経理で英語力を身につけるメリットは?おすすめの資格など徹底解説!

更新日:2023/08/31
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経理で英語力を身につけるメリットは?おすすめの資格など徹底解説!

管理部門・士業の転職

近年、海外展開を図る企業の増加や上場企業でのIFRS(国際財務報告基準)適用があり、経理の仕事も英語と無縁ではなくなってきています。
そこで今回の記事は、英語力を活かせる経理業務や年収・転職に与える影響、英語力を活かせる経理の求人例などをご紹介します。

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経理で英語力を活かせる「英文経理」とは?

英文経理とは、英語で経理業務を行うことです。英語力はもちろんですが、英語で経理業務を行うための専門知識なども不可欠です。

英文経理には、日本の会計基準に則った経理米国式の経理の2種類があります。
日本式の経理を「英文経理」、米国式を「英文会計」と使い分けることもあります。
日本式は、日本企業が海外進出する際や国内の外資系企業と取引をする際に必要です。
米国式は、日本に進出した米国系企業の子会社が、本国の法律に則って会計処理を行う際に使われます。

英文経理の具体的な業務としては、日本国内の子会社が連結決算を行う際に、本国の親会社への英文レポート作成・提出などがあります。
その他にも、英文による本社への業務進捗状況の報告や、本社からの問い合わせ回答など、高い英語力に加え、専門性や対応力も必要です。

グローバルな取引が増加している現在、国内企業で働いていても、海外の企業や国内の外資系企業との取引で、米国式の英文会計の知識が必要になることも増えています。
そのため、国内の経理担当者でも、米国公認会計士(USCPA)の資格を保有している人が多くなっています。

会計の基準も米国式だけでなく、IFRS( International Financial Reporting Standards:国際財務報告基準)があり、今後使用する企業が増えていくと考えられています。


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経理で英語力を身につけるメリットは?

国内企業のみと取引している場合には、英語力の必要性はほとんど感じないかもしれません。
しかし、変化の激しい現在のビジネス環境では、グローバル展開に力を入れたり、勤務先の企業が外資系企業に買収されたり、ある日突然英語力が求められる可能性もあるでしょう。

また、転職で年収アップを狙いたいのであれば、英語力を身につけ、英文会計やIFRSを理解していれば、ほかの転職希望者との差別化を図れます。
2020年時点でIFRSを導入している国および地域は138以上に上っています。日本国内の上々企業においては、2023年6月末現在254の企業がIFRSを任意適用しています。

IFRSを採用する企業は。国内外ともに今後も増えることが予想されます。
経理実務の知識に加え、英文経理を理解するためのベースとなる英語力を身につけていれば、どの企業であっても必要性や将来性が高まっていくと考えられます。

【参照】
金融庁「会計基準を巡る変遷と最近の状況」


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経理で英語力があると年収はどのくらい変わる?

弊社MS-Japanは、経理をはじめとする管理部門と士業に特化した転職エージェント「MS Agent」を提供しています。 2022年の「MS Agent」登録者データをもとに、経理の年収と英語力の関係性についてみていきましょう。

経理に転職を成功した方の英語力と年収

上記の図を見ると、年収が高くなるに伴い、英語力を持っている割合も高くなっているのが分かります。
国税庁の「令和3年分民間給与実態統計調査」によると、日本全体における給与所得者の平均年収は433万円でした。
その平均年収の値を含む400~699万円の層で、英語力を持っている割合が半数を超えている結果を見ると、平均年収を上回るためのポイントのひとつに、英語力があると言えるでしょう。

また、英語力のある年収700万円以上の人の勤務は、上場企業やグローバル企業、外資系企業が大多数であり、英語力だけでその年収を得ているとはいえないものの、英語力が強みになっている可能性は高いでしょう。

【参考】
国税庁「令和3年分民間給与実態統計調査」


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経理で英語力が必要な場面は?

