【経理の面接でよくある質問集】逆質問で聞くべきことや注意点など

更新日:2023/12/20
経理・財務
転職準備

【経理の面接でよくある質問集】逆質問で聞くべきことや注意点など

管理部門・士業の転職

面接で採用担当者から尋ねられる質問には、どの職種にも職種特有の質問があります。もちろん、経理についても例外ではなく、特に専門的な質問をされることも多い職種です。
会社の文化や募集ポジションによって質問内容は異なりますが、事前に適切な回答を用意しておけば、自身の評価を高めることができるでしょう。

この記事では、経理への転職でよく聞かれる質問を集めました。また、面接の最後で尋ねられる逆質問についても、聞くべきことや注意点をまとめています。

経理の面接で、採用担当者からよくある質問とは

転職活動の準備では、自分が携わってきた仕事内容を簡潔にまとめる必要があります。応募書類に記載するだけでなく、面接の場でも過去の経歴について説明を求められるケースは珍しくありません。

特に経理の場合、経験業務・知識によって担当業務が異なるため、何の業務をどこまで経験しているのかを具体的に伝える必要があります。

一般的に経理の求人は、実務を担う一般職と幹部候補・管理職候補の二通りです。
一般職では、経験業務によって担当業務の振り分けが決定されます。例えば、売掛金管理に携わってきたのであれば、督促にまでかかわったのか、長期売掛金の処理はどのように行っていたのかなど、具体的な業務内容をしっかりと伝えることが重要です。
幹部候補・管理職候補の場合は、マネジメント経験が重視されますが、何名規模の部門でどのようなマネジメント業務を経験していたのかを言語化します。
些細な仕事だと感じている業務であっても、きちんとリストアップするようにしましょう。

経理の面接でよくある質問集

ここでは、経理の面接でよくある質問をまとめました。

経理の志望理動機(未経験の場合)

「なぜ経理にキャリアチェンジするのでしょうか?」
「経理を目指すきっかけとなったエピソードを教えてください。」

経理は専門性が高く、「お金」と常に向き合う必要がある特殊な業務です。
そのため未経験の場合は「実際に取り組んでみたら、自分には合わなかった」と早期退職してしまうリスクが高い部門とも言えます。

面接で志望動機を聞く理由は、「経理として働くことに対する意欲・熱意」を確かめるためです。
曖昧な回答をすると「離職のリスクが高い」と判断されるため、はっきりと答えられるように準備しておきましょう。

応募企業の志望動機

「当社に応募した理由を教えてください。」

未経験者・経験者を問わず、「なぜその企業を選んだのか」という応募企業に対する志望動機が重要です。
応募企業の志望動機が曖昧だと、「経理であればどこでも良いのではないか」「少しの不満で、すぐに別の会社に再転職するかもしれない」と捉えられてしまう可能性があります。
最近では志望動機を尋ねる企業が減少しているとも言われていますが、質問されたときに即答できるよう事前に準備しておきましょう。

経理の経験年数(経験者の場合)

「経理としての経験年数を教えてください。」

経験年数を尋ねることで、経理としてのスキルレベルをイメージできます。
また、30代以降のミドルエイジの応募者であっても「経理部門に配属されたのは2年前」というケースもあるため、あらためて経験年数の事実確認がされることも多いです。

前職の担当業務

「前の職場ではどのような業務を担当していましたか?」
「今までの職務経歴を教えてください。」

履歴書・職務経歴書の記載内容と本人の言動が一致しているかをチェックしたり、担当業務の内容を深掘りしたりするために、面接でも質問されることがあります。
履歴書・職務経歴書に記載した内容をそのまま回答するのではなく、さらに具体的に回答できるよう準備しておきましょう。

使用経験のある会計ソフト

「当社の経理部門で使用している○○(会計ソフト)を使ったことはありますか?」
「Slack(スラック)の使用経験はありますか?」
「Excel・Wordはどの程度使えますか?」

PCスキルのレベルや、自社で使用している会計ソフトやコミュニケーションツールなどとの親和性を図るための質問です。
特に経理業務ではExcelの関数を使用するシーンが多く、面接でスキルレベルを質問されます。VLOOKUPやSUMIFS、ピボットテーブルなど、具体的にどこまで使えるのかを回答しましょう。

決算業務の経験有無

「決算業務の経験はありますか?」

決算業務は、経理業務の中で最も重要な業務であるため、経験者採用では、決算業務の経験値を重要視されます。会計処理の方法は企業ごとに異なる部分があるため、前職の経験をそのまますぐに活かせるとは限りません。
しかし、決算業務の経験が豊富であれば、一通りの経理業務を理解しているため、新しい方法にも早く慣れることができると評価されるでしょう。
決算業務を経験した回数だけでなく、法人税の計算や財務報告書作成、監査対応など、どこまでの決算業務を担当していたかを具体的に回答しましょう。

