2024年02月19日

FASS検定とは?試験概要や勉強方法・過去問 など

管理部門・士業の転職

高スコアを取得すれば「経理・財務の転職に有利」と言われているFASS検定。 簿記と比較すると認知度の低い検定試験ですが、経済産業省による人材育成事業の一環として、大手を中心に多くの企業から注目されています。

そもそもFASS検定とは、どのようなものなのでしょうか。
ここでは、試験概要出題範囲勉強方法など、取得するメリットも含めて紹介していきます。FASS検定の受験を考えている方は、スキルアップや転職にお役立てください。

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FASS検定とは

FASS検定とは、経済産業省がまとめた「経理・財務サービス・スキルスタンダード」をもとに、経理や財務の実務スキルを客観的に測定するための試験です。
会計基準や規則の変化に対する対応力・実践力を評価するための試験でもあります。

検定試験は日本CFO協会が主催し、経理・財務の実務経験者が実証したデータを用いて実施されています。
そのため、客観性、信頼性、実用性に優れた実務測定の手段として、多くの企業から注目を浴びています。

FASS検定の特徴は、検定結果が合否判定ではなく、獲得したスコアによってAからEまでの5段階レベルに振り分けられ、スキルの度合いを評価される点です。
客観性があると言われるのはこのためで、自分がどの程度のスキルを身につけているのかを判断する尺度になります。

FASS検定は単にスコアを獲得するだけでなく、苦手分野を克服し、自身の成長やキャリアアップにつながるツールとしても利用されています。
経理・財務部門への転職やスキル向上を目指す人にとっては、自己の実力を伸ばす有用な手段と言えるでしょう。


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FASS検定にメリットはある?

FASS検定を受けることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
主なメリットとして2点取り上げてみます。

実務スキルを可視化し、自己分析と自己PRに役立つ

FASS検定を受けるメリットの一つは、客観的な評価によって経理・財務における実務スキルのレベルを可視化できることです。
自身のレベルを把握することは、自己分析に役立ちます。評価に基づいて弱点を見直し、強みを伸ばすことで、自分に合ったスキルアップを目指すことが可能です。
すでに経理や財務に携わっている人も、未発見の弱点を見つける機会となるでしょう。 また、ハイスコアのレベルを認定された場合、高い専門性と能力を身につけている証明となるため、転職時の自己PRに活用できます。

経理・財務の知識が幅広く身につく

FASS検定は、経理・財務に必要な知識を総合的に身につけられることができます。
日商簿記とは異なり、会計領域を体系的に幅広く学べることがFASS検定の特徴です。 会計基準や財務管理、財務諸表の解析など、会計分野全般のフロー・対処法を習得することで、業務遂行の精度を高め、経理キャリアの強固な基盤となるでしょう。


FASS検定は、自己の理解とPRに役立つほか、経理業務に不可欠な知識を網羅的に学ぶ手段として、大きな価値を持っています。


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FASS検定の試験概要

続いて、FASS検定の試験概要と出題範囲を見てみましょう。

試験概要

項目 内容
試験日程 上期: 5月1日~7月31日(予約受付:2月1日~7月28日)
下期:11月1日~1月31日(予約受付:8月1日~1月28日)
※同一期間内で複数回受験することはできません。違反した場合、試験結果は無効となります。
例:上期受験者が、再受験できるのは同年下期以降です。
出題内容 資産・決算・税務・資金の4分野で構成されています。
「経理・財務サービス・スキルスタンダード」のうち、定型業務として標準化された業務が対象です。
詳細は下記「出題範囲」をご覧ください。
問題数 ・「FASS」試験本体
上記出題範囲から合計で100問(四肢択一)
・「オプション科目」
FP&A(経営企画スキル)20問(四肢択一)
試験時間 「オプション科目」任意試験:30分
結果発表 試験結果の「成績証明書」は、試験終了後、試験会場にて配布されます。
評価 「FASS」試験本体:合否ではなく総合点(満点:800点)からA~Eの5段階のレベルでスキル評価し、分野ごとの達成度合いが表示されます。
「オプション科目」:達成度合いから、3段階のレベルで評価が表示されます。
受験料 11,000円(税込)
オプション科目を含んだ料金です。オプション科目を受験されない場合も同一の受験料です。
受験資格 要職務経験等は不要で、誰でも受験できます。
受験方法 全国にある試験センターにてコンピューターでの受験となります。
受験申込から試験実施まで、試験運営会社のCBT-Solutions社が運営を行います。

出題範囲

分野 業務
資産分野 売掛債権、買掛債務、在庫管理、固定資産、ソフトウェア(クラウドサービス)
決算分野 月次業績、単体決算、連結決算、外部開示
税務分野 税効果計算、消費税申告、法人税申告、グループ通算制度、税務調査、電子帳簿保存法、消費税インボイス制度
資金分野 現金出納、手形、有価証券、債務保証、貸付金、借入金、社債、デリバティブ取引、外貨建取引、資金管理

引用:FASS 経済産業省 経理・財務人材育成事業 公式サイト
https://www.cfo.jp/fass/fass_exam/


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FASS検定の勉強方法・過去問は?

