2023年04月01日

監査法人は激務?公認会計士が抱えるストレスの原因

管理部門・士業の転職

Karoshi(過労死)は、今や日本語からそのまま英単語として海外でも通用する言葉となりました。日本では、働き過ぎや職場環境のストレスから心身の調子を崩したり、命を落とす社会人の存在が問題となっています。残業や休日出勤が多すぎる勤務先は「ブラック企業」として批判され、労働者の就業環境を守るための施策が急務となっています。
今回は、士業のキャリアパスの中でも激務といわれる監査法人で働く公認会計士に焦点をあて、なぜ多くのストレスを感じやすいのか考えてみましょう。


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監査法人に勤める公認会計士の精神的ストレス

監査法人は、特に大企業の財務状況に対して法規範や会計基準に沿った正当性や、発表内容の信頼性があるかどうかを総合的にリサーチし、その決算内容などの適正を担保する役割を果たす組織です。
最終的に、企業の監査役会に監査報告書を提出して1年の任務を終えますが、そこまで至るのに、1年近い中長期的な準備期間や調査期間を要します。

しかも、多くの株主がいる大企業の会計監査業務は、その決算で示された財務諸表に基づいて、株式の取引が頻繁に行われます。業績の下方修正や上方修正でも株価が大きく変わっていきますので、社会全体、または株式相場に与える影響がとても大きいのです。

よって、現場で働く公認会計士は仕事量が大変多い上に、間違いが許されない精神的プレッシャーを抱えやすいことが特徴です。ただ、1年目の新人から、年収500~600万円の好待遇が保障されており、ある程度は自身の裁量判断で仕事を行うことができます。そのため、待遇面を見ると、恵まれた労働環境と言われることも多いのです。

確かに、客観的な労働条件だけを取り上げれば、監査法人に勤める公認会計士は、他の職場に勤める従業員と比べて、好条件で迎え入れられているといえるでしょう。
ただし、繁忙期にあたる決算準備期(3月~5月)になりますと、行うべき大量の業務処理に忙殺されるため、長時間労働が増え、休日出勤を余儀なくされることもあります。よって、心身ともにストレスを感じやすい条件がある程度揃ってしまっているのです。

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激務なのか!?監査法人が忙しい理由

「激務」といわれる監査法人ですが、実際の業務量は監査法人により異なります。ただし、「監査」の仕事自体が、どうしても激務になりがちな事情を含んでいるといえます。監査法人が一般に忙しい理由は、以下のようなものとなります。

1. 仕事の性質が人手に頼らざるを得ない

監査法人が忙しい第一の理由として、監査の仕事が、その性質上人手に頼らざるを得ないことがあげられます。
監査とは、有価証券報告書などの決算書類を精査し、問題点などを明らかにすることです。
この監査業務は、「AIにより将来は改善される」といわれることもありますが、現状では人間が行う以外に方法がありません。

2. 専門職であるために簡単に人手を増やせない

また、公認会計士が専門職であるために、簡単に人手を増やせないことも、監査法人が忙しい理由であるといえます。
優秀な人材を探すことがまず困難である大きな理由です。

3. 決算期が集中する・回数が多い

決算期が集中すること、および回数が多いことも、監査法人が忙しい理由となります。
日本の企業に多い3月の決算期には、多くのクライアント企業の決算が集中します。
また、4半期決算もあるために、1年中忙しい状態にもなりがちです。

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監査法人の「働き方改革」は?

