2023年11月15日

税理士のやりがい・魅力って何?やりたいことからキャリアを考えよう!

管理部門・士業の転職

税理士としてのキャリアパスを検討しているものの、ふと「税理士のやりがいって何だろう?」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。
税理士は、税務面で経営者を助けるばかりでなく、国を支える重要な役割を果たす職業です。

本記事では、税理士の仕事のやりがいや主なキャリアパスについて解説します。

税理士として働く魅力って何?

そもそも税理士の魅力とはどのようなものなのでしょうか?
まず言えるのは、比較的高収入であることです。 厚生労働省が毎年発表している賃金構造基本統計調査によれば、令和4年の「税理士・公認会計士」の平均年収は10人以上の企業の場合で「約747万円」、1,000人以上の企業の場合で「約861万円」です。
これは勤務している人の平均ですので、独立開業した場合にはもっと高年収を得られる可能性もあります。

また、税理士には定年退職がないことも魅力としてあげられます。
働きたければ何歳まででも働くことができます。資格取得が必要となる専門性が高い業務ですので、税理士になれば若いうちから活躍ができます。
出産・育児などでワークライフバランスを重視するようになっても、新たな仕事を見つけやすいでしょう。

また、税理士は開業も比較的容易です。開業すれば自分がやりたいように仕事ができます。
このように税理士は生涯にわたり、生活スタイルに合わせながら続けていける魅力ある仕事です。


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税理士の4つのやりがい

それでは、税理士のやりがいとはどのようなものかを見てみましょう。

経営者の役に立てる

税理士のやりがいとして第一にあげられるのは「経営者の役に立てる」ことではないでしょうか。
税理士の仕事は企業の税務・会計をサポートし、経営のアドバイスをすることです。経営の最前線に直接かかわり、経営者と共に会社の成長に手を尽くします。

税理士の分析やアドバイスは企業経営を大きく左右しますので、責任も重いです。
税理士の分析や判断が誤ったものであった場合には、会社が潰れてしまうこともあり得ます。
しかしその分、税理士を頼りにする経営者は多いです。
税理士のアドバイスにより経営が上向いた場合には、経営者に心から感謝されることもあるでしょう。

また、社会の荒波のなか会社を切り盛りしていく経営者は、奥深く魅力的な人間性を持っていることも多いものです。
そのような経営者から多くを学ぶことにより、人間として、あるいは社会人としてひと回りもふた回りも成長していくことができるでしょう。

国を支えている実感が持てる

国を支えている実感が持てることも税理士のやりがいです。
納税制度は国の基本です。税理士が納税をサポートし、税金が正しく納められることにより、道路や学校、病院、警察、消防などさまざまな公共サービスが建設されまた運営されます。
税理士の働きがなければ、国が立ち行かなくなると言っても過言ではありません。

また、税理士は企業の健全な運営を支える働きをします。
税理士の貢献で倒産する企業が減れば、それもまた社会全体を大きく下支えすることになります。

困っている人を支えられる

困っている人を支えられることも税理士のやりがいではないでしょうか。
税理士はその専門知識により、税務や会計・経営についてのアドバイスをします。
「税金の申告方法が知りたい」「払い過ぎた税金はどうしたら返ってくるのか」「事業承継を行うためにはどうしたらいいのか」といった問題で困っている人を支えることができます。

「お金」は社会生活でなくてはならない重要なものです。
そのお金について困っている人を支え、うまく行ったときには感謝の言葉をもらえることは税理士の大きなやりがいです。

どこでも必要とされる

税理士のやりがいとして、どこでも必要とされることもあげられます。
なぜならば、税金の申告や納付をしなくて良い場所はないからです。
たとえば、IターンやUターンなどで将来、地方の都市や田舎へ住んだとします。そのときでも、税理士の仕事は必ずや見つけることができるでしょう。

新しい土地へ行けば、新たな出会いも多くあります。税理士は、どこへ行ってもその専門知識を活かし、人々の生活を支えられます。


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やりがいから考える税理士のキャリア

税理士にはいくつかのキャリアパスが存在します。それぞれのキャリアパスに、異なった魅力とやりがいがありますので、どの道を選ぶかは自分自身が何に価値を見いだすかによって変わってきます。

下記に税理士としての主なキャリアパスとそのやりがいを紹介しますので、自分が税理士としてどのようなキャリアを築いていくかの参考にしてください。

勤務税理士

税理士法人などで働くキャリアです。勤務税理士として働く場合、所属する事務所によって携わる業務や分野が大きく異なります。
そのため勤務先を選ぶ際は、単に待遇や条件だけでなく、自分が得たいスキルや経験を得られるかを吟味することが重要です。
事務所とのマッチングが良ければ、日々の業務においてもやりがいを感じられるでしょう。

将来的に独立開業を考えている場合は、多角的な経験が得られる中小規模の事務所に所属するのがおすすめです。
こういった事務所では、横断的に業務にかかわるチャンスが多く、幅広い知識とスキルを磨けます。

企業内税理士

一般企業の経理部で働くキャリアです。このキャリアは、一般企業ならではの安定したワークライフバランスが魅力です。
また、税理士は企業の経営陣に近いポジションで働くことが多いため、企業戦略に直結した税務対策を行う機会も多くあります。

経営全体を俯瞰する視点を持って仕事をすることで、税務以外の面でもやりがいを感じられます。

独立開業税理士

個人事業主や法人として独立するキャリアです。独立開業を選ぶ場合の最大のメリットは、自由度の高さです。
どのような業務に携わりたいか、どのようなクライアントと働きたいかを自分で選べます。

