2023年09月22日

税理士に向いている性格・向いていない性格とは?

管理部門・士業の転職

決算書を分析すどのような仕事においても、その仕事に向いている性格・向いていない性格があります。

これから税理士を目指すのであれば、自分が税理士に向いている性格・適性かどうかを知ってから、勉強・キャリア構築に取り組んだ方が、無駄な時間を費やさずに済むでしょう。
この記事では、税理士に向いている人・向いていない人について、必要とされるスキルも含め解説します。

税理士の仕事内容

税理士に向いている人の特徴の前に、税理士とはどのような仕事なのかを確認しましょう。
税理士とは、「税のプロフェッショナル」であり、「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」の3つの独占業務があります。
これら3つの業務は、税理士以外が行うことを税理士法で禁止されており、税理士資格を持っている人のみが行うことができます。

業務 業務の詳細
税務代理 税務代理とは、個人や法人などの納税者の代理に、所得税や法人税、相続税などの税務申告を行う業務のことです。
税務書類の作成 税務書類の作成とは、確定申告や年次決算書などの税務申告に必要な書類の作成を行う業務のことです。
税務相談 税務相談とは、税金の計算方法や書類の作成方法などに関する相談に対応する業務のことです。

このように税理士の仕事は、クライアントの税務に関する悩みや問題を解決するために、代理になったり、相談に乗ったりする仕事です。
この仕事内容から税理士に向いている人の特徴が分かりそうです。では早速見てみましょう。


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税理士に向いている人の性格

税理士の業務は、膨大かつ緻密であることから、誰にでも適性がある職種とは言えません。
以下、税理士に向いている人の性格の特徴についてまとめました。

知的好奇心が強い

主にクライアントの税務・会計に携わる立場である税理士ですが、業務上必要とされる最低限の知識だけを持っていても、クライアントの心を掴むには不十分です。
最新の法改正を常にキャッチアップしつつ、現実的な解決策を講じられるよう、知見を深め続ける必要があります。

また、クライアントの業種によって、アドバイスすべき内容も変わるため、多方面に渡り見識を広めることも求められます。
新しいことに取り組み、知識を蓄えることを喜んでできる性格でなければ、やがて日々の業務に苦痛を感じてしまうことでしょう。

対人コミュニケーションが得意

規模によって違いはありますが、会計事務所での仕事は、大きく外勤業務と内勤業務に分かれます。
外勤業務では、会計処理に問題がないかどうかチェックするだけでなく、顧問先であるクライアントを訪問し、経営者・担当者とコミュニケーションをとる機会があります。

算出した数字から業績を報告したり、今後の戦略についてアドバイスを行ったりと、会話の中で経営課題を把握しながら話を進めなければなりません。
そのため、人の話を聞くのが好きな人や、話を聞いて問題解決策を提案するのが得意な人は、税理士の適性が高いと言えます。

几帳面

会計のプロである税理士は、小さなミスでもクライアントに多大な迷惑をかけることになるでしょう。特に、税額の計算・各種申告手続きに関しては、慎重にチェックを入れる必要があります。

また、顧問先の情報を外部に漏らさないため、契約書や消臭所などの各種書類の管理は厳重に行う必要があります。
些細な作業でもミスのリスクを減らせるよう、普段の業務をコツコツこなせる人は、クライアントの信頼を勝ち取れるでしょう。

正義感・倫理観が高い

経営者が顧問税理士を雇う主な理由は、決算申告・納税の誤りや間違い防ぐことです。これは経営効率化・節税の観点からもメリットがありますが、税理士の本分は、あくまでも「ルールにのっとった納税」をサポートすることであって、脱税に近いような手段を教えることではありません。

クライアントが不利益を被らないよう、税務署との交渉を行うこともありますが、根底には高い正義感・倫理観がなければ信頼されないものと考えてよいでしょう。例えば、クライアントから脱法行為の提案を求められた際など、毅然と断れる性格でなければ、やがて自分の身を滅ぼすおそれがあります。


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税理士に向いていない人の性格

>税理士に向いていない性格

一概には言えませんが、残念ながら税理士に向いていない性格の人も、一定数存在しています。
以下、税理士に向いていない性格の例をいくつかご紹介します。

数字や分析が苦手

税理士業務で求められる基本的な計算は加減乗除ですが、より詳細な分析を行うにあたり、各種指標の算出方法を知っておく必要があります。
税額を計算する際は、税率を押さえた上で煩雑な計算をしなければならず、数字・分析を苦手としている人は実務において苦痛を感じやすいでしょう。

税理士の難しいところは、単純に経営分析を行うだけが仕事ではなく、その結果を踏まえてアドバイスを求められる点にあります。
経営者の考え方・経営方針・これまでのやり取りなどを加味した上で、自分の意見を述べる必要があるため、説得力のある数字を算出できなければ、クライアントからの信頼を失う恐れもあるでしょう。

上からものを言う

若手と言われる年代の税理士にはあまり見られない傾向ですが、年配の税理士を筆頭に、クライアントに対して上からものを言う人は少なくありません。
例えば、年配税理士と若手経営者とのコミュニケーションでは、年長者として色々なことを教えているうちに、ついつい上から目線になってしまうケースも多いようです。

