2024年04月25日

特許事務所の仕事に英語力は必要?英語が活きる具体的な仕事内容から求人まで紹介!

管理部門・士業の転職

テクノロジーの進歩に伴い、新たな技術やアイデアの保護を支援する特許事務所が注目されています。
一方で、企業のグローバル化により国際特許出願が増加していることから、「英語力」を重視する特許事務所は少なくありません。

特許事務所への就職・転職を考えている方にとっては、具体的にどのような場面で英語力が求められているのか気になるところです。特許事務所の仕事における英語の必要性について見ていきましょう。

特許事務所の仕事内容

特許事務所とは、特許庁への出願手続き代理など、特許に関するサービス全般を扱う専門組織です。
弁理士を中心に、特許技術者、特許翻訳者、事務スタッフなどで構成されており、企業や個人が取得する知的財産権の保護・管理を支援しています。

特許事務所の基本的な仕事内容は以下のとおりです。

特許出願書類の作成

特許事務所の主要な業務は、クライアントの知的財産に関する特許出願の書類作成です。発明内容を詳しく説明する明細書や図面の作成などが含まれます。

特許出願

クライアントの代理として特許庁に対して行う重要な手続きの一つです。出願方法は、特許庁への訪問による提出とオンライン出願の2通りがあり、利便性と効率性を考慮して選択します。

知的財産権のライセンス契約

特許事務所がクライアントの知的財産権をライセンス契約につなげる場合もあります。ライセンスの契約交渉から、締結、管理まで担います。

特許の期限管理

特許には、申請中と取得後に有効期限が設けられており、それぞれの期限内に必要な手続き行わなければなりません。
特許権を着実に取得し、維持し続けるために欠かせない業務として、正確さとタイムリーな対応が求められます。

特許料の納付管理

権利を維持するためには、年ごとに特許料(年金)を納付する必要があります。特許取得後も、納付書の申請や納付期限の管理を通じて、クライアントの権利を守ります。

知的財産侵害の調査

クライアントの知的財産権が侵害されていないか、逆に他社の知的財産権を侵害していないかを調査します。
調査の結果、他社からの侵害が疑われる場合は、法的手続きを踏むかどうかの判断も特許事務所の役割です。

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特許事務所の国際部と国内部とは

特許事務所には、国際部と国内部の2つの主要部門があります。
これらの部門は、それぞれ異なる役割とニーズを持っており、それに応じて異なる英語力が必要です。

国際部は、クライアントが国際市場で特許を取得し、保護するためのサポートを提供する部門です。
例えば、国際特許の出願、外国特許庁との対話、国際的な特許紛争の解決支援などが該当します。
国際部の主要なコミュニケーション言語は、英語です。多くの国で特許にかかわる文書は英語で作成・審査され、特許特有の専門用語も英語で理解する必要があるため、国際部のメンバーは高度な英語力を求められます。

一方、国内部は、主に国内市場における知的財産権の取得と保護に取り組んでいます。
コミュニケーションでは、国内の特許庁との対話や、国内クライアントとの直接のやり取りが中心です。そのため、国内部での英語力の必要性は比較的低い傾向です。
ただし、英語対応の業務に触れる機会が全くないとも限らないため、基本的な英語スキルは歓迎されます。

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英語力が特許事務所の転職で有利になる?

特許事務所で求められるスキルは「英語力」

特許事務所での業務は、日本国内だけでなく国際的な出願や法律事務にかかわることもあります。
特に国際部では、英語を使ったコミュニケーションや文書作成が日常的な業務となるため、英語力は必須スキルの一つです。
現地代理人とのやり取りや英文レターの作成などでは、特許関連の専門用語と法律英語を理解した上で、適切に使用できることが求められます。

特許事務所への就職・転職では、特許事務の経験がなくても英語力があれば、選考で有利に働く可能性は高いでしょう。

特許事務所で必要とされる英語力はTOEIC700点以上

特許事務所での英語力は、基本的にTOEICスコアで評価されます。海外案件を担当する場合、求められるTOEICスコアは700点以上が一般的な基準です。
とはいえ、重視されるスキルはリーディングとライティングであり、リスニングとスピーキングは必ずしも要求されません。

