ひとり人事から転職成功する方法|評価される経験・キャリアパス・事例を徹底解説(後編)

この記事は後編です。前編の記事はこちらをご確認ください。
<前編の要約>
「ひとり人事」として働く方が抱える業務の実態や課題を整理し、その幅広い経験が実は高い市場価値を持つことを解説しました。
特に、限られたリソースの中で業務を遂行し、創造的に改善を進めてきた経験が、成長企業から高く評価されるポイントであることを紹介しました。
引き続き後編では、ひとり人事として培った経験をどのようにキャリアアップにつなげるか、具体的なキャリアパスやアピール方法、転職成功事例を交えて詳しく解説します。
ひとり人事からのキャリアパス
ひとり人事のキャリアパスは、「マネジメント志向」「専門性特化」に加え、「現場経験を武器にした異業種・異職種へのキャリアチェンジ」の3軸で展開可能です。
成長企業や上場準備企業の人事マネージャー・人事企画
ひとり人事の「ゼロイチ力」と「環境適応力」が最も活きる道です。
組織拡大期には、人事制度の設計と運用を同時に担える即戦力として、マネジメントポジションを目指します。
労務や採用のスペシャリストとして専門領域に特化
自分の得意領域を明確にし、より大規模な組織の専門ポジションで専門性を深めます。
現場経験を活かした異業種へのキャリアチェンジ
HRTechや人材系の企業で、自身がユーザーとして労務SaaSなどの導入・運用を担ってきた経験を活かし、プロダクトを「真の人事目線」で語り、導入支援ができるため、高い価値を発揮できます。
職務経歴書・面接でのアピール方法
職務経歴書・面接では、単なる業務の羅列ではなく、ひとり人事の経験を「組織課題の解決を担った戦略的プロジェクトの実績」に整理し、具体的な成果としてアピールすることが、採用担当者の評価を高める鍵となります。
あなたの役割を「オペレーター」ではなく「戦略的な人事企画者」であったことを示すため、業務内容を以下の「プロジェクト型」に表現を変更しましょう。
■採用業務
Before:採用業務を担当(媒体管理、面接設定など)
After:採用戦略の策定と実行により、採用単価を30%削減
■人事制度
Before:人事制度の運用
After:評価・報酬制度のゼロベース構築(エンゲージメントスコア〇pt向上に貢献)
■労務管理
Before:勤怠管理、社員対応
After:労務ガバナンス強化体制の構築(残業時間を平均15%削減・法的リスクの低減)
職務経歴書では、これらのプロジェクトごとに、「課題・背景」「実行施策(業務改善を含む)」「定量的成果」の3要素を必ず盛り込みましょう。
「単に人事制度を運用した」ではなく、「組織課題の抽出と改善施策の設計」という、組織開発視点を強調することが成功の鍵となります。
ひとり人事からの転職成功事例
ひとり人事の成功事例では、「業務の幅広さ」を強みに、企業のフェーズに合ったポジションへの転職が実現しています。
事例1:30代後半、製造業のひとり人事を経験したAさん。給与計算から規程整備まで一人で回した経験を活かし、「上場準備企業の人事部門立ち上げマネージャー」へ転職。
入社後すぐに規程整備や評価制度構築に着手し、プレイングマネージャーとして活躍。
事例2:40代前半、ITベンチャーのひとり人事を経験したBさん。
特に採用と業務改善に注力し、SaaS一本化による工数削減の実績を評価され、「中堅IT企業の人事企画スペシャリスト」へ転職。
自身の得意領域である採用戦略とHR Tech導入に特化することで、専門性をさらに深めています。
成功者に共通しているのは、現職での苦労(マルチタスク・リソース不足)を、リソースが限られた環境下でも、全体最適の視点で課題を解決できる能力へとポジティブに変換するリフレーミングの技術を利用している点です。
まとめ
ひとり人事が持つ全方位的な経験は、現代の企業が求める「自律型で戦略的な人事」としての市場価値を最大化する強力な武器となります。
キャリアアップの際、ひとり人事の方は「なんでも屋」から「専門家」への脱皮や、大規模組織での「影響力の証明」という壁に直面する傾向があります。
これを乗り越えるためには、「達成した業務改善や構築した人事制度をプロジェクト単位の成果として整理すること」に加え、「広範な経験は、専門的な課題を解く際に、関連する労務や制度設計への影響まで見通せる点で有効です」と、広さと深さの両立をアピールすることが肝要です。
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この記事を監修したキャリアアドバイザー

大学卒業後、金融機関へ入社し、個人営業に従事。
MS-Japan入社後は、キャリアアドバイザーとして、管理部門や士業への転職支援を担当しております。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 社会保険労務士事務所 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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