会計事務所キャリア年収転職準備

2024年06月18日

税理士事務所（会計事務所）に未経験で転職した際の年収とは？

税理士事務所（会計事務所）でのキャリアに興味があるものの、年収相場が気になり、踏みとどまっている方も少なくないでしょう。
本記事では、未経験で税理士事務所（会計事務所）への転職を検討中の方に向けて、未経験から転職した場合の年収相場や年収アップの方法について解説します。

会計事務所の年収相場

1都3県における、会計事務所の年収相場は以下の通りです。

経験	年収
未経験～1年未満	280万円～350万円
1年以上～3年未満	350万円～450万円
3年以上～5年未満	450万円～550万円
5年以上～10年未満	550万円～700万円
10年以上	700万円以上

ただし、上記は1都3県の水準であり、地方ではまた水準が異なります。
基本的に地方は年収水準が下がる傾向にあるため、高年収を目指す場合は、高年収が見込める地域での就職を目指すことも選択肢のひとつです。

会計事務所の実務は未経験でも、事業会社での経理経験や税理士試験の科目合格が考慮されるケースが多数です。

事務所の規定次第ですが、税理士試験の合格科目数によって、上記の年収より数10万円～100万円程のアップするケースが多いでしょう。
仮に未経験の場合でも、税理士資格に3科目合格しているならば、年収400～450万程度で採用されるケースもあります。

一方で、経験年数が長くても税理士試験科目の合格がない場合、昇給が見込めない可能性があります。
例えば、保有資格が日商簿記2級までの場合、10年以上経験を積んでも年収500万円を超えるのは難しいでしょう。

ただし、上記はあくまで目安であり、事務所の規定や担当案件の内容・数によって年収は異なります。

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未経験で転職した場合の年収は？

未経験で転職した場合の年収は、転職先が中小会計事務所か、Big4などの大手会計事務所かによって異なります。

中小会計事務所に転職した場合

中小会計事務所における未経験者の年収の傾向は以下の通りです。

経験	年収
未経験者	280万円～350万円
経理経験者	350万円～
税理士試験5科目合格者	400万円～

中小会計事務所の業務は、地域密着型でクライアントの税務申告や経理処理などを行います。
大手会計事務所と比較してアットホームな職場が多く、人員が少ない分、クライアントとの距離が近く、個人の責任も増します。

Big4・大手会計事務所に転職した場合

Big4・大手会計事務所における未経験者の年収の傾向は以下の通りです。

経験	年収
未経験者	350万円～450万円
経理経験者	400万円～
税理士試験5科目合格者	500万円～

中小会計事務所と比較して、おおむね50万円〜100万円ほど上積みが見込めます。Big4は世界的会計事務所のメンバーファームで国際税務も扱うため、英語力があればさらなる年収上昇が期待できるでしょう。また、大手会計事務所は福利厚生も充実しています。

Big4や大手会計事務所では、大企業や国際的な企業との取引が多く、業務範囲も税務やコンサルティング、M&A、事業継承など多岐にわたります。大規模なプロジェクトに多数のチームメンバーが参加するため、チームワークが必要です。
業務量が多く非常に多忙ですが、やりがいが大きく、将来のキャリアアップにも役立ちます。

転職で年収アップをかなえる

会計事務所の年収はどうやって決まる？

ここまでご紹介してきた通り、会計事務所の年収は「経験年数」と「資格」の2つのポイントを基準に決定されます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

経験年数

「経験年数」とは、税理士補助として働いた年数を指します。
税理士補助として、会計事務所などで実際に担当クライアントの記帳代行や巡回業務、税務申告業務に携わった年数によって年収が決定されます。
事務所によっては、事業会社での経理経験も経験年数としてカウントされる場合もあります。

資格

「資格」とは、税理士試験の科目合格数です。
2科目以上の合格があれば年収に反映される可能性が高まります。
中でも「簿記論」「財務諸表論」に合格している場合はスタッフとしての即戦力として期待できると判断され、年収が上がる可能性があります。