上述した通り、経理業務にも英語力が求められるケースが増えています。

海外に子会社がある場合

本社は日本の会計基準を採用していても、海外の子会社がIFRSを採用している場合、子会社の会計を日本の会計基準に置き換える必要があります。
また、このような二度手間を削減するために、国内でもIFRSを採用する企業が増えてきています。IFRSに対する理解だけでなく、海外子会社の経理担当者とのやり取りでも英語力が求められるでしょう。

勤務先が外資系企業の場合

外資系企業では、社内の公用語が英語であるケースが少なくありません。
業務上のコミュニケーションはすべて英語であり、会計報告も本社の国際会計基準に則って行う必要があります。


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経理で英語力をつけるためのおすすめの資格一覧

英文経理に必要な英語力をつける方法として、資格の取得があります。
おすすめの資格はUSCPA、IFRS検定、国際英語能力検定の3つです。

USCPA(米国公認会計士)

USCPAの試験はすべて英語で行われ、経理・会計業務の知識と実務経験が問われます。英語力はTOEICで600~700点程度が必要です。
公認会計士資格のひとつですが、合格率は50%前後であり、日本の公認会計士ほど難関資格ではないように見えます。
しかし、これは学位要件と単位要件を求めるUSCPAと、誰でも受験可能な日本の公認会計士の受験資格の差が影響しているでしょう。
USCPAを保有していれば、英語と米国会計に精通しているという評価を得ることができます。

【関連記事】
USCPAは独学で取得できるのか?難易度やその後のキャリアについて

IFRS(国際会計基準)検定

ICAEWが主催する国際会計基準検定(IFRS Certificate)の日本語試験です。正答率60%以上で合格できます。
2022年11月からは、自宅でのオンライン受験も可能になりました。
直近3回の合格率はすべて70%以上です(平均73.6%)。
国際資格ですが、日本語で受験できるため、「USCPAは少しハードルが高い」と感じる方にはおすすめの資格です。

【関連記事】
IFRS(国際財務報告基準)とは!?経理職のキャリアアップにつながるのか!?

国際英語能力検定

経理の資格ではありませんが、英語力という点では、TOEICやTOEFLの資格を取得することは有効です。
上述した英語力と年収との関係とも関連がありますが、TOEICが900点以上で実務経験・知識も豊富な経理マンともなれば、非常に希少性の高い人材です。
転職市場においても引く手あまたになるでしょう。


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経理で英語力を活かした転職を成功させるポイントは?

経理で英語力を活かした転職を成功させるポイントは?

経理職が英語力を活かして転職する際には、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。

経験者は優遇される

英文経理の実務経験者は即戦力となることが期待されており、未経験者と比較して優遇される傾向があります。
本記事の冒頭で触れたように、英文を使う経理には日本式と米国式の2種類があります。
実務経験者は現職(前職)でどのような英文経理に携わってきたのかを明確に説明できるように整理しておきましょう。

未経験者でもチャンスはある

未経験者であっても、日本語による経理の実務経験と、一定レベルの英語力さえあれば採用のチャンスは十分にあります。
目安としては、簿記2級程度の会計知識とTOEIC730点以上の英語力があれば、評価に値するスキルです。

外資系企業の採用時期を考慮する

外資系企業の決算月は12月が一般的で、次年度の予算は秋ごろに組まれます。
正社員採用は決算が終わったあとの年末・年始、または夏ごろに行われるところが多い傾向にあります。
ただし、一時的な人手不足を補う目的の派遣社員の場合は、繁忙期の即戦力として期待されるため、決算直前の秋ごろに募集されることが多いようです。
採用時期に合わせて転職活動を行うことをおすすめします。

英文履歴書の準備をする

外資系企業への転職を希望する場合は、「レジュメ」と呼ばれる英文の履歴書を提出する必要があります。
欧米の履歴書は、日本でいう履歴書と職務経歴書が一体になった様式です。
日本の企業に提出する履歴書とは異なるため、事前にしっかりと準備しましょう。


