2023年04月01日

企業経理で会計事務所の実務経験が評価される理由は?

管理部門・士業の転職

求人情報をくまなくチェックしていると、企業に求められている人材について、ある程度の傾向が見えてきます。そのうちのひとつに、「会計事務所での実務経験」を挙げられます。なぜ、会計事務所への実務経験者は好待遇で迎え入れられるのでしょうか。

この記事のまとめ

・会計事務所で実務経験がある人は、企業経理でもニーズが高い

・一般企業の経理は、公認会計士の資格や専門知識以上にチームプレイへの適性が求められる

・ボーナスが出た直後の7~8月、12月~翌1月は転職市場が活発化する傾向がある

なぜ会計事務所の実務経験は、企業経理で評価されるのか?

企業活動にとって、お金は「血液」のようなもので、流れが滞ったり、生成が衰えたりするのは良くない傾向です。また、その状態が放置されれば企業の存立までおびやかされてしまいます。
よって、お金の流れを管理して現状を客観視できる財務諸表を作れる経理の立場は、企業にとって体調管理のアドバイスをくれる内科医のような役割を果たすわけです。

そのような役割から経営について真剣に考えている企業ほど、経理について「よくわかっている人」「経験を積んでいる人」を採用したいと考えています。そこで、会計事務所で実務経験がある人は、経理のプロフェッショナルと期待され、ニーズも高い傾向にあります。

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公認会計士の資格は必須なのか?

公認会計士の資格を持っていれば、それに越したことはないでしょう。しかし、一般企業の経理部門で、公認会計士の資格は必須ではありません。上場準備中の企業など、企業の成長フェーズによって公認会計士のニーズはとても高いですが、企業によっては有効に使いこなせず「オーバースペック」になってしまうこともあるようです。

近年、企業内弁護士が増加傾向にありますが、企業内会計士は、まだ社会的に普及していません。
原因の一つに、年間10万円以上の資格維持費を企業が負担する可能性があるからです。
一度も公認会計士を採用したことがない企業にしてみれば、給与や社会保障のほかに費用が発生することを知りません。
費用を認識していてもオーバースペックになりえる可能性もあるため、年間10万以上の資格維持費は、多少なりとも負担だと判断されるかもしれません。

また会計士を採用しても、企業側は「そのうち、うちの職場では物足りなくなってしまうのではないか?」・「自分の会計事務所を作ろうとすぐに独立してしまうのではないか?」・「さらに経験を積んで転職への踏み台にしようとしていないか?」といった不安を拭いきることができないかもしれません。
採用した後にすぐに辞められてしまえば、人事担当者の評価が下がることもあります。

かつて、金融庁は企業内で活躍することを前提とした専門の公認会計士資格として、「企業財務会計士」の創設を検討していましたが、「まだ時期尚早である」との判断によって廃案となった経緯がありました。

一般企業に勤めるためには、専門知識もさることながら、それ以上にチームプレイへの適性があるかどうかを見られます。「一緒に働きたい」と思える人柄や、円滑なコミュニケーション能力も求められます。

一部の採用担当者は「会計事務所で『先生』と呼ばれ慣れている公認会計士」が企業の一社員として働くのは難しいと敬遠しているかもしれません。
公認会計士資格保有者の中には、一般企業に働く適性がある人も多いでしょうが、イメージで損をしている場合もありえます。

以上のような事情もあり、会計士資格がなくても、会計事務所の実務経験者で「会計に精通している人材」のほうが、多くの企業の需要にフィットする可能性があるのです。

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会計事務所経験者は即戦力として期待される

会計事務所で税務や会計コンサルティングなどの幅広い職務経験を積んできた会計事務所経験者は、「会計に精通する人材」と認識されるため、即戦力として期待されます。
ただ、会計事務所に勤めていたご自身の経験や優秀さをアピールするだけでなく、企業が何を求めているのか、ニーズを先読みしてそれに応えようとする感覚の鋭さも必要でしょう。

更に、近ごろでは、IFRS(国際財務報告基準)について企業も詳しく知りたがっています。
特に上場企業にとっては「内部統制報告制度」が気になるところかもしれません。財務諸表などの体制について、公認会計士資格者による監査が必須となっています。

しかし、会計士資格を持っていなくても、外部のプロフェッショナルが持つこれらの知見への需要は高いため、認識しておくべきです。

一般企業では、辞職希望者が次回のボーナスを受け取るまで勤務し続けるケースが多いので、ボーナスが出た直後の7~8月、12月~翌1月は転職市場が活発化する傾向があります。
また、年間の採用計画が立てられる決算期直後の4~6月(外資系なら1~2月)も、求人が増えることが期待できますので、随時求人情報をチェックしてはいかがでしょうか。

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まとめ

会計事務所には、独特の職人的な雰囲気があります。どうしても会計事務所特有の雰囲気に馴染めない場合には、転職することでよりよい未来に結びつく可能性があります。
一般企業は、雇用の安定性が魅力といえます。じっくりと物事に取り組むのが得意で、正確さやスピードなどの仕事の精度が高く、決められたものをしっかり納期に納める能力があれば、会計事務所での経験を活かして企業で活躍できる可能性は十分にあります。

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