税理士から公認会計士にキャリアチェンジするべきか?業務や年収の違いは?

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2019/06/24

税理士から公認会計士にキャリアチェンジするべきか?業務や年収の違いは?

税理士から公認会計士にキャリアチェンジするべきか?業務や年収の違いは?

現行法においては、公認会計士であれば日本税理士連合会に申請をして税理士登録を行うことで、「自動付与」の制度により税理士試験を受けずに税理士としての活動を行えます。
しかし、税理士の場合、自動付与によって公認会計士資格は得られません。
会計士として活動する場合、公認会計士試験に合格して資格を取得する必要があります。
この記事では、税理士と公認会計士の違いを紹介し、税理士から公認会計士を目指すべきなのかについて解説しましょう。

税理士から公認会計士へのキャリアチェンジを希望する理由

税理士が公認会計士へとキャリアチェンジを希望する理由の1つが、税理士資格に対する将来的な「不安」です。
例えば現在、税務におけるIT化・RPA(Robotic Process Automation)化が急速に進展しつつあり、以前は税理士が行っていた税務申告業務や仕訳業務が、企業の経理担当者によって会計ソフトで簡単に行えるようになりつつあります。
そのため、税理士に税務をわざわざ依頼する必要はなくなり、今までよりも報酬が減少していくことが考えられるのです。さらに、税務に関する情報もネットですぐに調べることができるため、税理士に頼らなくても、必要な知識を得やすくなっています。

さらに、中小規模の税理士事務所の多くが、中小・零細企業を顧客としていますが、近年ではオーナー経営者が引退して廃業するケースや製造拠点を国外に移転する企業も増えており、地域によっては顧客獲得をめぐって税理士事務所の競争が激しくなってきているのが実情です。
このようなことから、税理士の将来性に不安を感じ、仕事の幅を広げようと公認会計士へとキャリアチェンジしようとする税理士がいるのです。

税理士と公認会計士の違い

では、具体的に税理士と公認会計士との間にはどのような違いがあるのか、資格取得、業務内容、年収などに注目してご紹介しましょう。

・資格取得の違い
税理士資格を取得するには、税理士試験に合格する必要があるほか、関連分野における実務経験が2年以上必要です。
受験資格は「大学、短大、高等専門学校を卒業し、法律および経済学の科目を1科目以上取得している者」、「大学3年時以上で、法律および経済学の科目を一定数取得している者」、「司法試験に合格している者」、「公認会計士試験短答式試験の合格者(平成18年度以降に限る)」、「日商簿記1級合格者」のいずれかを満たしている必要があります。
受験科目は、必修科目の簿記論と財務諸表論、選択必修科目(1科目以上を選択)の所得税法と法人税法、選択科目の相続税法、事業税、住民法、固定資産税、消費税法、酒税法、国税徴収法のうち、5科目を選択して合格しなければなりません(合格率は各科目約10%、科目合格制度あり)。

一方、公認会計士資格は、公認会計士試験に合格した後、2年以上の業務補助に従事し、一定期間の実務補習を受けて修了考査に合格することで取得できます。
試験は年齢や学歴に関係なく誰でも受験できますが、必須科目として財務会計論、管理会計論、監査論、起業法、租税法、選択科目として経営学、経済学、民法・統計学から1科目を選択して受験し、合格しなければなりません。
試験はマークシートによる短答式と論文試験とがあり、全科目同時合格が必要で、出題範囲は広範囲にわたります。

・独占業務の違い
税理士の場合、業務の中心は税務であり、各種税務署類を作成すること、法人や個人事業主の確定申告に関する税務相談を行うのがメインです。
一方、公認会計士の場合、上場企業を対象とする監査証明やコンサルティング業務が中心となり、経営上の財務相談や決算書の作成業務、財務関連の調査や立案、あるいは監査人として財務書類が正しく作成されているのかを証明する業務などを行います。

・年収の違い
厚生労働省が毎年発表している「賃金構造基本調査」では「税理士・公認会計士」と両者を含めての賃金状況が報告されており、2017年の「公認会計士、税理士」の平均年収は「1,044万円」となっています。
公認会計士は大企業との取り引きが多いため、総じて公認会計士の方が税理士よりも年収は多い傾向にあると言えそうです。

公認会計士になるためには

税理士資格には公認会計士資格への自動付与はないため、公認会計士になるには公認会計士試験を受験して合格する必要があります。
税理士資格を保有している場合、一部科目免除(財務会計論)となりますが、受験科目は広範囲に渡るほか、2年以上の実務経験(監査証明業務における公認会計士または監査法人の補助業務、もしくは財務に関する調査や分析等における実務従事)も必要です。

税理士から公認会計士は目指すべきか?

税理士よりも公認会計士の方が、年収や従事できる業務の幅広さという点では魅力的であるかもしれません。
ただ、最も重要なのは、自分自身のやりたいことや適性です。
地域社会を支える一員として、中小規模の商店や個人事業主の経営・税務を支えたいと考えているならば、税理士資格でも十分その役割を果たせるでしょう。
一方、上場企業を対象に、経理・財務、あるいは監査を行いたいのであれば、公認会計士資格は必須です。
自分にとって望ましい仕事は何かをしっかりと考えた上で、キャリアチェンジを目指すべきかどうか考えることが重要でしょう。

まとめ

税理士から公認会計士にキャリアチェンジするべきか?業務や年収の違いは?

税理士から公認会計士を目指す場合、資格試験の合格を目指す必要があるため、かなりの労力が必要なのは間違いありません。
働きながらの勉強はもちろん大変ですが、やはり重要なのは、「自分がどのような将来像を持っているか」という点です。
「公認会計士としてどのような仕事をしたいのか」について明確なビジョンがあるなら、長時間の学習も、自分の知識・スキルを高めるための重要な機会と思えるでしょう。
キャリアチェンジを考える場合、まずは自分自身の将来像を第一に考えることが大切です。

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