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税理士

あえて税理士資格に登録しない? 有資格者なのに登録しないメリットとは何か?

2018/05/02

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税理士資格に登録しない人が増えている原因は税理士法人化にあり?

税理士は、登録をしないと税理士と名乗れません。一方で、税理士登録できる条件を満たしているものの、“登録しない”という選択する方もいます。
そもそも、未登録税理士という身分はありません。税理士というのは、税理士資格保有者が、全国に15ある税理士会に登録し、日本税理士連合会の名簿に登録されてはじめて税理士と名乗れるのです。ですから、未登録税理士という身分は本来ないわけですが、近年税理士事務所の募集などでも応募資格として「税理士(未登録可)」という表現をよくみかけるようになりました。

税理士資格というのは、税理士試験(5科目)に合格するか、税理士試験を免除(大学院など)されたか、弁護士か公認会計士(いずれも資格を有するもの)のいずれかであることが有資格者の条件となります。その有資格者のうち登録手続きをした人が税理士となるわけです。

税理士有資格者となるには、試験合格者や試験免除者且つ租税または会計に関する事務経験が2年間必要なります。その為、試験合格イコール税理士資格保有者とはなりません。したがって、試験に合格していながら、実務経験が足りない人は有資格者とはならず、当然未登録税理士とも呼ばれません。つまり、ここでいう未登録税理士とは税理士資格を有しているけれど登録していない人を意味するわけですが、なぜ登録しない人がいるのでしょうか?

税理士登録しない人が増えている理由とは?

未登録税理士が増えている理由はいくつか考えられますが、大きな理由としては2つあります。
1つは、税理士登録をし、即独立するという考え方が少なくなってきていることです。
20年ほど前までは税理士資格を取る最大の理由が独立開業することでした。自ら事務所を構えることこそ、税理士になる最大の理由でもありました。しかし、近年は税理士業界の先行きが見通せなくなってきていることもあり、独立志向は薄らいでいます。

2つは、税理士法人化です。税理士法人は、2人以上の税理士によって法人化が可能になるわけですが、近年は税理士を多数抱える比較的大規模な税理士法人が増えてきています。そして、こうした事務所では税理士という資格自体をそれほど重視しなくなっていることが挙げられます。

税理士登録する、しないでどのような差が生じるのか?

では、税理士資格を保有していながら、税理士登録をするのとしないのとでは、どのような差が生じるのでしょうか?

最大の差は、税理士を名乗れるか名乗れないかです。繰り返しますが、税理士は登録してはじめて税理士と名乗れるのです。そこが最大の違いです。そして、登録をしないで未登録のままでいることにより、いくつかの道が閉ざされます。
まずは、独立開業することができません。独立開業するためには税理士である必要です。(もちろん、別の税理士と一緒に独立することは可能ですが)。
他には、税理士法人の社員税理士になることができません。こうしたことを考えている人にとっては税理士登録が必要不可欠です。

また、税理士資格を保有し登録をしていない場合は、税務相談や税務申告ができません。申告書にサイン(捺印)をすることもできません。これらは税理士法違反になってしまいます。登録をしないことによる実務での一番大きな差は、ここにあるといえます。

さらに、基本的には税理士として登録していない人は年収に差が出る可能性があります。一般的には税理士(補助税理士であっても)であれば、資格手当や基本給などで優遇されるのが普通です。ただ、こちらも前述したような大型税理士法人などでは、資格などにとらわれない報酬体系もあるので、一概に差が出るとはいえないかもしれません。

税理士登録をしない道を選ぶ理由は何か?

将来的なことを考えた場合、せっかく税理士資格を取得しているのであれば、きちんと登録して税理士を名乗ったほうが得のような気もします。
しかしなぜ、何故税理士登録しない道を選ぶのでしょうか?

一番大きな理由は、税理士登録にかかる諸費用でしょう。税理士登録するには、以下のような費用がかかります。

1. 税理士登録料   5万円
2. 登録免許税    6万円
3. 登録時研修費用  5万円
4. 税理士会入会金  4万円(入会する税理士会による)
5. 税理士会年会費  10万円(入会する税理士会による)

合計すると30万円になります。年会費以外は登録時だけですが、小さな額とはいえません。もちろん、独立するとか、税理士法人の社員税理士になるという前提であれば、初期投資ということになると思いますが、そうでなければ多少考えてしまう額かもしれません。また、税理士会に入会するとそれなりに税理士会による要請(たとえば税務相談など)も生じてきます。

一方で、入会することによるメリットもあります。地域の先輩税理士と親しくなることで、さまざまな情報が得られ、勉強できることで税理士としての経験値を積むことも可能になります。ただ、最初から大手税理士法人で働きながら資格取得を目指していた場合、事務所内規定などで「試験合格=税理士とみなす」というようなものがあれば、30万円払うことをもったいなく感じてしまうでしょう。また、そのような多数の税理士が在籍する税理士法人などであれば、地域税理士とのかかわりもそれほど重要ではなくなるともいえます。

税理士に登録しないままでは就職に不利に働くか?

税理士未登録のままの場合、就職や転職にはどんな不利が生じるでしょうか?
基本的にはほとんど変わらないといえるでしょう。まず、一般企業の場合、そもそも税理士資格自体がそれほど就職に左右されることが少ないともいえます。もちろん、税理士であれば、チャンスが広がる可能性はあります。企業内税理士を必要としている企業や顧問的な役割を期待している企業もあるからです。しかし、そのような役割を期待しているケースは多いとは言い切れません。

税理士事務所に就職する場合はどうでしょうか? 一般的には、きちんと登録し、税理士になっているほうが様々な就職先が考えられます。単純にキャリアの選択肢と報酬額という点においては、税理士になっておいたほうが間違いなく優遇される事務所は多いでしょう。特に、小規模事務所においては、今後の展開(税理士法人化など)を考えた場合、税理士がほしいと切に考えている事務所は多数あると思われます。

しかし、そうした事務所では基本的に報酬が少ない可能性があります。一方、すでに税理士が複数(最低5人以上)いる事務所(税理士法人含む)では、事務所内の規定で税理士と同等にしている場合、あまり差がないことも考えられます。

まとめ

これらのことから、税理士資格を取得したら必ずしも登録しなければ不利になるとはいえません。しかし、それなりに道が限られてしまうのも事実です。
最終的には税理士登録したほうが無難かもしれませんが、幸い税理士資格(試験合格)は1年で消滅するものではありません。ですので、あせって登録する必要はないとしても、周囲の方と相談しながら、自分に都合の良いタイミングで登録するのが一番賢いのではないかといえるでしょう。

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