2022年02月01日

会計事務所経験者が一般企業の経理に転職するためには?

管理部門・士業の転職


企業活動を継続する上で、経理職はあらゆる法人に必要とされています。
また、多くの企業において、会計事務所経験者は「会計業務を適切かつ迅速に行う」スキルを持つ人材とみなされます。

会計事務所での業務は、数多くのクライアントの会計・経理の代行ですから、業務に携わることで様々な業種の知識を得ることができます。
様々なクライアント先の情報を整理・処理する会計事務所の仕事といち企業の経理担当者は、厳密には職務・職域が異なります。

会計事務所経験者が、今後のキャリアパスを考えて経理職に転職しようと試みる場合、職務・職域の違いを知っておくことは重要です。
この記事では、会計事務所・一般企業の経理という2職種について、働き方や待遇の違いについて解説します。

管理部門・士業の転職

会計事務所経験者の感じやすい一般法人の経理との違い

会計事務所も一般企業も、何らかの形で経理的な業務に携わるため、一見すると同じような業務をこなすイメージで考えがちです。
しかし、それぞれの業務内容は、実際のところ大きな違いがあります。

もっとも大きな違いは、経理業務を担当する人が「誰に対して」サービスを提供するのか、という点にあります。
以下に、会計事務所・一般企業それぞれの違いについてご紹介します。

会計事務所はクライアントに税務・会計のサービスを提供する

会計事務所の収入源となっているのは、サービスを提供する相手・すなわちクライアントです。
中小企業のクライアントを例にとると、企業の決算書類の作成・税務書類の作成(税務申告等)がメイン業務であり、その他に税務相談・財務分析・コンサルティングなどが職域に含まれます。

よって、会計事務所で働いている人は、数ある職務の中でクライアント企業の経理に携わっているというイメージです。
また、個人事業主や資産を持つ個人の確定申告を代行することもあるため、会計事務所によっては企業以外の帳簿について触れる機会もあります。

クライアントの数については、事務所の規模によって担当するクライアント数が変わってくるため、クライアント数が多いとやるべき仕事も増えます。
一つひとつの職務を丁寧にこなすことに加え、ピンポイントでの締め日に合わせて職務を遂行していきます。

クライアントは時に企業の経理担当者だけに留まらず、経営者本人と話す機会も多いため、時に経営層と近い視点で話をすることもあります。
そのような環境で培われる、多様なコミュニケーション能力も、会計事務所経験者の強みと言えるでしょう。

経理職は自社の経理を担当する

一般企業で勤める経理職の業務は、基本的に企業内での職務が中心になります。
企業によっては、親会社の経理部門が子会社・系列会社にまたがって経理を担当することもありますが、基本的に経理スタッフは自社の経理を担当します。

会計事務所のように、複数のクライアントごとに経理処理を分けることは無く、自社のルールに精通した経験が必要となります。
業務内容としては、会計ソフトを使った仕訳入力・伝票起票・出納・入出金管理・請求書発行・決算処理などが主になります。自社内で税務書類の作成を行っている企業もあるため、税務業務に携わることもあります。

また、企業規模によっては、労務が担当する分野を経理職が兼務する場合があります。
具体的には、給与計算・年末調整といった業務が該当します。

まとめると、会計事務所では数多くのクライアントに対する幅広い対応能力が、一般企業では社内の事情に精通した実務遂行能力が求められるものと考えてよいでしょう。

会員登録すると、キャリアアドバイザーが、キャリアビジョンやライフスタイルなどのあなたのご希望を踏まえて、最適なキャリアプランをご提案いたします。また、MS Agent独自のコンフィデンシャル求人が多数ございます。市場には出回っていない希少な求人も随時ご紹介させていただきます。 簡単分!無料会員登録する

会計事務所と経理で評価される資格は違う?

会計事務所に転職する場合と、経理職として転職する場合とを比較した際、評価される資格に違いはあるのでしょうか。
結論から言うと大きな違いはないものの、資格によってはオーバースペック・アンダースペックと評価されてしまう可能性があります。
転職先を決める際に、自分が保有する資格がどのように活かせるかも検討されても良いでしょう。

会計事務所・経理職ともに評価の対象となる資格

会計事務所・経理職のどちらに転職する場合でも評価される資格は、簿記に関する資格です。
日商・全経・全商など、検定にはいくつかの種類がありますが、実務に活かせる知識を身に付けられる日本商工会議所が実施している日商簿記検定がよく知られています。

会計・経理に携わる以上、簿記の知識は必須となりますから、実務経験に加えて日商簿記2級程度の資格は取得しておくと良いでしょう。
日商簿記1級・全経簿記上級を取得できれば、税理士試験の受験資格も得られます。

会計事務所・大企業で評価の対象となる資格

大企業や上場企業への転職を目指す場合は、公認会計士資格を取得していると転職がスムーズになる場合があります。
監査ができる人材を求める大企業や上場企業は、有資格者を増やしたいと考えるため、企業内会計士も含め資格取得者は優遇されるものと考えてよいでしょう。

