40代税理士の転職は遅くない!年収・キャリアアップが狙える注目の転職先や転職成功事例!

「40代の転職は、もう遅い?」と不安に思いながらも、税理士として次のキャリアを模索される方は少なくありません。
実際、MS-Japanにも40代税理士の方から、「年齢に見合う求人はある?」「マネジメント経験がないと転職できない?」といったご相談が多く寄せられています。
本記事では、40代税理士の転職市場やおすすめのキャリア・転職先などについて、税理士に特化した転職エージェントの視点から解説します。
40代税理士の転職成功事例
「40代の転職は難しい?」と不安を抱える方も多いですが、実際には40代で理想のキャリアを実現している税理士も少なくありません。
この章では、MS-Japanを利用して転職を成功させた40代税理士の事例をご紹介します。
大手税理士法人への転職で年収200万円アップ
Aさん(40代前半/女性)
転職前:小規模会計事務所
転職後:大手税理士法人
Aさんは、法人・個人の顧問先に対する巡回監査を担当していましたが、「より大規模なクライアントに携わり、スキルの幅を広げたい」と考え、転職活動をスタートしました。
当初は中堅規模の事務所を想定していましたが、法人対応の経験や丁寧なヒアリング力が評価され、大手税理士法人から内定を得ました。
結果として年収も200万円アップし、Aさん自身も驚くほどのキャリアアップを実現しました。
分野特化型事務所への転職で年収100万円アップ
Nさん(40代前半/男性)
転職前:税理士法人
転職後:資産税特化事務所
Nさんは、中小企業の顧問業務を中心に、年間数件の相続案件も担当していました。
今後は資産税分野の専門性を高めたいと考え、まずは情報収集のためにMS-Japanにご相談されました。
当初は「相続案件にも携われる環境」を希望していましたが、面談を通じて志向や市場動向を整理した結果、資産税に特化した事務所の方が理想のキャリアに近いと判断しました。
最終的に、資産税特化型の会計事務所から内定を獲得し、年収も100万円アップを実現しました。
上場企業への転職でワークライフバランスを実現
Hさん(40代/男性)
転職前:中堅税理士法人
転職後:上場プライム企業(経理ポジション)
科目合格の頃に採用された中堅税理士事務所で、長年にわたり税理士としての実務経験を積んできたHさんですが、結婚を機に、「年収アップと安定した働き方」を求めて転職活動を開始しました。
当初から事業会社へのキャリアチェンジを希望していたものの、未経験での転職に不安を抱えていました。
しかし、Hさんの経験は企業経理・税務分野でも即戦力として高く評価され、最終的に年収アップとワークライフバランスの両立が叶う上場プライム企業への転職を実現しました。
このように、40代という年齢でも、これまでの経験・知識を活かして、年収アップやスキルアップ、働き方の改善を実現した転職事例は少なくありません。
40代税理士の転職市場
この章では、40代税理士の転職市場や、求められるスキル・年収相場について解説します。
税理士は40代でも転職できる?
結論として、40代の税理士は売り手市場であり、十分に転職が可能です。
税理士試験の5科目到達者の年齢構成を見ると、最も多いのは「41歳以上」の層です。
税理士業界では40代以上の人材が数多く活躍し、他の職種と比較して、40代という年齢が転職のハードルになるケースは少ない傾向にあります。
また、転職を検討する40代の税理士には、「専門性を高めたい」「より大きなクライアントを担当したい」といったスキルアップ志向の方が多く見られます。
一方で、「新たな分野に挑戦したい」「これまでの経験を活かして事業会社やコンサルティングファームへ進みたい」といったキャリアチェンジを希望するケースも少なくありません。
このように、40代でも転職を前向きに考える方は多く、実務経験を活かすことで、希望するキャリアを実現できる可能性は十分にあるでしょう。
40代税理士の平均年収は?
