2023年09月29日

連結決算とは?転職にも有利?転職成功事例と合わせて徹底解説!

管理部門・士業の転職

バックオフィスの転職では実務経験が高く評価されるため、連結決算に携わった経験があれば転職時にも優位に働きやすくなります。

この記事では連結決算の概要について解説するとともに、具体的な転職成功事例もご紹介します。
これから連結決算の実務経験を積みたいとお考えの方に向けて、未経験でも応募可能な連結決算業務に携わることのできる求人例職務経歴書の書き方・ポイントもご案内しますので、是非今後のための参考にしてください。

連結決算とは?わかりやすく解説

連結決算とは、親会社とその子会社・関連会社を含めたグループ全体の財政状況や経営成績を明らかにするための決算手法です。

企業がグループ体制となると、親会社と子会社の間で取引や債務が生じる場合も少なくないので、各企業の決算を見るだけでは実際の経営状況が見えづらくなります。
実際の経営状況や財務状態が読みづらくなれば、投資家は資金供給の判断をしづらくなりますし、経営者も適切な判断をしづらくなります。
こういった課題をクリアするために、連結決算ではグループ全体の経済活動を反映した貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書を作成・公開します。

連結決算で得られる情報はグループ全体の状況を適切に表しているため、投資家は投資判断をスムーズに行いやすくなり、経営者も事業活動のパフォーマンスの最大化に向けて適切な経営判断をしやすくなります。
連結決算を行う対象となるのは親会社とその子会社・関連会社ですが、どのような場合に子会社とされるのかについては複数の条件により判断されます。
例えば、親会社が議決権の過半数を保有する会社、あるいはその影響力により実質的に経営を支配できる会社は子会社として連結対象となります。


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連結決算の構成・流れは?

連結決算は企業グループ全体の財務状況と経営成績を示すために、以下の4種の財務諸表で構成されています。

連結貸借対照表

企業グループ全体の財務状況を示します。
親会社と子会社の資産・負債を合算し、内部取引による資本金や投資金などを相殺消去して作成します。

連結損益計算書

企業グループ全体における当該年度の経営成績を示す表です。
親会社と子会社の収益と費用を合算し、ひとつの損益計算書を作成します。

連結キャッシュフロー計算書

企業グループ全体のキャッシュフロー(現金の収支)を示す表です。
キャッシュフローは営業活動、投資活動、財務活動の3つの区分で表されます。

連結株主資本等変動計算書

連結貸借対照表の純資産の変動を示します。
親会社による株式資本の各項目の変動事由も明らかにします。

これらの連結財務諸表の作成は、まず親会社と子会社がそれぞれ個別に財務諸表を作成した後、合算します。
その後、子会社と親会社間での取引や債務の詳細など連結修正に必要なデータをまとめた「連結パッケージ」を親会社が子会社から受け取り、その情報をもとに連結修正を行ってグループ内企業間取引の影響を取り除き、最終的な連結財務諸表を完成させます。


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連結決算を行うメリットとは?

連結決算には大きく3つのメリットがあります。
まずは不正防止です。
主な不正行為として、損失や資産を一時的にグループ内の他会社に移す「飛ばし」、商品やサービスをグループ内の他の会社へ不正に売却することで利益を計上する「利益の不正操作」があります。
これらの不正行為は連結決算によってできなくなるので、真の財務状態と経営成績を開示できるようになります。

グループ全体の業績が明確になるのもメリットです。
連結決算では親子間取引を相殺するため、親会社が製造して子会社が販売しているような場合、グループ全体としての業績を示すことができます。

これら2つのメリットが資金調達の容易化という3つ目のメリットを生み出します。
連結決算によって企業グループ全体の財務状況と経営成績が一目でわかるため、銀行は融資のリスクをより正確かつスピーディーに評価することができるようになるからです。


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連結決算の経験は転職に有利?

