されることもあります。
このように、年齢とキャリアに応じた実務経験を整理しておくことが重要です。
同じ企業規模・業界の人事を経験している
前職と同じ規模・業界の人事経験も評価されやすいポイントです。
大手企業では業務が細分化されているため、専門業務の経験がそのまま活かせます。
一方、中小企業で幅広く人事業務を担当していた場合も、オールラウンダーとしての強みが評価されます。
また、同じ業界での経験があると、業界特有の対応ができる人材として選ばれやすくなります。
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大手企業の人事へ転職は難しい?
大手企業の人事職は求人自体が少なく、競争率も高いため難易度は高めです。
特に、大手では人事業務が細かく分業されているため、採用、労務、制度設計など専門分野ごとの経験やスキルが重視されます。
応募する際は、担当業務に関連する過去の経験を具体的に示す必要があります。
また、大手企業の人事職には高いコミュニケーション力や、社内外の関係者との調整力が求められる点も特徴です。
その分、年収や福利厚生、リモートワークなど、待遇面が充実していることも魅力と言えるでしょう。
未経験の場合は特にハードルが高くなりますが、営業での採用支援や人材育成の経験など、関連性の高い実績をアピールすることでチャンスが広がるケースもあります。
大手人事を目指す場合は、企業ごとに求められる人材像を意識した自己PRの工夫が重要です。
詳しい解説は、「人事で大手企業に転職したい!平均年収・待遇の比較や、採用・労務別アピールポイントなど」をご確認ください。
人事経験者が転職を成功させる秘訣
人事経験者が転職を成功させるには以下のポイントが重要です。
- ・企業/業界研究を入念に行う
- ・転職理由の伝え方を工夫する
それぞれ詳しく見ていきましょう。
企業/業界研究を入念に行う
人事は企業の採用や教育を担う重要なポジションであり、企業や業界に対する深い理解が求められる役割です。
転職活動においては、応募先企業や業界の特性を十分に理解し、自分のスキルや経験がどのように貢献できるかを明確にすることが重要です。
特に企業/業界研究で確認すべき点は以下の3つです。
- ・応募先企業の理念や事業内容、社風
- ・業界全体のトレンドや競争環境
- ・企業が直面している課題や、解決に向けた施策
事前の研究を通じて、自分が企業にとって必要な存在であることをアピールするだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐ効果も期待できます。
転職理由の伝え方を工夫する
転職理由は「年収が低い」「残業が多い」「人間関係が悪い」などネガティブな場合も少なくありません。
面接でそのまま伝えると面接官にマイナスな印象を持たれるため、ポジティブな内容になるように意識することが重要です。
また、「キャリアアップ」「スキルアップ」など、ポジティブな理由でもどういうキャリアを目指しているのかを具体的に伝える必要があります。
現職ではそれが叶わない理由も明確にすると、より相手がイメージしやすくなるでしょう。
さらに、転職理由とともによく聞かれる志望動機と一貫性を持たせることも重要です。
伝え方に迷った場合や第三者の意見が欲しい場合は、転職エージェントに相談するのも手段の一つです。
志望動機について詳しく知りたい方は、「面接で好印象!人事職の志望動機の書き方&例文5選【未経験・経験者別】」をご確認ください。
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人事経験者が転職で評価される自己PRの書き方
いくら人事としての経験やスキルが豊富でも、それを的確にアピールできなければ企業側に評価されません。
ここでは、人事経験者の自己PRの書き方についてご紹介します。
これまでの実績や経験を具体的に
まず大切なのは、これまでの業務でどのような実績・経験を積んできたかを具体的に伝えることです。
人事経験者なら「どんな業務を担当し、どのような成果を上げたのか」を整理しましょう。
たとえば「新卒採用の担当として、年間10名の採用に成功した」など、できるだけ数字や具体例を交えて説明することで、説得力が増します。
