人事・総務転職準備転職事例レポート

2022年03月28日

2021年度人事・総務転職市場のまとめと今後の動向

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2022年の人事・総務の転職市場はどうなるのか、2021年の弊社実績をもとに予想しました。
転職活動を検討しているまたは興味があるなど、多くの人事・総務の方々の参考になればと思います！

1.人事・総務の転職希望が増える時期
2.人事・総務が希望する職種とは
3.転職希望者の年齢について
4.人事・総務転職希望者の年収状況とは
5.転職希望者の英語力と年収
6.転職希望者の経験年数とは
7.転職希望者の転職回数とは
8.人事未経験者が転職を動き出すタイミングとは
9.転職を成功させている人事・総務経験者とは
10.転職を成功させた方の平均活動日数
11.転職を成功させた年齢とは
12.転職成功している方の決定年収とは
13.転職を成功させている方は資格を持っているのか
14.転職成功させた方の事例
15.2021年の転職動向を踏まえて、2022年以降の転職市場はどうなるのか

人事の転職希望が増える時期

2021年は、希望職種・経験職種ともに5月と6月に多くご登録いただきました。
転職を考えるタイミングは人それぞれですが、新年度を迎え、ご自身のキャリアを見つめ直す方が多くいらっしゃいます。

人事という職種柄、1月～3月は新卒向けの会社説明の準備の最中ですし、4月入社の新入社員を迎え入れる準備をするなど、徐々に忙しくなる時期かと思います。
また、4月～5月は、新人社員の研修と面接設定などで自身のキャリアを考える余裕はありません。
総務についても1月～5月までは社内行事の準備等で、一般的には何かと忙しい時期に当たります。
そのため、5月のGWにて、ご自身のキャリアや転職について考える時間が出来たことを皮切りに、6月・7月のボーナスのことも踏まえ、登録者が多くなったと考えられます。

例年6月は比較的経験者の登録者が増えることが多いです。
上記を踏まえ、2022年も同じ傾向が予想されます。

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人事・総務経験者が希望する職種とは

人事・総務経験者の転職希望職種は、同じ職種である「人事・総務」職が大半を占めます。
一部、労務経験をお持ちの方もしくは社会保険労務士資格を取得された方が、社会保険労務士事務所での就業を希望し、弊社へご相談いただくケースもございます。

転職希望者の年齢について

弊社にご登録いただいた人事・総務経験者は、30代及び40代の方が多くいらっしゃいました。

30代は現職で複数年経験したことで、ご自身のスキルに自信を持ちつつも、新たな環境でスキルアップを目指し、転職へ踏み切られる方が多くいらっしゃいました。
40代も同じくスキルアップを希望される方も多くいらっしゃいますが、家庭との両立や働き方の改善などスキル以外の部分で転職を検討される方も多くいらっしゃいます。

人事・総務転職希望者の年収状況とは

人事・総務職種へ転職を希望される方々の現年収は、圧倒的に400～699万のゾーンが多くいらっしゃいました。

先の『転職希望者の年齢について』にて転職希望者の年齢データも公表していますが、弊社への登録層は30～40代の方が多い傾向にあります。

ただ、年齢関係なく、700万以上の年収をもらっている方々もいらっしゃいます。
もちろん、業界や年収基準が高い企業もございますが、実務経験という観点からいうと、『人事業務全般』や『マネジメント』の経験を持たれていることが多くあります。

転職にあたって、年収アップを希望する方は、上記のような経験を積める転職先を見つけることが重要になるでしょう。

転職希望者の英語力と年収

上記データから、700万以上の年収クラスから、英語経験の有無が逆転してきます。一般的に700万以上の年収となると、管理職以上の役職になるでしょう。

経営層が外国籍であることや海外展開している会社であれば、管理職に昇格する上で、一定レベルの英語力は求められる傾向にあります。
人事・総務職種の経験やマネジメント経験を積むことも重要ですが、英語力を向上させることで、管理職へのキャリアステップができ、年収アップの可能性が高まります。

転職希望者の経験年数とは

人事・総務経験者が転職活動を開始する経験年数で一番多かったのは、『10年以上』。次いで『3年以上』や『5年以上』でした。

転職市場に出ている求人は経験年数3年（スタッフクラス）、5年（リーダークラス）、10年以上（マネジメントポジション）を目安とした応募要件にしているケースが多いです。

中途採用において育成コストを抑えられる経験者は歓迎されやすく、新型コロナウイルスの影響でよりコスト削減を意識している企業は増えています。
そのため、実務経験があると転職活動を比較的優位に進められると考えられます。

