2023年06月23日

CEOとCOO、代表取締役は何が違う?CFO・CTO・CMO・CPO・CKO・CSO等CxOもまとめて解説!

管理部門・士業の転職

「CxO」といった英字3文字で表現される役職が、日本の求人募集でも使われるほど一般的になってきました。
CEO・COOあたりは知っているという方も、CFO・CTOあたりになると、聞いたことはあるけど意味が分からない…といった方も多いのではないでしょうか。

欧米では、このような役職について「CxO」という呼び方が定着しており、それぞれの役職が各社における専門的かつ重大な役割を担っています。
この記事では、日本でも一般的に使われるようになってきた「CxO」のポジションについて一挙解説します。

この記事のまとめ

・CEOは経営上の最高責任者

・日本では社長や代表取締役がCEOを兼任することも多い

・会社経営における役割分担が進んでおり、様々な役職が増えている

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CEOとは?代表取締役と何が違う?

まずは、日本人でも多くの方がご存じであろう「CEO」について説明します。
CEOとは、もともとアメリカで通用している概念で、英語の「Chief Executive Officer」の略になります。
日本語では「最高経営責任者」という意味として知られています。

一見すると、日本の代表取締役と同じ意味に思えますが、実際にはニュアンスが異なります。
日本における代表取締役とは、経営における決定・執行の両方を取り仕切る立場であり、総合的な意味での会社経営に対する責任を負います。
つまり、代表取締役とは「会社の代表・主体者」であることを示す意味合いです。

これに対してCEOは、取締役会という経営判断を行うセクションから選任された立場で、経営における最高権力者という位置づけです。
その中には、執行に関する業務は基本的に含まれていないため、あくまでも経営方針を決定する立場となっています。
あくまでも、経営業務を委任された立場であるところに、代表取締役との違いがあります。

つまり、日本における一般的な代表取締役という概念は、CEO以上の仕事をこなしているという意味合いとなります。
社長という言葉になるともっと曖昧で、多くの会社の社長は、CEOという枠組みに当てはまらない仕事をしているものと考えてよいでしょう。

CEOとCOOの違いは?

CEOと混同しやすい単語として、COOがあります。Chief Operating Officerの略語であり、簡単にいえば業務執行の最高責任者です。コーポレートガバナンスへの取り組みを背景として、アメリカで生まれたとされています。

日本では「執行役員」や「事業統括本部長」などCEOやCFOと肩を並べて実質的な事業部門の統括を行うポジションがCOOに該当します。ここまでの内容を含めて、CEOとCOOの違いは以下の通りです。

・立場上の違い(上下関係)
・視点の違い

ここでは、それぞれの違いについて詳しく解説します。

CEOとCOOの立場上の違い

CEOとCOOは、立場上の違いがはっきりしています。CEOは最高経営責任者であり、まさに経営のトップです。一方のCOOは、先ほども触れたように、「業務執行の責任者」というポジションになります。

業務は、この経営層の指揮のもとで行われるため、CEOとCOOには明確な上下関係が存在します。つまりCEOは、COOの上位に位置づけられており、業務の執行を指示する立場です。その指示に基づいて、COOが実際の業務執行に携わります。

たとえばCOOの代表的な仕事として、「事業の課題を把握・分析し、業務執行の方針を立案すること」があります。基本的には、経営陣が作成した事業方針に基づいて業務を進めていきますが、ビジネスの世界に不変はありません。

市場や業界構造の変化など、どうしても今のままではいかなくなる場合もあります。その時に、COOはどのような課題が想定されるのかを分析し、CEOに対して業務執行の方針を立案します。「CEOが新しい事業方針を固めたら、それに沿ってCOO業務を遂行する」といった関係性です。

CEOとCOOの視点の違い

CEOとCOOは、「どのような視点で仕事に携わるのか」も若干異なります。CEOは経営に関する責任者であり、数年先の中長期的なビジョンをベースにして動くことが多いポジションです。つまり、COOよりも広い視点で物事を考えなければなりません。

COOは、実務の責任者です。もちろんCOOにとっても、中長期的な目線で仕事をするのことは重要ですが、どちらかといえば「今目の前にある業務をどのように執行するか」を重点的に考えます。CEOよりも、より短期的な視点で業務に携わることが多くなるでしょう。

COOの存在が、中長期的な経営につながる可能性もあります。当然の話ではありますが、CEOが全知全能とは限らず、経営陣がそろって「短絡的な経営戦略」を考えてしまう場合もあります。

現場により近いのはCOOなので、業務執行の最高責任者として問題点を追及し、経営陣に方針を立案することもあるでしょう。COOは、比較的短期のスパンで物事を考えますが、場合によっては中長期的な経営につなげるための役割を持ちます。


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COOと執行役員・代表執行役との違いは?

