2024年07月05日

内部監査の志望動機・自己PRはどう書く?経験者・未経験者別にポイントを解説!

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内部監査は、主に上場企業やその子会社、IPO準備企業、金融系企業など、 ある程度の規模の企業や社会的責任が問われる企業でのみ必要とされる職種です。そのため、他の管理部門職種と比較して求人数が少なく、転職は狭き門だと言えるでしょう。
今回は、内部監査への転職を希望している方に向けて、経験者・未経験者別に志望動機作成のポイントをご紹介します。

内部監査の仕事内容を簡単解説

内部監査は、企業内で独立した立場にある監査組織で、監査結果をもとに対象部門に対する指摘や改善に向けた提案、経営陣への報告なども行います。
内部監査の主な目的は、組織内のガバナンスを強化し、不正行為の防止や業務効率の向上を促進させることです。
社内の不正や非効率な業務体系を放置すると、予期せぬトラブルや損失を引き起こしかねません。リスクを事前に発見し、適切に対処する内部監査は健全な企業経営に必要不可欠です。
2006年の会社法改正により、大企業や上場企業では、内部監査の実施が義務付けられています

内部監査の主な流れは以下のとおりです。

  • 監査計画:対象部門や調査項目、調査時期などの計画を立てる。
  • 予備調査:本調査に先立ち、必要な情報を収集する。
  • 監査:予備調査で集めたデータをもとに本格的な調査を実施する。
  • 評価と報告:監査結果をまとめ、報告書を作成する。
  • 改善案の策定:改善すべき点と具体的な対策を監査対象の部門に提案する。

内部監査の仕事内容について詳しく知りたい方は、内部監査の仕事内容とは?向いている人や必要な資格など、転職前に知りたい情報まとめをご確認下さい。

内部監査への転職で評価が上がる「志望動機」とは

次に内部監査への転職で、採用担当者からの評価が上がる志望動機のポイントを解説します。

未経験者の志望動機

企業の業務効率化や不正防止を担う内部監査は、専門知識が求められるため、未経験者にとって特に狭き門だと言えるでしょう。
未経験から内部監査を目指す場合、下記のポイントを押さえて志望動機を作成しましょう。

  • ・内部監査に興味を持ったきっかけ
  • ・内部監査業務で活かせる具体的な知識・スキル
  • ・現職の内部監査への異動ではなく、応募先企業を選んだ理由

内部監査は、事業内容や各部門の業務フローに対する深い理解が求められます。そのため、社内で複数の部門を経験した後に配属されることが一般的です。
未経験から転職によって内部監査を目指す場合は、「現在の職場に内部監査部門が無い」「内部監査部門の定員が埋まっており、異動できる見込みがない」など、現職で内部監査に従事できない理由を伝えましょう。

経験者の志望動機

次に、現在内部監査として働いている経験者や、監査法人に勤める外部監査経験者の志望動機について解説します。
監査経験者が他社の内部監査を目指す志望動機では、以下のポイントを押さえましょう。

  • ・現職の退職理由と応募先の志望動機に一貫性を持たせる
  • ・現職や他社でなく、応募先企業でなくてはならい理由を突き詰める

現在も内部監査・外部監査の業務を行っている場合、なぜ現職を辞めて応募先企業への転職を目指すのか、採用担当者が納得できる理由が必要不可欠です。
現職では実現できない目標が、応募先企業では実現できるなど、具体的で一貫性のある理由を論理立てて伝えましょう。

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内部監査への転職で評価が上がる「自己PR」とは

次に、内部監査への転職における自己PRのポイントをご紹介します。

自己PRでは、企業側の視点を理解することが大切です。企業は、応募者の職務経歴や実績、内部監査に携わる姿勢や考え方だけでなく、社風とマッチする人材かどうかという点にも着目しています。
前職の退職理由と応募先企業の志望動機、自己PRのすべてに一貫性を持たせることが重要です。

ここでは、未経験者と経験者それぞれにおいて、評価される自己PRのポイントを解説します。

未経験者の自己PR

内部監査の人材は不足傾向にあります。
そのため、求人によっては未経験者が応募することも可能です。これまでに携わってきた業務と内部監査との関連性を見つけ出してアピールしましょう。

未経験者の自己PRでは、以下の経験・スキルについて、具体的なエピソードや数字を交えてアピールすることが重要です。

  • ・コミュニケーション能力
  • ・論理的思考力
  • ・業務改善に関わった経験
  • ・経理や会計の知識
  • ・システムやセキュリティなどのITスキル
  • ・過去の業務と内部監査の仕事の関連性