税理士業務には、クライアントとの信頼関係が必要不可欠であるため、クライアントが「話していて気分が悪い」と感じてしまえば、別の税理士に乗り換えられてしまうでしょう。
誰かと話している時に、ついつい上から目線で話してしまう人・そのことを他人から指摘される人は、考え方を改めなければ、税理士として大成するのは難しいかもしれません。

話を聞かない

本来、税理士は納税者側の味方であるべきですが、「税務署寄りの提案」をする税理士もいます。
クライアントは少しでも節税したいのに、「税金はたくさん納めた方が信頼される」と提案してしまうと、まったく話がかみ合いません。
このように、一見クライアントの話を聞いているように見えて、実はまったくクライアントに寄り添っていない税理士は、一定数存在しています。
実生活でも、自分の意見を押し通す傾向にある人は、クライアントの声や希望に耳を傾けられない可能性が高いでしょう。


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税理士に必要な4つのスキル

税理士がクライアントの信頼を勝ち取るためには、会計・税務の知識に精通していることはもちろんのこと、ビジネスパーソンに要求されるスキルも一通り備えている必要があります。
以下、税理士が仕事をこなす上で重要な、4つのスキルについて解説します。

共感力

クライアントの悩みは千差万別であり、事業を大きく育てていきたいと考えているステージの人もいれば、事業承継を検討している人もいます。また、問題解決にあたり、一部の利害関係者だけを優先するようなことは避けなければなりません。
複雑な人間関係の中で、それぞれの立場の人々の考え・希望を考慮しながら提案する必要があるため、ただ話を聞くだけでなく「相手が腹を割って話す」レベルまで打ち解けるのが理想です。
そのためには、相手がどういう意図を持って自分とコミュニケーションをとっているのかを正確に汲み取り、共感する力が求められます。

八方美人ではなく、「クライアントの立場に寄り添いながら、言うべきことをクライアントのメリットにからめて伝える」という高度なコミュニケーションを実現するのが共感力です。税理士としてのキャリアを盤石なものにするためには、必ず備えておくべき能力と言えるでしょう。

分析力

一般的な「分析力」とは、特定のテーマの調査・解釈によって、問題解決につながる情報整理や探求することを指します。
税理士に求められる分析力は、経営分析による収益性や生産性・安定性等を数値化する業務などが当てはまり、主に決算書を分析する力が求められます。

例えば、個人事業主を顧客に持つ税理士の場合は、法人化するタイミングについて、利益額・売上高・所得控除・事業以外の所得の有無など、様々な情報を分析して判断します。
一般的な利益の目安だけで判断するのではなく、個々のケースから未来を想定する分析力が必要になるため、他のクライアントのケース・過去の経験も踏まえながら分析する慎重さが要求されるでしょう。

営業力

税理士は、勤務税理士として働く以外にも、自分で事務所を構えて独立開業する選択肢があります。
独立開業した場合、顧客を自力で開拓しなけなければならないため、経営を軌道に乗せるには営業力が必要です。
具体的には、積極的に人と会う機会を作ったり、紹介をお願いしたりして、コミュニケーションを次につなげる地道な努力が収入増につながります。
税理士を志望する人の中には、飛び込み営業のようなスタンスを嫌う人も多いかもしれませんが、自分で仕事を取れる能力は独立開業には必須です。

提案力

税理士は、基本的に提案を武器にする職種ではないと考えられています。
しかし、クライアントが自分から悩みを相談するのを待つだけでは、信頼関係の醸成にはつながりません。
世間話の中でクライアントがふと口にした不安要素をすくい上げ、自分の知識・経験で解決できそうなことには臆せず提案するスタンスを養うことが、これからの税理士には求められています。


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まとめ

一般的に考えられている税理士の性格と、実際に税理士として働くのに向いている性格は、必ずしも一致するものではありません。
会計・税務というジャンルから、几帳面な人や数字・分析に強い人を連想するかもしれませんが、クライアントとのコミュニケーション能力や新しいことをキャッチアップする知的好奇心も、税理士には不可欠な要素です。一方的にアドバイスをするだけでなく、話し方に気を配ったり、よく相手の話を聞いたりする姿勢も求められます。
自分から話しかけることを嫌がらず、相手に寄り添いつつ、根拠をもとに自分の意見を伝えられる人は、税理士という職種を目指す上で理想的な性格と言えるでしょう。

管理部門・士業の転職

この記事を監修したキャリアアドバイザー

齊藤 仁美

大学卒業後、幸せに働く人を増やしたいという想いから新卒でMS-Japanに入社。
上場企業を中心とした求人開拓から管理部門全般のマッチングを行い、2021年1月より専門性の高いJ事業部に異動。
主に会計事務所、監査法人、社労士事務所の担当を持ちながら士業領域での転職を検討している方のカウンセリングから案件紹介を両面で行う。

会計事務所・監査法人 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ USCPA を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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