2023年04月01日

「求人票の見方」を転職のプロが解説!ブラック企業の見分け方など

管理部門・士業の転職

「求人票の見方」を転職のプロが解説!ブラック企業の見分け方など

ボーナスの支給やプロジェクトの終了などを節目に、本腰を入れて転職活動を始める方が多いでしょう。
転職活動のスタートは、希望に合った求人票を見つけることです。
しかし、求人票を見慣れないうちは、「どこを注意して見ればいいのかわからない」「自分が応募要件や求める人物像を満たしているか自身がない」と考える方が多く見受けられます。

そこで今回は、求人票の確認すべきポイントについて、転職支援のプロが解説します。ブラック企業や採用意欲の高い企業の見分け方についても解説するので、求人票の見方に不安がある方は是非ご覧ください。

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1.【求人票の見方①】「業務内容→年収→会社概要」の順で確認!

まず、求人票は業務内容から見ましょう。そして、年収など労働条件を確認してから、事業内容・企業の特徴・コメント等、会社概要を見ることをお勧めします。その後、興味のある求人に関しては、企業ホームページの企業概要を見ましょう。
応募できるのかどうかが気になってしまい、応募資格欄ばかりを見てしまう方がいますが、それよりも「何を任せてもらえるのか、この業務が出来るのか」の方が重要です。選考上、他候補や人員構成の問題から、求める人物像は変わることがありますが、業務内容は変わりません。転職エージェントから紹介された求人票であれば、応募資格にも幅があり、場合によっては適性を見て、他ポジションを提案してもらえることもあります。可能性を広げる為にも、応募資格に囚われず、まずは挑戦してみたいと思う求人に応募することが肝要です。

1-1.業務内容

業務内容を確認する際に押さえておきたいのは、
①職種
②具体的な仕事の中身
③必要な経験・資格
の3つです。

①まず「職種」についてですが、求人票の記載については統一された基準がないため、同類の職であっても企業ごとに呼び方が変わります。
例えば、一般的には営業職に分類される職種でも、企業によっては「営業事務」と呼んでいる場合や、「営業アシスタント」と呼ばれことが多いです。
もし、その企業独自の専門用語が使われていて職種の内容に不明点がある場合は、必ず事前に確認しておきましょう。

②、③の「具体的な仕事の中身」や「必要な経験・資格」については、記載されている仕事内容が自分のこれまでの職務経験に合っているかを確認することが基本です。
企業によっては1日の仕事の流れなどを、具体的なスケジュールとして記載していることもあるので、就職後のイメージを浮かべるためにも、記載がある場合は内容を吟味しておきましょう。
さらに、通常は業務を遂行する上で使用するツールやソフトなども記載されており、対応できるかどうか確認する必要があります。

1-2.労働条件

労働条件として求人票に記載されているのは、雇用形態、就業時間、休日等、賃金、就業場所、各種保険適用の有無などです。
就業時間については、一般的には各会社の就業規則として記載されている内容がそのまま掲載されていますが、実際には所属する部署によって、残業の有無、繁忙期の有無などは変わります。そのため、記載されている勤務時間をそのまま信じるのではなく、面接時などにきちんと確認を取っておくことが大事です。
また、休日等に関しては、「完全週休2日制」と記載されていても土日とは限らないので注意しましょう。
賃金については、その会社における標準額が示されているので、提示されている額を大きく外れることは少ないです。
例えば、500~700万円と記載されていれば、スキル・経験が募集条件の水準を超えている場合でも、700万円を大きく上回ることはほとんどありません。同様に、募集条件の水準にやや足りない場合でも、500万円を大きく下回ることは少ないといえます。
さらに就業場所については、会社の情報として記載されている場所と、実際の就業場所が異なる場合があるので注意しましょう。
もし勤務地名の後に「ほか」と書かれている場合は、記載の勤務地以外の場合があります。
なお、求人票ではあくまで「こうした条件で求人を行っている」という概要を示しているだけで、実際の雇用契約を結ぶための厳密な条件を記載しているわけではありません。
そのため、求人票に記載されている内容について具体的に確かめたい事項がある場合は、面接時に必ず確認しましょう。

1-3.会社概要

会社概要には会社(本社)の所在地をはじめ、資本金、売上高、従業員数、創業年、労働組合の有無、事業内容、会社の特長、代表者などが記載されており、企業に関する基本的な情報を確認できます。
もし、それまで名前を聞いたことのない企業の求人票であれば、まずは会社概要をじっくり読んでその企業の理解を深めましょう。
売上高や従業員数などの数値情報については、ネットで同じ業界の他の企業と比較して、多い方なのか少ない方なのか、把握しておくことも大事です。
本社だけでなく複数の事業所が記載されているときは、将来的に転勤が発生するのかどうか、面接時に確認する必要があります。
関連会社について書かれている場合は、出向の有無についても尋ねておきましょう。
また、創業年が古い企業の場合、それだけ長く経営を継続していることを意味するので、業界内での信頼度が高めであるとも考えられます。

2.【求人票の見方②】繰り返し使っている言葉に注目!

