2022年11月18日

公認会計士が転職する際に知っておきたいポイントまとめ

管理部門・士業の転職 管理部門・士業の転職

公認会計士のキャリアは、多くの場合、監査法人からスタートします。
しかし、転職時は「どのような理由で転職するのか」によって、選ぶ職場のイメージが変わってきます。

昨今、公認会計士のキャリア選択肢は多様化しています。
監査法人・会計事務所・FAS・事業会社・投資銀行やファンド(PEファンド・VC)、CFO、監査役や社外役員、 業務委託など交えた独立などです。

この記事では、公認会計士が転職する際に知っておきたいポイントについてご紹介します。

【参考URL】
【公認会計士の転職成功事例
監査法人に勤める公認会計士の転職理由…キャリア、激務

公認会計士の転職先とは?

以下、公認会計士の主な転職先をご紹介します。

監査法人やFAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)

監査は続けたいが、裁量のある仕事がしたい、 今と異なる会社や業界と関わりたいなどの動機で転職する方がいます。 一部ワークライフバランス改善につながる転職事例もあります。
M&Aやファイナンスの知見を増やしたい方はFASにチャレンジすることもおすすめです。 多少ハードな環境になることもあり、若いうちに転職する方も多いです。

事業会社のCFO・経理・財務職・経営企画

事業会社には中小から大手、ベンチャー、外資と様々ありますので、 ワークライフや、働き方(リモート/フレックス)、年収、仕事内容など、色々な角度から検討しましょう。
最近は、CFOや監査役(常勤・非常勤)、業務委託、社外役員などを希望する方も増えています。

会計事務所

税務に興味を持ち、そちらのキャリアを積みたい場合の選択肢になります。
最近は申告だけでなく、事業承継や組織再編・M&A・IPOなどコンサルティングサービスを行う法人もあります。

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公認会計士の年収事情

公認会計士の平均年収は、日本における一般的な平均年収に比べると、年代を問わず高い傾向にあります。
転職市場の動向も踏まえつつ、大まかな数字をまとめると、概ね以下のようなイメージです。

年代 公認会計士の平均年収 日本における一般的な平均年収
20代 600万円前後 300万円前後
30代 800~1,000万円程度 400万円程度
40代以降 1,000万円以上 500万円程度

また、公認会計士は、男女の年収を比較した際も、比較的差がつきにくい職種と言えます。
令和3年賃金構造基本統計調査によると、公認会計士・税理士の男女別の年収は、以下の通りとなっています。

性別 企業規模
1,000人以上
企業規模
100~999人
企業規模
10~99人
企業規模
10人以上
男性 8,051,600円 8,268,200円 6,351,100円 6,914,600円
女性 7,236,300円 8,534,800円 4,820,000円 5,782,300円
合計 7,857,900円 8,351,400円 5,899,600円 6,585,800円

注目すべき点として、企業規模100~999人においては、女性の年収が男性の年収を上回っています。
このことから、公認会計士の転職に関しては、男女の差なくキャリアアップのチャンスがあるものと考えてよいでしょう。

【参考URL】
【2022年度】公認会計士の年収は低い?年収3000万越えも!?年収データで疑問解決!

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公認会計士が転職で年収アップを狙うコツ

年収アップを目指す方が選択する方向性は、インセンティブや報酬水準が高いFASやファンド、 今より高いポジションを目指す、年収水準の高い業界を選択するなどが挙げられます。

一方、今と違う仕事・環境に移る場合、どうしてもポテンシャル要素が出るため、 最初から年収が上がるとは限りません。 また入社時年収が高くても、その先の伸びしろが鈍化するケースもあります。 求人の仕事内容、平均年収、評価制度など、まずは求人情報をくまなくチェックしましょう。

また金額を上げていくには、成長が必要です。成長にはいろいろな要素が求められますが、 会社や仕事にやりがいや意欲を感じることも重要な要素と言えます。 選択する仕事やその先の成長に興味があるか、どのようなキャリアパスにつながるかなど、 キャリアについての考えも考慮するとよいと思います。