将来のキャリアパスを想定する上でも、公認会計士資格の取得は有利に働きます。

税理士事務所・中小企業で評価の対象となる資格

中小企業や、中小企業をクライアントとする税理士事務所に転職する場合は、税理士の資格もしくは科目合格者が優遇されます。
税務に関する知識は、中小企業にとって重要な問題となることもあるため、経営者は少しでも自社にとって有利な提案ができる人材を求めています。

また、税理士事務所でも、税理士の有資格者でなければできない業務がいくつか存在しているため、有資格者の待遇は良くなります。
同様に、人材を評価する指針として、科目合格の実績も待遇に反映されるケースが多く見られます。

【関連ページURL】
税理士と会計士、経理に採用するならどちらが適任?

会計事務と経理事務の違いは?仕事内容やおすすめの資格

会員登録すると、キャリアアドバイザーが、キャリアビジョンやライフスタイルなどのあなたのご希望を踏まえて、最適なキャリアプランをご提案いたします。また、MS Agent独自のコンフィデンシャル求人が多数ございます。市場には出回っていない希少な求人も随時ご紹介させていただきます。 簡単分!無料会員登録する

会計事務所と企業経理の待遇に差はある?


会計事務所と企業経理の待遇は、一概にどちらが良い・悪いと決めることはできません。
いちスタッフとして働くのか、それとも役職に就いているのかによっても違いがありますし、事務所・企業の規模によって金額も変わってくるでしょう。

ただ、それぞれの職場の待遇については、一定の傾向が見られます。以下に、会計事務所・企業経理それぞれの待遇についてご紹介します。

会計事務所の待遇について

会計事務所は、事務所の規模や担当するクライアントの数によって、収入が変化します。
年収は300~350万円を想定しておくとよいでしょう。

担当者クラスになれば400万円以上の年収が期待できます。
もちろん、有資格者・管理職ともなれば、事務所次第で500~1,000万円という年収に届く可能性もあります。

また、税理士資格の科目合格者は、資格手当として科目を取得毎に手当が支給されることがあり、資格取得へのモチベーションにも繋がります。

企業経理の待遇について

企業経理の年収・待遇は、企業規模だけでなく役職に就いているかによっても変わるケースが多く見られます。

また、会計士のような有資格者ですと専門職扱いとしている企業もあり、資格の有無で給与が変わる場合も珍しくありません。
年収は350~400万円程度からスタートする企業が多く、一般スタッフは業務経験や勤務年数に応じてステップアップします。

役職者の場合、企業によっては600~800万円以上を狙えます。
細かく役職を定めている企業ですと安定した昇給も見込めるでしょう。

会員登録すると、キャリアアドバイザーが、キャリアビジョンやライフスタイルなどのあなたのご希望を踏まえて、最適なキャリアプランをご提案いたします。また、MS Agent独自のコンフィデンシャル求人が多数ございます。市場には出回っていない希少な求人も随時ご紹介させていただきます。 簡単分!無料会員登録する

会計事務所経験者は経理に転職しやすい

経理の職務に馴染みやすい会計事務所経験者は、会計業務の経験を活かし実務経験者として経理職への転職もスムーズに進む可能性があります。
しかし、業務の細部は企業によって違いがあるため、必ずしも自分のイメージ通りに仕事を進められるとは限りません。

理想的なワークスタイルを実現するためには、まずは企業が自分とマッチするかどうか、丁寧に求人情報をチェックする必要があります。
ただ、個人で必要十分な情報を得るのは難しいため、転職エージェントに登録して企業の情報を仕入れることも重要なポイントです。

転職エージェントのキャリアアドバイザーは、数多くのクライアント企業の中から、求職者が必要とする情報や適した環境を探し出すプロ集団です。
転職エージェントを介して応募先を見つければ、より自分の理想に近いキャリアパスを実現できるでしょう。

管理部門・士業の転職

この記事を監修したキャリアアドバイザー

木下 祥子

大学卒業後、新卒で国内外の通信サービス事業の会社に入社し店舗運営・人材育成に従事。
MS-Japanに入社後は、キャリアアドバイザーとして企業の管理部門、会計事務所などの士業界への転職支援を担当

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 会計事務所・監査法人 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

あなたへのおすすめ求人

サイトメニュー

職種で求人を探す
資格で求人を探す
勤務地で求人を探す
資格の転職情報を調べる
転職セミナー・個別相談会
転職サービス紹介
転職ノウハウ
求人企業の皆様へ
MS-Japanについて

業界最大級の求人数・転職支援実績!管理部門・士業の転職に精通した専門アドバイザーがキャリア相談~入社までサポートいたします。

無料でキャリア相談する

関連おすすめ記事

新着記事

Manegyニュースランキング

マネジーでポイントを貯めて、
豪華商品に交換しよう!

詳しくはこちら

powered by

業界最大級の求人数・転職支援実績!管理部門・士業の転職に精通した専門アドバイザーがキャリア相談~入社までサポートいたします。

無料でキャリア相談する