実績が少ない場合でも、関わった業務で工夫した点や学んだことを具体的に伝えることが大切です。
「仕事で意識していたこと」もアピールにつながる
自己PRでは実績だけではなく、仕事で意識していることも記載しましょう。
実績を出すには、知識やスキル以外に仕事に対する意識や考え方も重要です。
記載することで、その実績を出せた根拠を伝えられます。
また、そのスタンスを活かしてチャレンジしたいことや入社後の目標を記載すると、さらなるアピールにつながります。
ただし、長くなりすぎると採用担当に伝わりにくくなってしまうため注意が必要です。職務経歴書で記載する場合は、3~5行を目安にまとめることをおすすめします。
人事への転職で評価されやすい自己PRの具体的なポイントや例文を確認したい方は、「周りと差がつく人事の自己PRってどう書くの?評価の上がる自己PRのポイントを公開!」もご確認下さい。
人事経験者の転職成功事例
実際に「MS-Japan」を利用して転職を成功させた人事経験者の事例をご紹介します。
会社の安定性だけではなく、自身のスキルで安定性を確保した事例
- Aさん、34歳/女性
- 転職前:安定している数千名規模の事業会社/人事担当
- 転職後:成長中の数百名規模の事業会社/人事担当
組織上の問題で他部署への異動が決まってしまったAさんは、引き続き人事のキャリアを構築していくために転職を決意しました。
転職活動では、前職のような安定感を求める一方で、自身の市場価値を高められるような環境を希望していました。
Aさんはこれまでの経験や人柄が評価され、最終的には安定感のある中堅企業の管理部門ポジションと成長企業の採用ポジションで内定を獲得。
非常に悩んだ末、スピード感を持って常に新しいことにチャレンジできる成長企業へ転職することに決めました。

キャリアアドバイザー吉原 優貴
近年はIT業界の求人が増加しており、今後もこのような状況が継続される見込みです。
IT業界では、エンジニア採用経験や多様な採用手法を用いて優秀な人材を採用した経験が求められます。
このような経験を積むと市場価値が高まり、キャリアの安定性を保ちやすくなるでしょう。
労務経験も活かしつつ新しい業務を経験できる環境へ転職した事例
- Sさん、40代前半/女性
- 転職前: 事業会社/労務総務業務
- 転職後: 外資系企業/労務業務
給与計算・社保手続きをメイン担当していたSさん。社内の事情で総務業務が増えることをきっかけに転職活動を開始しました。
Sさんは始めに労務メインのポジションの選考を進めていたものの、次第に何を軸に判断すれば良いか迷っていました。
改めて希望を整理したところ、労務実務だけでなく、業務フロー改善など未経験の業務にチャレンジできる環境へ応募することになりました。
最終的には、これから体制を構築していく段階のスタートアップ企業で内定を獲得しました。

キャリアアドバイザー吉原 優貴
今回のように、最終的な決め手をどうするか迷う方も少なくありません。
転職の軸や今後どのようなキャリアを目指すかを整理すると、方向性が明確になるでしょう。
「ほんとうにこの選択で正しいのか」「軸をどう決めればよいか分からない」とお悩みの方は、ぜひ転職エージェントをご利用ください。
人事×未経験OKの求人・転職情報
<未経験可>成長著しいM&A仲介企業/採用人事担当者
仕事内容 |
【定常業務(例)】 ・採用業務(優秀な人材の採用母集団形成・面接・評価) ・組織管理(人事評価・メンバー1on1) ・採用管理(採用候補者との面談・エージェントや求人媒体の更新なども含む) ・人事制度(評価・報酬制度の改善及び運用・育成体制設計) ・労務管理(給与計算・勤怠管理・社会保険手続・規則規程管理・健康診断の実施 等) |
必要な経験・能力 |
・社会人経験が1年以上ある方 |
想定年収 |
400万円 ~ 600万円 |
<未経験可>労務担当/産業ガス国内トップメーカーのグループ/リモート・フレックス
仕事内容 |
・給与計算 ・社会保険 ・勤労管理 ・福利厚生(財形貯蓄、団体生命保険、持株会など) |
必要な経験・能力 |
・社労士事務所や事業会社にて労務経験がある方、もしくはこれから労務業務にチャレンジしたい方 |
想定年収 |
400万円 ~ 530万円 |
人事未経験の転職は難しい?
