FASS検定は意味ない?経理の転職で役に立つ?レベル別求人例など

更新日:2024/03/14
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FASS検定は意味ない?経理の転職で役に立つ?レベル別求人例など

管理部門・士業の転職

経理・財務の実務能力を測る「FASS(ファス)検定」は、社内アピールやスキルアップだけでなく、転職時にも役立つおすすめの検定試験です。
しかし、「FASS検定は意味ない」と批判的な意見を耳にすることも多く、受験しようかどうかお悩みの方もいるでしょう。

そこで、今回はFASS検定の特徴転職時に役に立つ理由、おすすめの勉強法などについてまとめました。
また、弊社が提供する管理部門・士業特化型転職エージェント「MS Agent」で取り扱っている求人の内、FASS検定を歓迎要件としている求人例もあわせてご紹介します。

FASS検定とは

経理・財務関連資格というと「簿記」を思い浮かべる方が多いでしょう。 実際、簿記は経理・財務に必須のスキルであり、転職市場でも日商簿記の取得は大きな意味があります。
ただし、日商簿記を取得していれば経理・財務が務まるかというと、そうとはいえません。 経理・財務は、幅広い業務があり、トータルな理解がないと経理実務を行うことができないからです。

そこで、経済産業省が中心となり、経理・財務業務プロセスの標準化が取り組まれ、2003年に「経理・財務サービス・スキルスタンダード」が完成しました。
このスキルスタンダードは、先進的な50社以上の企業の経理・財務幹部が研究会やワーキンググループを行って作り上げたものです。
この「経理・財務サービス・スキルスタンダード」を、人材育成によって普及させるため、FASS検定が2005年からスタートしました。

つまり、FASS検定を受検することにより、簿記だけでなく、経理・財務の総合的な実務レベルを証明することができます。
比較的新しい検定試験であるため、FASS検定の知名度は日商簿記などと比べるとまだ低い傾向です。
しかし、特に大企業の経理・財務へ転職する場合には、FASS検定での高スコア取得は大きく有利になるでしょう。

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FASS検定のレベルと難易度

FASS検定は合否を判定するものではなく、総合点によりA~Eまでの5段階で経理・財務のスキルレベルを評価します。
A~Eのレベルとスコア、それに評価内容は下の表の通りとなります。

レベル スコア 評価内容
A 689点~ 経理・財務分野について、業務全体を正確に理解し、自信をもって経理・財務部門の業務を遂行できるスキルをもっている。
B 641点~688点 経理・財務分野のほとんどの業務を理解し、業務を遂行できるスキルをもっている。分野によって、知識の正確さに個人差があるものの、業務を妨げるようなことはなく、適切に対応できるスキルをもっている。
C 561点~640点 経理・財務分野について、日常の業務を行うための基本的なスキルが身についているが、自己の経験以外の業務への対応力について差が見られる。日常の業務であれば、業務を理解して、支障なく対応できるスキルをもっている。
D 441点~560点 分野によって、知識の正確性に差があり、不十分な部分が多いが、支援を受けながら、最低限の業務を行うスキルをもっている。
E ~440点 経理・財務分野について、部分的にしか 理解できていない。今後の努力を期待する。

引用元: FASS『試験結果について』

FASS検定の試験分野は「資産」「決算」「税務」「資金」の4分野で、満点は800点です。
4分野のほかに、2018年に公表された「収益認識に関する会計基準」についてのオプション科目を受験することもでき、「Green」「Yellow」および「Red」の3レベルで評価されます。

なお、FASS検定の2023年9月末時点のデータによると、合格者の割合はA・Bレベルともに16%です。
Aレベルを取得するには「100問中87問以上」の正答率が必要といわれており、難易度としてはそれほど高くなく、独学でも十分取得を目指せる検定といえます。

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FASS検定のおすすめ勉強法

FASS検定には「公式学習ガイド」が用意されています。 公式学習ガイドは、最新の出題傾向を反映した300問の参考問題と、その正解および解説が掲載されています。
この公式学習ガイドで学習することが、FASS検定の勉強法の基本となります。

また、公式の教材としてeラーニング講座も用意されています。eラーニング講座は全27時間、200タイトルの研修動画と演習問題および解説が含まれます。
実践的な経理・財務の実務を身につけることができるため、「参考問題だけでは不安だ」という場合にはこちらを利用するのもよいでしょう。

