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税理士試験5科目、あなたは何を受けますか?

2018/03/30

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国家資格である税理士。合格率が平均して12%~17%前後(※年度、科目毎に差異あり)で推移しているといった難関資格です。税理士試験科目は全11科目あり、税理士になる為にはそのうちの5科目に合格する必要があります。これだけ難しい試験だからこそ、どの科目を受けるのか悩ましいところでもあり、ご自身のキャリアプランを立てていく上でも重要です。
ここでは、税理士を目指す皆様に対しての一助になればと思い、転職市場でどんな税理士試験科目が評価されるのか、受験する際のオススメ科目などをご紹介します。

税理士試験科目毎の特徴は?

考察していくうえで、まずは平成29年度と平成28年度の税理士試験科目別の合格率を見てみましょう。

※科目別合格率

科目簿記論財務諸表論法人税法所得税法相続税法酒税法消費税法固定資産税事業税住民税国税徴収法合計
延人員
平成29年度 14.2% 29.6% 12.1% 13.0% 12.1% 12.2% 13.3% 13.3% 11.9% 14.3% 11.6% 17.0%
平成28年度 12.6% 15.3% 11.6% 13.4% 12.5% 12.6% 13.0% 14.6% 12.9% 11.7% 11.5% 13.2%

 

20180330topics-2.pngこのように、合格率でみると、平成29年度に至っては財務諸表論の合格率が高くなっているものの、11%~13%前後がほとんどで、例年のデータをみても科目ごとの合格率に大きな差異はないといえます。

それでは、どの科目も難易度はほぼ同じということなのでしょうか?その答えは、NOだと言えます。
それは、科目によって勉強時間の違いもあり、何よりも受験生の本気度の違いもあるからです。それでは、科目毎の勉強時間はどのくらいなのでしょうか?某専門学校のHPでは、下記の通り記載しています。

※税理士試験科目別勉強時間

科目簿記論財務諸表論法人税法所得税法相続税法酒税法消費税法固定資産税事業税住民税国税徴収法
平成29年度 450時間 450時間 600時間 600時間 450時間 150時間 300時間 250時間 200時間 200時間 200時間

20180330topics-3.png上記はあくまで目安として表記されており、あくまで勉強時間≒難易度ではありませんが、学習量の割合は検討材料の一つとして参考になるのではないかと思います。
但し、実際には、法人税、消費税、所得税などは実務で使う機会が多く、事前にある程度の知識・理解を持って学習、試験に臨む方もいらっしゃいます。未就業の学生と勉強時間に差が出る場合もあるなど、税理士試験科目毎に、スタート地点から差がある場合もあります。

さらに、受験生も合格する為にどの科目を受験するかしっかり検討しています。
例えば、所得税一つで考えてみても、法人税に合格してから所得税を受験する人が多く、逆に所得税に合格してから法人税を受ける人は少ないです。その他にも、消費税について言えば、実務で使う税法ですので、とりあえず受けてみたという受験生も一定数いますし、住民税等は実務で使う機会が少なく、合格最優先でお考えの方がよく選択する科目です。このように科目毎に受ける受験生の層や目的に違いがあり、税理士試験科目によって、合格率が変わってくるのです。

結局、どの税理士試験科目を受験するべきか?

これまでは、科目ごとの合格率や勉強時間について述べてきましたが、これらの情報では、あなたにおすすめの税理士試験科目がどれか答えが出せません。だからこそ、今の転職市場で評価される科目、いわゆる「モテる科目」を考えて受験されることをお勧めいたします。結論から言えば、下記の税理士科目はモテる≒評価される科目といえるでしょう。

・法人税法
法人是は国税収入額の中でも2番目に多く、どの会計事務所でも法人税関連の知識は必要とされ、実務で使う機会が多いことから重要視される科目です。

・所得税法
国税収入額トップであり、個人がその年一年間に得た所得に対して課される国税で、実務でも使われる大変重要な科目です。

・消費税法
法人を主要顧客とする一般的な会計事務所においても、相続を専門とする特化型の事務所も評価される科目です。法人、所得と同じく、実務にも活かせる科目として評価されます。