人事は転職のハードルが高い職種とされていますが、実務未経験から挑戦する場合はさらに転職のハードルは高くなります。
その理由を、以下の3つのポイントから解説します。
未経験可の人事求人が少ない
人事は管理部門の中でも会社にとって重要なポジションですが、直接的に利益を生み出す部署ではありません。
そのため、多くの企業の人事部は少人数の体制で運営しており、そもそもの求人数が少ないのが現状です。
さらに、限られた求人においても、教育コストや即戦力を重視する観点から、経験者が優遇される傾向にあります。
このように、未経験者にとって採用されるチャンスは非常に限られていると言えます。
管理部門内でも人気ポジションで競争が激しい
人事は「企業の顔」として従業員や外部関係者と関わる機会が多く、管理部門の中でも非常に人気のある職種です。
そのため、求人には多くの応募が集まり、競争が激化します。
特に未経験者が応募する場合、経験者との競争だけでなく、社内での異動希望者や適任者との競争も避けられません。
企業が「未経験でも人事担当者がほしい」と考えた場合であっても、まずは社内の候補者をアサインするケースが多く、外部からの採用はさらにハードルが上がります。
資格で未経験をカバーすることが難しい
経理や法務のように、資格を取得することで未経験者でもスキルや知識をアピールしやすい職種とは異なり、人事では特定の資格だけでその役割を担うのは難しいのが実情です。
人事の業務は多岐にわたり、採用や評価、教育、労務管理など幅広い知識とスキルが求められます。
そのため、資格よりも過去の職務経験や実績が重視される傾向があります。
「資格だけではスキル・知識を十分に証明できない」という点が、未経験者にとって大きな課題となり、人事への転職を難しくしている要因の1つです。
人事の役割や仕事
前章の通り、人事への転職が難しい理由の一つには、その役割や仕事内容の多岐にわたる点が挙げられます。
人事部門では、企業における「人」に関わるさまざまな業務を担当しており、未経験の方にとってはその具体的な内容をイメージしにくいかもしれません。
ここでは、改めて人事の主な役割や仕事内容について詳しく解説します。
採用
人事業務の中心的な役割の一つが採用です。
採用と聞くと、書類選考や面接のイメージが強いですが、人事の業務はこれだけではありません。
たとえば、求人メディアへの求人情報掲載、企業説明会の企画・運営、SNSを活用したリクルーティング活動など、選考プロセス以前の段階でも重要な役割を担います。
さらに、選考の進行中でも、求職者との連絡や案内、内定後のフォローアップなど、「企業の顔」としての役割を果たします。
この際の人事の対応が、求職者の企業イメージを大きく左右するため、細やかな配慮が求められます。
また、中長期的な採用計画を立案し、各部署と連携して「どのような人材を、どのタイミングで、どのように採用するか」を計画・実行することも重要な業務の一つです。
教育研修
社員のスキル向上や成長を支援する教育研修も、人事の重要な役割です。
研修内容の企画や実施体制の整備、進捗管理などが主な業務に含まれます。
社内で対応が難しい場合は外部セミナーや研修プログラムの活用が検討されます。
この際、人事は依頼先の選定から契約交渉、スケジュール調整までを担当します。
また、研修後には効果測定を行い、次の研修に活かすフィードバックを実施することも求められます。
社員一人ひとりの成長が企業全体の成長に直結するため、教育研修の充実は企業の競争力向上に寄与します。
労務
労務業務には、給与計算、社会保険の手続き、健康診断の手配、勤怠管理などが含まれます。
これらは、社員の生活基盤を支える重要な業務であり、滞りなく進めることが求められます。
労務にミスや遅延が発生すると、社員の不信感や退職につながる可能性があり、企業全体に悪影響を及ぼします。
そのため、労務業務の正確性と迅速な対応は、優れた人事の証とも言えるでしょう。
また、労働基準法などの関連法規を遵守しながら業務を進める必要があるため、専門的な知識も求められます。
人事企画・制度
福利厚生の整備、社内規則の策定、評価基準の構築など、各種制度の設計も人事の大切な仕事です。
これらの制度は、社員のモチベーションや満足度に直接影響を与えます。
たとえば、柔軟な働き方を可能にする制度や、成果を公正に評価する仕組みを導入することで、社員の働きやすさや企業への帰属意識が向上します。
また、時代や社会の変化に合わせて制度を見直す柔軟性も必要です。
制度の整備は、企業全体の風通しの良さや、組織力の強化につながり、結果的に企業の成長を後押しします。
人事未経験者が転職を成功させる秘訣
人事への転職が難しい理由を解説しましたが、適切な準備をすれば未経験者でも人事転職の成功率を高めることができます。
人事への志望動機を明確にする
人事に限った話ではありませんが、転職においてスキルや経験とともに、「熱意」も非常に重要な要素になります。
