未経験から人事に転職するのは難しい?転職成功のためのポイントを解説!
経験が重視される人事は、転職市場では狭き門とされており、未経験からの転職となると一層不安が募るかもしれません。
しかし、未経験から人事への転職は本当に難しいものなのでしょうか。
この記事では、未経験から人事に転職するためのポイントや転職に有利なスキル・経験などを取り上げ、人事未経験の人に役立つ情報をお伝えします。
未経験から人事に転職するのが難しい理由
なぜ人事に未経験から転職するのは難しいとされているのでしょうか。
以下に、その主な理由を見てみましょう。
求人に対して応募者が多い
まず、求人に対して応募者が多いことが挙げられます。
人事は、仕事を通じて汎用性のあるスキルが身につくため、募集に対して多くの応募が集まる人気職です。
管理部門である人事部門は、配置人数が少なく、退職者も少ない傾向のため、人事求人自体があまり市場に出回りません。
数少ない人事求人に応募者が殺到し、競争率が高まるため、未経験者が採用される可能性はさらに低くなります。
幅広い知識・スキルが求められる
人事は、「人材」に関連する様々な業務を担当するため、広範な知識やスキル、実務経験が求められます。
人事担当者で担う仕事は、採用や育成・教育、労務管理、人事企画など様々です。
企業によっては配置人数が少ないため、複数の業務を兼任する場合もあるでしょう。
また、「人材」を扱うポジションであることから、高度なコミュニケーション能力や個人の本質を理解する洞察力、明確な判断能力も必要です。
カルチャーマッチが重要視される
人事の仕事は、組織のビジョンや戦略に密接に関わります。
そのため、自社の文化や風土、価値観を理解し、それに適合した考え方と行動が求められます。
つまり、企業とのカルチャーマッチが非常に重要ということです。
転職活動で事前に企業情報を調べたとしても、実務経験がない場合、人事として適切なカルチャーフィットを見出すのは容易ではありません。
社内調整力も求められる
人事は一般社員との関わりだけでなく、経営層とのコミュニケーションも重要な役割です。
組織が円滑に動いていくためには、経営陣の意向を汲み取り、それをうまく現場に反映させる必要があります。
そのため、人事担当者には、縦と横のつながりを調整する能力が求められます。
人事の具体的な業務内容は?
未経験から人事への転職を目指す場合、まずは人事の主な業務内容を知ることが重要です。
人事の業務内容は大きく分けて以下の4つでが挙げられます。
人材の採用
人材の採用は、人事において最も重要な業務です。
ただ社員数を増やすだけでなく、ミスマッチを防ぎ、質の高い人材を獲得するために、採用計画を立て戦略的に採用活動を行います。
「企業の顔」として転職サイトやSNSを使って宣伝し、優れた応募者を効率的に獲得することが求められます。
人材の育成
雇い入れた人材の育成も人事の仕事です。
新入社員の研修だけでなく、管理職向けのマネジメント研修やハラスメント研修なども該当します。
業務研修の場合は社内で実施しますが、講師派遣や研修代行サービスに外注するなど、企業規模や内容に合わせて様々な方法で実施します。
労務管理
労務管理は、給与・社会保険・福利厚生など社員の生活に関わる重要な仕事です。
労働基準法や職業安定法など、労務に関連する法律の知識が必要で、給与計算、雇用保険、健康保険などの手続きを行います。
企業規模によっては、人事部門と労務部門が別部署として分かれている場合もあります。
人材制度の企画と評価
社内の評価制度を企画・立案し、それに伴う評価も担います。
評価の軸は企業によって様々ですが、従業員が正当に評価されていないと感じてしまえば、離職につながるため、従業員が納得できる仕組みであることが重要です。
このように、人事の仕事はすべてがルーティンで片づくものではありません。
「人材」を取り扱う業務である以上、対象者本人と直接話し合う場面も多々生じます。
また、「人材制度の企画と評価」においては、法令についての理解や発想力に加えて、俯瞰的な視点とそこから得た情報の分析能力も必要です。
人事の仕事は、直接的に企業利益を上げるものではないですが、適任な人材を見つけ、適材適所へ配属するなど間接的に貢献していると言えるでしょう。
未経験から転職するならどのポジション?