勉強時間としては、実務経験がある人なら10時間程度、実務経験がない人の場合は簿記2級ほどの知識がある場合は20~30時間程度が目安と言われています。

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FASSが経理・財務の転職に有利な理由

FASS検定は、先進企業50社以上の経理・財務幹部が研究会を行いながら作成した「スキルスタンダード」に沿って出題される検定です。
したがって、大企業では認知度が高く、社内研修の教材として使用しているところもあります。
大企業の経理・財務へ転職する場合には、FASS検定での高スコア取得は大きく有利になるでしょう。

また、経理関連資格として認知度の高い日商簿記2級は、取得者が多く、「取得していて当たり前」ともいえる状況です。
転職においてライバルに差をつける+αの資格としても、FASS検定はおすすめです。

さらに、FASS検定で高スコアを取得できると、転職時に高年収で採用してもらえる可能性もあります。
もちろん経理財務の経験年数や採用される役職によっても待遇は変わってきますが、高スコアをマークできれば即戦力になることの証明に繋がり、レベルの高いポジション高年収での採用を期待できるでしょう。

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FASS検定Aレベルが評価される求人

弊社MS-Japanは、経理・財務をはじめとする管理部門と士業に特化した転職エージェント「MS Agent」を提供しています。
ここでは、「MS Agent」で取り扱っている求人の内、「FASS検定Aレベル」を歓迎要件としている求人の一部をご紹介します。

リモートワーク多め東証PRM上場より経理(連結会計課)募集

想定年収
600~900万円
仕事内容
・税金計算(税効果会計を含む)の検証対応
・部内向け税務指導
・連結決算、開示、その他業務
必要な経験・能力
<必須>
売上高100億円・従業員数300名・連結子会社5社」以上の上場会社で、税務申告、連結決算、連結キャッシュフロー計算書作成のご経験
<歓迎>
FASS検定Aクラス相当

自動車部品の総合メーカーより経理・管理会計ポジション募集

想定年収
400万円~850万円
仕事内容
・事業方針に基づく予算編成
・予算と実績の比較分析
・製品・事業の課題を対策・改善に繋げる活動
必要な経験・能力
<必須>
・財務会計/管理会計の実務経験(目安:5年以上)
・簡単な英語の読み書きに対応出来る方
<歓迎>
・自動車業界の財務会計/管理会計の実務経験(目安:10年以上)
・簿記1級or2級
・FASS検定A

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FASS検定Bレベルが評価される求人

FASS検定Bレベルが評価される求人

続いて、FASS検定Bレベル以上を歓迎要件としている給仕の一部をご紹介します。

東証プライム上場/日本を代表するグローバルメーカーよりIT事業付経理ポジション

想定年収
410万円~700万円
仕事内容
・管理会計:業績管理(含むCF管理)、予算管理/予実分析
・原価管理、原価計算、コスト管理、棚残管理、プロジェクト管理等
必要な経験・能力
<必須>
・財務(管理会計・財務会計)の基礎知識
・経理業務経験(原価管理、業績管理、プロジェクト管理等)など
<歓迎>
・英語力(TOEIC550点以上)
・FASS検定 Bレベル以上 など

東証プライム上場の大手メーカーより経理スタッフ(リーダー候補)

想定年収
400万円~780万円
仕事内容
・単独決算/連結決算(月次、四半期、期末)の実施
・有価証券報告書および四半期報告書の作成
・税務関係書類の作成および申告
・購買/販売/棚卸資産/固定資産/原価計算等に関する会計処理
必要な経験・能力
<必須>
・事業会社における経理経験
<歓迎>
・上場企業経理経験
・英語力(読み書きのいずれか)
・FASS 検定B レベル以上 など

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まとめ

今回は「FASS検定は意味ない?」と気になっている方に向けて、FASS検定の特徴や勉強方法、転職時に有利となる理由などを解説しました。

FASS検定は日商簿記と比較すると知名度は低いですが、経理・財務の総合的な実務レベルを証明できるおすすめの検定試験です。
高得点を取得できれば、転職活動で「実務能力が高く、即戦力として活躍してくれそう」といったポジティブな印象を与えられます。
また、レベルの高いポジションや高年収で採用してもらえる可能性もあるため、積極的にチャレンジするとよいでしょう。

ぜひ今回ご紹介した内容を参考にしながらFASS検定を上手に活用し、好条件での経理転職を目指してみてください。

この記事を監修した人

大学卒業後、化粧品会社へ入社し美容部員として店舗販売業務に従事。
その後キャリアアドバイザーとしてMS-Japanに入社し、
主に経理財務や会計事務所などの会計転職希望の方を中心に担当。
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