逆に考えると、熱意でスキルや経験の不足をある程度カバーできる可能性もあるのです。
「なぜ人事を希望しているのか」や「なぜ、その会社でなければならないのか」などの志望動機・転職理由を明確にすることが、熱意を伝える効果的な手段です。
志望動機にはできるだけ具体的なエピソードがあると印象も強まるでしょう。
人事を志したきっかけや、応募先の企業や業界にまつわる話など、「あなたにしか語れない」志望動機があれば、転職が成功に近づくはずです。
人事に活かせるスキルや経験を探す
人事未経験でも、人事で活かせる業務をこなしたことはあるはずです。
たとえば「サービス業界で店舗スタッフの採用に携わった」「新人の教育を任された」「人材業界でクライアントの採用を支援した」「営業で無形商材の提案を担当していた」などが挙げられます。
また、上記のような経験に伴い、なんらかの結果が出た場合には大きなアピールポイントになり得ます。
人事に関わる業務での成功体験が人事を志望するきっかけになったなどの経験を結びつけることで、独自性と説得力のある志望動機がつくれるでしょう。
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人事への転職で評価される資格・スキル
人事において特定の資格で未経験をカバーすることは難しいと説明しましたが、一方で人事への転職に役立つ資格がないわけではありません。
以下では、人事として転職する際に評価される可能性が高い資格やスキルを解説します。
人事総務検定
人事総務検定は人事総務に関する実務知識や法律知識を問う試験です。取得すれば、人事および総務の基本的な知識を有していることが証明できます。
3級から1級まで3段階に分かれており、3級でも人事総務担当者向けの難易度なため、未経験者は3級の取得を目標にしてもよいでしょう。
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社会保険労務士
社会保険労務士は、労務管理や年金・社会保険の手続きに関するスキルやその知識を有していることを証明できる国家資格です。
社会保険手続きや給与計算、福利厚生の導入、社内規則の策定など人事の業務においても、知識を活かせるシーンが多々あります。
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衛生管理者
衛生管理者は労働者の健康や安全を守るために定められた国家資格です。50人以上の従業員がいる会社では、少なくとも1人以上の衛生管理者を選任しなければなりません。
そのため、さまざまな職場でニーズの高い資格です。
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コミュニケーション力
人事は社内外を問わず、人との関わりが非常に多い部署です。また、業務の特性上、言いにくいことを言わなければならない場面がどうしてもあります。
業務を円滑に進めるためには、双方が気持ちよくコミュニケーションを取れる気配りや伝え方の工夫などが欠かせません。
コミュニケーション力が高い方は、人事として活躍できるポテンシャルがあるといえるでしょう。
スケジュール管理スキル
人事のメイン業務の1つである採用は、計画に沿って着実に進めていく必要があります。
「期日までに採用が決まりそうなのか」「複数の求職者の面接スケジュールをどうやって組むのか」など、スケジュールに関する確認事項は多く発生します。
人事の転職において、スケジュール管理能力の高さは大きな強みになるでしょう。
人事未経験者が転職で評価される自己PRの書き方
人事は「人」に関わる重要な仕事だからこそ、自己PRの内容が重視される職種です。
ここでは、未経験から人事へ転職する時に評価されやすい自己PRのポイントを解説します。
人事に活かせるスキルを記載する
未経験から人事に転職する場合は、人事業務に活かせるスキルや知識をアピールする必要があります。
例えば、営業職の経験があれば「営業としてクライアント対応を通じて磨いたコミュニケーション力を活かし、応募者対応や社員との関係構築に貢献できる」と伝えると、採用担当者もイメージしやすくなります。
人事に活かせるスキルや知識に関しては、「人事への転職で評価される資格・スキル」の章をご確認ください。
応募企業に合わせた自己PRにする
応募する企業によって求められる人事の役割やスキルは異なるため、自己PRの内容も企業ごとに調整することが大切です。
あらかじめ企業の求める人物像や業務内容をよく確認し、「その企業だからこそ自分が活かせる強み」を意識して自己PRを作成しましょう。
人事未経験者の転職成功事例
ここでは、「MS-Japan」を利用して未経験から人事に転職した方の事例をご紹介します。
人材紹介経験者から人事へのキャリアチェンジ
- Mさん、30代前半/男性
- 転職前:人材紹介業/リクルーティングアドバイザー(営業職)
- 転職後:IT・通信全般業/人事職