40代の税理士は、どの程度の年収が見込めるのでしょうか。
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag」によると、税理士の平均年収は以下の通りです。
- ・40〜44歳:約975万円
- ・45〜49歳:約1,026万円
実際に、MS-Japanにご相談いただく税理士の方でも、40代で年収800万円以上の方は多く、1,000万円を超えるケースも珍しくありません。
年収は勤務先の業界や事務所の規模によって差があるため、今の年収に不満がある方は、転職による年収アップに挑戦しても良いでしょう。
40代の税理士におすすめの転職先
実務経験を積んできた40代の税理士であれば、幅広い転職先の選択肢があります。
中でも特に40代だからこそ活躍しやすい・評価されやすい転職先を、志向や目的に応じて紹介します。
会計事務所・税理士法人
40代の税理士が即戦力として高く評価されやすいのが、税理士法人や会計事務所です。
税理士法人は、大手企業をクライアントとするケースが多いため、チームの中で専門知識とリーダーシップを発揮するマネジメント層としての採用ニーズも高いでしょう。
また、相続税・資産税・組織再編・M&Aなどの専門領域に特化したい場合には、分野特化型の事務所への転職も有力な選択肢となります。
一般企業
「安定した環境で働きたい」「キャリアの幅を広げたい」と考える方には、一般企業への転職も有力な選択肢です。
特に、上場企業やホールディングス企業では、税務・決算・グループ管理などに強い人材のニーズが高く、経験豊富な40代の税理士が即戦力として評価されるケースが多く見られます。
また、入社後に企業内でのキャリアパスとして、経理部長やCFO候補などのポジションを目指すことも可能です。
一般企業は中小会計事務所よりも福利厚生や待遇、働き方の整っているケースが多いため、ワークライフバランスの改善を希望する方にも適しています。
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コンサルティングファーム
専門性を高めながら、提案力や問題解決力を活かして働きたい方には、コンサルティングファームへの転職も選択肢となります。
IPO支援や事業承継、企業再編、M&Aなどの分野では、税理士が持つ税務・財務の知見のニーズが高い傾向です。
「今まで培った知識を活かして顧客に提案していきたい」と考える40代にとって、やりがいのある分野と言えます。
金融機関
相続税・資産税に関する知識や、資産管理の実務経験がある場合は、金融機関でのキャリアもおすすめです。
信託銀行などでは、富裕層向けの資産承継支援や、法人向けのコンサルティング業務で税理士の知見が重宝される傾向があります。
また、金融機関の業務は、社内業務(バックオフィス)と顧客対応(フロントオフィス)に分かれ、自身の強みに合う働き方を選ぶことができる点も特徴です。
独立という選択肢も
40代までに十分な実務経験を積んできた税理士であれば、「独立」も現実的なキャリアのひとつです。
すでに一定の顧客や人脈を持っている場合は、本格的に独立開業することも十分に可能でしょう。
一方で、「すぐに独立するのは不安」「もう少し準備をしてからにしたい」と考える場合は、段階的に独立を目指す選択肢もあります。
たとえば、少数のクライアント業務を個別に受託しながら実務経験を積んだり、個人会計事務所に所属して業務の幅を広げつつ、顧客対応力や事務所運営の視点を養ったりすることで、無理のない形で独立への準備を進めることができます。
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40代の税理士が理想の転職を叶えるには?