求人票には様々な項目がありますが、特に注目すべきなのは『繰り返し使われている言葉』です。
例えば、「即戦力」「未経験歓迎」「人物重視」「落ち着いた雰囲気」「スピード感」等、求人企業が特に重要視している採用ポイントは、1つの求人票の中で繰り返し使われる傾向にあります。業務内容・会社の特徴・応募資格など、別の欄で同じ言葉が繰り返し使われている場合も然りです。企業ホームページでは分からない、採用部署の本音やメッセージが隠れていることもありますので、繰り返し同じフレーズが使われていたら注目しましょう。

3.【求人票の見方③】求人票からブラック企業を見抜く!

ブラック企業の求人票に多いのは、良い待遇、職場環境であることを強調しようとして、同業他社よりもかなり高めの給与条件が記載していることが多いです。
業界の優良企業よりも分不相応なほど高待遇を提示しているなら、長時間労働が常態化しているなど、就労状況に何らかの問題が潜んでいる恐れがあります。
また、提示している給与の下限と上限の幅が異常なほど大きい場合、上限額はあくまで人材を集めるために示しただけで、入社後は下限額に近い待遇となることも多いです。
ブラック企業を避けるには、まずは求人票の給与条件に問題がないか見極めましょう。

また、「熱意がある方募集」、「若い方が活躍できる」など抽象的で聞こえの良い文言が求人票内に並んでいる場合も要注意といえます。
ブラック企業の場合、実際に従業員に課している仕事内容や労働条件を記載すると応募者が集まらないため、あいまいな表現を多用する傾向があるのです。

さらに募集要件に「学歴不問、職歴不問」を一番に打ち出しているような求人票も、ブラック企業の危険性があります。
ブラック企業はすぐに退社する人が多いので、スキルや経験に関係なく採用を行うことが多いです。

4.興味が湧く求人にはチャレンジしてみる!

どのような経験・年収・職位でも、必ず書類選考に通過するわけではありません。また、採用は、必ずしもスキルや経歴の優劣だけではなく、相性や親和性、タイミングも重視されて判断されます。そのため、応募要件を満たしていても選考通過できないこともあれば、応募要件を十分に満たしていないものの採用に至るケースもあります。
恐れずに応募をすることで、他のポジションを提案いただけることもあります。これはと思える企業なら、提案のつもりでどんどん応募してみることが、可能性を広げます。
また、ライバルとなる他候補が少ないのは、求人募集が開始された直後です。あなたが悩んで保留にしている間に、他候補は先に選考に進んでしまいます。応募するかしないか、判断のスピードも転職活動には重要なポイントです。

5.採用意欲の高い企業に応募する!

転職活動を円滑に進めるためには、採用意欲の高い企業を見極める必要があります。
例えば、求人に“急募”と記載がある求人は、採用ニーズが高く、狙い目と言えます。他求人に比べて積極的に募集をしているため、選考スピードが早く、スピードを優先して選考通過率が高くなる傾向があります。
また、転職先選びにおいては、応募先の企業とこれまでの勤務先で同じ項目が多ければ多いほど、採用側からの評価に繋がる傾向が窺えます。任される仕事内容がこれまでの経験と近い、業界の親和性の高さ、企業規模、ポジション、役割など、ご自身の経歴と先方との共通点を多く見つけて、アピールすることがポイントです。応募書類を直す時間があれば、求人票を参考にしながら、職務経歴書や履歴書を手直ししても効果的です。その際は、より親和性をアピールするために、求人票の表現や言葉を用いることをお勧めします。
その他、職務経歴書に具体的な数値を記載したり、職務要約・自己PRを記載したりするなど、詳しい書類作成のポイントは、こちら「職務経歴書の書き方」をご覧ください。

いかがでしたでしょうか?
求人票から得られる情報はとても多く、見方を知ることで更に求人の理解が深まります。求人票は、転職活動サポートのプロが作成しており、求人企業の情報が凝縮されている資料です。是非、コツを知ってチャンスを探り、転職を成功させましょう。求人サイトや転職エージェントからの紹介求人等、求人票を目にする機会には、これらのコツを有効活用していただければ幸いです。

求人票には書かれていない内容についてのご質問や、求人に見合った職務経歴書作成、自分に合う企業を選ぶアドバイス等、一歩踏み込んだ転職活動サポートをご希望される方は、転職エージェントに相談するのも良い方法です。まずはご相談や、素朴な疑問を聞いてみたいといった内容でも、どうぞお気軽にご相談ください。

6.まとめ

求人票に記載されている以上の経験、スキルを豊富に保有する人であっても、書類選考に合格するとは限りません。
一方で、企業側が求める経歴がよりも乏しい人でも、会社との相性やタイミングが合えば書類選考が通過することがあります。
採用に至るかどうかはその時々の状況によって変わってくるので、これから転職しようとする人は、応募条件を大幅に下回るということがない限り、積極的に応募してみると良いでしょう。

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