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公認会計士によくある転職理由

監査法人に勤める公認会計士の主な転職理由についてご紹介します。

働き方の改善

一般的に監査法人内での業務は、業務量が非常に多く担当企業の決算期前後は休日出社、 深夜残業が発生するケースが多いです。 そこで、ライフイベントやご自身の体調を考慮し、転職を検討する方は多くいます。

監査以外の業務への挑戦

監査法人の仕事は、その多くが監査業務のため、他の業務に携わる機会が少ない傾向にあります。
監査を数年間続けていくうちに、ルーティンワークに飽きてしまったり、 スキルの幅をもっと広げたいという向上心が生まれたりすることで、 転職を検討する公認会計士は少なくありません。

外部からではなく会社に属して業務がしたい

公認会計士は、クライアント企業の依頼を受けて監査を行う立場ですが、 監査はあくまでチェックと指摘にとどまり、 その先会社がどのように対処していくかまで関われない立場となります。
そこで、外部から会社を見るのではなく、 会社の中に入り込んで実務をやりたい・経営に関わりたいという動機で転職を選択します。

独立を視野に入れたキャリア構築

昨今、雇用の多様化が進み、独立という選択肢が以前より描きやすくなりました。
子育てと両立するための選択肢とする方、時間や組織にとらわれない働き方を希望する方が、 先に独立して非常勤案件を探したり、将来の独立のためのキャリア形成に必要な職場を探すケースがあります。

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公認会計士の転職~IPO準備中企業編

IPOを目指すベンチャー企業は、株式上場の審査に向けて、公認会計士のスキルを必要とします。
実際に対応する業務としては、以下のようなものがあげられます。

・上場に向けた経理・財務をはじめとした管理体制整備
・監査法人・承継会社対応 など
・内部統制の体制づくり など

インチャージ経験が数年ある方は、経理部長・管理部長・適性があればCFOでのオファー機会があります。 ポテンシャル採用のケースでもCFOの直下で経理をはじめとした業務を広く、 責任者の立場でチャレンジできるようなポジションが提示される機会も十分あります。

ただし、IPO準備はスキルだけで成立する業務ではなく、 創業者との相性・他の社員との人間関係にも配慮した対応が求められる点に注意が必要です。
経営陣との人間関係が悪化すると、結局IPOに至らないまま転職を余儀なくされるリスクもありますから、 自分がこれから転職しようとしている企業の社風に合わせられるかどうか検討した上で、 転職先を判断しましょう。

【参考URL】
IPO準備中企業において、公認会計士はこんな活躍ができる!
IPO準備中企業に転職するメリットとは?市場価値が高まります!

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公認会計士の転職~大手企業編

監査業務の知識・経験が活かせる職場として、大手企業は人気の高い転職先です。

具体的には、以下のような業務で募集が行われるケースが多いです。

・決算(単体・連結)・開示などの上流の会計業務
・IFRS導入や会計ガバナンス強化
・監査法人対応、内部監査 など

転職活動では、どういった監査に従事しているか、担当している会社の業界や規模感の紹介、 インチャージ経験やマネジメント経験、監査以外の業務経験、英語力などをご紹介いただくとよいです。
加えて事業会社で中長期にわたり働いていく意欲があるかどうか(志望意欲)を伝える事も大切です。

【参考URL】
公認会計士が大手企業への転職を成功させるには?