また、税務処理はどんな地域の企業にも必要とされるので、開業場所を比較的自由に選べるのも大きな魅力です。

さらに、事業が成功した場合は、通常の社員として働くよりも高い収入を得ることが可能です。
独立して開業すると、税に関して困っている人を直接支援する機会が多くなり、その感謝の言葉や成功体験が直接自分に返ってくるので、やりがいを大きく感じられるでしょう。

やりがいの反面、感じる大変なこと

税理士という職業は多くのやりがいがある一方で、決して楽な仕事ではありません。以下では、税理士が感じる大変な点について紹介します。

年末調整/確定申告期間は多忙になることが多い

税理士にとって、年末調整や確定申告の期間は非常に忙しい時期です。
どのようなキャリアを選んだとしても、この時期は作業量が多くて長時間労働になりがちです。
しかも、税務という仕事の性質上、ひとつのミスが大きな問題につながることもあるので、忙しさを言い訳にいい加減な仕事はできません。
高い集中力と精度で長時間働けば、ストレスもかなりのものになります。

ただし、相続専門の税理士などとして活動すれば、この繁忙期から逃れられる可能性はあります。

クライアントとの関係構築

税理士の仕事は、単に数字と向き合うだけではありません。
クライアントと信頼関係を築くことも非常に重要です。
クライアントとしては当然、なるべく多く節税したいものです。
しかし、税理士としては法令遵守の精神に則って、適法な処理になるように、ときには厳しい指摘をクライアントにしないといけないこともあります。

法律を厳守しながらもクライアントのニーズを最大限に満たす仕事をするのは、税務のエキスパートである税理士にとっても大変なことです。

税に関して常に勉強が必要

税理士は勉強熱心でないと務まりません。というのも、税法は毎年のように変更があるからです。
そのため、税理士は法律の新設や改正などについて常にアンテナを張り巡らし、情報を常にアップデートし続けなければなりません。これには多くの時間と労力がかかります。


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やりたいことを叶えた転職成功事例

やりたいことを叶えた転職成功事例続いては、転職によってやりたいことを叶えた2つの成功事例を紹介します。

成功例A(Kさん、26歳/女性)
転職前: 中堅税理士法人(年収:500万円)
転職後: 独立系M&Aコンサル(年収:520万円)
やりたいこと: 後継者不足で悩む経営者の役に立ちたい

Kさんは転職前に携わった仕事で、後継者不在によって廃業に追い込まれた会社に接しました。
その経験を経て、Kさんは「後継者問題に悩む経営者を助けたい」という明確な目標を抱くようになり、M&Aに特化したコンサルティング会社に転職。彼女の強い目的意識とポテンシャルが高く評価され、理想の仕事を得ることができました。

成功例B:(Iさん、29歳/男性)
転職前: 個人会計事務所(年収:590万円)
転職後: 医療系特化型会計事務所(年収:600万円)
やりたいこと: 専門的なスキルに特化して差別化したい

Iさんは転職前、一般的な業種での税務業務を経験してきましたが、次第に「他の税理士と差別化を図り、法人税・個人税・資産税など横断的に経験を積みたい」と考えるようになりました。
そこで目を付けたのが医療業界です。基本的に高所得層の職業である医師には資産家が多く、法人税から個人税、資産税に至るまで幅広い税務業務に携わることができるからです。

自分の価値の出し方やビジョンを真剣に考え抜くIさんの姿勢は転職活動で高く評価され、複数の内定先の中から、資産税の分野でも定評のある医療系特化型の会計事務所へ転職することに成功しました。

これらの成功事例に共通しているのは、どちらも「やりたいこと」が非常に明確であった点です。
この明確な目標が、転職活動においても高く評価され、希望通りの転職へとつながりました。
やりたいことを明確にすることで、その目標に合った職場を見つけやすくなると共に、自分自身のポテンシャルも最大限に活かすことが可能となります。


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今が転換期?税理士の将来性とは

税理士は食いっぱぐれがないと言われてきた一方で、ITやAIの発展で縮小される仕事の上位にランクインされるくらい、将来性が懸念されています。
税理士試験の受験者は年々減少してきており、税理士の高齢化も進んでいます。
税理士に求められる能力も変わってきており、従来のスタンダードな業務だけででは生き延びていくことが厳しい時代になっています。

これからは、資格試験で得られる税務・会計の知識だけでなく、
・顧客が置かれているビジネス環境を理解する力
・人の気持ちや思考を理解する洞察力
・ITスキル
・営業力をはじめとした経営能力
といった高度なビジネスセンスが欠かせません。

大きな転換期を迎えていますが、見方を変えればブルーオーシャンが広がっていると前向きに考えることも可能です。
記帳代行をはじめとした事務代行的な業務はITやAIに代替されるかもしれませんが、人間にしかできない業務領域は必ず残ります。
一度、税理士の数は大幅に減少・縮小する可能性は高いものの、消滅することはないという予測が立てられるため、今の若手税理士は将来的に希少性の高い人材になりえます。


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まとめ

生涯にわたって生活スタイルに合わせながら仕事をしていくことができる税理士。経営者の役に立てることや、国を支える実感が持てることなど、税理士のやりがいは多岐にわたります。

一方、ITやAIの台頭により、税理士に求められる能力も変化しています。
転換期を迎えている今だからこそ、希少価値の高い税理士になるチャンスです。

税理士としてのやりがいからキャリアを考えたい方は、転職エージェントに一度相談してみましょう。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

齊藤 仁美

大学卒業後、幸せに働く人を増やしたいという想いから新卒でMS-Japanに入社。
上場企業を中心とした求人開拓から管理部門全般のマッチングを行い、2021年1月より専門性の高いJ事業部に異動。
主に会計事務所、監査法人、社労士事務所の担当を持ちながら士業領域での転職を検討している方のカウンセリングから案件紹介を両面で行う。

会計事務所・監査法人 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ USCPA を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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