経理としてのキャリアプラン

「今後のキャリアプランを教えてください。」

将来的なキャリアプランを質問することで、経理として働くことへの意欲や、計画性をチェックしています。
また、志望動機と同様に、自社で長く働いてくれる人材かどうかも判断しています。
マネジメントと担う管理職や、経理のスペシャリスト、語学力やITスキルなど付加価値のある経理など、具体的かつ実現可能なキャリアプランを回答しましょう。
単なる自己成長だけでなく、成長を通して応募先企業に貢献できるかどうかも重要なポイントです。
さらに、キャリアプラン実現に向けて現在努力していることがあれば、積極的に伝えましょう。

前職の退職理由

「前職の退職理由を教えてください。」

退職理由は、人間関係のトラブルなど人前で話したくないネガティブな理由が多いですが、面接時にはマイナスの側面は話さず、今後のなりたい自分をメインに話すのが望ましいです。
面接官としては、この質問をすることで「同じ理由で早期離職するかどうか」を判断したいと考えています。あまりマイナスのことばかり話すと、「少しでも嫌なことがあると、すぐに退職するのではないか」との印象を与え、採用につながりにくくなるでしょう。

特に「上司が悪かった」「会社の環境が悪かった」など、自分以外の誰かの責任にあると主張することです。
他人の責任ばかりにすると、聞いている面接官に「あなたにも責任があったのでは」と悪い印象を与えてしまう恐れもあります。
「誰が悪い」という話は触れずに、自分の取り組みたい業務、将来の経理としてのビジョンにかかわる内容を話しましょう。


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面接準備は「キャリアの棚卸」が重要

「キャリアの棚卸」とは、これまでに経験した職務内容や実績などを詳細に洗い出すことです。
職務経歴書ではスペースが限られているため、大きなプロジェクトの経験や受賞経験など目立つ実績ばかりを記載しがちです。しかし、自身の得意分野やアピールポイントは、結果よりも過程を分析することで見えてくることもあります。

「キャリアの棚卸」では、実績だけを洗い出すのではなく、自分が携わった業務でどんな役割を担ったか、気をつけたことは何か、それによってどのような結果が得られたかなど、過程を重点に振り返ります。

キャリアの棚卸を行うことにより、これまで輝かしい実績や経験がない人でも、自分がやりがいを感じる業務や、仕事で生かせる強み、これからやりたいことなどを明確にできるでしょう。
また自分でも気が付かなかった性格や特徴を、認識できるようになるかもしれません。

キャリアの棚卸を行うメリットは?

キャリアの棚卸の一番のメリットは、客観的に振り返ることで自分が仕事で培ったスキルや強みが体系的に整理され、面接や職務経歴書でアピールしやすくなることです。
特に面接では、一問一答形式で回答を準備してしまうと、想定外の質問に的確な受け答えができないこともあるでしょう。しかし、キャリアの棚卸で自身の経歴やスキル、強みを整理しておくことで、即座に回答できるようになります。

また、自分に向いた職種や職場環境、仕事での価値観などもわかり、今後どのようなキャリアプランを築くべきかを考える参考になります。
それにより、転職後に担当する業務内容などのミスマッチも防げるでしょう。

キャリアの棚卸の具体的なやり方

これまでのキャリアを振り返るといっても、何から始めればいいのかわからない人もいるかもしれません。そのため、直近の職務経歴から振り返るところから始めましょう。

まず、これまで携わった業務すべてについてのキャリアシートを作成します。
キャリアシートに設ける項目は、「企業名」「部署(部署の規模)」「役職または担当した役割」「職種」「在籍期間」「業務内容」「目標」「プロセス(仕事の進め方)」「成果」「業務で発揮した自身の強み」「失敗・反省点」「スキルや資格」「業務のやりがい」「組織や業務への不満」「今後取り組みたいこと」などです。

項目を細かく設けることで、より詳しくキャリアを振り返ることができ、自身のスキルや性格を深く分析できます。どうしても何も思いつかない場合は、白紙の項目があっても構いません。
経理職は目標や成果を数値化しにくい職種ですが、例えば経費を○%削減するために、出張費の見直しに取り組んだ、決算処理にかかっていた日数を短縮したなど、他者からは分かりにくい目標でも構いません。目標達成に向けどのように努力し、どれだけ達成できたかを記入しましょう。

キャリアシートを作成できたら、応募先の企業が公開している求人情報や企業情報を整理しましょう。
求めるスキルや経験、人物像を自分のキャリアと見比べ、当てはまる項目があればアピールポイントとなります。
未経験やキャリアが浅い状況では、経験年数や資格などが要求に届かないかもしれません。
それでも、キャリアシートからカバーできそうな自分の強みを見つけ、アピールできれば十分な評価を得られる可能性があります。事前に不足する部分を認識しておけば、面接で指摘された際にも焦らずに対応できます。
このように、今までの経歴を整理し、可視化しておくことで、落ち着いて面接に臨めます。