転職でキャリアアップをかなえる

会計事務所で年収アップを目指す方法

会計事務所で年収アップを目指すには、下記のようなポイントがあります。

税理士試験科目合格を目指す

一般的に年収500万円以上を目指すなら、税理士科目試験に5科目以上合格、すなわち税理士資格を有することが選択肢のひとつです。

会計事務所で実務経験を積みつつ、試験合格に向けて勉強に注力するために、税理士試験の支援体制が整った事務所を選ぶと良いでしょう。
支援体制が整った事務所では、試験期間前の残業調整や試験日休暇、税理士資格保有者による勉強会などがあります。

支援体制の有無は、面接時に働きながら税理士試験合格を目指している人はいるか、また過去に働きながら税理士資格を取得した人がいるのかを質問する方法が有効です。

年収レンジが高い会計事務所を選ぶ

「未経験で転職した場合の年収は？」で解説した通り、Big4や大手会計事務所は年収レンジが高い傾向です。

年収レンジが高い会計事務所で管理職以上を目指せば、年収1,000万円以上を目指すこともできます。中小規模以上の会計事務所でマネージャーやパートナー以上になることができれば、年収1,000万円以上が目指せます。

強みを持つ

税理士登録者数は年々増え続けています。
税理士資格を有しているだけでは他との差別化は図れません。年収を上げて長く活躍するには、独自の専門性を持つことが重要です。

専門性に加え営業力も身に着ければ、将来的に独立開業を目指すこともできるでしょう。選択肢が広がりますので、自分が得意な業務や伸ばしていきたい力を見極めて仕事や勉強をしていきましょう。

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未経験から会計事務所に転職するためのコツ

会計分野特化型転職サイト・転職エージェントを活用する

転職サイトは、サイト上に求人が掲載され、希望条件で絞り込み、応募することができます。
転職エージェントは、採用側の企業・事務所と転職希望者をマッチングするサービスで、転職支援のプロからサポートを受けることが可能です。
会計分野特化型の転職サイト・転職エージェントを利用することで、効率的に未経験可の会計事務所求人を見つけることができるでしょう。

弊社MS-Japanが運営する「MS Agent」は、士業・管理部門特化型転職エージェントとして30年以上の実績があります。長年培ったネットワークとノウハウを生かして、「MS Agent」の独自求人のご紹介も可能です。
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事務所情報をチェックする

採用活動にコストをかけない事務所では、転職サイト・転職エージェントを利用せずに、事務所の公式ウェブサイトやSNSで募集をかける場合もあります。
気になる事務所がある場合は、定期的にチェックすることが重要です。

合同就職説明会へ参加する

大手税理士法人や成長中の税理士法人では、合同就職説明会を行っているケースもあります。開催方法は現地開催とオンライン開催に分かれ、複数の事務所と直接話をする機会を効率的に得ることが可能です。その場で面接の予定を決めて選考に進むケースもあります。

パート・アルバイト求人も検討する

希望条件に合う未経験可の正社員求人が見つからない場合、パート・アルバイトまで範囲を広げることを検討しましょう。パート・アルバイトを通じて業務経験を積むことで、経験者をとして見なされるケースがあるだけでなく、アルバイトから正社員登用されるケースもあります。

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未経験者のアピールポイント

未経験者のアピールポイント未経験者から会計事務所を目指す場合、志望動機を通じて意欲とモチベーションの高さをアピールすることが重要です。
なぜ会計業界を選んだのか、その中でもなぜ応募先事務所を選んだのかを具体的に伝えましょう。
前職での経験や経理知識など、会計事務所で活かせる経験・知識を合わせて伝えることで適性をアピールできます。
説得力のある志望動機を作成するには、業界研究と応募先事務所の研究が欠かせません。業界の業務内容や課題など業界への理解を深め、応募先事務所の専門分野や強みを把握しましょう。

また、税理士資格の取得を目指している場合は、資格取得に向けた行動やスケジュールを伝えると、資格取得への意欲をアピールできます。具体的には、勉強中の科目や取得方法（会計大学院、会計専門学校など）、合格予定時期などを伝えましょう。

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