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公認会計士の転職~会計事務所編

会計事務所に転職する場合、これまで監査法人で働いてきた公認会計士は、 クライアントとの距離の近さに驚くかもしれません。
業務の中で、クライアントから直接感謝の気持ちを伝えられることも多いため、 やりがいのある仕事を任されやすい職場と言えます。

大企業の監査が主な仕事だった監査法人時代とは異なり、 会計事務所では以下の業務に携わる機会が多くなります。

・中小企業クライアント先での監査(巡回)業務
・税務申告、記帳代行
・経営および会計面でのコンサルティング(事業承継・組織再編・M&A・IPO) など

中小企業のクライアントの税務や記帳代行を行う経験は、 監査法人ではなかなか経験できないものですから、 実務の中で先輩所員の仕事をキャッチアップしながら働く覚悟が求められます。
また、事務所によって得意分野・専門分野が分かれているのも、 会計事務所への転職では考慮すべきポイントになります。

自分がこれまで経験してきた業務・これから経験したい業務のバランスを考えつつ、 将来にわたり貢献できる分野を探した上で、転職先を検討することが大切です。

【参考URL】
監査法人と会計事務所の違いは?公認会計士のキャリアの選び方

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公認会計士の転職はエージェントを活用すべき?

これから転職先を探そうと考えている公認会計士の方は、限られた時間を有効活用するためにも、 転職エージェントのサービスを利用することをおすすめします。
転職エージェントを活用できれば、自分が思ってもみなかった転職先に出会えるかもしれません。

一般的な転職エージェントを利用するメリット

多くの転職エージェントでは、自作した応募書類の添削や、面接対策を行ってくれます。
履歴書や職務経歴書の基本的な書き方からレクチャーしてくれるので、 初めて転職活動をする人でも安心して応募できます。

各種条件の確認・社風など、転職活動の中で直接応募先に聞きにくいことも、 転職エージェントを介して確認ができます。
面接後には、先方からの評価を聞かせてもらえるため、次回以降の面接や転職活動に情報を活かせます。

転職エージェントを利用するデメリット

転職エージェントを利用する場合、自力で転職活動を進めるのと違い、 担当のキャリアアドバイザーとコンビを組むことになります。
応募から採用までのステップを、一つひとつキャリアアドバイザーと連携しながら進めていかなければならないため、 時間がかかるときや、相性の問題が出ることもあります。

また、エージェントは転職を成功されることがゴールの為、 選考が進むとメールや電話の数が増え、仕事に支障が出ることもあります。

公認会計士におすすめの転職エージェントをお探しの方は
公認会計士におすすめの転職エージェント・転職サイト17選を徹底比較!をチェックしてください。

MS-Japanを利用するメリット

当社・MS-Japanは管理部門・士業特化型エージェントとして長年の実績があり、 公認会計士の転職成功事例も多数蓄積していることから、 特化型ならではのポイントを押さえた情報提供が可能です。

また、数多くのクライアント企業様とパイプがつながっているため、 Web上には広く出回らない「当社だけの非公開求人」をご案内することができます。

公認会計士の転職に精通したアドバイザーの就転職支援も行っております。
過去の膨大な事例の中から、応募者の方にとってもっとも最適な選択肢が選べるよう、 アドバイスをさせていただきます。

ポイントを押さえながら、無理なく転職活動のスケジュールを検討するため、 ハイペースな転職活動に不安を感じている方も安心です。
まずは、情報収集の段階からでも、MS-Japanが提供する各種サービスのご利用をおすすめします。

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公認会計士の求人事例

MS-Japanは士業特化型の転職エージェントサービスのため、公認会計士の求人も多数ご用意しています。
以下、主な公認会計士の求人事例をご紹介します。

IPO準備中企業

IPO準備中企業 IT・通信業界 CFO候補
年収800万円~年収1,200万円

業務内容
・管理業務全般の統括
・管理部メンバーの育成、管理
・月次、四半期、年度決算
・予算、資金繰りの策定、管理
・開示および説明資料等の作成、管理
・株主総会、取締役会、経営会議の運営管理
・証券会社、監査法人対応
・上記に関連する体制の高度化、効率化 等