40代の税理士は、転職やキャリアの選択肢が豊富にあると言えるでしょう。
しかし、自分の志向や強みに合うキャリアを見つけるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
情報収集を怠らない
40代の税理士はニーズが高く、内定を得やすい傾向にあります。
しかし、情報収集を怠れば、転職後に「思っていた環境と違った」とギャップを感じてしまうこともあるでしょう。
即戦力人材を求めている場合、必要な経験や知識、担当業務などが詳細に決まっているケースが一般的です。
応募先事務所・企業が求める人材や任される業務内容、配属先の人員構成など、詳細に情報収集することで、入社後のギャップを最小限にすることができるでしょう。
自分に求められているスキルや市場価値を把握するためにも、定期的な求人情報の確認や、税理士の転職に精通したエージェントの活用など、最新の動向を把握しておくことが重要です。
転職理由や転職後に取り組みたい業務を明確に
転職を考える際、自分のキャリアや将来のビジョンを明確にすることは非常に重要です。
複数の内定を獲得し、選択に迷った場合も、転職の目的に立ち返ることで、自分に最適な選択がしやすくなります。
特に40代の税理士は、将来的には独立を視野に入れる人も多いため、具体的な目標や取り組みたい業務を明確にしておくことで、適切な転職先を見つけやすくなります。
業務経験は数字を用いて具体的に伝える
自己アピールでは、これまでの経験や成果をできるだけ具体的に説明しましょう。
業務の経験年数や処理件数、クライアント数など、定量的な情報を用いることで、採用担当者が入社後の働くイメージをしやすくなります。
他にも、クライアントの企業規模や部下の人数など、数字を根拠にアピールすることが重要です。
税理士としての実務経験が浅い場合でも、経理やマネジメント経験を明確に伝えることで、自分の強みを理解してもらいやすくなります。
面接対策は抜かりなく
40代は社会人経験が豊富であると想定されることが多いため、面接では20代~30代前半の若手よりも的確な受け答えが求められます。
税理士としての経験や知識が優れていても、コミュニケーション能力がネックで内定を獲得できないケースも多く見受けられます。
そのため、面接時には自分の強みや経験をしっかりとアピールすることが非常に重要です。
面接に不安がある場合は、税理士に特化した転職エージェントを活用し、面接対策を受けましょう。
転職エージェントは、採用側の企業や事務所に対して事前に入念なヒアリングを行っているため、想定される質問や面接官の人柄などの具体的な情報を提供してもらえます。
40代向けの税理士求人事例
ここでは、管理部門・士業特化型転職エージェント「MS-Japan」で取り扱っている税理士求人の中から、即戦力となるハイクラス人材を求める求人の一部をご紹介します。
税務マネージャー候補|税理士法人
仕事内容 |
・ベンチャー~IPO準備企業の税務・会計業務 (使用ソフト:マネーフォワード・freeeなど) |
必要な経験・能力 |
・税理士有資格者 ・会計事務所でのマネージャー経験 |
想定年収 |
700万円 ~ 1,000万円 |
資産税に強い中堅ファーム幹部候補
仕事内容 |
・財務、税務、資産税の各種コンサルティング ・マネジメント業務 ※経験に応じて業務内容をすり合わせます。 |
必要な経験・能力 |
・税理士有資格者 ・法人顧問担当経験 ・マネジメントご経験 |
想定年収 |
700万円 ~ 1,200万円 |
税務部管理職|東証プライム上場企業
仕事内容 |
・グローバルタックスマネジメントの企画・実施 ・国際税務 ・移転価格税制 |
必要な経験・能力 |
・国際税務業務の経験 ・メンバーのマネジメント経験 ・TOEIC630点以上 |
想定年収 |
900万円 ~ 1,200万円 |
税理士の転職でよくある質問
Q.マネジメント経験がなくても転職は可能ですか?
A.一般的には、40代であればマネジメント経験など、部下を持った経験があるかどうかという点を求められるケースが多いですが、税理士の場合は専門職のため、必ずしもマネジメント経験が必要というわけではありません。
税務に関する知識を有しており、税務申告書作成等の基本的な業務対応ができる方であれば、現在の転職市況であれば高く評価されます。
Q.現在の所属事務所よりも大手に転職することは可能ですか?
A.可能です。
ただし、40代税理士の場合は、基本的に即戦力としての採用が前提となるため、これまでの経験業務と、任せたい業務内容との親和性は、面接時に注意深く確認されます。
これまで行ってきた業務内容やご自身の得意分野を、面接で適切に伝えられるよう準備しておくことが重要です。
Q.転職で年収を上げることは可能ですか?
A.可能です。
会計事務所業界は、いまだに旧態依然とした経営をしている事務所もあり、このようなお悩みで転職を考えられる方は多いです。
MS-Japanでは、事務所担当者が事務所の給与形態を詳しくヒアリングしておりますので、入社時に年収アップが期待できるか、入社した後にどのように給料が上がっていくのかといった点もお伝えできます。
また、担当エージェントが年収交渉のアドバイスなどのサポートを行います。
40代から税理士を目指すことは現実的?
