経理の職務経歴書の書き方は?ポイントや必ず記載するべき内容など

経理職の転職においても、「職務経歴書」は重要な要素の一つです。
応募先企業に自分のスキルや実績を的確に伝えるためには、単に職務内容を羅列するだけでなく、具体性や成果を強調した書き方が求められます。
本記事では、経理経験者が職務経歴書を作成する際に、必ず押さえておくべきポイントや記載すべき内容を解説します。
職務経歴書のクオリティを高めるための情報が満載なので、是非以下を読み進めてください。
【経理の職務経歴書】書き方のポイント
職務経歴書を作成する際には、誰が見てもわかりやすい内容であるよう心がけましょう。
人事担当者や経営陣も目を通す可能性があるため、採用側が知りたい情報を漏れなく正確に記載することが重要です。
まずは、自分の実績を5W1H(誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように)で整理し、一目で内容が伝わる構成を考えます。
経理職では決算業務を軸に、一般的な業務スケジュールに沿って職務内容をまとめると効果的です。
日次業務、月次業務、年次業務といった流れとなるよう、自分が担当した範囲を具体的に記載します。
前職の企業の規模やフェーズ、体制なども記載すると、より伝わりやすいです。
また、業務フローの改善、DX推進に携わった経験などの実績があれば積極的にアピールしましょう。
応募先企業が求めるスキルや経験を理解することも重要です。
募集要項や企業HPの採用情報を参考に、その企業が求める人物像や経験について情報収集しておきましょう。
この際、業界の特性や会社の成長フェーズもチェックしておき、それらに合致するスキルや実績を重点的に記載すると、より好印象につながる職務経歴書を作成できます。
【経理の職務経歴書】記載すべき内容
経理職として職務経歴書を作成する際は、業務経験、スキル、ポジション、実績・成果の4点を中心に具体的かつ分かりやすく記載することが重要です。
以下で詳しく紹介します。
業務経験
業務経験では、日次・月次・年次業務のそれぞれについて実務経験年数を明記し、担当した業務内容を箇条書きで記載します。
特に決算業務や税務業務の対応範囲、担当した勘定科目などは具体的に記載するようにしましょう。
前職の企業規模や使用していた会計ソフト、携わったDX推進などの特殊な業務もアピールポイントになるため、記載しておくとより評価されやすくなります。
▶ 経理の転職で求められる実務経験とは?経験が浅い場合は何をアピールすればいい?
スキル
スキルについては、資格だけでなく、使用可能なツールや関数(例:ExcelのVLOOKUPやピボットテーブル)などの実務的なスキルも具体的に記載します。
直接業務に関係しない資格でも、企業によっては評価される可能性があるため、すべて記載するようにしましょう。
ポジション
ポジションに関する情報は、自身の役割を明確に伝えるために重要です。
例えば、何名規模のチームで働いていたのか、役職についていた場合は何名の部下を管理していたのかなどを具体的に記載します。
実績・成果
実績・成果については、課題、対策、結果を時系列でまとめると効果的です。
例えば、「会計ソフト変更に伴う導入支援で月間残業時間を30%削減」、「経理プロセス改善により月次決算の締め日を3日短縮」といった具合に、数値を用いて定量的に成果を示すと説得力が高まります。
【経理の職務経歴書】自己PR欄には何を書く?
自己PR欄は、自分の経験やスキルを採用担当者に直接アピールする重要な箇所です。
職務経歴書の他の項目では伝えきれない、自分を差別化できる点を具体的に示しましょう。
以下に経理の職務経歴書でアピールにつながるポイントを紹介します。
使用経験のあるソフトやツール、Excelスキル
応募先企業が同じツールを使用している場合はアピールポイントになります。
また、中小企業では業務効率化を図るためにExcelを使用することも少なくありません。
応募先企業がExcelを使用する環境の場合は、実務でどのようにExcelを使用していたかを記載すると良いでしょう。
さらに、ソフトやツールを導入した経験もアピールにつながります。
▶ 経理担当者に求められるエクセルへの理解と知っておくべき関数
専門性の高い分野の業務経験
IPO準備、国際会計基準の対応経験、税務調査対応など、特定の専門分野での実績がある場合は具体的に記載してください。
例えば、「IPO準備中に証券会社や監査法人との折衝を担当」など、詳細がわかるように記述します。
マネジメント経験
管理職としての経験がある場合、チーム規模や役職を明記しましょう。
「5名のチームをマネジメントして決算業務を統括」、「部下への業務指導を通じてプロセス効率化を実現」など、リーダーシップの伴うエピソードを具体的に記載するようにします。
コミュニケーション能力・調整力
経理職でもコミュニケーション能力や調整力は高く評価されます。
「新規システム導入時に他部署と協力し業務フローを整備」、「経営陣への資料作成と提案で評価を得た」といった、他者との協力を通じて成果を上げた事例を示すと効果的です。
▶ 経理にコミュニケーション能力が必要な理由は?必要な場面などを解説!
以上のポイントを押さえて、自己PR欄を作成することで、採用担当者に強い印象を残し、選考を有利に進めることができます。
「経理・財務向けの職務経歴書サンプル」を参考にしたい方は、以下のページをご確認ください。
経理の職務経歴書は転職エージェントに添削してもらおう!
自分の職務経歴書が完成したら、そのまま応募する前に、第三者の目で確認してもらいましょう。
転職エージェントを通して、応募書類を客観的に評価してもらえれば、その分成功率を高めることにつながります。