大手企業

東証プライム上場企業 商社 経理担当
年収700万円~年収1,300万円

業務内容
・監査法人における監査実務、財務アドバイザリー業務
・税理士法人における申告実務、税務コンサルティング業務
・大手企業における財務、会計、税務関連業務

コンサルティングファーム

コンサルティングファーム(中小・ブティック)財務会計・経営管理コンサルティング担当
年収800万円~年収1,200万円

業務内容
1.IPO部門
IPO準備会社での社外CFO、IPO決算体制整備支援、Ⅰの部作成・Ⅱの部(各種説明)作成支援等
2.BOS部門
バック・オフィス・ソリューション(BPR支援/決算開示支援)
社外CFO業務、クラウド会計システム導入、IFRS 決算開示支援、新収益基準対応支援等
3.FAS部門
M&A、各種DD、株価算定/企業価値算定、PPA評価、ストックオプション制度設計支援、事業継承支援など
4.RMS部門
リスク・マネジメント・サービス
上場内部監査、上場J-SOX、上場海外子会社管理、IPO_内部監査、不正調査など

会計事務所

税理士法人 FASコンサルタント
年収600万円~年収1,400万円

業務内容
・デューデリジェンス
・バリュエーション
・FA業務全般
・その他アドバイザリー業務 等

監査法人

中小監査法人 シニア~マネージャー
年収600万円~年収1,280万円

業務内容
・自社分析:事業DD、財務DDやビジネスモデル分析
・経営計画:戦略立案、行動計画・数値計画の立案
・行支援:資金調達支援、研修による社員教育、モニタリング 等

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公認会計士の転職事例

公認会計士の転職事例MS-Japanの特徴として、公認会計士など士業の転職事例が豊富なことがあげられます。
以下、年収アップに成功した公認会計士の転職事例をご紹介します。

『財務系コンサルタント職へ携わりたいと思い大手コンサルティングファームへ』

20代後半男性
年収900万円→年収920万円
大手監査法人→大手コンサルティングファーム

公認会計士として貢献できる領域を広げ、 企業の成長・発展へ関与していける人材を目指すべくM&Aアドバイザリー業務を はじめとする財務系コンサルタント職へ携わりたいと考え転職へ。

『大手監査法人から大手製薬会社にキャリアチェンジ!』

30代前半男性
年収930万円→年収1,000万円
大手監査法人→東証プライム上場企業 メディカル・バイオ業界 連結決算担当

大手監査法人では監査業務に従事され、主なクライアント業種はメーカー、IT・通信を担当。
元々事業会社内での業務に興味があり、この度事業会社へのキャリアチェンジを希望して転職活動へ。

『監査法人の規模を変更し、働き方改善へ』

40代前半女性
年収1,000万円→年収1,100万円
大手監査法人→中小監査法人

手監査法人にて、国内の上場企業を中心とした監査や金融監査業務を経験。
現場での最終職位はシニア職にあたり、インチャージのご経験もお持ち。
シニアマネージャーとしてエシックス業務に取り組んでいたが、今後は会計士の専門知識を活かし、 現場でもう一度活躍をしたいという思いから、転職を決意。

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まとめ

監査法人を離れた公認会計士の未来には、キャリア次第でさまざまな世界が広がっています。
事業会社で働いてプライベートに目を向けるのも、 よりやりがいのある仕事に従事するためFAS・会計事務所を探すのも自由です

もちろん、進みたい未来へのチケットを手にするためには、相応の努力が求められます。
MS-Japanは、転職市場における公認会計士の方々の旅立ちを、全力でサポートさせていただきます。

管理部門・士業の転職

この記事を監修したキャリアアドバイザー

圓鍔 忍

大学卒業後、旅行代理店にて法人営業を約3年。20代でMS‐Japanへ入社。
企業の採用支援(リクルーティングアドバイザー)を約8年、求職者の転職支援(キャリアアドバイザー)を約5年経験。
両ポジションでチームマネジメントを経験し、キャリアアドバイザーとしては複数回にわたり支援実績数NO1を獲得。リクルーティングアドバイザーにおいても入社1年半後にチームマネジメントを経験させていただきました。現在は子育てと両立しながら、常に社内でトップ10以内の採用支援実績を維持。

経理・財務 ・ 法務 ・ 役員・その他 ・ IPO ・ 公認会計士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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