税理士の将来性は?生き残るためのポイントやAIに奪われない業務について解説

更新日:2023/06/09
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税理士の将来性は?生き残るためのポイントやAIに奪われない業務について解説

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税理士の将来性は?

昨今、将来的になくなる仕事の話題が盛り上がっています。AIやRPAの浸透により単純作業は早々になくなると言われていますが、実は国家資格が必要な税理士も例外ではありません。なぜ、税理士が将来的になくなってしまう可能性があるのか、その中でどう生き残っていくべきかについて考えてみましょう。


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将来税理士の仕事がなくなると言われている理由

英国のオックスフォード大学が出した論文で、「10年後に消える職業・なくなる仕事」が世間の話題をさらいました。その中にあった「税務申告書代行者」「簿記、会計、監査の事務員」は税理士が行う仕事の中心にあたります。しかしながら、税理士の仕事は細かなものを含めると多岐にわたるため、これらの仕事がなくなったからといって税理士が消えるとは言えません。とはいえ、仕事内容が大幅に減ってしまえば、税理士間の競争は激化し、必然的に税理士を辞めざるを得なくなる人が出てきます。そういった観点から、「将来なくなる仕事」と言われるようになったのではないでしょうか。

有資格者数や資格登録者の面でも、税理士がなくなるのではないかと言われています。日本税理士会連合会によれば、令和5年3月末時点で、税理士登録者・税理士法人届出数は全国で8万692人です。1月時点から比べると増加しており、登録者数は全体的に増加傾向にありますが、税理士試験の受験者数が減少しています。

受験者数が減少すれば、その分競争率は低くなりますが、税理士制度の存続自体が難しくなる可能性もあるでしょう。とくに税理士受験者層の中でも、若者の少なさが目立っており、制度存続を懸念する声があるようです。

一般国民の会計リテラシーの向上も、税理士の将来性に影を落としています。昨今では、YouTube動画など無料で知識を付けられるコンテンツが増え、セミナーや書籍を購入しなくても会計について勉強できるようになりました。

従来は、税務や会計などの専門知識へアクセスするのは難しく、税理士の需要は非常に高かったと言えます。しかし、一般国民が高いリテラシーを身につけると、「わざわざ税理士に相談しなくてもよい」と考える人も出てくるでしょう。

このように、さまざまな観点から、税理士の将来性が危ぶまれています。複数の理由を列挙しましたが、とくに懸念すべきは「AIやRPAの台頭による需要の低下」です。もちろん、AIに税理士業務の一部を奪われるのは事実ですが、「AIに奪われない税理士業務」もあります。次の項目で、その二つを分けつつ、詳しく解説します。


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AIに奪われる税理士業務とは

なぜ難しい資格を取らなければなることのできない税理士の仕事が減るのでしょうか?それはAIやRPA(人工知能)の台頭にあります。計算に強くないと向かない職業である税理士ですが、その仕事内容の特徴としてあげられるのは「作業的要素が多い」ということです。作業的な仕事はAIやRPAの得意分野であるため、AIやRPAが社会にさらに幅広く浸透すると、こうした作業的な仕事はAIやRPAに任せられるため、人間である税理士にまで頼まなくてもよいと考えるでしょう。こうなると、AIやRPAは進化する一方ですから税理士が担える部分がどんどん減っていってしまうのです。

税理士業務は、多種多様です。主な業務だけでも、以下のようなものがあります。

  • ・会計、税務代理
  • ・税務書類の作成
  • ・税務相談/コンサルティング

上記の中で、AIにとって代わられてしまう業務としては、「会計、税務代理」があげられます。たとえば、単純な仕訳であれば、昨今では会計ソフトの「自動仕訳」機能を利用すれば事足りるでしょう。

クレジットカードや銀行と連携することによって、取引が発生した場合に自動でそのデータを読み取り、会計ソフトに反映します。勘定科目も自動で設定してくれるため、専門知識がない人であっても、簡単に仕訳作業を済ませられます。

決算書の作成も、現在の時点で会計ソフトが自動で行ってくれます。青色申告などに利用する決算書は、会計に関する専門的な知識が必要です。しかし会計ソフトを利用すれば、売上や経費などの数値さえ分かっていれば、自動で決算書を作成してくれます。

AI技術の発展は著しく、将来に渡ってさまざまな作業が自動化されると考えています。ChatGPTが話題になっているように、将来的には「AIと会話しているだけで確定申告が終わっている」といった技術が生まれる可能性もあるでしょう。

上記であげたような「単純作業」については、AIに奪われる可能性があると言えます。ただし税理士の業務は、上記のような単純な会計入力分野だけではありません。AI時代における税理士の将来性について語るためには、「AIにはできない税理士業務」も同時に考えていく必要があるでしょう。


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AIに奪われない税理士業務とは

AIにできない税理士業務として真っ先にあげられるのが、コンサルティング業務になります。なぜコンサルティングが人間ならではの業務なのかと言うと、クライアントの意図を汲むなど、高いヒアリング力が必要とされるからです。

AIは学習を通して複雑な対話も可能ですが、膨大なデータを活用しているだけで、人間の質問の意図を深く解釈しているわけではありません。人間ならではのコミュニケーション力が必要とされる、コンサルティングの分野では、まだ活躍の余地があるでしょう。

申告代理や税務調査立ち合いなどの業務も、生身の人間である税理士ならではの営みであり、AIにとって代わられる可能性は低いと言えます。申告代理とは、確定申告をする際に、本人の代わりに税理士が申告するものです。

本人の代わりに申告するという立場上、肉体を持たないAIにとっては対応が難しいでしょう。専門分野を持ったAIを税理士として認めるなど、新しい法律が適用されない限りは、税理士ならではの業務と言えます。税務調査立ち合いも、申告代理と同様で、本人の代わりに税理士が税務調査の対応をするものです。こちらも生身の人間としての税理士が求められますので、AIが入り込む余地はありません。

さらに特別な会計処理も、AIにはまだ難しいとされています。具体的には、一度の取引で複数の勘定科目を用いるような場合や、会計処理の修正をするような場合です。

複数の勘定科目を使って、一つの取引を表す方法を「複合仕訳」と言います。たとえば商品を売り上げて、代金として現金と商品券の両方をもらった場合、「貸方に売上」「借方に現金と受取商品券」の勘定科目を用いることになります。

上記であれば、まだAIでも対応できるかもしれませんが、「残りを掛けにした」など複雑になっていくにつれてAIの力では処理しづらくなります。AI技術が発展してきているとは言え、臨機応変に対応する力はまだ人間の税理士の方が高い(税理士の将来性も期待できる)と言えるでしょう。


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税理士が生き残るためのポイント

こうした将来性の危機にさらされている税理士ですが、その中でも生き残る税理士は必ず現れます。そうした「強い」税理士になるためには何をすべきなのでしょうか?

●AIやRPAを駆使できるスキル

まず、一つ目にあげられるのが「AIやRPAを駆使できるシステムエンジニア的スキルを身につけること」です。AIやRPAが社会に広く普及しても、個々の会社等でそれらを制御できるかといえば、システムエンジニアを雇っている会社でなければ難しいでしょう。そこで、税理士が「税務申告書代行者」「簿記、会計、監査の事務員」という仕事をこなしてくれるAIやRPAをたくみに操るスキルを持っていたら、その税理士に仕事が集まります。仕事をこなしてくれるAIやRPAを味方に付ければ、仕事内容がぐっと短縮されるため効率化につながります。

●コミュニケーションスキル

二つ目にあげられるのが「人対人のコミュニケーションスキルを向上すること」です。これは、AIやRPAを活かす努力ではなく、AIやRPAにできない分野を強化することが目的です。人間であるクライアントと着実なコミュニケーションをとることで、そのクライアントに寄り添った人間ならではの対応ができれば、税理士であるあなたに信頼が生まれ、根強いパイプができるでしょう。「AIやRPAがあるから」と簡単に切られてしまわないようにするためにも、コミュニケーションスキルの向上は必須です。

●専門分野を持っていること

三つ目にあげられるのが「専門性の高い分野の税務も担当できるようになること」です。とくに「国際税務」や「相続」は昨今のグローバル化と日本における少子高齢化から、今後増えてくる案件でしょう。「国際税務」は高度な知識と英語力が必要になりますし、「相続」は人間の事情が錯綜する大変な仕事です。専門性の高い分野の知識をしっかりと身につけることで、クライアントからの信頼を獲得できるでしょう。
また、相続のような問題は、その家族構成や不動産の有無などでも内容が異なります。曖昧な内容を精査したり、個別の案件ごとに対応したりすることは、AIやRPAより人間が得意です。

このように、より専門性の高い分野の税務をこなし、さらにプラスαの知識があれば、税理士としての価値がぐっと高まります。

●ITマーケティングに強い

四つ目にあげられるのが「ITマーケティングに強くなること」です。たとえば、会計コンサルティングや企業の節税対策などに、親身になって有効な意見を言えるようにITマーケティングの素地を身につけるだけでクライアントに喜ばれ、重宝されるようになります。


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税理士が生き残るためのポイント

これらのスキルを身につければ、10年以内に税理士の仕事を失うということは日本ではまずないでしょう。しかし、技術的な問題やコミュニケーションスキルは得意不得意が個人によって色濃く表れるので、一朝一夕にはいかないものです。すべてできれば理想的ですが、この中の一つだけでも十分でしょう。

あなたが開業している地域の税理士との差別化を図れば、その地域の中ではあなたに仕事が自然と集まるはずです。「10年後に税理士はなくなってしまうのか…」と肩を落としている場合ではありません。その中でもあなただけは生き残れるように、今から税理士としてのスキルアップを図ってみませんか?勉強は孤独でつらいものですが、力が身についた時に、きっと今まで以上に税理士としての自分に自信が持てるはずです。

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<参考>
講談社-オックスフォード大学が認定 あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」
NIKKEI STYLE-10年後になくなる仕事、残る仕事 あなたの仕事は?
LEC東京リーガルマインド-税理士の仕事

この記事を監修した人

大学卒業後、カーディーラ・小売業を経験し、2008年からMS-Japanでリクルーティングアドバイザーとキャリアアドバイザーを兼務しております。
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