未経験から人事への転職で、まず狙うべきポジションは「人材の採用」です。20代の若手であれば、新卒に近い立場として新卒リクルーターのポジションを任される場合もあるでしょう。
人事の中でも上級のポジションである「人材の育成」と「人材制度の企画と評価」は、未経験からいきなり挑戦することは難しいでしょう。
これらのポジションでは、企業の人材戦略に深く関与し、高度な専門知識と経験が求められます。
一方、「労務管理」は、給与計算や社会保険などの事務的な要素が多く、他の人事ポジションとは異なる特徴があります。
例えば、前職で事務職を経験している方や、Office(パソコンソフト)のスキルが高い方、または社会保険労務士などの労務関連の資格を取得している方は、労務管理を狙うことも選択肢の一つです。
人事部門内の基本的なキャリアパスは、採用から始め、徐々に業務内容を広げていくのが王道です。
前職で培った営業力やコミュニケーション力などのスキルは採用業務で評価される可能性も高いでしょう。また、前職がサービス業の店長などで、店舗スタッフの面接経験があれば、実務経験として評価されます。
未経験から人事に転職する際のポイント
未経験から人事に転職する際には、以下のポイントをしっかりと押さえた上で、転職活動を行うことが賢明です。
なぜ人事を目指すのか「志望動機」が重要
未経験から人事に転職するためのポイントは、「志望動機」がカギを握っていると言えます。
人事へのキャリアチェンジを決意した人は、「人事に挑戦したい」と思ったきっかけがあるはずです。
なぜ人事を選んだのか、人事のどのような点に魅力や将来性を感じているのかなど、具体的な志望動機を作成しましょう。
前職の経験の中で人事に興味を持ったエピソードや、今後目指しているキャリアパスなど、「採用担当者が納得できる理由かどうか」を軸にまとめることが重要です。
前職で人事業務に活かせるスキルを探す
前職が人事に関連しない部門であっても、人事業務に活かせるスキルは身につきます。
例えば、営業で培ったコミュニケーション力や調整力のほか、サービス業で面接や研修の経験などがあれば、選考で評価されやすくなるでしょう。
前章で取り上げた4つの人事業務の中で、「人材の採用」に未経験で携わっている事例は少なくありません。
未経験から人事を目指す場合は、求人の仕事内容欄をよく確認し、前職での経験から活かせるスキルを探しましょう。
未経験から人事への転職で有利なスキル・経験
ここでは、人事未経験者がアピールしやすいスキルや経験を取り上げます。
コミュニケーション力
コミュニケーション力は人事業務において非常に重要です。
「人」と関わり合う人事部門は、様々な立ち位置の人と円滑なコミュニケーションを図ることが求められます。
それは、人材採用や従業員の問題解決、組織内トラブルの調停など、多岐にわたる業務において必要とされる能力です。
これまでのキャリアを通じてコミュニケーション力に自信を持っていれば、しっかりとアピールしましょう。
業務調整力
業務の進行を調整する能力も、人事における重要なスキルの一つです。
人事業務では、社内外の様々な関係者との連携が求められます。
採用計画のすり合わせや人材育成のスケジュール調整など、複数のタスクに対して適切な舵取りを行い、効率よく業務を進めなければなりません。
例えば採用計画では経営陣の考えと、実際に部門が欲している人物像や人数に違いが生じるケースも少なくはありません。
双方の間に立って最適解を見出すために、それぞれの立場を理解し、意思疎通の橋渡しを行えるバランス感覚に優れた人材は重宝されるでしょう。
コンプライアンス知識
人事部門は法令や規制に厳密に従うことが求められます。
労働法や雇用規則など、法的な知識を理解し、それを実務に生かすことが必要です。
適切なコンプライアンス対応がなされない場合、企業には法的なリスクが生じる可能性があります。
そのため、コンプライアンスに関する知識や意識を高めることは、人事のキャリア構築において不可欠です。
分析能力
人事業務では、分析能力も重要です。
業務の一環として、従業員のパフォーマンス評価や採用効果の分析など、数値をもとにした意思決定が求められることは珍しくありません。
これまでの仕事で、何らかのデータを分析し、業務の改善や効率化を図った経験があれば、転職時に有利な実績としてアピールできます。
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まとめ
人事は人気職で競争率が高く、求人募集も少ないことから、未経験からの転職は難しいというのが実状です。
しかし、必要とされるコミュニケーション力や業務調整力を身につけ、磨きをかけることで転職の可能性は広がります。
併せて、管理部門でサポート実績が豊富な転職エージェントを利用することも有用な手段です。
未経験可の人事求人の紹介を受けられるだけでなく、キャリアアドバイザーによるキャリアカウンセリングで過去の経歴から人事で活かせる強みの発掘や、応募書類の添削、面接対策などのサポートを無料で受けることができます。
どんなに経験が豊富な人でも、最初は誰でも未経験から始まります。人事の業務経験がないことに臆することなく、前向きにキャリアチェンジを目指しましょう。
この記事を監修したキャリアアドバイザー
大学卒業後、大手小売企業へ入社。店舗で販売をメインに経験し、兼務で労働組合にて若年層の人材育成に従事。
MS-Japan入社後は、キャリアアドバイザーとして転職活動のご支援を行っております。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 社会保険労務士事務所 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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