若手の頃であれば、業務経験値を積むためだと受け入れて、繁忙期に対応することができても、それが何年も繰り返されると、「自分はこのままでいいのだろうか」と疑問に思う公認会計士もいるようです。監査法人を辞めたい気持ちになるのも、たいていの場合は繁忙期に深夜まで残業し、終電に乗って寝るためだけに家に帰るような日々が繰り返されている時が多いようです。

一方で、監査法人に勤務する優秀な公認会計士が不足していることから、監査法人としても従来のままの体制で業務を続けられないと危機感を募らせています。そこで、繁忙期でもできるだけ残業を減らしたり、在宅勤務を取り入れたりと業務効率を上げて労働時間の削減に注力する監査法人が以前と比べて増えつつあります。

しかし、業務効率を上げることは、時間当たりでの業務の濃度を上げることを意味します。監査法人における公認会計士の仕事は、機械でもコンピュータでもない人間が果たすものですので、そう簡単に処理速度を上げられません。そのため、定められた時間内に正確な仕事を終えられなければ、かえって精神的プレッシャーに追い込まれストレスが生じてしまいます。

それでも、全体の労働時間が減り、プライベートの時間が増えれば、趣味や息抜きに使える時間が増えるでしょう。そのようにして定期的にストレスを解消する監査法人勤務の公認会計士も多いですが、どうしてもプレッシャーやストレスの大きい職場への適応が難しければ、給与が多少減るとしても、別の業態に転職することを検討してみるのも良いかもしれません。

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人間関係がストレスにつながるケース

人間関係がストレスにつながるケース監査法人の業務は給与水準が高く、社会的に意義のある仕事だと分かっていても、数字や資料とひたすら向き合う仕事であるため、「誰かの笑顔や喜びのために仕事をしている」と実感しづらい面があるかもしれません。

監査法人の内部は、人間関係が比較的希薄な場合もあるようです。もちろん、監査法人によって空気感はそれぞれ異なるでしょうが、チームで働くより各自の仕事に打ち込む感覚が強い職場の場合も少なくありません。そのため、黙々と数字と向き合って仕事に打ち込みたいという方には、監査法人での働き方は志向と合うのかもしれません。
また、公認会計士それぞれが職人のように働いていて、それぞれが業務に追われて時間的にも精神的にも余裕がなく、お互いに困っているときに助け合うというよりも、個々で問題を解決する雰囲気の監査法人もあるようです。

また、監査法人のクライアントである企業との関係性も、ときに公認会計士のモチベーションを削ぐものとなりかねません。会計監査の依頼は、毎年の継続的な契約関係に基づくので、過去には会計や業務の内容に多少の不備があっても、「問題ない」として報告する馴れ合いの関係が続き、トラブルに発展するケースもありました。
勤めていた監査法人がそのような環境であった場合、「プライベートの時間を削って必死に働いたのに、その結果がこれか」と、落胆する方もいることでしょう。そうなると、強烈なストレスを感じてもおかしくありません。

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監査法人の転職成功事例

激務である監査法人から、ワークライフバランスを考えて転職するケースも増えています。以下で、転職してワークライフバランスを取り戻した事例を2つご紹介します。

「私生活を充実させたい」とBig4監査法人から転職

Big4監査法人で残業をもいとわず働いていた女性Bさんは、30歳を目前にして激務に体が追いつかなくなったことを実感し、私生活を充実させるために転職を決意します。 弊社MS-Japanを利用して、希望を叶えられそうな監査法人3社にエントリー。面接では「ワークライフバランスを取って働きたい」と希望を伝えます。 Bさんが大手監査法人でしっかりとした経験を積んでいたため「即戦力」と評価され、中堅監査法人から無事に内定を獲得しました。
詳しくはこちら

小規模ながら優秀な独立系監査法人の内定獲得

Big4監査法人の金融部門に勤務していた33歳のHさんは、案件の増加と同僚の退職によってオーバーワークな状態に。弊社MS-Japanに相談してみたところ「監査法人でもワークライフバランスが取れるところもある」と聞き、監査の仕事は続けたいと思っていたHさんは転職を決意します。 「即戦力」と評価され転職が決まった先は、独立系の監査法人。数十名の比較的小規模ながら、一部・二部上場企業の顧客も多数で、監査の品質にも定評があります。
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監査法人での経験が活かされるポジションは?求人を紹介