転職希望者の転職回数とは

弊社にご登録いただいている人事・総務経験者の方は、転職回数が1回の方が多くいらっしゃいました。

理由としては、上述の見出し『転職希望者の年齢について』にて説明いたしましたが、弊社の登録年齢層として30代が一番多くいらっしゃいます。
30代は、ご自身のスキルに自信がつき、今後のキャリアがより明確に見えてくる時期です。
これまでの経験を活かしつつ、新たな会社で『どのような経験を積みたいのか』、『どのような環境で就業したいのか』を明確にすることで、転職先の方向性が定まってくるでしょう。

人事・総務未経験者が転職を動き出す年齢とは

弊社に登録いただく未経験者の方たちは、25～29歳の層が一番多くいらっしゃいました。

第二新卒または少し上の年齢層の方が人事・総務職に転職を希望されました。未経験OKの求人の多くは、個人のポテンシャルを評価して採用するかを判断しています。
しかし、人事・総務ポジションにおいて、未経験者の採用を検討する企業は限定的です。
企業規模が大きい会社であれば、外部から未経験者を採用するのはなく、社内異動にて補充するケースがほとんどです。
そのため人事・総務の未経験者を対象にしている求人は、小規模組織やベンチャーフェーズの法人に限られてくるでしょう。

ただ、人材紹介会社で営業経験があると、応募資格を得られるケースが多くございます。
キャリアチェンジを希望される方は、一度人材紹介会社にて営業経験を積むことも選択肢の一つになります。

転職を成功させている人事・総務経験者とは

2021年に弊社を利用して転職を成功させた方のデータをまとめると、以下のようになります。

職種：人事総務
転職活動日数：平均105日
転職を成功させた年齢：平均38.4歳
転職後の年収：平均524万円
資格：90%が無資格の方 ※10%は社会保険労務士資格保持者

平均値はこのようになりますが、年代別でそれぞれ数値は異なってきます。

ここから先は、2021年に人事・総務の転職を成功させた方の「平均活動日数」「転職を成功させた年齢」「転職成功している方の決定年収」「転職を成功させている方は資格を持っているのか」などについてまとめています。

転職を成功させた方の平均活動日数

人事・総務転職成功者の活動日数は、平均が105日で、特に31～60日(1か月～2カ月)程度が一番多い活動日数でした。
一般的な転職活動の日数は、30～90日(1か月～3カ月)程度になります。
そのため、上記数値は想定通りと言えます。もちろん、転職への意欲や希望条件に応じて、活動日数が長くなることもございます。
明確な基準などはございませんが、転職への意欲や現職状況に応じて、積極的に活動する必要もございますので、気になる方は弊社のキャリアアドバイザーにご相談ください。

転職を成功させた年齢とは

人事・総務への転職を成功させた方の平均年齢は38.4歳でした。年代別だと最も多かったのは30代。次いで40代、20代の順で多くみられました。

年代別の転職決定年収のデータを見ると、以下のようになっています。
・20代の人事・総務職の転職後の平均年収は396万円
・30～34歳の人事・総務職の転職後の平均年収は453万円
・35～39歳の人事・総務職の転職後の平均年収は496万円
・40代の人事・総務職の転職後の平均年収は600万円
・50代の人事・総務職の転職後の平均年収は696万円

一般的には、年代が上がるほど転職の際に求められるスキル・ポジションは上がっていきます。転職時の年収にもそれが反映されている形となっているため、年代が上になるほど平均年収が上がっていると考えられます。

平均年収は上記のようになっていますが、一部では30代で年収700万円以上、40代で800万以上の高年収での転職を実現している方もいらっしゃいます。
高年収で転職を成功させている事例を見ると、建築・不動産業界や金融業界、商社、グローバルメーカーなどの年収水準が高い企業への転職を実現しているケースや、人事・総務業務を幅広くご経験され、管理職として採用されているケースでした。

転職成功している方の決定年収とは

人事・総務の転職成功者全体の平均年収は524万円となっています。上記データでいうと、400～699万円の層が最も多いです。

2021年の弊社経由での転職成功者のうち、最も転職時の提示年収が高かったのは、1200万円の方でした。
その方は、人事業務全般のご経験があり、0ベースでの人事制度の構築や豊富なマネジメント経験、経営統合に伴う人事部立ち上げのご経験をされてきた方でした。

転職を成功させている方は資格を持っているのか

弊社経由で転職支援受けた人事・総務職の方々の多くが資格を持たれておりません。
次いで、社会保険労務士や日商簿記となります。
社会保険労務士資格に関しては、労務業務をご紹介する上で、実務経験と知識面の双方から評価をもらうことができます。
一方、日商簿記に関しては、あくまで資格を持っているだけで、選考の中で評価対象になることは基本ございません。