>FASS検定の勉強方法・過去問は?

FASS検定の公式サイトに掲載されている2023年9月の受験結果によると、各レベルの割合は、レベルA16% レベルB16% レベルC29% レベルD28% レベルE11%となっています。全体的に難易度は高くないものの、レベルAを獲得するのは容易ではありません。
以下に、FASS検定でハイスコアを目指すための勉強方法を紹介します。

公式学習ガイドを利用する

FASS検定を勉強する際の基本は、日本CFO協会が発行する「経理・財務スキル検定 公式学習ガイド」を利用することが効果的です。
試験問題の半数以上がこの公式学習ガイドから出題される傾向があります。

公式学習ガイドには、問題文と選択肢、解答と解説が掲載されており、経理や財務の基礎知識がある人にとっては非常に有用なテキストだと言えるでしょう。
FASS検定でハイレベル認定を目指すためには、全問正解するだけでなく、なぜ他の選択肢が誤りなのかを理解することも重要です。

公式学習ガイドは受験申込時に購入できますが、毎年中身が更新されるため、受験する年度の最新版を入手にしましょう。

公式サイトでサンプル問題・模擬試験を受ける

FASS検定の公式サイトに掲載されているサンプル問題や模擬試験を解くことで自身のレベルを確認し、学習に役立てることができます。

FASS 経済産業省 経理・財務人材育成事業 公式サイト|サンプル問題・模擬試験
https://www.cfo.jp/fass/fass_exam/sample.html

上記サイト下段にある「模擬試験に挑戦」ボタンから模擬試験に進むことができます。

模擬試験は、過去問や類似問題から構成されており、資産・決算・税務・資金の4分野がそれぞれ5問ずつ出題され、全20問です。
全問を解答した後、正解数や正誤状況が表示され、A〜Eの判定結果が出ます。例えば、18問以上正解するとレベルAに相当するなど、自分の位置づけを知る参考になります。
各設問の解説も用意されているので、自己のレベル診断に役立つでしょう。サンプル問題と模擬試験は無料で受けられるので、一度トライしてみてはいかがでしょうか。


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FASS検定が役立つ経理求人

MS-Japanでは、経理をはじめとする管理部門と士業に特化した転職エージェント「MS Agent」を提供しています。
ここでご紹介する求人は、企業側が応募者に求める条件としてFASS検定を指定している求人の一例です。
ご興味がありましたらお気軽にお問い合わせください。

大手メディカルグループの管理機能を担う会社のグローバル財務経理募集

仕事内容
・会計士/弁護士等の財務MA関連のMTGにおける英語でのやり取り(通訳業務)
・取引先へ会社概況などのプレゼン業務(IR事業)
・M&A・子会社の会計システムの移行や経理・税務処理の指導
必要な経験・能力
<必須>
・経理財務のビジネス英語スキル(特にスピーキング、ライティングスキル)
<歓迎>
以下いずれか
・外資系企業での財務経理経験
・連結財務諸表・開示書類の作成経験
・USCPA(科目合格含む)
・会計士/税理士(科目合格含む)
・FASS検定
・簿記1級/2級などの検定資格
想定年収
500万円 ~ 1000万円

東証プライム上場の大手メーカーより経理スタッフ~リーダー候補募集

仕事内容
本社 経理部にて下記4 点を中心にお任せいたします。
・単独決算/連結決算(月次、四半期、期末)の実施
・有価証券報告書および四半期報告書の作成
・税務関係書類の作成および申告
・購買/販売/棚卸資産/固定資産/原価計算等に関する会計処理
※海外子会社の決算補助、連結決算時の確認等も業務に含まれるため、英文処理の素養があれば幅広い業務に携われます。
必要な経験・能力
<必須>
・事業会社における経理経験
<歓迎>
・上場企業経理経験
・英語力(読み書きのいずれか)
・連結決算経験者
・FASS検定B ランク以上
・SAP経験者
想定年収
400万円 ~ 780万円

この他の経理・財務求人は下記ボタンから閲覧できます。
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まとめ

FASS検定は、経理・財務スキルの自己診断に役立つ試験です。企業からの注目度も高く、認定されたレベルによっては年収アップに役立つこともあります。
転職時に評価されやすいレベルC以上を目標に、公式学習ガイドや模擬試験を活用しながら、4分野に偏りなく体系的に学んでいくことが得策です。
FASS検定を通じたスキルアップは、将来のキャリアアップへ着実につながっていくでしょう。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

小島 亜里紗

大学卒業後、ウェディングプランナー、業界大手で求人広告の企画提案営業を経て、MS-Japanへ入社。
企業担当のリクルーティングアドバイザーを経験した後、現在は転職を考えられている方のキャリアアドバイザーとして、若手ポテンシャル層~シニアベテラン層まで多くの方の転職活動のサポートをしています。
人材業界での経験も長くなり、いつまでも誰かの記憶に残る仕事をしていたいと思っています。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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