2024年01月26日

会計事務所でアルバイトをする3つのメリットとは?業務内容や最新求人動向も解説

管理部門・士業の転職

税理士や経理などの会計関連職種を目指している方は、「会計事務所でのアルバイト」で最初の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
「会計事務所でのアルバイト」は、その後のキャリア形成において有利に働く可能性があります。

今回は「会計事務所でのアルバイト」に焦点を当て、メリットや最新求人動向、実際にアルバイト就業している人の特徴、主な業務内容について詳しくまとめました。
会計事務所でのアルバイトに興味をお持ちの方や、アルバイト経験がキャリア形成にどう影響するのか知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

会計事務所でアルバイトとして働く場合の主な業務内容

まず、会計事務所でアルバイトをする場合に担当する業務について解説します。
所属する事務所によって役割は異なりますが、一般的には下記の業務を任される傾向です。

・月次処理(データ入力や記帳代行など)

・給与計算業務
・領収書の整理
・税理士補助業務 など

上記4つの仕事内容について、以下で詳しく解説します。

月次処理

月次処理とは「1ヶ月ごとに行う決算業務」のことで、クライアントから預かった売上や仕入れ状況、領収書などの各種データを仕訳する作業です。
クライアントは月次処理によってその月の財政状態や経営成績を細かく把握し、その後の経営管理に役立てたいと考えるため、迅速かつ正確に入力処理を進める必要があります。

近年は会計ソフトを使って月次処理を行っている会計事務所が多いため、取引を仕訳に起こす作業はそれほど難しいものではありません。
未経験でも問題なく行えるため、アルバイトスタッフに任せる事務所が多い傾向です。日商簿記3級や2級程度の知識があるとよりスムーズに対応できるでしょう。

給与計算業務

給与計算業務も、アルバイトスタッフの担当業務としている会計事務所が多い業務です。特に中小規模の会計事務所で多く、月次処理に慣れてきたタイミングで任されます。

給与計算は、まずは会社の規定や法律などに基づいて支給金額を算出し、そこから社会保険料や所得税といった控除分を差し引いて最終的な支給金額を決定します。
もし間違った金額を提示してしまうと信用問題につながるほか、該当従業員の生活に悪影響を与える恐れもあるため、非常に大きな責任を伴う作業です。

領収書の整理

クライアントの領収書整理も、アルバイトスタッフが行うケースが多くみられます。仕入代やタクシー代、飲食代などの膨大な数の領収書を利用内容ごと・月ごとに分け、綺麗にまとめる作業です。
領収書は取引の事実を証明する大変重要な「証憑(しょうひょう)書類」であることから、監査が入った際に見やすいよう丁寧に行う必要があります。

税理士補助業務

事務所によっては、アルバイトスタッフに税理士補助業務を任さることもあります。
税務は税理士資格保有者のみが担当できる独占業務ですが、税理士の管轄のもとでサポートを行うケースも少なくありません。
具体的な業務内容については事務所によって異なるため、求人情報の仕事内容欄に「税理士補助」と記載がある場合は、面接時に確認するとよいでしょう。


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どういう人が会計事務所でアルバイトをしている?

次に、実際にどのような人が会計事務所でアルバイトをしているのか見ていきましょう。

主婦の方

会計事務所では、多くの主婦の方がアルバイト就業しています。
家事や子育て等で正社員としての勤務が難しい場合でも、アルバイトであれば勤務日や時間帯の調整をしてもらいやすく、比較的都合をつけやすいためです。

税理士試験の受験生

税理士試験の受験生も、会計事務所でアルバイトをするケースが多い傾向です。
現場で税理士補助としての実務経験を積みながら受験勉強をすることで、より効率的に知識を習得しやすいメリットがあります。
また、事務所によってはシフトや就業時間について試験を考慮して設定してもらえる制度もあります。

さらに、税理士登録に必要な実務経験(2年以上)を、会計事務所でのアルバイトによって試験合格前に満たせる点も大きな魅力です。
2年以上の実務経験を経て税理士試験をクリアすれば、合格後すぐに税理士として働き始めることができます。

公認会計士試験の受験生

数としては少ないですが、公認会計士試験の受験生が会計事務所でアルバイトをするケースもあります。
公認会計士資格保有者が運営する会計事務所の一部では、税務関連業務のほかに会計監査サービスを提供しています。その場合は公認会計士登録に必要な実務経験を満たすことが可能です。

ただし、公認会計士と税理士の独占業務は内容が大きく異なるため、公認会計士試験の受験生が会計事務所のアルバイトで習得するスキルは、その後のキャリア形成に活かせない可能性があるしょう。


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会計事務所のアルバイトの最新求人動向

ここでは、会計事務所のアルバイトの求人動向について解説します。 会計事務所における人材ニーズは2013年から高まり続け、コロナ過で他職種が採用意欲低下していた2020年も会計事務所の求人数は増加していました。
一方で、会計事務所での実務経験を持つ若手層が、一般企業へ転職する事例が増え、会計業界は若手人口の減少に悩まされています。

売り手市場と一般企業への流出傾向により、若手層を正社員登要できなかった会計事務所は、アルバイト採用まで枠を広げており、会計事務所のアルバイト求人も増加しています。

また、新規顧客・案件の獲得が出来ている成長・拡大中の会計事務所では、業務効率化の目的で、仕訳~記帳、決算~申告書作成までの内勤業務(巡回監査、税務相談以外の作業全般)専門の部署やチームを設ける事務所が増えています。
その内勤業務専門ポジションをアルバイトや派遣などで、低コストで雇うケースが多いようです。
このトレンドは、当面は続くことが予想されるため、今後も会計事務所でのアルバイト採用が増えるのではないかと推察されます。

ただし、アルバイトの求人にも幾つかのタイプがあり、そのタイプによってキャリア形成上有利になるもの、不利になるものがありますので注意が必要です。
次項ではアルバイト勤務のパターンとキャリア形成上の注意点について触れてみたいと思います。


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会計事務所におけるアルバイト求人のタイプ

会計事務所のアルバイト求人を大別すると「月次巡回、申告書作成までを行うタイプ」「記帳代行メイン、会計業務中心のタイプ」の2つに分けられます。

月次巡回、申告書作成までを行うタイプ

一般的な会計事務所で、記帳・決算業務から月次巡回(訪問)業務までを一人の担当者が行うタイプの事務所に多く見られます。
アルバイトでも月次巡回まで担当するため、時期によっては一定の残業時間が生じる可能性がありますが、実務面の専門性を高めることが可能です。

また、残業があるとは言っても、アルバイトは担当件数を少なく設定されるため、年間通じてプライベートの時間も比較的確保しやすいという特徴があります。

記帳代行メイン、会計業務中心のタイプ

規模が大きく、分業化された事務所で見られる求人で、内勤業務中心の働き方です。
記帳代行を主なミッションとするため、クライアントとのコミュニケーションをとる機会が少なく、単調な作業になる可能性が高くなります。そのため、実務面での専門性は身に付きにくいと言えるでしょう。

一方でクライアントから寄せられる急な質問対応や面談に時間を割く必要がないため、年間を通じて残業時間は「月次巡回、申告書作成までを行うタイプ」よりも少ない水準に抑えることができます。


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会計事務所でアルバイトをするメリット

会計事務所でアルバイトをするメリット会計事務所でアルバイトをする主なメリットを3つご紹介します。

1.専門家と仕事ができる
2.実務経験を積める
3.勉強時間を確保しやすい(条件の融通が利きやすい)

それぞれの魅力について、以下で詳しく見ていきましょう。

専門家と仕事ができる

会計事務所には、税理士や会計士の資格保有者が在籍しています。
アルバイトとして働くことで、税務・会計の専門家と一緒に仕事ができ、プロの取り組み方を間近で学べる点が大きな魅力です。

実務経験を積める

前述した通り、税理士・公認会計士の登録に必要な実務経験を積めることも、会計事務所でアルバイトをするメリットです。
税務の基本やノウハウをプロから教わり、日々の業務の中で着実な習得を目指せます。

勉強時間を確保しやすい

会計事務所は繁忙期と閑散期が明確であり、閑散期に税理士試験の勉強時間を確保できるでしょう。
一般的には12月~翌年の5月あたりが繁忙期にあたり、それ以外の時期は比較的試験勉強に集中しやすい傾向があります。

さらに、例年8月に実施される税理士試験前は「勤務日を減らしたい」と考える方が多いでしょう。
アルバイトであればシフトの希望を出しやすく、あらかじめ相談しておくことで勤務時間や出勤日などの調整を行ってもらいやすい印象です。


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税理士試験受験生はアルバイトをせずに勉強に専念するべき?

税理士を志している方のなかには、働かず試験勉強に専念すべきかどうか悩んでいる方も多いでしょう。
もちろん、勉強に専念すればより多くの時間を勉強に充て、複数科目にチャレンジする余裕も生まれるため、税理士試験合格を果たせる可能性が高まります。

ただし、試験勉強に専念するために、長い期間仕事を離れるのは危険です。
若手層であれば税理士試験に1年~2年程専念をしても、その後の就職先は見つけやすいですが、30代半ば以降(特に経歴・専門スキルに乏しい場合)は、税理士試験に専念をするリスクが若手の方よりも大きくなります。
また、試験勉強に専念している期間は必然的に収入を得られないため、状況によっては経済的な余裕がなくなっていくでしょう。

リスクを考慮しながら、税理士試験の勉強に専念すべきか、会計事務所でアルバイトとして働きながら合格を目指すのかを慎重に決めることをおすすめします。


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会計事務所(会計・税務)の求人情報

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まとめ

会計事務所でアルバイトをすることで、専門家から知識を学び、実務経験を積むことができます。
また、シフトの融通が利きやすいことから、子育てや試験勉強との両立がしやすい点もうれしい魅力です。

また、将来的なキャリアアップを目指すうえでも、アルバイトで培った経験は非常に大きな武器になるでしょう。
ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、会計事務所でアルバイトをする選択肢についてじっくりと検討してみてください。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

橋ヶ谷 空資

大学卒業後、製薬会社へ勤務。主に病院、クリニックのお医者様へ新薬の情報提供に従事。MS-Japanに転職後は、キャリアアドバイザーとして転職活動を支援。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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