CEOやCFOといった単語は、アメリカが発祥になっているため、日本の会社組織にそのまま当てはまるわけではありません。日本の会社のポジションとしては、「取締役」「代表取締役」「執行役」「代表執行役」などが会社法によって定められています。

執行役員や代表執行役員は、COOとどのような違いがあるのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。ここでは、執行役員と代表執行役員のトピックに分けて、それぞれのポジションとCOOの違いを解説します。

COOと執行役員の違い

執行役員は、経営陣が固めた方針に従って事業を運営し、業務の執行を担当する役職です。実は、執行役や代表執行役とは異なり、会社法によって明記されていません。つまり執行役のように、「指名委員会等設置会社で選任する義務はない」ことになります。

「法律(会社法)に定めのない役職」「経営陣の経営戦略・事業戦略に基づいて業務執行の責任を負う」という意味では、COO(CEO)も執行役員も同じです。ただし両者では、「担当する業務の範囲」が若干異なります。

執行役員は、特定の分野の業務執行を担当することが多くなっています。一方でCOOは、経営方針に従って、広く業務執行を担当するケースが多いです。さらに執行役員は、雇用だけでなく委任の形があり、この点でもCOOとは異なります。

COOと代表執行役の違い

代表執行役は、指名委員会等設置会社において、選任される執行役が複数いる際にそのトップとして選ばれる役職です。執行役・代表執行役は、会社法に明確な定義があり、「株主や取締役会などから委任され、社内で事業を運営するための権限」を有しています。

COOと代表執行役は、立場としてはかなり近いといえます。いずれも経営方針・事業方針に従って業務を遂行するポジションであり、内容としては「COOと執行役員の関係」よりも近くに位置しているといえるでしょう。

COO(CEO)と執行役・代表執行役の明確な違いは、「日本の会社法によって明記されているかどうか」です。先述のように、COOは会社法に明記されているわけではないため、「社内が用意している役職の一つ」に過ぎません。便宜上「社長」と呼ばれていながら、会社法に社長が明記されていないのと同じです。


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日本でのCEOの使われ方

日本での CEOの 使われ方

より具体的に、日本におけるCEOという名称の使われ方や、役職として行うべき職務についても触れていきましょう。
基本的には【その会社の社長・会長≒CEO】という理解がおさまりがよいことから、実質的に経営に携わる者がCEOであるという認識となっています。

そもそも、日本の法令でCEOという肩書が厳密に定義されていない以上、理論上はCEOを誰でも名乗れることになります。
もちろん、そうすると社内外で「誰がこの会社の実質的な経営責任者なのか分からない」という状況に陥るため、実際にはそのようなことはありません。

また、日本国内でも「代表取締役会長兼CEO」といった肩書を見かけるようになりました。
この場合、日本における法律上は代表取締役でも、実際に行っている業務はCEOの内容だという意味で用いられています。
立場は日本語、役割は英語を確認することで、その人のポジションが理解できるようになっているといえるでしょう。


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CFO、CTOとは?

続いては、CEOの他によく見かける3文字英字の意味についてご説明します。
これらもまた、会社経営における役割分担を意味するものなので、語源を理解すると覚えやすいでしょう。

CFO

「Chief Financial Officer」の略で、日本語に訳すと「最高財務責任者」です。
社内のお金の流れを統括する立場であり、会計部門として管理を担い、投資・資金調達にも関わります。
日本ではCEO・COOに次いでよく聞かれる名称であり、会社の財務に関わる責任の大きいポジションです。

CTO

「Chief Technical Officer」の略で、日本語に訳すと「最高技術責任者」です。
その会社の技術面におけるトップの立場を意味し、研究開発・技術開発における立案など、開発の方向性を定める役割を担います。
日本では単純に「技術部門や研究開発部門の長」を意味することもあります。


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その他のCxO(CMO、CPO、CKO、CSO)

CxOの種類は、他にもまだまだたくさんあります。
日本ではあまり目立たないものもありますが、業務が細分化されるにつれて、今後増えていくものと推察されます。
以下に、その他のCxOについて概要をご紹介します。

CMO

「Chief Marketing Officer」の略で、日本語に訳すと「最高マーケティング責任者」です。
マーケティングに関する戦略立案の他、投資先の最適化などにも対応する役職です。
部署の垣根を超えて「自社のマーケティングそのもの」を体現する役職として、インターネット普及に伴い重要性を増しています。
ただ、単独で動くというよりは、COO・CFOの承認の下で動くケースが想定されます。

CPO

「Chief Privacy Officer」の略で、日本語に訳すと「最高個人情報責任者」です。
個人情報の取扱いに関する最高責任者として、プライバシーポリシーの構築に携わります。
情報管理に関する監査・評価の仕組みを構築する役割も担います。

CKO

「Chief Knowledge Officer」の略で、日本語に訳すと「最高知識責任者」です。
企業価値向上に向けて、社員個人の知識・ノウハウなどを共有できるようにする役割を担います。
部署の枠を超えた生産性の向上・カスタマーセンターに集まった意見や苦情の共有化に向け、方針を打ち出しマネジメントしていく立場と考えると分かりやすいでしょう。

CSO

「Chief Strategy Officer」の略で、日本語に訳すと「最高戦略責任者」となります。
職務内容は幅広く、CSOという3文字で全く別の意味を示すビジネス用語も数多くあるため、色々な場面で混同されがちですが、基本的には企業戦略に特化した役職です。
グループ企業が数多くある中で事業戦略を統括する役割を担い、難易度の高いM&A・事業開発などにも携わります。
経営全体を見通すCEOと異なり、企業の「攻め」に特化した役職といえるでしょう。


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まとめ

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

窪塚 勝則

大学卒業後、大手出版系企業を経て現職へ入社。
主に大手・新興上場企業を対象とする法人営業職を4年、キャリアアドバイザーとして10年以上に及ぶ。

経理・財務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ 公認会計士 ・ 税理士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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