人材紹介会社で法人・個人営業を担当していたMさんは、企業内部で採用に関わりたいという思いから人事職への転職を決意しました。
生活の安定も重視し「年収は下げたくない」という希望があったため、大手上場企業の子会社で採用ポジションとして内定を獲得しています。
これまでの経験やスキルが高く評価され、想定よりも上位ポジションかつ年収約100万円アップでの転職に成功されました。

キャリアアドバイザー吉原 優貴
これまでの業務経験が人事業務にどう活かせるかを具体的に説明できたことが評価されました。
また、人事職を含む管理部門の年収は、企業の年収水準に影響されやすいため、大手企業や年収水準の高い業種を狙うことで、未経験でも年収を落とさずに転職できる可能性が高まります。
営業職から人事採用ポジションへのキャリアチェンジ
Kさん、20代後半
転職前:上場IT系企業/営業職
転職後:上場IT系企業/人事採用
営業職として活躍していたKさんは、もともと興味のあった人事へのキャリアチェンジを目指し、転職活動を開始しました。
その結果、同じIT業界の人事採用ポジションで内定を獲得し、業界理解や事業内容への親和性が評価されて、未経験からの転職に成功しました。

キャリアアドバイザー吉原 優貴
職種も業界も未経験だと現職との親和性が少なくなるため、キャリアチェンジを目指す場合はまず同じ業界の求人を探すことがおすすめです。
人事の転職に関するQ&A
ここでは、人事への転職を目指す方からよく寄せられる疑問についてお答えします。
Q.人事の転職で業界・業種はこだわったほうがいい?
A.人事の転職においては、必ずしも業界・業種のこだわりを持つ必要はありません。
実際に人事への転職を考えている「MS-Japan」の登録者も、業界・業種にこだわらず転職活動を進めている方は多くいます。
一方で、前述の通り企業側としては業界・業種も選考時の判断材料の一つとして見ているケースがあります。
そのため、前職と同じ業界・業種の企業は、アピールポイントにつながり、選考通過できる可能性も高まるでしょう。
Q.人事に転職した後のキャリアパスは?
A.人事職のキャリアパスは、大きく「スペシャリスト」と「ゼネラリスト」に分かれます。
スペシャリストは、採用や教育、労務といった特定分野に特化して専門性を深めていく道です。
例えば採用担当としてキャリアを積み、最終的に採用責任者やコンサルタントとして活躍するなどの進路があります。
また、社会保険労務士やキャリアコンサルタントなどの資格を活かし、独立する道も開けます。
一方で、ゼネラリストは採用・労務・制度設計など人事全般に加え、総務や法務など管理部門全体に関わる広範な経験を積んでいくキャリアです。
企業によっては管理部門の責任者や役員候補としてステップアップしていくケースもあります。
どちらの道に進むにしても、まずは自分が人事としてどの分野に興味・適性があるのかを考えたうえで経験を積むことが重要です。
このQ&Aに関する詳しい解説は、人事のキャリアプランの立て方は?具体例や面接での伝え方などをご紹介!をご確認ください。
人事の転職は人事専門転職エージェントが有利!
人事に特化した転職エージェントを活用すれば、難しいといわれている人事の転職が成功する確率は高まります。
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- ・応募書類の添削や面接対策 など
より効率的かつ確実に転職活動を進めたい方はもちろん、情報収集や自身の市場価値の把握をしたい方もぜひお気軽にご登録ください。
まとめ
人事は人気ポジションかつ、求人数も少ないため、転職が難しいといわれています。とくに経験や実績をアピールするのが難しい未経験者にとって、成功のハードルは非常に高いことでしょう。
しかし、人事業務に関連のある資格の取得や、コミュニケーション力とスケジュール管理能力のアピールなどによって、成功確率を上げることは可能です。
また、転職エージェントを利用することで、転職活動が有利になります。条件に当てはまる求人や非公開求人を数多く扱っているうえに、サポートも手厚いため、経験者・未経験者を問わず活用をおすすめします。
さまざまな手段を活用し、ぜひ人事としてのキャリアプランを実現させてください。
- #人事の転職
- #人事の転職難易度
- #未経験から人事


この記事を監修したキャリアアドバイザー

大学卒業後、建設会社にて現場監督を経験し、その後ゴルフショップにて店長として店舗管理、販売業務に従事しました。
キャリアアドバイザーとしてMS-Japanに入社後、人事・総務・社会保険労務士を中心に担当。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 社会保険労務士事務所 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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