第32回ビジネス会計検定試験が実施!取得のメリットや難易度を調査!
2023年3月12日(日)に第32回ビジネス会計検定試験がありました。受験された皆様、本当にお疲れ様でした。
この記事では、試験難易度や検定合格でどのようなメリットがあるのかなど、受験される方にとっても、初めて名前を聞いた方にとっても役立つコンテンツとなっています。
その名の通り、ビジネスの会計に関する試験ではありますが、いったいどのような内容なのでしょうか。
次回試験は2023年10月開催
2023年3月12日、第32回ビジネス会計検定試験が実施されます。試験は年に2回、3月と10月に実施されますので、次回実施は2023年10月となります。
試験日程や申込期間などはビジネス会計検定試験のHPをご覧ください。
ビジネス会計検定試験ってどんな試験?
ビジネス会計検定試験とは、大阪商工会議所が主催の試験で、簿記スキルに加えて身につけておきたい財務諸表の分析スキルを証明するものです。
財務諸表とは、簿記2級から出題される内容で、「企業が1年間でどれだけ儲けたのか」や「財産がいくらあるのか」を表している書類を指します。
簿記では主に、財務諸表の作成スキルを問う問題が出題されますが、ビジネス会計検定試験では財務諸表を分析し、ビジネスに役だてるスキルが問われます。
同じ財務諸表を扱う2つの試験ですが、それぞれ目的が異なりますので注意してください。
経理だけじゃない!ビジネス会計検定試験合格のメリット
では、ビジネス会計検定試験を合格することでどのようなメリットがあるのでしょうか。
就職・転職活動に役立つ!
ビジネス会計検定試験に合格することで、企業経理や会計コンサルタントだけでなく、営業など様々な職種の就職・転職に役立ちます。
会社の経営や経理、会計に直接関わる経理職や会計コンサルタントはもちろん、企業の財務状況を分析する能力は営業など、他の職業においても役立つ内容になっている為、就職・転職に当たって取得して損はありません。
履歴書や面接でビジネス会計検定試験合格をアピールしましょう。
社会人として会計や数字に強くなる!
ビジネス会計検定試験は、既に社会人として働いている方にとっても役立つ検定です。
一般企業や事務所、個人事業主や公共団体など、組織として活動している場合、会計は切っても切り離せない存在です。
そんな会計に関する知識を有しておくことで、社会に対してこれまで以上に幅広い視野で考えることができるようになりますので、誰かにアピールする為でなくても取得することをお勧めします。
経営に関わるキャリアに役立つ!
財務諸表が本当に必要になるのは、企業の経営に関わる立場となる管理職となってからです。
自社の経営において決断を迫られた際、自社や他社の財務状況を分析、理解することは経営に関わるものとして必須の能力になります。
必要になってから勉強するのでは遅い為、キャリアを積む前にビジネス会計検定試験で会計に関する知識を身につけましょう。
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ビジネス会計検定試験と簿記、どっちが役に立つ?
ここまでビジネス会計検定試験の重要性や取得のメリットを解説してきましたが、ビジネス会計検定試験とよく比較される資格として簿記が挙げられます。
今、この記事を読んでいる方の中にも、ビジネス会計検定試験と簿記どちらを受験しようか迷っている方もいると思いますので、どちらの検定、資格が役に立つのかをシーンに合わせて紹介します。
経理や財務の仕事に役立てたい
企業の経理や財務の仕事に直接役立つ資格を取得したい場合は、簿記の取得がおすすめです。
企業の経理や財務の業務内容として、財務諸表を構成する「貸借対照表」や「損益計算書」の作成があります。
簿記では、財務諸表の作成に関する知識やスキルを身に着けることができる為、経理や財務の仕事に役立てたい、就職・転職したい場合は簿記を取得することで有利になります。
しかし、経理や財務においてもビジネス会計検定試験は役立つため、簿記と合わせて別の資格取得を考えている場合はビジネス会計検定試験とのWライセンスを目指すのも良いかもしれません。
企業経営者やフリーランスを目指している
企業経営者やフリーランスを目指している場合は、ビジネス会計検定試験の受験をお勧めします。
上述したように、ビジネス会計検定試験では企業の財務状況を分析、理解するスキルが求められます。
経営の舵を取る立場であれば、そのスキルの有無が経営成功に影響するため、早い段階でビジネス会計検定試験の知識を身に着けておくことが大切です。
一般的に簿記の方が知名度のある資格ではありますが、知名度のみで受験する資格を決めるのはもったいないです。
自身のキャリアに合わせて必要な知識やスキルを身に着けることのできる資格を取得するようにしましょう。
【簿記に関してはこちら】
・簿記を活かせる仕事内容・職業は?何級を狙うべきか?
・簿記の概要と各級の概要・合格率・合格後のキャリアなどを紹介!
