税理士のストレスが溜まる原因は?ストレスを軽減する3つの工夫
税理士のストレスが溜まる原因は?ストレスを軽減する3つの工夫
職場のストレスは、人間関係や度重なる残業などさまざまな要因があります。
税理士の仕事においても「ストレスをいかにして軽減するか」は、税理士として働くならば十分に考慮すべき課題と言えるでしょう。
今回は、税理士がストレスを抱える原因、どうすればストレスを少なくできるのか、についてまとめています。
税理士がストレスを抱える要因となるもの
税理士の仕事でストレスを抱える主な要因として、「お客様に振り回される」「ミスできないというプレッシャーがある」「税制の改正に対応する必要がある」「繁忙期の長時間労働」などが考えられます。
①お客様に振り回される
税理士の仕事には記帳代行や確定申告などがありますが、業務遂行には顧客からの確実な資料の提出が必要です。
しかし実際には、顧客からの資料提出が遅れる、不正確な資料が届くなどのケースが生じ、税理士がその対応に追われストレスが溜まるという事態が起こります。
例えば、確定申告の申告期限ぎりぎりになって大量の領収書が送られてくる、あるいは架空の人件費や売上の一部を除外するなど脱税の意図のある不正な資料を提出する、などの行為です。
②正確さ・緻密さが求められプレッシャーを感じる
税理士がもし税務上で計算ミスを起こすと、顧客が税務署から指摘を受けて、延滞税を取られるという事態が生じかねません。
税の計算は複雑ですが常に正確さが求められるため、税理士は「ミスできない」というプレッシャーと常に戦います。
もし失敗が続くようなら、顧客側で顧問税理士を変えるという選択を検討するでしょう。業務上、正確さと緻密さが常に求められるという点も、税理士にとっては大きなストレスです。
③制度改正に伴う作業の増加
税制は毎年度改正されています。例えば平成31年度(令和元年度)だけでも、個人所得税、資産課税、法人課税、消費課税、国際課税、納税環境整備などの分野で改正が行われました。
税理士はこうした変更を全て把握した上で、税の業務を行う必要があります。
改正のたびに前年から計算方法を変える必要性が生じ、それに伴い作業も増えることもあります。
常に最新の税制に関する情報収集をしなければなりません。
④繁忙期の長時間労働
税理士業務には繁忙期があり、その期間は長時間労働を強いられるのが通例です。
一般的には、12~1月の年末調整業務、1月後半~3月の確定申告業務、3~5月の決算業務・税務申告業務(3月決算法人)などが繁忙期に該当します。
忙しい期間はプライベートの時間を犠牲にする覚悟も必要で、ストレスが溜まりやすい時期でしょう。
ストレスを軽減する3つの工夫
少しでも税理士のストレスを軽減させるための方法を3つ紹介します。
①資料の回収を早めにする
確定申告、決算期が近づいてからようやく資料を回収するのではなく、早い段階から回収を行っておくと、仮に内容に不備があっても対応がしやすいです。
顧客側にも、早めに回収を行う旨をあらかじめ伝えておくと良いでしょう。
そのためには日頃から顧客とコミュニケーションをきちんと取ることも求められます。
②スケジュール管理を徹底する
税理士業務は大きく分けると、「顧客対応」と「事務仕事(書類作成)」の2種類です。
この2つの業務を効率的、合理的に行えるようにスケジュール管理を行うことが、税理士のストレス軽減につながるでしょう。
例えば顧客対応の少しの合間に事務仕事をこなすようにすると、業務時間を減らすこともできます。
空いた時間を無駄にしないためには、日頃からスケジュール管理を確実に行う必要があります。
③自分にあったストレス解消法をもつ
税理士だけに限らないですが、旅行やスポーツなど、自分ならではのストレス解消法をもつことも有効です。
趣味に没頭している時間は仕事のことを忘れることができるので、心が軽くなります。
趣味がないという人は、「お風呂を長めに入ると気分がスッキリする」、「庭の草むしりは夢中になれる」など、何か気分転換につながる行為・ルーティンを日常生活の中で取り組んでいきましょう。
税理士業務でストレスを溜めにくい人の特徴
過酷な業務が続く税理士ですが、緻密な計算が苦にならない人、コミュニケーション能力が高い人は、ストレスを溜めにくいと言われています。
緻密な計算が苦にならない
税理業務は日々計算と書類整理に追われる仕事です。
コツコツと計算が出来る人、集中力をもって物事に取り組める人は、税理士に向いています。
例えば子どもの頃にそろばんが得意だった人、算数が好きだったという人は、税理士の仕事を苦に感じにくいでしょう。
コミュニケーション能力がある人
また、税理業務では顧客対応が必須です。
日頃から数多くの人と出会い、決算対策(節税対策)などの相談を受けます。
そのため、人と話すことが好きな人、人当たりが良い人は税理士に向いていると言えるでしょう。
ストレスの限界を感じたら他の税理士事務所に転職するのも選択肢の一つ
税理士の仕事に従事している中、「ストレスにより眠れない」、「頭痛やめまいなどの体調不良を感じる」などの症状が現れたら、無理をしないことも大事です。
その場合、勤め先の税理士事務所を変えることも選択肢の一つとなるでしょう。
転職活動する際は、職場環境や就労条件をよく調べ、自分に合った勤務先を探すようにしましょう。
まとめ
ストレスを感じた場合、ストレスが蓄積する原因を認識することが大切です。
そのうで、ストレスを解消するための対策をしたり、自分一人で抱え込まずに、周囲の人に積極的に相談しましょう。
どうしても解決しない場合は、転職も選択肢として検討すべきでしょう。
<参考>
・平成31年度税制改正(財務省)
・転職に成功する税理士とは?年収アップを狙える転職のコツ
・税理士の独立開業で年収アップは見込めるか?現実は、厳しいのか…
・【税理士が企業経理に転職】業務内容やキャリアパス、年収、注意点について解説!
・会計事務所に就職・転職するには?事務所を選ぶポイント
・税理士の忙しい時期は?年間スケジュールをチェック!
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