公認会計士を歓迎している求人をご紹介します。

コンサルティングファーム

再生・M&A・事業承継コンサルタント担当
年収700~900万円

業務内容
・企業再生コンサルティング
・成長支援コンサルティング
・事業承継コンサルティング
・M&Aコンサルティング
・ベンチャー支援コンサルティング 等

事務所の特徴:企業再生・M&A・事業承継等のコンサルティング業務中心とし業務展開をしているコンサルティング会社。
様々なコンサルティングサービスに加え、税務業務も経験可能。多種多様な業務に携わることと徹底した人材育成により、飛躍的な成長ができる環境。

税務・FAS業務担当

年収600~1,300万円

業務内容
・税務・会計顧問業務全般
・スポット業務全般 等
・各種コンサルティング業務

事務所の特徴:クライアントの2/3程度が上場企業とそのグループ会社で、他の会計ファームとは一線を画す精鋭ファーム。
少数精鋭で、キャリア・安定性・給与面・社風等の観点から、社員の定着率が高い安定事務所である。

会計事務所

年収500~650万円

業務内容
・法人税務顧問業務
・FAS業務、IPO支援業務にも関与いただけます。

事務所の特徴:ベンチャーから上場企業まで幅広いクライアントを担当できる。
所内は監査法人出身会計士の方が多く在籍しており、ゆくゆくは独立を考えている方も歓迎している事務所。

東証一部上場子会社 経理専任担当

年収600~900万円

業務内容
・決算などの会計業務全般
・M&A、事業の新スキーム導入
・監査法人・コンサルファーム対応 等

企業の特徴:東証一部上場子会社の建築・不動産業界)で安定感があり、ワークライフバランスが保ちやすい環境。
その中で、会計スペシャリストとしてキャリア形成を実現できるポジション。

IPO準備中 経理財務部門の幹部候補

年収700~1,000万円

業務内容
・J-SOX関連業務全般
・財務・資金管理業務全般
・経理・会計業務全般 等

企業の特徴:ソフトウェアとハードウェア両方を社内で企画・設計し、開発している企業。
現在IPOを目指していて、管理体制の強化に伴い増員募集。

コンサルティング担当

年収1,000~1,800万円

業務内容
・戦略コンサル
・事業再生
・新規事業開発
・M&Aアドバイザリー
・PEファンド運営
・PE投資(自己勘定)
・スタートアップ投資(自己勘定)など様々な案件がある。

コンサルティングファームの特徴:国内最大級のコンサルティング会社で、事業再生、成長支援に強みを持つコンサルティングファームである。

コンサルティング担当

年収500~2,000万円

業務内容
・コンサルティング
・M&A
・再生
・経営執行支援
4つの事業を柱に、幅広いアドバイザリー業務全般を担う。

コンサルティングファームの特徴:事業再生とM&Aを中心に、質の高い経営コンサルティング業務を行っている。
また様々な分野の専門家が結集し、クライアントに対して総合的な経営コンサルティングを提供している点で、多様性のある組織である。 


まとめ

大手監査法人での業務は仕事量が多く、失敗は許されません。忙しい時期はプライベートの時間をうまくとれず、息抜きもできないままストレスが溜まりやすくなるでしょう。

しかし、激務といわれていますが、それだけやりがいや達成感を得られたり、安定性があるのが監査法人での仕事です。どんな仕事であってもストレスはつきものです。公認会計士はそれに見合った報酬が得られ、そのうえスキルアップもできます。

近年では、ワークライフバランスを重視した転職もできるようになっています。公認会計士としてのキャリアにおいて、何を重視したいのか、この機会によくご検討ください。


この記事を監修したキャリアアドバイザー

篠原 義樹

大学卒業後、不動産会社にて個人向けの営業を経験。その後MS-Japanへ入社。会計事務所・コンサルティングファーム・監査法人・法律事務所・社会保険労務士事務所等の法人側担当として採用支援に従事。現在はキャリアアドバイザーも兼務し一気通貫で担当しております。

会計事務所・監査法人 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ USCPA を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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