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面接での評価アップ!逆質問で聞くべきこと

面接の最後に、面接官から「何か聞いておきたいことはありますか?」と質問される「逆質問」があるケースもあります。
この「逆質問」は単に聞きそびれたこと聞くだけでなく、逆質問を通して自己アピールに繋げることも可能です。

入社後の担当業務

もし採用された場合、具体的にどのような業務を担当することになるのかを質問することで、経理として働くことへの意欲の高さをアピールできます。
また、「担当する業務に合わせて勉強しておきたい」という意思表示にもつながります。

教育体制

教育体制を尋ねることで、スキルを高めたいという意思表示になり、面接官に好印象を与えることができるでしょう。
ただし、教育体制についてあまり細かく聞くと、「自分でスキルを高める気がない」と捉えられる可能性もあります。そのため、大まかな教育・研修体制のみ聞くようにするとよいでしょう。

入社前に準備・勉強しておくべきこと

入社前に準備・勉強すべき内容を質問することで、応募企業への熱意をアピールできます。
面接官から回答を得たら、その場で今後自身が取り組む具体的な準備・勉強の方法(資格取得など)を提示・提案できれば、より高評価につながるでしょう。


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逆質問の注意点

逆質問は自己アピールにつなげることができますが、答え方次第でマイナスな印象につながることもあります。
ここでは逆質問の注意点を3つご紹介します。

「特に質問はありません」と回答する

貴重な逆質問の場で、質問がないと答えてしまうと、応募企業に対する意欲が低いと捉えられるでしょう。
自主性・積極性がないと評価されることもあります。

すでに説明された内容・調べればすぐに分かることを質問する

面接や説明会ですでにすでに説明された内容を再び質問してしまうと、「話を聞いていなかった」と認識される恐れがあります。
また、会社の沿革や従業員数、業界内での売上順位など、企業の公式ホームページに掲載されている内容など、調べればすぐに分かることを聞いてしまえば、「そんなことは自分で調べてください」と思わせてしまうでしょう。

待遇のことばかり質問する

仕事内容に関してではなく、給与額や労働時間、福利厚生に関する質問を繰り返すと、「仕事自体には興味がないのか」「それが最重要の判断基準なのか」と悪い印象を与える可能性があります。
待遇のことを聞きたい場合は、仕事内容や研修のことを尋ねた上でそれとなく行うのが望ましいです。「具体的な労働条件については、いつ頃にご提示頂けますでしょうか」と遠回しにその話題にもっていくのも一つの方法です。


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経理の転職成功事例

経理の転職成功事例

上場企業のグループ会社に転職し年収アップ

Mさん 28歳・女性 資格:簿記3級
転職前 IT系ベンチャー企業(経理)/年収360万円
転職後 大手上場企業100%出資子会社(経理)/年収420万円

大手商社グループ企業の幹部候補にキャリアアップ

Hさん 31歳・男性 資格:簿記2級
転職前 大手グローバル企業(経理)/年収440万円
転職後 大手商社グループ企業(経理)/年収500万円

IPOを見据えた優良ベンチャー企業へ大幅年収アップ

Aさん 39歳・男性 資格:公認会計士
転職前 大手監査法人/年収780万円
転職後 ベンチャー企業(経理マネージャー)/年収1,000万円

下記ページでは、経理の転職事例を詳しく紹介しています。


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経理の転職にベストな時期

自分が採用担当者になったつもりで、経理の求人が集中する時期を考えてみましょう。
採用担当者は、各部門から人手不足解消を求められて求人を出します。経理部門の場合、繁忙期の2カ月ほど前に求人を出すことが多いと考えられます。
1年間の業務の中で、人手がもっとも必要な時期は決算時期であり、年度末決算の手前に経理の求人が増える傾向があります。詳しくは下記のページをご確認ください。


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経理の求人情報

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まとめ

経理には実直さが求められます。
履歴書・職務経歴書に載せるキャリアについて、自分の言葉でありのままを正確に説明できれば、基本的に悪い評価にはつながりません。
また、今の実力でどのような点で貢献できるのかについても率直に回答できれば、面接官にも良い印象を与えられます。

そのためには、事前に経理の面接でよくある質問を押さえるだけでなく、自分のキャリアについても整理しましょう。キャリアをもとに自分の能力を把握し、相手の求める人物像をすり合わせておくことで、想定外の質問にも焦ることなく的確かつ適切な回答ができます。
大切なのはキャリアを過大評価せず、謙虚に、自分という人間を表現するためコツコツと前準備をする姿勢です。

この記事を監修した人

大学卒業後、航空会社に新卒で入社し国内外各地へのフライト業務に従事。
その後キャリアアドバイザーとしてMS-Japanへ入社。
現在は主に経理財務や会計事務所などの会計転職希望の方を中心に担当。
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