一般的に、事業会社の人事・総務職種の採用では、資格ではなく、実務経験が評価されます。
上記のように資格を持つことで、説得力が高まることもございますが、まずは実務能力をアピールするために、これまでの経験の棚卸しに注力していただいたほうが、転職成功の鍵になるかと思います。

転職成功させた方の事例

①（20代後半男性）

前職：老舗の中小企業
製造業界
人事担当
年収：400万
資格：なし

内定先：マザーズ上場　
金融業界
人事担当
年収：430万

大学卒業後に入社した企業にて、月次の給与計算や採用、教育研修及び人事制度関連の業務等を幅広く経験を積んできた。しかし、人事制度の改定や教育面のプライオリティーが低く、今後人事としてのキャリアを広げることが難しいと感じ、異業界の人事ポジションで転職。

②（20代前半女性）

前職：東証一部上場企業
専門商社
採用担当
年収：290万
資格：TOEIC715点保有

内定先：東証一部上場子会社
エネルギー・インフラ業界
採用担当
年収：390万

一般職として、新卒採用及び研修の企画・運営、庶務業務を中心にキャリアを構築。新卒採用については主担当として業務に取り組んできたものの採用業務縮小の方向性となり、庶務業務がメインになってしまったことから、人事としてキャリアアップできる環境へ転職。

③（30代女性）

前職：社労士事務所
年収：500万
資格：社会保険労務士

内定先：サービス業界
労務担当
年収：466万

社労士資格取得後、より知識を活かせる業務に携わりたいと考え、社労士事務所にて労務全般業務を経験。今までのキャリアを活かして、今後は事業会社で経験を積みたいと考え、東証一部上場子会社の労務担当として転職。

④（30代前半男性）

前職：JASDAQ上場企業
マスコミ・広告業界
人事担当
年収：700万
資格：なし

内定先：大手企業
IT・通信業界
人事担当
年収：700万円

大学卒業後に入社した企業にて、新卒領域の採用・育成業務を中心に担当。採用企画から研修対応まで一連の業務を経験。更なるキャリアアップを図りたいと考え大手IT企業の人事ポジションに転職。

⑤（40代後半男性）

前職：東証一部上場企業
建築・不動産業界
人事（管理職）
年収：650万
資格：社会保険労務士

内定先：老舗中小企業
建築・不動産業界
人事（管理職）
年収：753万

これまで一貫して人事職としてキャリアを形成されてきた。人事業務全般に加えて、経営企画関連業務にも携わり、幅広い業務経験を保有している。新型コロナウイルスの影響による業績不振となったため、安定した事業展開をしている老舗非上場企業へ転職。

⑥（40代女性）

前職：中小企業
IT・通信業界
労務担当
年収：426万
資格：なし

内定先：ベンチャー企業
メディカル・バイオ業界
労務担当
年収：426万

労務業務全般をひとりで担当し、その他にも契約者管理などの総務業務や採用アシスタント業務対応もされていた。さらに労務の専門性を高めていくべく、異業界の労務ポジションで転職。

2021年の転職動向を踏まえて、2022年以降の転職市場はどうなるのか

2021年は、新型コロナウイルスの影響がありましたが、人事・総務職へ転職を希望される方を多く支援させていただきました。

2022年も不透明な部分はございますが、多くの転職のご支援ができると考えております。
理由としては、コロナ前同等の求人依頼をいただき、ご登録いただいた転職希望者に多くの求人をご紹介できているためです。

一方、ご依頼いただけている求人数は増えておりますが、一つ一つの求人の質(採用要件)は高くなっていると感じております。

人事・総務職の転職では、実務経験が非常に重要になります。
ご年齢やご希望する企業によっても求められる経験は異なりますが、【人事総務業務全般】【マネジメント】【エンジニア採用経験】などのご経験があると採用される可能性が高まります。

・現状の市場価値はどのくらいなのかを知りたい
・キャリアプランのすり合わせがしたい
・漠然と現職に不安を感じている
・今どのような求人があるのか知りたい

上記のように、明確な転職の意向ではなく、ご相談ベースでもまったく問題ございません。
会員登録していただくと、非公開求人の紹介や専任のキャリアアドバイザーによるキャリア相談などといった就職サポートが無料で受けられますので、是非お気軽にご相談ください。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

柴優太朗

大学卒業後、現職へ入社。
入社後は、RA(リクルーティングアドバイザー)として100社以上を担当し、スタッフクラス～管理職クラスまで幅広い中途採用支援に従事。
社内では珍しい異動の機会をいただき、2021年4月からCA(キャリアアドバイザー)として、人事総務領域専任担当として転職支援に従事。

プロフィールはこちら監修したトピックス一覧

経理・財務・人事・総務・法務・経営企画・内部監査・役員・その他・社会保険労務士事務所・公認会計士・弁護士を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です！本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい！