【令和6年司法試験予備試験】口述試験の合格率は?過去の試験結果や推移もご紹介



2025年1月25日(土)から26日(日)にかけて実施された、令和6年(2024年)司法試験予備試験(以下、予備試験)の口述試験の合格発表が2月6日(木)に行われました。
受験された皆様、本当にお疲れさまでした。合格された方、おめでとうございます!
本記事では、令和6年司法試験予備試験の口述試験の結果をはじめ、これまでの合格率の推移や予備試験全体の傾向について解説します。
※本記事の司法試験予備試験に関する情報は、法務省より引用しております。
・法務省:司法試験予備試験の結果について
・法務省:令和6年司法試験予備試験の実施について
令和6年予備試験 口述試験の結果や最終結果は?
はじめに、今回実施された令和6年予備試験の結果を見てみましょう。
令和6年予備試験 口述試験結果
今回の予備試験口述試験結果は以下の通りです。
サマリー
・受験者数:461人(-26人)
・合格者数:449人(-30人)
・合格率:97.4%(-1.0%)
※()内は昨年との比較
令和6年予備試験 口述試験は、受験者数が461人、合格者数が449人、合格率は97.4%という結果でした。
昨年と比較すると、受験者数、合格者数、合格率いずれにおいても減少しています。
なお、合格点は例年通り119点以上でした。
令和6年予備試験 最終結果
今回の予備試験の最終結果は以下の通りです。
サマリー
・出願者数:15,764人(-940人)
・受験者数:12,569人(-803人)
・合格者数:449人(-30人)
・合格率:3.6%(±0.0%)
※()内は昨年との比較
令和6年予備試験は、出願者数が15,764人、受験者数が12,569人、合格者数449人、合格率は3.6%でした。
昨年と合格率は同じですが、出願者数の減少に伴い、受験者数や合格者数も減少しています。
予備試験 短答式試験の結果推移
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
平成27年 | 10,334人 | 2,294人 | 22.2% |
平成28年 | 10,442人 | 2,426人 | 23.2% |
平成29年 | 10,743人 | 2,299人 | 21.4% |
平成30年 | 11,136人 | 2,661人 | 23.9% |
令和元年 | 11,780人 | 2,696人 | 22.9% |
令和2年 | 10,608人 | 2,529人 | 23.8% |
令和3年 | 11,717人 | 2,723人 | 23.2% |
令和4年 | 13,004人 | 2,829人 | 21.7% |
令和5年 | 13,372人 | 2,685人 | 20.0% |
令和6年 | 12,569人 | 2,747人 | 21.9% |
受験者数は昨年の13,372人から803人減少し、12,569人となりました。一方、合格者数は2,747人と昨年よりも62人増加しており、ここ数年減少傾向にあった合格率も21.9%と回復しています。
予備試験 論文式試験の結果推移
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
平成27年 | 2,209人 | 428人 | 19.4% |
平成28年 | 2,427人 | 429人 | 17.7% |
平成29年 | 2,185人 | 469人 | 21.5% |
平成30年 | 2,551人 | 459人 | 18.0% |
令和元年 | 2,580人 | 494人 | 19.1% |
令和2年 | 2,439人 | 464人 | 19.0% |
令和3年 | 2,633人 | 479人 | 18.2% |
令和4年 | 2,695人 | 481人 | 17.8% |
令和5年 | 2,562人 | 487人 | 19.0% |
令和6年 | 2,647人 | 462人 | 17.5% |
受験者数は平成30年以降2,500~2,600人前後で安定しています。一方、合格者数は令和2年から令和5年にかけて増加していましたが、今回の試験で4年ぶりに減少しました。
また、今回の試験の合格率は過去10年で最も低い17.5%となり、より難易度の高い試験であったと言えます。
予備試験 口述試験の結果推移
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
平成27年 | 427人 | 394人 | 92.3% |
平成28年 | 429人 | 405人 | 94.4% |
平成29年 | 469人 | 444人 | 94.7% |
平成30年 | 456人 | 433人 | 95.0% |
令和元年 | 494人 | 476人 | 96.4% |
令和2年 | 462人 | 442人 | 95.7% |
令和3年 | 476人 | 467人 | 98.1% |
令和4年 | 481人 | 472人 | 98.1% |
令和5年 | 487人 | 479人 | 98.4% |
令和6年 | 461人 | 441人 | 97.4% |
過去10年間の口述試験においては、受験者数・合格者数・合格率のすべてが増加傾向にありました。
しかし、令和6年は令和5年よりも減少しており、次回以降は傾向が変化する可能性もあるでしょう。
予備試験全体の結果推移
出願者数 | 受験者数 | 最終 合格者数 |
最終 合格率 |
|
---|---|---|---|---|
平成27年 | 12,543人 | 10,334人 | 394人 | 3.8% |
平成28年 | 12,767人 | 10,442人 | 405人 | 3.9% |
平成29年 | 13,178人 | 10,743人 | 444人 | 4.1% |
平成30年 | 13,746人 | 11,136人 | 433人 | 3.9% |
令和元年 | 14,494人 | 11,780人 | 476人 | 4.0% |
令和2年 | 15,318人 | 10,608人 | 442人 | 4.2% |
