任意監査とは?法定監査との違いや監査報酬の相場、メリット・デメリットまで解説

更新日:2023/05/19
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任意監査とは?法定監査との違いや監査報酬の相場、メリット・デメリットまで解説

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任意監査とは?法定監査との違いや監査報酬の相場、メリット・デメリットまで解説

監査とは、企業が法令や規則に遵守しているかどうかを第三者が検証し、業務や財務状況を公正に評価することです。
企業や組織が行う監査には、「法定監査」と「任意監査」があります。 本記事では、任意監査に焦点を当て、法定監査との違いや任意監査のメリット・デメリット、監査報酬の相場についても解説します。


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任意監査とは

任意監査とは、法律によって義務づけられている法定監査と異なり、会社や株主が自主的に行う監査のことです。
任意監査が必要とされるケースは、企業の上場準備や会社の売買、投資家からの要請など、会社の状況によってさまざまです。

任意監査と法定監査の大きな違いは、法による監査義務があるかどうかです。
法定監査の対象となる上場企業や大会社以外の会社は、任意監査の実行を自由に選択することができます

また、法定監査は法律で定められた規格や手順に従って監査を行う必要がありますが、任意監査は監査人が法的責任を負わないため、法定監査に比べて柔軟性があり、企業や組織が自由に監査の範囲・頻度を決定できることが特徴です。

任意監査には、内部監査と外部監査の2つの実施方法があります。
内部監査は社内で監査人を選び実施する方法で、外部監査は独立した外部の監査法人や公認会計士に依頼して監査を受ける方法です。

任意監査の主な目的は以下のとおりです。

企業の信頼を高める

企業の財務状況を表す財務諸表は、株主や投資家、銀行といったステークホルダーが信頼できる情報でなければいけません。
そのため、独立した第三者が財務諸表の監査を行う必要があります。
適切さや正確さを客観的な視点で確認できれば、財務諸表の健全性が保証され、企業の信頼が高まります。

内部統制を整える

組織内の内部統制が適切に機能しているかどうかを評価することも目的の一つです。
監査人は、企業が法令やルールに則って業務を遂行しているかを確認し、必要に応じて改善点を指摘することができます。
これにより、内部統制をより効力のあるかたちに整えられます。

経理部門の能力を向上させる

経理部門は企業にとって重要な役割を担っており、財務状況や業績を正確に把握し、管理することが求められます。
経理業務の多くは複雑な手続きやルールが存在するため、定期的な任意監査を行うことで、実務上の課題や問題点を把握することができます。
監査人からのフィードバックによって、業務改善が進み、経理部門の能力向上につながるでしょう。


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監査報酬の相場は?

監査報酬とは、監査対象会社の財務諸表を公正かつ綿密に調査・検証し、正確な財務情報を提供することに対する報酬です。

公認会計士協会が2021年に発表した監査実施状況調査によれば、会社法監査における平均監査報酬は、売上高10億円未満の場合で432万円、売上高100~500億円の場合は1,285万円でした。
監査報酬は、売上高に比例して高くなる傾向があり、平均監査報酬も上昇していることがわかります。
ただし、監査報酬は売上高だけでなく、監査時間や監査人数、監査の難易度やリスクなどにも影響されます。
同じ売上高でも監査の難易度やリスクが高い場合は、監査報酬も高くなることがあります。

また、監査報酬は、公認会計士の時間単価からも算出されます。
公認会計士の時間単価は、経験や資格などによって異なりますが、おおむね12,000円〜13,000円程度です。

この単価は、経験の浅いスタッフレベルの会計士補なども含まれているため、実際の時間単価はこれより高く設定されていると見ていいでしょう。

以上のように、監査報酬は会社の売上高や監査時間、公認会計士の時間単価なども含めて割り出されます。
一般的には、監査の難易度やリスクに応じて工数が変わり、公正かつ適正な監査を行うことで、妥当な監査報酬が決定されることになります。


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任意監査のメリット

任意監査のメリット

任意監査は、企業の経営状況や組織運営において必要となる機会が多いです。
以下、任意監査を行うメリットをいくつか紹介します。

内部統制を改善できる

企業の内部統制に関する問題を特定し、改善するための手段となります。
監査結果に基づいて改善策を実施することで、企業の運営効率やリスク管理を改善することができます。

リスクマネジメントを強化できる

企業が直面しているリスクの特定が可能です。
監査結果に基づいて、リスクマネジメントのプロセスを改善することで対策を強化し、事業継続性の確保につながります。

経営層の意思決定に役立つ

任意監査の結果は、経営層が意思決定する際に重要な情報となります。
監査によって、企業の問題点や改善の必要性が明確になるため、経営層がより正確な判断を行うことに役立ちます。

外部の信頼を得る

企業の透明性や信頼性を高めるための手段としても任意監査は有用です。
企業運営の健全さが明らかになることで、外部からの信頼が得られやすくなります。
特に金融機関から融資を受ける際は、信用度が高い企業として評価され、より有利な融資条件を得る可能性が高まります。

法令遵守の確認ができる

任意監査によって、企業が法令を遵守しているかどうかを確認することもできます。
不正や法令違反などの問題を発見し、速やかに違反防止の手段を講じるきっかけにもなるでしょう。
任意監査は、従業員に対する組織のコンプライアンス意識を高めることにも役立ちます。

以上のように、任意監査にはさまざまなメリットがあります。
ただし、実施にあたっては信頼性の高い監査人を選定することや、監査の範囲や手法を明確にすることが重要です。
監査結果を適切に評価し、実際に改善策に取り組むことが、任意監査の効果を最大限に引き出すことにつながります。


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任意監査のデメリット

企業を有益な方向に導くはずの任意監査は、不都合が生じることもあります。
以下、任意監査のデメリットについて説明します。

費用や時間の負担

任意監査を外部監査で行う場合は、依頼する監査機関への費用が発生します。
また、監査を受ける企業側は、データ集めや資料の整理などの準備作業が必要となり、時間的な負担も増えるでしょう。
監査人から問題点を指摘された場合、改善に向けて対応に追われることも想定されます。
コストが膨らむだけでなく、通常業務の進捗に影響を与えるリスクは否定できません。

情報漏えいのリスク

外部監査では、企業が監査機関に機密性を求めることができますが、完全な保証が得られるわけではありません。
監査のために提供した機密情報が漏えいする可能性がないとは言い切れないでしょう。

結果に関する信頼性の問題

内部監査の場合は、外部の監査機関による監査と比較すると厳密さに欠けるため、監査結果に対する信頼性について疑問が生じる場合があります。
監査の範囲や基準が企業によって異なるため、主観的な結果に着地しやすいことが難点です。


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まとめ

任意監査は、企業自身が決定する自由な監査であり、法定監査のような法的拘束力がありません。
企業のニーズに合わせて柔軟な監査が可能ですが、信頼性については法定監査に比べて低いとの見方もあります。

内部統制の改善や財務状況の透明性アピールなどのメリットが多い一方で、コストや労力などのデメリットがあることも事実です。
監査報酬は、企業の売上高や監査の難易度に比例して高くなる傾向があることも理解しておきましょう。

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この記事を監修した人

大学卒業後、外資系小売り業に就職、セールスマネジメントや採用、教育研修を経験。
人がいかに業績を左右するかについて認識し、現職のMS-Japanに転職する事を決断。
入社以来、東海エリアのキャリアアドバイザーとして、キャリアチェンジやスキルアップを目的とした若年層の支援を中心に担当しております。
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