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英語力を活かせる経理の求人例

弊社MS-Japanの「MS Agent」の英文を活かせる経理求人例をご紹介します。

東証プライム上場/世界最大手のグローバルメーカーにて経理財務担当ポジションです。

【仕事内容】
原価・損益管理業務、決算・税務・財務業務などを、本社及び工場、関係会社にてご担当いただきます。
・月次決算、四半期決算、年次決算
・原価計算
・予算策定、予実管理
・各種財務諸表の作成
・監査法人対応
・開示資料(有価証券報告書、短信等)の作成
・税務業務
・損益管理業務 など

【必須条件】
・製造業経理経験者、原価企画経験者

【歓迎条件】
・簿記2級以上
・TOEIC700点以上

【想定年収】
500万円 ~ 940万円


日本を代表する大手食品メーカーより経理(将来の幹部候補)の募集です。

【仕事内容】
総合職として経理部門の複数業務をご経験いただき、将来はグループ長を経てキッコーマングループのファイナンス領域の幹部(グローバルかつ専門性をもつ経営人材)を目指していただきます。
・連結会計(制度決算/開示/管理会計/月次決算/予算/業績予想)
・国内単体会計(国内会社のうち複数社を担当:制度決算/管理会計/月次決算/予算/業績予想)

【必須条件】
・事業会社における経理経験(企業規模1000名程度以上目安/3年程度以上)または、大手会計事務所における会計実務経験

【歓迎条件】
・専門資格(税理士、会計士、簿記検定、大学での会計学専攻)
・英語力がある方

【想定年収】
500万円 ~ 650万円


【東京】大手食品メーカー/経理・税務求人/リモート・フレックス有

【仕事内容】
グローバルに事業運営を進めている弊社グループにおいて、グループ全体を統括する経理業務を担っていただきます。
主要な業務は、グループ連結決算、グローバル会計方針の整備、国際税務などです。

グループ連結決算の具体的業務は、日本・北米・欧州の経理部門と連携してグループの財務実績をまとめ、分析を行い、経営層やステークホルダーへの報告を実施します。
グローバル会計方針の整備の具体的業務は、グローバルルールの作成と敷衍といった環境整備、運用状況の確認(フォローアップ、現地支援)など。海外現地への出張もあります。
国際税務の具体的業務は、移転価格のとりまとめ、各国税制の変化を捉えた税務検討などを実施します。
現地経理部門とのコミュニケーションが頻繁に行われます。

※上記すべての業務を並行して行うのではなく、適性に合わせて担当業務をお任せしたいと考えています。
※海外とのメールや書面のやり取りの際に英語を用います。また、将来的には海外勤務のチャンスもあります。

【必須条件】
・経理もしくは税務の業務経験がある方
・英語中級以上(メールのやりとり、会議で発言ができる程度)

【歓迎条件】
・海外駐在経験がある方
・監査業務の経験がある方

【必須資格】
・普通自動車免許(日常業務では使用しません)

【語学】
・英語(中級以上)

【想定年収】
500~800万円

まとめ

世界経済のグローバル化が進むなかで、経理人材も英語と無縁ではなく、自分自身の市場価値を高めるために、英語は必要不可欠なスキルといえる状況になりつつあります。
英語力を身につけることより、経理の転職活動を有利に進めることができるでしょう。
転職活動を行う場合には、TOEIC800点以上やUSCPAなど、英語力の裏付けとなる資格の取得がおすすめです。語学力は、すぐに身につくものではありません。日々の努力の積み重ねが必要なため、英語を日常的に使う環境にない場合には、学習を継続できる環境作りが重要です。

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この記事を監修した人

大学卒業後、リクルート広告代理店に新卒入社し、中小企業、飲食・小売店などに向け、求人広告営業に従事。
その中で、実際に転職をされていく方などの生の声や気持ちの変化・実情などを知りたいと考え、MS-Japanに入社。
その後はキャリアアドバイザーとして、主に20代~30代の経理財務・会計事務所スタッフを中心に担当する。
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