40代からでも税理士を目指すことは可能です。
ただし、資格取得後の転職活動は、20代や30代に比べて難易度が高くなる傾向があります。
しかし、近年税理士は慢性的に人材不足の状況が続いているため、40代であっても税理士の資格を有していること自体が市場価値の高い要素といえるでしょう。
また、40代は社会人経験が豊富なため、その実績を評価されることもあります。
40代から税理士を目指す場合の注意点
40代で税理士を目指す場合、以下の点に注意が必要です。
家族の協力を得られるかどうか
税理士になりたいことを家族に伝えて、理解・協力を得られるかどうかを確認しましょう。
税理士を目指して勉強を続ける場合、学習環境の整備が不可欠です。
また、実務経験を積むために転職をする場合、生活スタイルも大きく変化する可能性もあります。
こうした変化に対して、家族や周りからのサポートがあるかどうかは、税理士試験を突破する上で重要です。
長期間にわたって勉強時間を捻出できるか
税理士試験は、合格までに5~7年ほどかかることが一般的で、10年以上となる場合もあります。
自身の人生設計を踏まえて、それだけの長期にわたって勉強を続けられるのかどうかを検討しておく必要があるでしょう。
どのような状況でも、地道に努力を積み重ねていくことが求められます。
自分に合った勉強法を選ぶ
税理士試験の勉強法としては、独学や資格の専門学校、通信講座などの手段があります。
独学の場合は、市販されている参考書や問題集の購入など、最低限の出費で済みます。
しかし、多くの40代は職場でも責任ある立場となっていることが多く、勉強のためのスケジュール管理を自分で行うのは大変です。
独学は自己管理能力や強い意思が求められるため、難易度が高い選択肢といえます。
資格の専門学校や通信講座の場合、費用として100万円程度を見込んでおく必要があります。
勉強のスケジュールや方法を自分で決める必要がないため、働きながら合格を目指しやすいと言えるでしょう。
税理士になるまでの流れ
税理士資格を取得するまでの流れは以下の通りです。
税理士試験の受験資格を得る
税理士試験は試験科目ごとに受験資格が定められています。
必須科目の簿記論と財務諸表論には受験資格はありません。
しかし、その他の科目については、学識、資格、職歴のいずれかの受験資格を満たす必要があるため、税理士試験の要綱を確認しましょう。
税理士試験に合格
合格までには4,000時間ほど勉強時間が必要といわれ、40代から目指す場合は時間を確保できるか、家族の協力が得られるかどうかなど、学習環境を整えられるかどうかが重要なポイントです。
税理士試験では科目合格制が導入されているため、合格に必要な5科目を、複数年に分けて受験して取得していくのが通例です。
一度の試験で複数科目の合格を目指すことも可能ですが、働きながら合格を目指すのであれば、1科目ずつ取得していくのが、負担も少なく合理的です。
税理士の登録要件を満たす
税理士試験に合格したら、すぐに税理士として活動できるわけではありません。
税理士として登録するには、2年間の実務経験が必要なため、実務未経験で税理士試験に合格した場合、税理士になるにはさらに2年かかることになります。
税理士として登録
税理士試験に合格して登録要件をクリアすることで、晴れて日本税理士会連合会の税理士名簿に登録され、税理士としての活動が可能となります。
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まとめ
税理士業界は慢性的な人手不足が続いており、40代で未経験でも、税理士資格を取得すれば転職活動をスムーズに進められる可能性があります。
税理士は平均年齢が高いため、40代で資格を取得しても「若手税理士」として転職市場で高く評価される傾向にあります。
また、実務経験豊富な40代税理士は、転職活動を有利に進めることができるでしょう。
求職者側に選択の余地があり、キャリアアップや年収アップを見据えた転職も十分に可能です。
売り手市場とはいえ、転職を成功させるには応募先企業や事務所の情報収集、転職市場の最新動向の把握が欠かせません。
MS-Japanには、税理士の転職に精通したキャリアアドバイザーが多数在籍しています。転職を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
- #40代税理士
- #40代から税理士
- #40代税理士の転職


この記事を監修したキャリアアドバイザー

大学卒業後、カーディーラ・小売業を経験し、2008年からMS-Japanでリクルーティングアドバイザーとキャリアアドバイザーを兼務しております。
会計事務所・監査法人 ・ コンサルティング ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ USCPA ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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