2023年08月07日

令和5年度(第73回)税理士試験が8月8日から開始!

管理部門・士業の転職

今年の税理士試験は、2023年8月8日(火)から8月10日(木)の3日間にかけて実施され、11日30日(木)に結果発表がされる予定です。
令和4年度の税理士試験受験申込者数は36,852人で、昨年令和3年度の税理士試験受験申込者数35,774人と比べると、103%と少し増加しています。

この記事では、前半で税理士試験受験申込者数・受験者数・受験率の推移、試験時の注意点を、後半では試験後の求人動向についても解説します。

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受験申込は増加、実際の受験者は増えるのか?

まず、過去10年間の税理士試験受験申込者数・受験者数・受験率の推移についてみていきましょう。

税理士試験受験申込者数・受験者数・受験率の推移


年度 受験申込者数(実人数) 受験者数(実人数) 受験率
平成25年度 第63回 55,332 45,337 81.90%
平成26年度 第64回 49,876 41,031 82.30%
平成27年度 第65回 47,145 38,175 81.00%
平成28年度 第66回 44,044 35,589 80.80%
平成29年度 第67回 41,242 32,974 80.00%
平成30年度 第68回 38,525 30,850 80.10%
令和元年度 第69回 36,701 29,779 81.10%
令和2年度 第70回 35,135 26,673 75.90%
令和3年度 第71回 35,774 27,339 76.30%
令和4年度 第72回 36,852 28,853 78.3%
令和5年度 第73回 41,256 - -

近年の税理士試験申込者数は減少し続けていましたが、令和3年度から増加に転じました。さらに、今年度はコロナウイルスが5類感染症に移行したことや受験資格要件の大幅な緩和により、前年比112.%と会計業界に明るい兆しをもたらしています。
また、受験率(※)についても、コロナ禍での実施となった令和2年度・令和3年度の税理士試験では70%台に低下しましたが、令和4年度には若干数回復し、78.3%となりました。

※受験者率の算出式…受験者数(実人数)÷受験申込者数(実人数)=受験率

科目別受験申込者数


科目 簿記論 財務諸表論 所得税法 法人税法 相続税法
今年 21,335 18,363 1,693 4,666 3,252
前年 17,400 14,406 1,839 4,700 3,252
対前年比 122.6 127.5 92.1 99.3 100.0
増減数 3,935 3,957 -146 -34 0

科目 消費税法 酒税法 国税徴収法 住民税 事業税 固定資産税
今年 9,081 786 2,705 672 361 1,242
前年 8,923 796 2,729 702 396 1,360
対前年比 101.8% 98.7% 99.1% 95.7% 91.2% 91.3%
増減数 158 -10 -24 -30 -35 -118

【参考URL】
令和5年度(第73回)税理士試験 受験申込者数(科目別・試験地別)

令和4年の税理士法改正により、令和5年度4月1日以降の税理士試験から、受験資格要件が緩和されました。
簿記論と財務諸表論の受験資格要件が撤廃され、誰でも受験できるようになったことから、いずれの科目も受験申込者数が前年比120%以上増加しています。
税法科目の受験資格要件も緩和されましたが、相続税法以外の税法科目では、受験申込者数が昨年よりも減少しています。

しかし、一般的に税理士試験は、簿記論・財務諸表論を受験してから税法科目に挑戦する傾向があるため、簿記論・財務諸表論の受験者数が急増したということは、来年度以降にその他の科目受験者が増加する可能性があると言えるでしょう。


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昨年に続き会場分散で感染対策

コロナウイルスは5類感染症に移行しましたが、以前感染対策が求められているため、昨年と同様に試験会場の分散などの対応が取られています。
今年度の試験会場は、12都道府県で16か所に分散されました。
また、国税庁では税理士試験の情報ページにて、「新型コロナウイルス感染症への対策についてのお知らせ」を掲載し、令和5 年度(第 73回)税理士試験を受験者向けに、注意喚起を行っています。


【参考URL】
国税庁「新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止を踏まえた注意事項について」