採用担当者が知りたい情報を把握している転職エージェントに添削してもらえば、説得力のある応募書類を作成することができます。
転職エージェントでは、転職支援経験の豊富なキャリアアドバイザーとのカウンセリングを行い、これまで経歴を踏まえ、今後のキャリアプランを提案します。
MS Agentは、経理をはじめとする管理部門・士業特化型の転職エージェントです。
経理職の転職支援実績が豊富であり、職務経歴書の書き方やポイントも熟知しています。
無料で会員登録いただければ、応募書類の添削はもちろん、面接対策・求人紹介などのサポートが可能です。
効率的な転職活動のために、ぜひMS Agentをご利用ください。
「MS Agent」の経理求人例
ここでは、MS-Japanが運営する管理部門・士業特化型転職エージェント「MS Agent」で取り扱う経理求人の一例をご紹介します。
経理担当/成長中ベンチャー
仕事内容 |
・請求書対応 ・入出金管理 ・仕訳作成 など |
必要な経験・能力 |
・事業会社若しくは会計事務所等での経理実務経験 ※目安:4年以上 ・日商簿記2級以上 |
想定年収 |
550万円 ~ 700万円 |
経理管理職/月平均残業20h程度
仕事内容 |
・月次決算業務 (単体・連結) ・四半期及び年次決算業務(単体・連結) ・固定資産管理業務 など |
必要な経験・能力 |
・決算業務の経験(月次・四半期・年次のいずれか) ・開示資料の作成経験 ・事業会社での7年程度の経理実務経験 |
想定年収 |
630万円 ~ 730万円 |
経理/大手グローバルメーカー
仕事内容 |
・月次売上実績の集計・分析 ・月次、四半期、年次決算業務 ・新規取引、会計基準変更に伴う会計処理の立案 など |
必要な経験・能力 |
・事業会社で1年以上の経理実務経験 ・監査法人で1年以上の実務経験 ・簿記1級、税理士科目合格以上 |
想定年収 |
400万円 ~ 700万円 |
経理の職務経歴書に関するよくある質問
ここでは、経理の職務経歴書や面接などに関するよくある質問について回答します。
経理経験が浅い場合、職務経歴書はどのように書けばよいですか?
経理経験が浅い場合でも、職務経歴書の内容次第で十分に採用担当者へアピールすることが可能です。
ポイントは、限られた実務経験をどのように整理し、説得力を持たせるかにあります。
説得力のある職務経歴書にするポイントは、「具体的な数字を用いる」「アピール要素となる経験を優先する」「応募先企業が求める人物像に合わせる」の3つです。
詳しくは、「
経理経験が浅い職務経歴書は落とされる?応募書類作成のポイントとは」をご確認ください。
非上場企業での経理経験や会計事務所での業務経験があれば、上場企業に転職できますか?
非上場企業の経理や会計事務所での業務経験でも、上場企業への転職は可能です。
特に、非上場企業で幅広い業務の裁量を持っていた場合、それが評価されるケースがあります。
少数精鋭の上場企業では、特定の業務に特化した経験よりも、幅広いスキルが求められることがあるためです。
また、決算対応や税務申告書作成など、実務的な経験が評価される場合もあります。
一方で、上場企業特有の業務経験を重視する企業もあるため、応募先企業が求めるスキルや経験を事前に確認し、転職活動を進めることが重要です。
経理の面接でよくある質問は何ですか?
経理の面接では、「経理の"どの業務"を"どこまで"経験しているのか」など具体的な実務経験を確認されます。
そのため、
・当社の経理部門で使用している○○(会計ソフト)を使ったことはありますか?
・決算業務の経験はありますか?
・Excel・Wordはどの程度使えますか?
などの質問が良くされます。
また、ベタに
・今後のキャリアプランを教えてください。
・前職の退職理由を教えてください。
なども確認されますので、今回の転職活動に一貫性のある回答を用意しておくと良いでしょう。
他にも、経理の面接で良く聞かれる質問や面接対策全般に関する内容は、「 【経理の面接でよくある質問集】逆質問で聞くべきことや注意点など」をご確認ください。
まとめ
職務経歴書は、書き方次第で自分を最大限にアピールできます。
経理の職務経歴書は日次・月次・年次業務を中心に、決算や税務、使用した会計ソフトなど具体的な内容を記載することで、説得力が増すでしょう。
また、業務効率化やフロー改善、IPO準備など、あなたが手掛けた成果を具体的な数字やエピソードで示すことも大切です。
さらに、企業が求める人物像を把握し、それにマッチした経験やスキルを強調するように構成することで、選考通過の可能性を高めることができます。
自身で作成した職務経歴書に自信が持てない場合は、転職エージェントに添削してもらうのがおすすめです。
特に、経理の転職支援実績が豊富なMS Agentであれば、より効率的な転職活動を実現しやすくなります。
是非この機会に利用してみてはいかがでしょうか。
- #経理転職
- #職務経歴書


この記事を監修したキャリアアドバイザー

大学卒業後、ウェディングプランナー、業界大手で求人広告の企画提案営業を経て、MS-Japanへ入社。
企業担当のリクルーティングアドバイザーを経験した後、現在は転職を考えられている方のキャリアアドバイザーとして、若手ポテンシャル層~シニアベテラン層まで多くの方の転職活動のサポートをしています。
人材業界での経験も長くなり、いつまでも誰かの記憶に残る仕事をしていたいと思っています。
経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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