経験者の自己PR

内部監査経験者は全体の数が少なく、転職希望者の中でも希少なため、これまでの実績が高く評価されます。
過去に自分が担当した監査のテーマと役割身に付けたスキルなどをアピールしましょう。未経験者の自己PRと同様に、具体的なエピソードや数字を用いて説明することで、内部監査としてのスキルレベルを可視化できます。

  • ・過去に担当した監査のテーマ
  • ・内部監査の経験年数
  • ・内部監査で主に担当していた自分の役割
  • ・業界ならではの法令や規則の知識
  • ・内部監査を通じて不正の発見や業務の効率化に繋げた事例
  • ・監査業務で特に意識しているポイント、自分なりの工夫
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【未経験者・経験者別】内部監査の自己PR例文

ここでは、未経験者・経験者別に内部監査の自己PR例文をご紹介します。

未経験者の自己PR例文

コミュニケーション力と調査スキル

私はこれまで、カスタマーサポート業務に携わりながら、顧客とのコミュニケーション能力細かい要望への対応力を磨きました。
内部監査に必要な監査対象部門や業務プロセスに対する深い理解には、コミュニケーション能力が不可欠だと考えています。
私が前職で培ったコミュニケーション能力を活かして、監査対象部門との円滑な関係構築に貢献し、正確な情報収集に役立てたいと思います。

また、問題点の発見やプロセス改善に向けた提案能力も、これまでの職務経験を活用できると考えています。
これらのスキルを活かし、内部監査部門の一員として組織の信頼性と効率性の向上に貢献したいです。

ITとセキュリティの知見

私はIT業界のシステムエンジニアとして勤務経験があり、特にセキュリティに関連する知識に強みを持っています。
昨今、情報セキュリティは非常に重要な領域であり、その監査は組織のリスク管理に不可欠です。内部監査で求められるITシステムのセキュリティ強度評価やリスクの特定、改善策の提案において、私のITとセキュリティに関する知見が直接役立つと考えています。

また、論理的思考能力指示に対する素直な受け入れや適応力を活かし、内部監査部門に新たな視点をもたらしたいと考えています。

経理・会計の経験アピール

私は、経理職としてのキャリアを通じ、財務・会計に関する深い理解と実務経験を持っています。
内部監査で重要な財務報告の正確性と透明性の確保において、私の会計知識を活かし、財務監査における不正や不備の特定、リスク評価に貢献できると考えています。
また、前職では、業務改善や小規模プロジェクトの推進にも積極的に関わってきました。この経験を活かし、内部監査部門において、財務プロセスの改善と効率化に貢献し、組織の財務健全性の確保に努めたいです。

経験者の自己PR例文

監査プロジェクトのリーダー経験をアピール

私は10年以上の内部監査経験を持ち、多様な業界における複雑な監査プロジェクトを成功に導いた実績があります。特に強みを持つ分野はIPO準備やJ-SOX対応、リスク管理体制整備です。 貴社の内部間監査チームをリードし、監査部門を強化すると同時に、新規事業の成長や監査の高度化に対応できる能力を持っています。
組織の拡大や新たな挑戦において、私の専門性とリーダーシップをもとに、内部監査部門の質的成長に貢献したいと考えております。

システム・セキュリティ監査の専門性をアピール

私の内部監査経験の中で、システム監査セキュリティ管理を主に担当していました。サーバーやネットワークの設定内容、コード実装状況の検証など、技術的な側面も熟知しています。
特に、FinTechやIT関連業界での監査経験が多く、最新の技術トレンドやセキュリティリスクに対し、敏感に対応してきました。
貴社の新規事業や事業拡大におけるシステムやセキュリティの監査において、即戦力として貢献できると考えています。

マネジメントスキルをアピール

過去の職務で、私は内部監査チームのリーダーとして、複数の若手スタッフを指導し、育成してきました。
また、現職では教育・研修プログラムの開発、ガイドラインの作成、チームの管理など、監査業務の品質向上に貢献しています。

貴社の組織規模や人員構成を考慮し、私の経験は若手スタッフの育成や監査業務の効率化に大きく貢献できると思い、志望致しました。
また、マネジメント能力とともに、監査役や外部監査法人との折衝経験も持ちあわせており、幅広い役割を担うことができます。

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内部監査の転職市場

昨今、法令順守が強化される風潮が強まり、 内部管理体制(ガバナンス・コンプライアンス)を整備するために、内部監査部門を増員したいと考える企業が増えています。コロナ過に様々な職種で採用自粛のあった2020年以降、内部監査求人は年々増加傾向です。
また、コロナ禍前は45歳以上の業務を熟知したベテラン層が内部監査を担う風潮でしたが、内部監査人材の不足や組織の若返りを目的に、30・40代前半を対象とした求人が増えています。
50代を対象とした求人も引き続き募集されていますが、転職の需要に対して求人数が少ない状況です。

内部監査の転職を考えている方は、希望条件に合う求人を見つけるために幅広く情報収集しましょう
自分に合った求人を見つけるためには、内部監査に詳しい転職エージェントを活用して、ご経験や適性に合ったポジションを効率よく探し、 多く応募することをおすすめします。

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内部監査に求められるスキルとは?