令和3年 | 14,317人 | 11,717人 | 467人 | 4.0% |
令和4年 | 16,145人 | 13,004人 | 472人 | 3.6% |
令和5年 | 16,704人 | 13,372人 | 479人 | 3.6% |
令和6年 | 15,764人 | 12,569人 | 449人 | 3.6% |
出願者数は平成27年の12,543人から徐々に増加しており、令和4年、令和5年には16,000人を超えていました。
令和6年は減少したものの、過去10年間で見ると増加傾向にあると言えるでしょう。
受験率(受験者数/出願者数)は80~82%で推移しており、受験者数も出願者数と同様の傾向を示しています。
一方、合格率は令和4年以降3.6%となり、令和3年以前よりも低い状態が続いています。
予備試験合格後の流れは?
予備試験を受けられる方は、法曹資格の取得を目指している方が多いと思います。
ここでは、弁護士を目指す場合の予備試験合格後の流れについてご紹介します。
司法試験に合格する
司法試験は、毎年7月に論文式試験(3日間)と短答式試験(1日)の計4日間実施されます。
合格発表は短答式が8月、最終結果は11月です。
令和6年の司法試験は、受験者数が3,779人、最終合格者数が1,592人、合格率は42.1%という結果でした。
合格率だけを見ると難易度が低く感じられるものの、受験資格を鑑みると、難易度の高い資格の一つと言えるでしょう。
1年間の司法修習を受ける
司法修習は、法律に関する実務や倫理観を学ぶ研修のようなものです。
大きく分けて実務修習と集合修習で構成されており、1年間のカリキュラムとなっています。
なお、司法修習を受けるためには、司法試験合格後1週間以内に司法修習生採用選考への申し込みが必須です。
司法修習生考試(二回試験)に合格する
司法修習を修了したあとは、司法修習生考試(二回試験)に合格する必要があります。
科目は民事弁護・刑事弁護・民事裁判・刑事裁判・検察です。試験は1日1科目ずつ計5日間かけて実施されます。
合格率は98~99%と高いものの、不合格の場合は翌年まで待って再度受験しなければなりません。
また、3回連続で不合格になると、司法試験の受験からやりなおす必要があるため注意が必要です。
弁護士登録を行う
弁護士として活動をするためには、弁護士名簿への登録が必須です。
入会先エリアの弁護士会を経て日弁連に登録請求を行い、資格審査会が許可した人だけが弁護士として登録できます。
令和7年予備試験の試験日程は?
例年は5月に短答式試験が始まり、7月に論文式試験、10月・11月に口述試験・結果発表といったスケジュールが一般的でしたが、令和5年からはそれぞれ2~2.5か月ほど後ろ倒しのスケジュールとなっています。
詳しくは下記の表をご覧ください。
試験内容 | 日程 | ||
---|---|---|---|
短答式試験 | 試験日 | 令和7年7月20日 | |
合格発表日 | 令和7年8月7日 | ||
論文式試験 | 試験日 | 令和7年9月6日~7日 | |
合格発表日 | 令和7年12月18日 | ||
口述試験 | 試験日 | 令和8年1月24日~25日 | |
最終合格発表日 | 令和8年2月5日 |
予備試験の選択科目とは?
これまでの予備試験の論文式試験では一般教養科目の論文試験が実施されていましたが、令和4年度の試験から、論文式試験の一般教養科目が廃止され、選択科目が導入されました。
選択できる科目の内容は、司法試験(本試験)の選択科目と同じ倒産法、租税法、経済法、知的財産法、労働法、環境法、国際関係法(公法系)、国際関係法(私法)の8つの科目からなり、そのうち1つを選択して受験します。
選択科目はどの科目が人気?
それでは、選択科目はどの科目が人気で、司法試験(本試験)と比較してどのような傾向があるのでしょうか。双方の令和6年試験のデータを参考に見てみましょう。
選択科目 | 司法試験(本試験) | 予備試験 | ||
---|---|---|---|---|
人数 | 割合 | 人数 | 割合 | |
倒産法 | 566人 | 15.1% | 2,959人 | 18.8% |
租税法 | 199人 | 5.3% | 749人 | 4.8% |
経済法 | 789人 | 21.1% | 2,155人 | 13.7% |
知的財産法 | 552人 | 14.7% | 1,594人 | 10.1% |
労働法 | 1,072人 | 28.6% | 5,845人 | 37.1% |
環境法 | 124人 | 3.3% | 452人 | 2.9% |
国際関係法 (公法系) |
71人 | 1.9% | 492人 | 3.1% |
国際関係法 (私法系) |
373人 | 10.0% | 1,518人 | 9.6% |
※司法試験は受験者数、予備試験は出願者数を記載
上記表を比較すると、予備試験・本試験ともに労働法が最も人気です。本試験で受験割合が高い経済法が予備試験ではやや人気が少ない一方で、倒産法は予備試験のほうが受験割合が高い傾向でした。
まとめ
今回は、令和6年予備試験の結果や過去10年間の推移などをご紹介しました。
当社MS-Japanでは、弁護士のキャリアについて情報を発信しております。
ページ下部にあるリンク先の記事もご覧いただき、今後のキャリア形成の参考にしてみてください。
- #司法試験予備試験口述試験の結果
- #令和6年予備試験
- #令和6年予備試験最終合格発表


この記事を監修したキャリアアドバイザー

大学卒業後、新卒でMS-Japanに入社。法律事務所や会計事務所、監査法人、社労士事務所、FAS系コンサルティングファームなどの士業領域の採用支援、及びその領域でのご転職を検討されている方の転職支援を行っています。
会計事務所・監査法人 ・ 法律・特許事務所 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!
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