連結決算の実務経験は転職市場で高く評価されやすく、転職時に優位に働きます。
その理由としてまず挙げられるのが、専門性の高さです。
親会社と子会社を一体として考える財務諸表の作成は専門的な作業であり、企業経営に関する幅広い知識も要求されるため、そのスキルを持っていればライバルに差を付けやすくなります。
また、多くの場合、連結決算は様々な部署や会社との協調を必要とする作業となるため、マネジメントスキルコミュニケーション能力を持っている人材であると評価されやすくなります。

特に大手企業でキャリアアップしたいと考えたとき、連結決算の実務経験は大きなアドバンテージとなります。
企業の規模が大きくなるほど、連結決算の役割は重要性を増していくため、その経験者への需要も高まる傾向があるからです。


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連結決算は未経験でもできる?

連結決算は未経験でもできる?

専門性の高い連結決算は未経験であったとしても、経理の実務経験を積み重ねてステップアップしていくことで、チャレンジできるようになる可能性は十分にあります。
経理業務は、仕訳や伝票の起票から始まり、貸借対照表(B/S)の管理、月次決算、四半期決算、年次決算といったように担当できる業務が広がっていきますが、この先に連結決算があるとイメージするとモチベーションも高まっていくのではないでしょうか。

MS-Japanで実際に取り扱っている求人のうち、連結決算業務未経験であっても、連結決算業務に携わることのできる可能性のある求人例を3つご紹介します。
以下にご紹介する求人以外にもMS-Japanでは多数の求人を取り扱っていますので、気になる方は利用登録を済ませてみてはいかがでしょうか。

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業務内容:
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求める能力・スキル:
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年収:500万円 ~ 800万円


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連結決算担当への転職を成功させる職務経歴書の書き方は?

連結決算の担当者になるための転職を成功させるためには、職務経歴書を書く際にいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

連結決算は広範で専門性の高い業務であり、ひとりではなくチームとして携わることが多いため、自分がどのような連結決算にどういった役割で携わったのかを明確に伝えなくてはなりません。
親会社または子会社であったのか、上場しているか非上場か、などの情報を含めるほか、連結決算業務に関わった具体的な範囲や役割、そしてそれがどのような結果をもたらしたのかなども明記します。

使用した会計基準や担当した税務申告業務の内容や範囲、英語のスキルレベルなども含めることで、自身の専門性もアピールできます。

決算以外でも業務フローの改善経験経営へのレポーティング経験など、連結決算担当者としての幅広いスキルを証明できる経験があればプラス材料となり得ますので、しっかりと盛り込むようにしましょう。


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連結決算の経験を活かした転職成功事例

連結決算の実務経験を持っている場合、転職時にも高い評価を受けやすくなります。
以下は、MS-Japanを利用したJさん(28歳/男性)の転職成功事例です。

Jさんは大手企業グループをクライアントに持つ中規模税理士法人で働いており、連結決算や連結納税に関する業務も担っていました。
30歳を目前に、税理士試験にも4科目合格していたことから同業界では順調なキャリアアップを叶えやすい状況だったものの、ワークライフバランスも重視しながら一般企業で働きたいとの意向を強め、転職を決意されました。

それまでの経験から連結される側でキャリアを重ねていきたいとのご希望より、大手子会社に絞って活動したところ、税理士法人での連結決算に係る実務経験が高く評価され、転職に成功されました。

Jさんの事例を詳しく読む


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まとめ

連結決算は企業グループ全体の業績や財務状況を明らかにする重要な手続きであり、広範な知識と高い専門性が要求されるため、連結決算の実務経験があれば転職市場で高く評価されます。
未経験であっても、経理担当者としてステップアップしていけば、連結決算業務へのチャレンジは十分可能です。
今後のキャリアを考える上で、連結決算業務に携わりたいとお考えであれば、それを実現するための転職も一考されてみてはいかがでしょうか。

バックオフィスの転職サポートに特化した転職エージェント、MS-Japanに相談すれば、きっと理想のキャリアへと近付くことができますので、是非この機会に利用登録を済ませてみてください。
利用登録は完全無料なので、初めての方も安心です。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

小島 亜里紗

大学卒業後、ウェディングプランナー、業界大手で求人広告の企画提案営業を経て、MS-Japanへ入社。
企業担当のリクルーティングアドバイザーを経験した後、現在は転職を考えられている方のキャリアアドバイザーとして、若手ポテンシャル層~シニアベテラン層まで多くの方の転職活動のサポートをしています。
人材業界での経験も長くなり、いつまでも誰かの記憶に残る仕事をしていたいと思っています。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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