ビジネス会計検定試験のレベルの違い
ビジネス会計検定試験の中でも、1級〜3級まで等級が分かれており、身に付けたい知識やスキルのレベルによって、受験するべき等級が異なります。
ここでは、各級の内容について紹介します。
基本を学ぶビジネス会計検定試験3級
ビジネス会計検定試験3級は、財務諸表を構成する「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュ・フロー計算書」に記載されている項目について構造の理解や分析等の基礎的な力を身に着けることを目的としています。
出題範囲は、「財務諸表の構造や読み方に関する基礎知識」と「財務諸表の基本的な分析」で、2時間のマークシート方式、100点満点中70点以上で合格となります。
応用に近づけるビジネス会計検定試験2級
ビジネス会計検定試験2級は、3級で学んだ内容に加えて有価証券報告書の連結財務諸表に記載されている項目について学習することで、企業の経営・事業戦略を理解する為の分析能力を身に着けることを目的にしています。
出題範囲は、「財務諸表の構造や読み方、財務諸表を取り巻く諸法令に関する知識」と「財務諸表の応用的な分析」で、2時間のマークシート方式、100点満点中70点以上で合格となります。
総合的な力を試すビジネス会計検定試験1級
ビジネス会計検定試験1級は、ビジネス会計検定試験の中で最も難易度の高い試験です。
これまで以上に総合的に会計に関する知識を身に着け、企業の成長性や課題、経営方針を理解することを目的としています。
出題範囲は、「会計情報に関する総合的な知識」と「財務諸表を含む会計情報のより高度な分析」。
2級までとは異なり、2時間30分でマークシート方式と論述式の試験となっています。200点満点中、論述式が50点以上かつ全体が140点以上で合格となります。
また、ビジネス会計検定試験1級の試験は年に1回のみとなります。
レベルによる難易度や合格率の違い
ビジネス会計検定試験は3級から1級にかけて出題範囲や求められる内容が複雑になるため、難易度が上がります。ここでは各級の難易度について合格率をベースに紹介します。
初心者ならビジネス会計検定試験3級から
ビジネス会計検定試験3級は、第1回から毎回実施されている試験で、第31回までの平均合格率は61.5%と比較的難易度の高くない級の試験です。 勉強時間の目安は50~100時間といわれているので、1か月〜3か月程の勉強期間を確保すれば合格に近づけます。
会計経験者ならビジネス会計検定試験2級
ビジネス会計検定試験2級は、第1回以外毎回実施されている試験で、第31回までの平均合格率は41.0%です。 3級よりも難易度は上がりますが、経理や財務、簿記の知識がある場合は2級から受験する人もいます。 勉強時間の目安は100〜200時間と言われており、3か月〜半年の勉強期間があれば十分足りるでしょう。
最も難易度の高いビジネス会計検定試験1級
ビジネス会計検定試験1級は、第8回から始まり、1年(2回)に1回実施されます。 2級、3級と試験形式が異なることもあり、これまでの平均合格率は18.6%と最も低いことが分かります。 勉強時間の目安は300〜500時間のため、2級までの知識を身に着けたうえで1年程の勉強が必要となります。
いきなり2級の受験は無謀ってホント?
ビジネス会計検定試験を受験する場合、基本的には下の等級から受験することをお勧めしますが、中には2級から受験する方もいます。
結論、簿記1級の知識がある方、ビジネス会計検定試験3級と2級をまとめて勉強する時間がある方に関しては、2級の受験から始めても問題ありません。
しかし、2級の内容は3級の内容を理解していることを前提に進みますので、会計初学者の場合は3級から順に受験する方が良いでしょう。
ビジネス会計検定試験の勉強方法
各級によって難易度は変わりますが、ビジネス会計検定試験の勉強方法には予備校に通う方法と独学で勉強する方法があります。
短期間で効率よく勉強したい方や勉強に不安があるという方には予備校での学習がおすすめです。
逆に、出来るだけ費用をかけずに勉強したい方や独学で資格試験の勉強をした経験がある方には独学での勉強がおすすめです。
ビジネス会計検定試験各級の参考書だけでなく、有料ですが大阪商工会議所が公式に出しているオンデマンド配信のWEB講座もあるため、これらを使うことで独学でも合格することが可能となります。
まとめ
ビジネス会計検定試験は、財務諸表の分析スキルを身に着けることで企業の経営・財務状況の分析をすることを目的とした試験です。
よく比較される簿記も同じく財務諸表に関わる資格ではありますが、簿記は財務諸表の作成、ビジネス会計検定試験では財務諸表の分析が目的となっています。
ビジネス会計検定試験に合格することで、経理や会計コンサルなどの就職・転職に有利になるだけでなく、社会人として会計の視点でビジネスに関われること、経営にかかわる立場となった際に役立つなどメリットは多くあります。
ここまで読んでいただいた方が、既にビジネス会計検定試験に合格済みの方であれば、一度ビジネス会計検定試験の知識を活かして転職できる求人を確認してみませんか。
まだ受験されていないという方でも、ビジネス会計検定試験の合格でどのようなキャリアが開けるのかをプロの転職エージェントに相談してみましょう。
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