ただし、海外案件を主に取り扱うグローバルな特許事務所では、800点以上を求められる場合もあります。

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特許事務所で活かせる英語の資格「知的財産翻訳検定」とは

知的財産翻訳検定は、特許明細書を中心とした知的財産関連文書の翻訳能力を評価する検定で、日本知的財産翻訳協会が実施しています。
英語による知的財産の翻訳知識や特許特有の考え方を客観的にアピールできる資格です。

検定のレベルは、1級、2級、3級の3つに分かれています。
1級の難易度は、知的財産の専門翻訳者として推薦できるレベルで、知財法務実務から機械工学まで幅広い分野の知識と翻訳能力が求められます。
2級は特許明細書翻訳の理解と実務に堪える力が試され、3級は入門レベルとして知財英語の基礎知識が問われます。

この検定資格を取得することで、特許事務所での転職やキャリアアップに活かすことができるでしょう。

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特許事務所の年収は英語力で変わる?

特許事務所の年収は英語力で変わる?特許事務所における弁理士の年収は、英語力や国際経験などの実践スキルによって大きく変わります。
例えば、多方面から注目されているPCT出願(国際特許出願)を扱える弁理士は、高額な報酬を得ることに期待できるでしょう。

多くの特許事務所では、売上げに応じて報酬が決まる歩合制を採用しているため、件数をこなすことで年収を増やすことも可能です。
英語力だけでなく、国際的な知的財産権の経験と実績を積むことで、需要のある弁理士としての地位を確立し、年収も高くなる可能性があります。

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英語力を求める特許事務所の求人例

国内外案件を扱う老舗特許事務の弁理士・特許技術者求人

仕事内容
化学・食品・ソフトウェア・機械/構造/土木/建築系の技術分野における以下の内容
・国内外における特許、実用新案、意匠、商標の権利化業務
・知的財産権に関する調査、分析、相談、鑑定、交渉、契約書作成
・審決取消訴訟
・侵害訴訟
必要な経験・能力
・理系大卒以上
・中級程度の英語力(技術文書の読解ができるレベル)
・弁理士を目指している方
想定年収
500万円 ~ 800万円

国際特許事務所の弁理士・特許技術者求人

仕事内容
機械一般、構造・建築・土木系の技術分野における以下の内容
・国内外への特許出願
・中間処理
・鑑定等
必要な経験・能力
・弁理士資格不問
・特許事務所における上記分野の特許明細書作成業務経験
・TOEIC750点以上の語学力
想定年収
500万円 ~ 1,200万円

中堅特許事務所の国外特許事務員求人

仕事内容
・外国への特許出願手続きに関する事務
・外国代理人との文書でのやりとり
・国内のお客様への報告書類等の作成・納品等
・案件に係る期限管理等
・外国からのメール等の管理
必要な経験・能力
・英文の読み書きスキル
・特許事務所の実務経験
・事務処理を自ら進められる方
想定年収
350万円 ~ 550万円

まとめ

近年の国際特許出願増加は、グローバルなビジネス環境での競争が激化していることを示しています。
このような背景から、特許事務所における英語力は極めて重要です。

特許関連の専門用語や法的文書は複雑で、正確な理解と適切な表現が求められます。特に、国際業務では英語の読み書き能力が重視されます。

特許事務所への就職や転職では、英語力を磨くことがキャリア発展に役立つでしょう。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

町田 梓

大学卒業後、新卒でMS-Japanへ入社。企業側を支援するリクルーティングアドバイザーとして約6年間IPO準備企業~大手企業まで計1000社以上をご支援。
女性リクルーティングアドバイザーとして最年少ユニットリーダーを経験の後、2019年には【転職する際相談したいRAランキング】で全社2位獲得。
現在は法科大学院修了生~法務経験者、管理職経験者、弁護士の方までリーガル領域を中心に幅広く担当しております。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 法律・特許事務所 ・ 役員・その他 ・ 社会保険労務士事務所 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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