以前より、モテる科目の王道としては、簿記論・財務諸表論・法人税法・消費税法・所得税法と言われています。これらの科目は法人・個人共に横断的に対応できる理想の科目として、長年会計業界から支持されてきました。これらの科目の“モテ度合い”やおすすめ度は今でも変わらないと言えますが、近年人気上昇中の科目として、相続税法、固定資産税を受験されることもおすすめ致します。少子高齢化を迎えた我が国において、これらは注目される試験科目であり、ニーズは高まり続けています。

・相続税
相続税特化型の事務所で大変評価される科目です。但し、特化型以外でも相続税関連業務が増加しており、実務で使う機会が増えてきていることから、受験に専念する方、評価する事務所も増えてきました。今後も伸びる取扱い分野の専門性を身に付けておきたい方は、是非受験されることをおすすめ致します。

・固定資産税
近年の相続関連のニーズの高まりから、注目、評価されるようになってきた科目です。地主の相続・不動産オーナーの財産承継等、固定資産税に関して知らなければならない案件も増えてきているので、おすすめです。

「税理士になる」ことが第一で、科目合格だけを優先するならば、ボリュームも多く、人気のある相続税は不向きかもしれません。但し、相続税は実務に直結する科目であり、これからも注目度の高いモテる科目の一つであることは間違いありません。特に将来的に独立を考えているのであれば、尚更おすすめの科目であるといえます。
(※こちらもご参考ください⇒税理士試験、モテる科目はこれだ!)

歩みたいキャリア別、お勧めの組み合わせや科目

さて、上記5つの税理士科目をモテる科目と書かせていただきましたが、就職先や、歩みたいキャリアによっておすすめの組み合わせや科目は異なります。言わずもがな、法人税はどの事務所でも評価、実務で使う科目といえますが、相続特化型の事務所でいえば、相続税を合格しているかどうかにより求職者のモテ(評価)具合が変わります。就職先によって、クライアント、取り扱い案件に特徴があり、求められる知識にも差があるからです。

法人向けサービスを展開する会計事務所
日本の全企業数のうち、99.7%が中小企業です。つまり、会計事務所が取り扱うマーケットが一番大きいのも中小企業支援であると言えます。その分野は、簿記論・財務諸表論といった会計科目の基礎的な知見が必要です。また、規模が大きくなるにつれ、特に上場企業を含む大企業向けの支援には、法人税の深い知見が必要となってきます。そういったことから、法人向けの支援をしている会計事務所では、簿記論・財務諸表論・法人税法がおすすめ科目といえるでしょう。

相続税に強い会計事務所
相続対策・申告に強い会計事務所での就職となると、実務で相続税や固定資産税の知識が不可欠となります。近年、相続税のニーズが高まるにつれ、一般法人の支援をサービスとして取り扱わない相続税特化型の事務所も創業されてきています。このような特化型の事務所では、法人税よりも相続税・固定資産税の税理士試験科目合格者がモテるでしょう。

まとめ

税理士試験を5科目合格するためには、大変努力が必要です。5科目同時に一発合格するということは不可能に近いといわるほど難しい内容で、ここ数十年の間でも同時合格者は数えるほどしか出ていないようです。それだけ難しい試験だからこそ、計画性を持って、あなたのキャリアに必要な科目合格に全力を尽くしていただきたいと思います。必ずしも、上記のような科目(税法)を受験しなければならないということではありませんが、今後の受験計画を立てていく上でご参考にしていただけますと幸いです。

<参考>
国税庁-平成29年度(第67回)税理士試験結果
資格の学校TAC-税理士
資格の学校TAC-試験科目全11科目の概要
LEC東京リーガルマインド-税理士試験各科目の特徴

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(文/リクルーティングアドバイザー 森下)

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