この注意事項には、以下5つの項目があります。

1.体調不良の方の受験
2.マスクの着用
3.試験会場内の混雑緩和
4.試験室内の喚起
5.その他

受験者に体調管理を徹底して試験に臨むことや、試験会場側でも十分な感染対策を講じることを促していますが、 受験者側で対応する必要のある項目だけを抜粋します。

咳を繰り返す場合は受験拒否又は停止

「咳を繰り返すなどの症状が見られる方には、他の受験者への感染のおそれがあるため、健康状態を確認した上で、受験を拒否又は停止することがあります。」との記載がありますので、のどの調子が悪いなどの症状がある方は、注意が必要です。

マスク着用は個人の判断に

「政府の示す方針に従い、マスクの着用については個人の判断によることとします。」とある通り、今年度からマスクの着用が義務ではなくなりました。
咳などの症状がある場合や試験会場の利用規約により、着用を依頼される場合があるので、着用しない場合も持参しておくと良いでしょう。

係員の指示に従うこと

「感染拡大防止対策の徹底に関して、本注意事項を守らない場合や、係員の指示に従わない場合等には、受験を拒否又は停止することがあります。」と、管理監督する係員のルール厳守に対する記載があります。
不要なトラブルを避けるため、係員の指示や案内には注意を払っておきましょう。

ゴミの持ち帰り

「ゴミは各自持ち帰ってください(ゴミ箱の使用は禁止します。)」は、昨今、多くの施設で行われていますが、ゴミを持ち帰る袋などを用意し忘れてしまうことは良くあります。
ちょっとしたものが持ち帰れるビニール袋などを用意しておくと良いでしょう。
当該注意書きに記載がある内容に該当して、受験できなかった場合でも、追試験や受験手数料の還付等の特別な措置は予定されていませんので、注意しましょう。


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会計業界のキャリアパスを考えるなら8月・9月がお勧め

税理士試験の受験をされている方は、多くの時間を試験勉強に費やしているため、 キャリアについて考える時間が取れていない方も多いのではないでしょうか。
そんな方にとって、税理士試験直後の8月後半から9月は、情報収集に最適な時期です。
すぐに転職をしないという方にとっても中長期的なキャリアパスを考える絶好のタイミングなので、 一度、ご自身のやりたいことを振り返ってみてはいかがでしょうか。

実際に、税理士試験が一段落する8月後半から、例年、会計事務所の採用活動が活発になります。
多くの会計事務所で求人募集が発生するので、具体的な選択肢や希望するキャリアに辿り着くために必要な要件などについて、実際の求人情報を見ながら検討することができます。

また税理士の求人数は近年増加傾向にあり、これから更に求人数増加が予想されます。
税理士だけでなく、科目合格者も歓迎する会計事務所が増加しており、 特に20・30代の科目合格者であれば、実務未経験者でも採用者が出ています。

求人数に対してライバルは少ないので、ワークライフバランス・勉強できる環境・働き方など、 自分が優先したい条件を重視しながら勤務先を選ぶことができるでしょう。
税理士試験に合格せずとも、最低限5科目取得していると、就職・転職の間口が広がりますので、 5科目合格以上の成果を目指すことがひとつのポイントです。


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関連するYouTube動画のご紹介

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求人数が1年の中で最も多く、情報盛りの夏を攻略するためのポイントを、弊社のキャリアアドバイザー竹内が解説いたします。ぜひ動画をご覧ください。

【Youtube動画URL】
税理士試験後 夏の転職活動を成功させるためのポイント3つ


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最後に

いよいよ税理士試験が開始します。
受験勉強や体調管理をし、日々努力を重ねられたことと思います。
皆様の頑張りが結果につながるよう願っております。


管理部門・士業の転職

この記事を監修したキャリアアドバイザー

竹内 進太朗

大学卒業後、新卒でMS-Japanに入社。法律事務所や会計事務所、監査法人、社労士事務所、FAS系コンサルティングファームなどの士業領域の採用支援、及びその領域でのご転職を検討されている方の転職支援を行っています。

会計事務所・監査法人 ・ 法律・特許事務所 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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