イソ弁とは? ノキ弁、ボス弁など弁護士業界で使われている専門用語を解説!

更新日:2023/04/01
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イソ弁とは? ノキ弁、ボス弁など弁護士業界で使われている専門用語を解説!

管理部門・士業の転職

イソ弁・ノキ弁や、ボス弁など、弁護士業界では弁護士の種類や働き方を表現するための様々な専門用語が使われています。ここでは、それぞれの用語の意味や働き方についてご紹介します。

この記事のまとめ

弁護士は所属している法律事務所内でいくつかの階級に分かれる

イソ弁はその中でも見習い相当の階級であり、ボス弁は最上位を意味する

弁護士といえど様々な格差がある

ボス弁とは

ボス弁とは、「ボス」である弁護士のことです。
法律事務所の経営者や共同経営者のことで、一般には「所長」や「パートナー弁護士」といわれます。
法律事務所の弁護士を雇用する立場であり、事務所として受任した仕事を雇用している弁護士に与えます。
ボス弁も、大きな事務所の場合にはいくつかの階級に分かれています。上位者から順に、
・最上位 …シニアパートナー
・出資者 …エクイティパートナー
・業務執行の管理者 …マネージングパートナー
・最下位 …ジュニアパートナー
などと呼ばれます。

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イソ弁とは

イソ弁とは、「居候弁護士」の略のことです。
居候といっても、きちんと給料をもらって法律事務所に勤務しており、一般的には「アソシエイト弁護士」と呼ばれます。
法律事務所に就職すると、新人弁護士はまず「ジュニアアソシエイト」になります。そして、3~4年の経験を積むと「シニアアソシエイト」になるのが一般的です。
イソ弁は、ボス弁が受任した仕事を手伝うところから弁護士としての経験をスタートします。最初は、書類の作成など下働き的な仕事も多くあります。
5年~10年の経験を積み、自分自身の独自の人脈もできたところで独立し、自分の事務所を構えてボス弁となるのが一般的です。

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ノキ弁とは

ノキ弁とは、「軒先弁護士」の略となります。イソ弁とは異なり、法律事務所に雇われているわけではなく、給料は発生しません。
名目上のみ法律事務所に所属して、法律事務所の建物内に間借りをしている独立採算制の弁護士です。
ノキ弁は、司法制度改革により弁護士が急増したころから耳にするようになった言葉です。
新人弁護士はそれまでは、イソ弁として法律事務所に就職し、ボス弁の指導を受けながら弁護士業の基本を学び、人脈を作っていくことが、弁護士として成長していくための一般的なコースでした。
ところが、新人弁護士の数が急増したため、司法修習が終わっても法律事務所に就職するのが難しくなりました。

弁護士は、法律事務所に所属していなくては活動することができません。
そのために、どこかの法律事務所に名目上のみ所属して、間借りをしながら弁護士業をスタートするのがノキ弁です。
名目上のみの所属ですので、給料をもらえないのはもちろんのこととして、さらに事務所の経費を負担しなければならないこともあります。
基本的に仕事は、ボス弁からもらえるわけではありませんので、自分で見つけなければなりません。
仕事のやり方も、ボス弁の指導を受けることはできませんので、試行錯誤をしながら自分で会得することが必要です。

ただし、ノキ弁であっても、司法修習後にすぐに独立するよりメリットは大きいといわれています。
事務所の経費を支払わなくてはならなくても、多くの場合、自分で事務所を構えるよりは安く済みます。
名の知れた事務所であれば、事務所の看板がありますので、無名の事務所を自分で立ち上げるよりは依頼も見つけやすくなります。
また、事務所によっては、依頼が重なって受けることができない仕事をノキ弁にまわすこともあります。

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タク弁とは

タク弁とは、「自宅弁護士」の略となります。司法修習を修了し、イソ弁はおろか、ノキ弁の先も見つけることができなかったため、自宅を事務所として使用して開業した弁護士のことを指します。
もちろん、成功した弁護士が自宅の一部を事務所として使用していることはあります。
しかし「タク弁」は、法律事務所への就職に失敗したため、自宅での開業を余儀なくされた弁護士のことを指すのが一般的です。

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ケー弁とは

ケー弁とは、「携帯弁護士」の略となります。事務所を持たず、携帯電話のみで仕事をする弁護士を意味します。
携帯電話のみを使用するというと「カッコいい」と思う人もいるかもしれません。
しかし、実際にはケー弁は、狭いなどの理由により自宅を事務所として使用することができないため、仕方なく携帯電話で仕事をしている弁護士です。
事務所がありませんので、打ち合わせはホテルのラウンジやファミレス、カフェなどで行います。
事務所がないと、顧客の信用を得ることがどうしても難しくなります。
したがって、ケー弁は、弁護士のなかでも最も厳しい人たちであるといえるでしょう。

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その他の弁護士業界専門用語

以上の弁護士業界の専門用語は、主に弁護士の働き方を表すものです。その他に、弁護士の呼ばれ方として以下のようなものもあります。

・ブル弁
「ブルジョワ弁護士」のこと。四大法律事務所などに勤務し、高給を得ている弁護士です。

・マチ弁
「街の弁護士」のこと。小規模な弁護士事務所を開業し、中小企業の法務や家事事件を主に扱う弁護士です。

・アカ弁
「左翼弁護士」のこと。社会問題に関する事件を熱心に取り扱うことが特徴です。

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まとめ

イソ弁とは? ノキ弁、ボス弁など弁護士業界で使われている専門用語を解説!

司法制度改革で弁護士が急増したことにより、ほとんどの人がイソ弁から弁護士業をスタートしていた以前とくらべ、弁護士のあいだに格差が生まれるようになりました。
ノキ弁、タク弁、ケー弁などの言葉は、それらの格差の象徴であるといえます。
弁護士を志す場合には、弁護士としての生活がかならずしもバラ色ではないかもしれないということを、肝に銘じておかなくてはならないでしょう。

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