内部監査に求められるスキルとは?

内部監査に転職するためには、どのようなスキルが求められるのでしょうか。

内部監査についての知識

内部監査に求められるスキルとして第一に挙げられるのは、内部監査についての知識です。内部監査は、その基本的内容や評価方法などが体系立てられた知識としてまとめられています。
未経験者の場合には、公認内部監査人(CIA)などの資格を取得すると、内部監査への転職に有利に働くでしょう。

監査対象となる業務についての知識

次に、監査対象となる業務の知識も必要です。
内部監査は、社内のすべての部門を対象として行われます。そのため、自社の事業内容だけでなく、財務会計やファイナンス、研究開発、営業、マーケティングなど、監査対象部門で行われている業務を正しく理解する必要があります。

洞察力・分析力

内部監査では、高い洞察力と分析力も求められます。
内部監査においては、目の前で見た事柄から問題点を把握するスキルと、その問題点から原因を究明していくスキルが必要です。

コミュニケーション能力

内部監査では、高いコミュニケーション能力も求められます。
内部監査を行う際、社内のさまざまなポジションの人に対してインタビューを行い、内部監査によって問題点が明らかになったときには、改善を求める必要があります。他部門と協力して内部監査を行うためには、日頃からの円滑なコミュニケーションが必要不可欠です。
調整役として他部門に協力を仰ぐ経験が多ければ、内部監査の適性があると認められるでしょう。

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【年代別】内部監査の転職で押さえるべきポイント!

ここからは年代別に、内部監査の転職で押さえるべきポイントを紹介します。

30代の内部監査転職で押さえるべきポイント

内部監査の転職市場において、まだ若手と見なされる30代では、以下の4つのポイントを押さえることが重要です。

  • SOXJ-SOXが何かを理解している
  • 会社法/金融商品取引法の基礎知識がある
  • 事業に対する理解(転職先企業の業務・金銭の流れの概要・部門やポジション)
  • ・その業界の業務フローが想定できる

40代の内部監査転職で押さえるべきポイント

40代になると、かなり専門的な知識やスキルも要求されます。部長職クラスの求人も多いため、実務に長じた即戦力的人材が有利になるでしょう。
内部監査の転職で押さえておきたいポイントは以下のとおりです。

  • SOXJ-SOXを理解し、実務で活かせる
  • 会社法/金融商品取引法に基づいた内部監査経験がある
  • ・管理部門を含む各部門の業務フローが作成できる
  • 業務フロー図・業務記述書・RCM(リスクコントロールマトリックス)が作成できる

50代・60代の内部監査転職で押さえるべきポイント

  • SOXJ-SOXを理解し、実務で活かせる
  • 会社法/金融商品取引法に基づいた内部監査の責任者経験がある
  • 業務フローが作成できる
  • 業務フロー図・業務記述書・RCM(リスクコントロールマトリックス)が作成できる

これらの条件に加えて、次のようなポイントも頭に入れておく必要があるでしょう。

  • ・40代に比べると、より少人数での部門の立ち上げや再構成が必要なポジションが多い
  • 部長職(立ち上げに関わるポジション)が多い
  • ・急務が多く、即戦力人材が求められる
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まとめ

大企業や上場企業では、内部監査の実施が義務付けられていますが、人手不足によって内部監査人の確保に悩む企業も少なくありません。そのため、内部監査の将来的なニーズは高いと考えられます。

内部監査は、内部監査の知識以外に、監査対象となる部門の理解やコミュニケーション能力、分析力など多様なスキルが必要です。
未経験者は、志望動機や自己PRを通して、内部監査業務に活かせる経験や知識、スキルを具体的に伝えましょう。内部監査の仕事に役立つ資格取得もおすすめです。
また、内部監査経験者は、過去に担当した監査のテーマや自身の役割などを整理して伝えられましょう。即戦力としてすぐに活躍できることをアピールすると効果的です。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

森澤 初美

カナダ州立大学卒業後、新卒でMS-Japanへ入社。求人企業側の営業職を経験した後、2014年にキャリアアドバイザーへ異動。
2016年からは横浜支社にて神奈川県内の士業、管理部門全職種を担当し、現在は関東全域の士業、管理部門全職種を担当。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 外資・グローバル企業 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ IPO ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ USCPA ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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